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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

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81.  カリートの道
これはもう、Carlito's Wayというよりは、Pacino's Wayであって、いつも通り、というかいつも以上に、存分に映画の中で語りまくってます。手振り身振り全開で、実に気持ちよさそうに語りまくり、おかげで時にはカットが切り替わると手の位置がズレてしまってる、なんて事も発生する訳ですが、そんなの些細なこと。何せ気持ちよくしゃべってるんですから。 デ・パルマも例によって例のごとく、カメラをクルクルと走り回らせたり、疑似パンフォーカスともいうべき合成映像使ってみたりと、お構いなし。 こんなコトばっかりやってると映画がバラバラになりそうですが、この映画、意外に収まりがいいんですね。主人公像にアル・パチーノがよくハマってる。大物のようでありながら、何となくセコい感じがね。ジョン・レグイザモをいたぶるあのエラソーな感じが、実にお見事。 デ・パルマも本作の終盤のクライマックスでは、実に真っ当に追跡劇をスリル一杯描いていて、そう、やろうとおもったらこういう事できるんですよね。できるのにやらないのね。本作ではちゃんと、シビれるほどの盛り上がりを演出してくれます。 で、これらすべてが収斂していく、衝撃のラスト。衝撃的だけど、でもやっぱりこれしかないよね、という説得力があります。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-04-14 15:36:44)
82.  ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
X-メンの「私、こんな特技あります、映画の中で活躍してみせます」といういささか鼻につくアピールに比べると(そこが魅力なんだろうけど)、こちらは、どうしてこんなポンコツメンバーが集められて一つの作品になっているのやら、正直、企画の意図がよくわからない。 そこが魅力ですね(← 要するに何でもいいのか)。 それぞれが何やら屈託を抱えているらしいのだけど、そういうのも物語のちょっとしたスパイス程度に抑えて、あくまでお祭り映画のノリで。 ただし、本作を見た後は、「動物映画」を見ても素朴に「キャーかわいい!」とは言えなくなる副作用は、あるかもしれません。
[DVD(吹替)] 7点(2018-05-12 02:47:09)
83.  カンニング・モンキー/天中拳
とてつもなくバカバカしい内容、ってのは座頭市やポパイのパロディを見てもわかる通りですが、とにかくジャッキーが弱い。フザケてばかりで、ひたすら弱い。なのにラストでは、奥義書をナナメ読みしながら戦い、強くなっちゃう。何だか、空手を「通信教育」でやってた、という岡八郎の往年のギャグを思い出しますが。 そんでもって、オハナシはとにかくデタラメで、もう何がいいたいのやら何を描きたいのかサッパリ、なんですが、中盤、とっ散らかすように登場させまくったキャラたちが、クライマックスでは何故だかちゃんとそろい踏みしていて、何故だかちゃんとスピーディなアクションを繰り広げてみせてくれる。なんと強引な。でもこういう「一見存在しないかと思われた起承転結が、実はちゃんと存在している」ってのは、いいもんです。 それにしても、実にデタラメですが。
[地上波(吹替)] 7点(2017-11-07 22:45:03)
84.  外人部隊フォスター少佐の栄光
今やすっかり売れっ子プロデューサーのジェリー・ブラッカイマー。その彼の初期のキャリアにおいて、このディック・リチャーズという監督さんとの仕事が続いていたのが目を引きます。本作もその一本、ってか、その最後。結構、シブい仕事やってたんですね。 ジーン・ハックマン演じるフォスター少佐の率いる外人部隊。今回の任務は、発掘隊に同行し、彼らを護ること。外人部隊ってのはやはり、「消耗品」のイメージですね。フォスターが今の地位にあるのも、たまたま生き残ってしまったから、という側面がある。そして今回また新たに集められたのも、生え抜きの軍人ではない、「寄せ集め」の兵士たち。発掘隊の警護という任務は、現地の部族から襲撃される恐れもあれば、砂漠の過酷な行軍もあり、確かにそれは命がけの大変なものではあるけれど、でもやはり、「戦場に向かわない軍隊」ってのは、どこか矛盾をはらんだような、奇妙な存在でもあるんですね。もともと、外人部隊という、「祖国のために戦う」という形式的な名目すらも持たない彼ら。今回の任務は、フランスの立場から見れば考古学の発展のためかも知れないけれど、現地の部族から見れば、単なる侵略と略奪に他ならない。という矛盾に満ちた任務のために、過酷な訓練と行軍を続ける彼らのその傍らには、発掘隊という民間人が、日常を引きずりながら存在してる、というその光景は、何だかシュールでもあります。まるでその彼ら一行が、ひとつの閉じた世界、小宇宙でもあるような。そういう矛盾と緊張感をはらみながら、壮絶なクライマックスへ。 正直、せっかくなんだからもうあと一人か二人、外人部隊の中に特徴的なキャラクターを入れて、物語を膨らませてもよかったのかな、とも思うし、奇をてらった演出は今となってはむしろ時代を感じさせたりもするけれど、それでも描かれるこの独特の世界が、強い印象を残す作品であることは、間違いないでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-02-26 08:52:25)
85.  カンサス騎兵隊
ごんべさんの赤ちゃんがカゼひいた~でお馴染みの、奴隷解放活動家ジョン・ブラウンが、ここではだいぶイッチャッてる原理主義者として描かれてます。目をギラつかせたその顔からあふれ出る、強固な意志。そして、その彼に立ち向かう騎兵隊の若造ふたり、これがエロール・フリンとレーガン大統領。マヌケ面が(失礼)なんとも頼りないのです。逆に言えば、彼らのプチ成長物語でもある訳ですが、ま、さほど成長はいたしません、ハイ。 それはともかく、片や狂信的なジョン・ブラウン、片や甘っちょろいところのある若き兵士、その間には、騎兵隊を追い出されブラウンの手下になった者がいたり、逆にブラウンに愛想をつかす息子がいたり、そして何といっても、両者の争いに巻き込まれる形で運命を左右される黒人たちがいたりする、というあたりには、ドラマの多層性というものも幾分、感じられます。 が、理屈抜きに、やっぱり見どころは戦闘シーンですかね。ちょっとした戦争映画です、これは。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-09-12 22:25:28)
86.  カオス(2005) 《ネタバレ》 
深夜放送をほとんど手違いで録画してしまったのを、一応は観とこうか、と観てみたらこれが面白かったりするから、映画は怖い。 結構、丁寧に伏線を散りばめながらオハナシが作られているもんで、かえって、ジェイソン・ステイサムが爆死したあたりで真相がほぼ予想できちゃったりもするのですが(そうなると、予想が当たって欲しい気持ちと外れて欲しい気持ちが、ざっと6対4くらい)、だからって作品がつまらなくなるワケじゃない。よくできたミステリは再読に耐える、とも言われる通り、やっぱり、「それをどう描くか」に作品の魅力がかかってる。意外な真相に驚かされたミステリに対して感じるのは、心地よい敗北感。しかし、真相が予想できてなお、その心地よい敗北感を感じることだって、あるんです。 伏線はうまく張られているし(真相への手がかりという意味に限らず)、それに、登場人物が主役も脇役もいい顔してます。ジェイソン・ステイサムの意志が強そうでいてどこか影のある顔、ウェズリー・スナイプスのふてぶてしい存在感のある顔。ライアン・フィリップは修羅場を潜り抜け顔に傷を作ってだんだんいい顔になっていき、後半、作品の中心に収まっていく。その他の警察の人々も、イイ感じにストーリーに絡んで。ただ、女性刑事を演じてたジャスティン・ワデルという女優さん、とてもカッコよくて綺麗な方なのですが、それだけに何となく、このヒトだけこの物語の中で収まりが悪い気もするのですが。 それにしてもカオス理論って、そんなんだっけか?
[地上波(吹替)] 7点(2016-04-03 12:17:39)(良:2票)
87.  怪盗グルーのミニオン危機一発
子供がしきりに「ミニオンはどうしてみんなゴーグルみたいなのをつけてるんだろう」と気にしているのだけど、その前に、そもそもアレはどういう生物なのか、という疑問を持つのが先だろう、と。でもそういう疑問は持たない。いいことです。この第2作、1作目よりもさらにナンセンスを徹底。一応、第1作は子供たちとの交流だったから第2作は女性との交際、という訳なんでしょうが、正直どうでもよくって、とにかくバカバカしくって気持ちいい。「ウソ臭い動きをリアルに描く」CG描写もまた楽し。
[ブルーレイ(吹替)] 7点(2015-01-15 22:26:16)(笑:1票)
88.  艦隊を追って
アステア演じる水兵さんは元ダンサーで、元パートナーのジンジャー・ロジャースとばったり再会。彼女のお姉さんはいかにもダサい(というか、マニア向けというか)音楽教師、しかしそれなりの格好をすると(予想通り)美人になって、アステアの同僚が一目ぼれ。で、騒動とも言えぬ他愛のないアレコレが巻き起こる訳ですが、オハナシ自体はあまり飛距離が無く、無難に収束してしまいます。例えば、アステアがロジャースのオーディションを援護射撃しようとして逆にブチ壊しにしちゃうエピソード、もっと引っ張ってもっと盛り上げてもよさそうなもんですが、その場限りのギャグに終わっちゃう。他のエピソードも大体そんな感じ。でもこれはもちろん、ダンスミュージカル。物語に緊張感がない分、物語に束縛されることなく、のびのびと、歌がダンスが、たっぷり繰り広げられて、やっぱり観てるだけでつい顔がほころんできます。さらには澄ました顔でピアノの見事な腕前を披露するアステア(ホントにスゴイんだこれが)。憎いね、このヒト。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-11-27 20:47:08)
89.  怪盗グルーの月泥棒
性格のあまりよろしくない怪盗グルーが、子供たちとの交流の中で心を開いていく、という鉄板路線ではありますが(かつ、その過程の描かれ方は類型的で、コレといった特徴もありませんが)。一方で、怪盗グルーには、そういう定番の顔以外にも別の面があって、まず、ミニオンという連中(『親指スター・ウォーズ』のような顔してます)のリーダーとしての側面があって、銀行サマに頭を下げて出資をお願いするあたりはまさに中小企業の社長さん、だんだんグルーがタコ社長に見えてくる……ってな訳はありませんが、しかし、銀行サマの中の描写では、銀行の柱を銅像が支え、中には押しつぶされてる銅像もいたりする。このあたり、子供向け作品にしては、世知辛いというか辛辣というか。あと怪盗グルーのもうひとつの顔としては、宇宙旅行を夢見た少年時代の顔もあったりして。そういういくつかの顔が交錯しながら、月泥棒という壮大なミッションに挑む、という物語。さらには泥棒稼業のライバルとして、敵役のベクター(宮台真司のような顔してます)ってのが登場して、素晴らしいまでの粘着質を発揮し、とにかく楽しませてくれる作品です。もっとも、月を盗む、なんていうのは、壮大過ぎてかえってチープな感じのするネタですが、CGもそれを受けて、全体的にまるでミニチュア特撮を思わせるような、チープさを感じさせる描写をあえて取り込んでいて、なかなか芸が細かいです。
[地上波(吹替)] 7点(2014-02-02 08:26:16)
90.  風とライオン
クライマックスは、ウェスタンと戦争映画を足したような感じで、実に盛り上がるのですが、結局コレがやりたかっただけなんじゃないの、という気もします。北アフリカの砂漠とアメリカとを行き来する構成ですが、ベルベル人の長とルーズベルトとの対立軸が、必ずしも鮮明に描けているようには思えません。そもそも、「風」と「ライオン」という比喩自体、正直あまりピンと来ないんですけどね~。最後にドイツを悪者にでっちあげてアメリカをヒーローにしてしまったのも、対立軸をボカしてしまった一因。しかしここでは、タカ派と呼ばれるジョン・ミリアスが、力や強さにあこがれつつも、アメリカのそれに重ね合わせるのではなく、むしろアメリカ風の理知的なイマドキの「強さ」に対して、あくまで野性的で原始的な生命力としての「力」を、滅びつつあるものへの郷愁をこめて描いております。ましてやその題材としてイスラムを選択できたこの映画の時代背景に、ちょっと皮肉まじりの郷愁を感じてしまったりもするのですが、それは映画そのものとは別の話。いずれにせよ、このライズリなる文明批判者の魅力こそが、この作品の大きな魅力のひとつ。そして、ショーン・コネリーには、こういう頑固一徹さがよく似合います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-05-06 17:24:34)
91.  カウボーイ&エイリアン
タイトルと設定のぶっ飛び具合に比べて、まあ何と真っ当な西部劇。開拓史時代のカウボーイが、高度な文明を誇る異星人に太刀打ちできるのか!!とか云うような関心は本作にはあまり無くて(そりゃまあ西部劇の世界に宇宙船が出てくりゃ、それだけで充分ワクワクしますけど)、この程度の宇宙人なら確かにカウボーイでも勝てそう。いや実際、いい勝負なので、バトルにも見ごたえがありますナ。うん、基本的には、かつての西部劇で戦う相手が先住民だったのを、宇宙人に取り換えただけかも知れん。ああ、イイ西部劇を観たな、と納得している自分が居るその一方、何と図々しい企画の映画だと思わんでもなかったり。ハリソン・フォード演じる大佐、息子の無事を確認したその直後にはもう、戦友たるダニエル・クレイグ達の安否を問い、次なる戦いへと身を投じている、これにはもうシビレまくりました。これぞ、ヒーロー。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2012-10-10 23:28:14)(良:1票)
92.  帰らざる河
激流下りのアドベンチャー映画。生き別れた息子と再会した主人公。ある日、激流に呑まれそうになっている男女を救う。しかし男の方はとんでも無いヤツで、馬と銃を奪って去って行ってしまう。残された3人は、先住民の襲撃から逃れるため、筏で激流へと乗り出す。しかしその道中にも、先住民が襲って来たり、猛獣(これ何?)が襲って来たり、ヒゲ親父が襲って来たり。わざわざ筏にまで泳いできて襲撃する先住民のしつこさ、一体何が彼らをそこまで駆り立てるのか? もはやここまで来ると、これは襲撃などではなく、3人に何か用事があって追いかけているのではないかとすら思えてきて、これじゃまるで童謡の「森のくまさん」ですね。さてこの映画、画面の多層性にもコダワリを見せてまして、背景に手を抜かず人物を配置したり、時には複数の人物の所作をひとつの画面に収めたり。ただ・・・これが見ようによっては「せっかくマリリン・モンローを出演させたんだから、少しでも彼女を多くのシーンに登場させてやろう」というセコい意図であるように思えてしまい、ちょっとビンボーくさい気もしてきて。きっとこれがマリリン・モンローでなければ、そんな風には見えちゃうこともなかったのでは。と言う訳で、これは、「マリリン・モンローの映画」です。あと、ふんだんにロケ撮影を行っているのも良いのですが、ときどき、妙なシーンでスタジオ撮影になりますね・・・?
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-04-15 08:43:21)
93.  華麗なる賭け
どうです洒落た映画でしょ、スタイリッシュな映像でしょ、的な主張の強い演出にいささか辟易するのですが、まあ、ド変態映画であることは間違いないですね。直接的な描写は無くとも、例えばチェスのシーンの思わせぶりなところなど、相当エゲツないと思います。スティーブ・マックィーンが富豪の役なんて似合わんのにこりゃどういうキャスティングなんだ、思ってたら、これまたエゲツないキスシーン。はい確かに、ミスキャスト以外の方法でこれだけの絵ヅラを作り出すことは不可能です、参りました。この作品では、スリルを楽しむために銀行強盗を計画するお金持ちの男と、彼の犯罪を暴こうと彼に接近する女との、“華麗なる駆け引き”が描かれますが、ストーリー性よりも、二人の間の微妙な空気が作品の中心。二人の所作こそが見どころであり、いわばマックィーンとフェイ・ダナウェイの“舞い”の映画です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-04-30 15:49:29)
94.  化石の荒野
角川映画ここにあり、と言わんばかりのダイナミックなアクションで彩られた本作。中でも、あっという間にスクラップの山を築いていくハチャメチャなカークラッシュシーン、何とあの『五福星』よりもコチラの方が先なのです、とは言っても勿論、『ブルース・ブラザーズ』の方がもっともっと先ですけどネ(じゃ、アカンやんか)。まあ、このシーン(カーチェイス~ヘリで自動車釣り)に関しては、単なる賑やかしとでも言いますか、ストーリーに関係なく無理やり挿入されたような感じですけれど、それ以外にも、ロープウェイからの脱出とか、雪山での銃撃戦とか、あの手この手で楽しませてくれます。アクションだけじゃなくて、実際に山でロケ撮影されているのが、イイですね。金塊探しという夢のあるオハナシを、ロケが結構、盛り上げてくれます。さらにそこに、主人公の生い立ちの秘密、というドラマが加わり、ちょっと物悲しさをかき立てたり。あとはまあ、観る側の我々が、このテンションと強引さにどこまでついていけるか、ですけれど。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2010-07-19 22:32:17)
95.  怪獣島の決戦 ゴジラの息子 《ネタバレ》 
試しにウチの娘に見せてみたら、意外に喜んでた! わが子ながら、見る目がある(いや、無いのかな。笑)。ここは南の島、ゾルゲル島(←島の名前くらい、ちゃんと考えろよなあ。豆乳はゾル、豆腐はゲル。ってか)。そこでは日本の研究チームが、食糧問題を解決すべく、「シャーベット計画」が進められていた(何がしたいのかも、何故こんな辺鄙な場所でやっているのかも、問わないことにする)。しかし実験は失敗、もともと、島には巨大カマキリが生息していたのだが、実験の影響でさらに巨大化、怪獣カマキラスとなってしまう(島中のカマキリが巨大化したら大変なことになりそうだけど、意外に数が少ない)。巨大カマキリどもは、何を思ったか、突然地面を掘り返し始め、すると地中から現れたのは何と巨大なタマゴ。いったい中から何が出てくるのか。ウチの子もワクワクしながら見ていると、何と、中から出てきたのは、ガチャピンを気色悪くしたような顔の、ゴジラの幼虫でしたとさ。このショボさ。うちの子もさすがに呆れるかと思いきや、このあたりから映画にのめりこんでいく。それでいいのか。でも確かに、面白いっちゃあ、面白い。ミニラをカマキラスどもが理不尽にもいじめていると、親ゴジラが来てカマキラスを一喝。その後、親ゴジラの熱血指導により、熱線の吐き方をマスターしたミニラは、カマキラスに仕返しをしようとするのだけど、返り討ちに。とまあ、とにかく人間的で、ほほえましいことこの上ない。さらには、ゾルゲル等に住む巨大クモ:クモンガまでもが目を覚まし、怪獣たちが決戦を繰り広げる展開。このあたり、「宇宙人の侵略」みたいなオソロシゲなものではなく、あくまで地球の怪獣同士のノンビリした対決、安心感もありますし、またカマキラスやクモンガの動きもなかなか見事なもので、伝説のカルト芸人“テント”のネタ「クモの対決」を思い起こさせるものがあります。ウェッウェッ。そしてラストの、雪の中で抱き合うゴジラとミニラの、哀愁漂う姿。巨大なもの同士であるがゆえに、その身を寄せ合う姿は印象的、これは名シーンですね。うん、いい映画じゃないですか。
[DVD(邦画)] 7点(2010-02-24 22:47:13)(笑:1票)
96.  カーズ
いや、だからさ、その「美しい自然」を破壊してきたのが、まさにこのクルマ社会なんでしょうがあ、と言いたくなるクルマ嫌いの私。私が『地球が静止する日』のクラトゥなら、こいつら全車、抹殺してやる。とまで言うといささか穏やかではありませんね、環境原理主義者(主義車?)じゃあるまいし。登場人物がクルマであろうが無かろうが、この映画から流れてくるノスタルジーには、やっぱりグッとくるものがあります。あとは、色んな意味で、このクルマを擬人化したCGキャラに、どこまで馴染めるか、ですね。あと、CGで描かれた風景を「どう、美しいでしょ~」と見せられても、う~ん、だからどうなのよ~と思ってしまう面はある訳ですが
[ブルーレイ(吹替)] 7点(2009-10-25 07:03:49)
97.  学校Ⅱ
寅さんシリーズとは違って、毎回テーマが変わる学校シリーズ。だけど、この「学校がテーマ」という制約の中で、これだけ“おもしろい”作品を作ってしまうのは、やはりすごいと思う。さすが、フーテン男で48作撮ってしまう山田監督ならでは。制約があるほど燃えるタイプなのではなかろうか(笑)。ファンタジー色の強い後半の展開など、第1作と雰囲気を変えてきて、よくこんなストーリー思いつくなあ、と、ひたすら感心する。ただ、やはり難しいテーマだと思う。そして、その難しさに対して、この、寅さん映画と大差の無いマンネリズム的なマトメ方は、やはり釣り合わない(娯楽色が勝ち過ぎ)。頂点とともに限界を露呈しているのが、例えばこの映画だと思う。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-07-20 12:46:35)
98.  感染
病院に「4号室」があったりする時点で、まあ、リアリティを追求するタイプの映画ではないワケで、どちらかと言えば不条理モノ、これが意外に面白かった。この映画の舞台である「病院」ってのが、ひとつの「世界」であって、その中に集まった、屈託を持った人たちの中に、ヘンテコなウィルスが感染していく、というホラーで、この病気を表現するのに「緑のドロドロ」ってのが、チト古臭いような気がしないでもないのだけど、それでも、何といいますかね、今の「格差社会」における「負け組」という“病”、こいつを何だか予言したような内容で。「勝ち組」「負け組」とは言うけれど、実際には「負け組の人々」と、「負け組にいつ入るかとおびえる人々」ばかりが存在しているような、何とも知れぬ閉塞感が蔓延する現代社会、そういう雰囲気が、この映画と重なっているように感じるのです。
[地上波(邦画)] 7点(2008-07-13 22:59:32)
99.  カラーパープル(1985)
スピルバーグがこういう作品を撮り出して、当時は、「そんなにオスカー欲しいかよ~」と陰口叩かれたりしたワケですが(いや、今でも言われてるのかな)・・・・・・まあ、何か目標を持つってのも、結構なことじゃないですか(笑)。それだけ、確かに力のこもった作品でもあり、美しい映画に仕上がっています。姉妹の別れの場面で二人がかわす“手遊び”など、「視覚的キーワード」とでも言いますか、雰囲気や感情をあくまで映像として刻みこもうとするのが、スピルバーグ好みというか、いかにも「らしい」ところ。それが、映画全体と通してとなると、もう一歩の踏み込みの甘さが感じられなくもなく。暗い話をヘンに救おうとする、妥協の産物のような安心感。結局、映像を充実させんとする才気は溢れていても、映画の題材に対するシンパシイが、それに追いついていないのではなかろうか?
[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-12-02 23:43:55)
100.  ガメラ 大怪獣空中決戦
「こんなの、どこがガメラだよ~」と言うと、普通なら非難の言葉ですが、ここではまさしく喜びのあまり、そうつぶやいてしまう! 怪獣映画って、ホントはこうあるべきだったんだ、と正解を見せてもらったような。満を持して登場の平成ガメラ、敵は、あの、昭和ガメラが最も苦しめられた、そして昭和ガメラシリーズもっとも感動的な戦いを繰り広げた(笑)、ギャオスであります。ギャオスは首の骨が2本あり、これが音叉の役を果たして、口から殺傷能力の高い超音波を出す(音叉がこんなに大きくては、低周波しか出ない気もするが)。その代わり弱点として、構造上、首が回らないため、背面からの攻撃に弱いのだ・・・・・・って、アレ、だいぶ雰囲気が違いますね。そう、こんなアホな設定を削ぎ落とすことで、シリアスな怪獣映画が誕生したのです。まー、ここで例えば平成ギロンなんかが出てきてもらっては、シリアスさが台無しになりますよね、いくらギャオスより強いとは言え。という訳で、あの「崩壊した東京タワー上のギャオス」という名シーンが生まれ、「平成ガメラここにあり」と、我々の心に強烈なインパクトを残してくれたのであります。
[地上波(邦画)] 7点(2007-09-15 00:32:09)(良:2票)
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