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1.  新しい靴を買わなくちゃ
中山美穂の芝居が、とにかくすばらしかったです! 今までは、もっとアンニュイでベタベタした演技をする人という印象で、それほど評価したことはありませんでしたが、こんな芝居ができるんですね。ビックリしました。彼女が演じたアオイは、女性とか男性とかを超えて、一人の人間としてとても魅力的でした。表現が細かかったうえに、なんか空を飛んでいました。千を演じた向井理は、演技力も魅力も足りないし、鈴愛とカンゴのくだりはつまらなかったし、全体に漂う「おしゃれ感」は、気持ち悪かった。フリーペーパーの編集者とカメラマンなどという設定も、勘弁してほしい。でも、それらのマイナスを帳消しにするほど、中山の芝居がよかったです。あと、パリのロケーションも美しかった。アドリブ中心で撮られた前作の「ハルフウェイ」とは違って、今回はきちんと台本で進んでいく映画でしたが、主演女優の力に支えられた作品であるというところは共通していましたね。
[DVD(邦画)] 8点(2014-10-23 08:54:03)
2.  秋深き 《ネタバレ》 
いい映画でした。「愛」の映画。言いたいことは、だいたい目隠シストさんが書いてくださっていました。競馬場で松に壷の事を「そんなパチモンで病気が治るわけ(ない)」と言われた寺ちゃんが、「治るかもしれないじゃないですか!」とは言わずに、「治ったらどうしますのん!」と言ったところでハッとしました。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2011-12-09 18:10:54)
3.  悪人
いい作品でした。丁寧で、テーマの選び方、表現しかた、などなど、とってもよかったです。いろんな風に解釈できるところもよかった。が、その分、若干観客に投げちゃった感もあります。・・・・え?え?これ、あの超駄作「フラガール」の監督と同じ人が撮ったの??信じられません。
[地上波(邦画)] 8点(2011-11-08 01:11:28)
4.  青い車
ARATA演じるリチオのキャラが、超ムカつく。なんだ、この甘ったれ人間! 身勝手で未成熟な、人間のくず!!! そんな人間のくずが、麻生久美子や宮崎あおいみたいなカワイ子ちゃんたちにモテモテだというところが、僕らが生きている現実とそっくりで、嫌になるほどリアル。普段は映画に「リアル」を求める僕だけど、それは「自分の現実」を忘れて、映画の中の「リアル」に逃げ込みたいからなんだろうなあ。こんな、現実そのまんまの映画を見せられても、嫌な気持ちになるだけ。それにしても、リチオ、ムカつく!!
[DVD(邦画)] 5点(2011-10-31 14:26:39)(良:1票)
5.  悪夢のエレベーター 《ネタバレ》 
なかなかトリッキーで、面白い映画でした。中盤までは「ああ、そういうストーリーね」と、あえて観客にタカをくくらせておいて、後半で怒涛の展開。ちょっとオープンっぽいエンディングも余韻があってよかったです。序盤のエレベーターシーンのやりとりは、もうちょっと自然に抑え気味にしたほうが、もっと面白くなった気がします。
[DVD(邦画)] 8点(2011-02-09 09:58:43)
6.  愛のむきだし 《ネタバレ》 
またまた園監督が、すごい映画を作っちゃいましたね。実に密度の高い4時間です。深遠なテーマ、B級コメディ、純愛と、とにかくいろんなものをごっちゃごちゃに混ぜちゃった映画ですが、それが全体としてこれだけのパワーを持っている所がすごい! 役者陣がみんなうまいですねえ。特にヒロイン役の満島ひかりには、心を持ってかれます。一番最後のハッピーエンドがおざなりなのがちょっと残念ですが、これほどのカオスの収束にはこの方法しかなかったのか?とも思えますね。いやー、これは見て損はない映画でしょう。
[DVD(邦画)] 8点(2009-11-23 00:53:44)
7.  歩いても 歩いても 《ネタバレ》 
前半1時間は、正直言って退屈でしたが、よしお君が来るあたりから、ぐっと面白くなります。ひとつひとつの台詞に繊細に込められた各人の「思い」が物語をつむいでいく様は、胸に響きますね。ただ、どの登場人物も「見られていない時に本音を言う」という同じパターンを繰り返し、ちょっと一辺倒な感じはぬぐえません。また、同監督の「誰も知らない」のようなリアルさは、この作品には感じられませんでした。構造は良く出来ているのですが、人間そのものが生きているように思えません。監督も役者も「リアルに、リアルに」と意識して作っているのが見て取れるのですが、むしろそれが裏目に出ていたような。まあ、象徴的な台詞が多いので、仕方ないのかもしれません。見終わった時、途中で見るのをやめなくてよかった、と思えたので、まあまあいい作品だったと思います。
[DVD(邦画)] 6点(2009-09-16 08:32:56)(良:1票)
8.  アキレスと亀 《ネタバレ》 
なるほど。最近のたけし映画の中ではなかなか面白い作品だった。「芸術」「芸術家」を皮肉ったコンセプトは、非常にすばらしい。ただ、ラストで奥さんが帰ってきちゃうのは気に入らない。旧態依然とした男尊女卑の感じが丸出しで。あんなものを「愛」だとしてきた古い日本映画の気持ち悪いパターンから、結局抜け出せなかったのが、非常に残念。せっかくなら、そこも皮肉って欲しかった。
[DVD(邦画)] 6点(2009-07-22 22:49:20)
9.  アフタースクール 《ネタバレ》 
うまく仕掛けられた脚本は、いかにも内田監督らしい。のっけのシーンから、いきなりミスディレクションしてるんだけど、巧妙でまったく気づきません。前2作よりもこなれてきた印象で、映画としてよくできています。が、それゆえに軽い印象もありますね。「運命じゃない人」が持っていた「味」のようなものは影を潜めた感があり、コアなファンの反応はいまひとつかも。でも、楽しく見れる秀作です。
[DVD(邦画)] 7点(2009-07-09 00:43:31)(良:2票)
10.  明日の記憶 《ネタバレ》 
映画の作りも丁寧だし、役者たちも熱演していたし、プロットも揃っていたと思うのだが・・。この満足感のなさはなんなんだろう。伝わってこなかったなあ。リアルに迫ってくるものが、まるでなかった。妻役の樋口の献身的な姿も、途中でこらえきれず夫に「あなただって」と言い返す姿も、なんだか嘘っぽく見えた。すべての登場人物がストーリーのために動いている人形のよう。生きた人間は描かれていなかった。決して手を抜いて作られた作品ではない。監督も役者もがんばっている。それはよくわかるのだが。うーん、映画ってむずかしいね。でも、娘の結婚式で謝辞を述べるシーンだけはよかった。ここは泣きました。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2008-09-07 00:36:40)
11.  アマデウス 《ネタバレ》 
名作ですね。とにかく面白いし、しかも、他の映画とまったく違うオリジナリティがある。何度みても、世界観にどっぷりとつかれます。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2008-09-06 09:56:46)
12.  あしたの私のつくり方
コテコテの青春映画。テーマはありきたりだし、表現にも特筆するようなものはない。セリフ棒読みの役者も多く、大きな感動ポイントもない。しかし、そのわりには最後まで飽きずに見れたし、なんだか、不思議と心に残るものがあった。成海璃子の魅力も大きかったのだと思う。
[DVD(邦画)] 5点(2008-09-04 01:19:05)
13.  雨の町 《ネタバレ》 
題材は悪くないです。いなくなった子供がせっかく帰ってきたのに、それを受け入れることができない親の悲しみ。使命感から、子供達を殴り殺し続ける男。うまく作れば、感動的な名作になったでしょうに。ラストのほうで成海璃子演じる絢子が好意を持って主人公のもとに現れるが、勘違いで殴り殺してしまうところなんかも、いいプロットなのに。残念なことに、映画の出来がよくないです…。テンポが悪いし、余計なCGはあるし、真木をはじめとする名優たちが、みんな下手くそに見えるという、演出のひどさ。成海の笑顔だけはよかったけど。あと、「カッコウの例え」は、悲しみの軸がぶれるので、ないほうがいいと思いました。
[DVD(邦画)] 5点(2008-08-09 11:05:44)
14.  アフター・アワーズ 《ネタバレ》 
 これは「一本の明確なストーリーがあって、それに沿って登場人物が動いていく」という映画ではありません。 様々なプロットが仕掛けられた街に放り込まれた「生きた人間」が、その中でもがくことでストーリーが生まれてくる、そんな映画です。 だから、すべての出来事、すべてのコミュニケーションに、恐ろしいほどのリアリティがある。 まったく先が読めない「混沌」と「理不尽」。それはまさに、私たちが暮らしている「現実」そのものです。
[DVD(字幕)] 8点(2007-07-01 23:33:28)
15.  あらしのよるに 《ネタバレ》 
物語の設定はおもしろそうだし、展開も期待させるところがあるのだが…。あの終わり方はないでしょう。ガブはこれから何を食べて生きていくの? ガブのこれからのエサについて言及しなければ、今までの物語の意味がまったくなくなる。あんなのハッピーエンドでもなんでもないですよ。子供向けとは言え、そこらへんはちゃんと作らなくちゃ、教育上もよくないです。あと、もう一つの不満は、メイとガブが、あれほど(仲間やそれまでの暮らしやアイデンティティをすべて捨ててしまえるほどに)、ひかれあうことに、リアリティや必然性が感じられない。最初の小屋のシーンで、二人にもっと大きな事件が起こり、「そりゃあ、強い絆ができて当然だなあ」と思える、そういう仕掛けが必要でした。まあ、何にしろ、投げっぱなしの不出来なアニメでしたね。
[地上波(邦画)] 2点(2007-04-12 12:38:11)(良:1票)
16.  悪魔の毒々おばあちゃん 《ネタバレ》 
トロマムービーは、この作品と「悪魔の毒々モンスター」の、2本が、すばらしい。 どちらも、実はすごく深いテーマが隠されているのです。この映画のラストのほうの、「なぜ殺されなければいけなかったの?」に対する答には、ハッとさせられました。前半のアガサクリスティをカリカチュアした部分も、丁寧に撮られていて、感激。
[ビデオ(吹替)] 8点(2007-03-20 17:35:05)
17.  悪魔の毒々モンスター 《ネタバレ》 
最高のバイオレンス映画。殴るから、殺すからバイオレンスなんじゃなくて、映画のテーマがホントの意味でバイオレンス。バカ映画として有名だけど、僕はすごく深い映画だと思う。少年がひき逃げされて写真をとられるシーンにはいつも心を動かされます。
10点(2004-02-20 13:34:11)(良:1票)
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