1. 紙の月
《ネタバレ》 一見ありふれた横領事件にも特別な背景がありましたという話。なるほど、あの手癖は犯人のパーソナリティーに根差したものと分かりましたが、感情を揺さぶるものではない。梅澤さんは終始自分の都合だけで動き、お金を盗んだ相手に罪の意識を抱く風もない。これはサイコパスの物語ですよね。 [DVD(邦画)] 6点(2023-10-08 14:14:04) |
2. カーズ
《ネタバレ》 登場人物が全員自動車だということにまず戸惑いますが、すぐに慣れます。ストーリーはすごいベタです。しかし、マックイーンの精神的成長、町と老レーサーの再生を一度に描くお手並みは見事です。 [DVD(吹替)] 8点(2023-06-08 16:05:53) |
3. ガルシアの首
《ネタバレ》 他の作品では脇役をやっていそうな風貌の男が、意地を通すために大活躍。しかし、作品内の描写としては、メキシコの暑さ、埃っぽさ、生首の放つ悪臭と爽快なものは何ひとつない。 [DVD(吹替)] 6点(2022-03-09 23:42:32) |
4. 勝手にふるえてろ
《ネタバレ》 長年追い求めた彼が、趣味同じ!って言ってくれてるんです。付き合っちゃえばいいものを、彼が自分の名前を知らなかったことを知るや、サッと引いてしまう。親友が自分を心配してると分かってるのに、見下してる!と決めつけて罵倒する。幸せになりたいのに、自意識が強すぎてダメな方ダメな方へ向かってしまう。自身の痛々しさを見せられているようで直視するのがつらかったです。最後に素を出せて良かったですね。 [DVD(邦画)] 7点(2021-11-25 23:09:09) |
5. 怪盗グルーのミニオン危機一発
キャラクターの面白さといい、ストーリーのバカバカしさといい、三作で一番楽しいと思います。何よりも数が大幅に増えたミニオンズの活躍・・・というか、可愛さにやられます。薬を大きい注射でチューと注入されるのが特に良い。 [DVD(吹替)] 9点(2021-09-19 23:31:58) |
6. 怪盗グルーのミニオン大脱走
《ネタバレ》 三姉妹の影が薄い。ミニオンズの離脱も二人だけ残ったのもあまり意味がない。 反悪党同盟の嫌味な女上司もラストでぎゃふんと言わせるのかと思ったら二度と登場しない。 なんだか、キャラを持て余してますね。どうしちゃったの?と思います。 [DVD(吹替)] 6点(2021-09-18 00:30:26) |
7. 怪盗グルーの月泥棒
お話自体はベタ。でも、そこにミニオンズが加わるだけでいやに強烈な作品になります。ホント、なんだか知らんが可愛すぎる連中です。 [DVD(吹替)] 8点(2021-09-12 00:22:12) |
8. 隠し剣 鬼の爪
《ネタバレ》 『たそがれ清兵衛』は観ていないのでともかくとして、『必死剣鳥刺し』には展開が似ていると思いました。しかし、ラストが大きく違う。ラブコメか!?とツッコミを入れたくなりますが、朴訥な剣の使い手が不幸になって終わる作品を観すぎているので、これは一服の清涼剤と言えます。 [DVD(邦画)] 7点(2021-08-22 22:35:54) |
9. カールじいさんの空飛ぶ家
《ネタバレ》 家が丸ごと風船で空を飛ぶのはキャッチーで良いとして、旅の目的が宝探しなどではなく、夫婦の憧れの地を訪問することだけだから地味な印象が強い。今回の悪役に任ぜられた冒険家マンツがまた不自然。鳥を探しに来ているはずの男がなぜ進入者をバリバリ殺すのか?ディズニー映画の悪役でも特別強引だな。 [DVD(吹替)] 6点(2021-07-15 21:25:59) |
10. ガントレット
ラストが強引すぎますね。黒幕を成敗するにはああするしかなかったんでしょうけど。 [DVD(字幕)] 5点(2021-04-17 11:27:04) |
11. カプリコン・1
《ネタバレ》 不自然なデータに気付いたスタッフも、捕まった宇宙飛行士二人も殺されてしまったのでしょう。スタッフの痕跡がすっかり消されていることの分かる場面など恐ろしさを感じましたが、宇宙飛行士たちの拘束の程度や記者の命の狙い方が、国家機密を守るほどの規模にしては甘すぎで、ちぐはぐと感じます。追跡隊が二人きりっていかにも少ない。 [DVD(字幕)] 6点(2020-12-23 13:14:20) |
12. カメラを止めるな!
《ネタバレ》 家族が絶賛していたので映画館で観たかったのですが、叶わず、DVDでようやく鑑賞しました。なるほど、何気ない場面の裏でこんなことが起こっていたんだと後で明かされるのは楽しいですね。ハッピーエンドですし観て良かったと思います。ただ、近いタイプの作品として、「運命じゃない人」という優れものがあるので、この点数にします。 [DVD(邦画)] 8点(2018-12-15 15:58:27) |
13. 怪談(1964)
1~3話、どの話も怖くありません。むしろ、切なさ、やるせなさを感じました。ホリゾントの強い色彩も印象に残ります。 [DVD(邦画)] 7点(2018-11-25 22:24:32) |
14. 学校の怪談
怪談でよくある断片的な不思議体験ではない。あちこち走り回ってがっつり冒険ですよ。理屈を通すのは後回し、子供が喜びそうな要素をいろいろ詰め込んだ感じですね。40代のおっさんが見るものではありませんでした。オランウータンの幽霊で「なぜここで和ませようとする?」と嫌な予感がして鑑賞を止めようかと思いましたが、それが正しかった。自分には全く向いてないと分かり、間違って続編を見る恐れはなくなったので、かえってありがたかったかもしれません。ああ、でもオープニングのメリーさんだけはちょっと怖かったです。そして、子役にいちいちたくさんのセリフで説明させる日本映画の悪癖は昔から変わってないなあ~。 [DVD(邦画)] 2点(2018-11-25 22:13:29) |
15. 帰ってきたヒトラー
《ネタバレ》 ●アドルフ・ヒトラーについてはドキュメタリーなどで度々目にしていましたが、ドイツ人を虜にしたカリスマ性がいまひとつ実感できませんでした。しかし、この映画で理解できたように思います。他人の劣情に訴えて共感を得るやり口が実にいやらしい。●そっくりさんで身を立てる道化ゆえに危険な発言がジョークとして受け流され、いつの間にかオピニオンリーダーとして大衆の上に君臨する。リアリティがあり、恐ろしい。●「ユダヤ人ジョークはやめてよね。笑えないから」「もちろん笑い事ではない」こういう気付く機会があったのにな~というやり取りが随所にあって、それはそれで面白い。 [DVD(吹替)] 9点(2017-01-10 20:28:53) |
16. 家族ゲーム
自分にとって血沸き肉躍るような場面は一つもないし、どこが面白いのか?と聞かれても答えづらいですが、5年に1回程度観る不思議な作品。吉本のなんとなく超然とした雰囲気や、思春期にある茂之の態度(保護されているくせに世の中を斜めに見たがるところとか)に自分の過去を重ねたりしてしまうのが好ましいのかもしれません。有名なラストの場面ですが、吉本の攻撃を受けた沼田一家のリアクションがプロレスみたいで笑えます。 [DVD(邦画)] 7点(2016-10-24 19:18:24) |
17. 風が強く吹いている
《ネタバレ》 ストーリーにこれといった起伏意外性はなし。アンカーが故障しながらシード権は獲得する等不自然な展開もあります。しかし、それを上回るプラスポイントがあります。①選手たちの体型や走りのリアリティ。等間隔で走るチームを遠景で撮影するなど美しい構図も多い。箱根駅伝の現場描写もすごい。どこが映画で、どこが既存の素材なのか分かりません。②実際のレースをライバルとのデッドヒートよりも専ら自分との勝負に絞ったのも良いと思いました。マラソンから受けるイメージのためでしょうか。 [DVD(邦画)] 7点(2016-01-19 14:53:38) |
18. 風立ちぬ(1976)
かつて一世を風靡したという山口百恵さんの映画を観るのは初めてです。正直、アイドルが主演の映画と侮っていました、すいませんと謝ります。後に三浦氏と合わせて名コンビと評されるのが分かる情感たっぷりな演技だったと思います。ラスト直前の抱擁シーンなど切なさで涙が出そうでした。次に原作小説のアレンジ具合ですが、男性側にも出征という死の影を用意することで、二人のタイムリミットはより厳しくなり劇的な効果が高まりました。また、二人が繰り返し「風立ちぬ・・・」の詩を口にし、生への執着を訴える説得力が生まれたと思います。全体として良い作品だったという感想です。マツケン氏、芦田氏、森次氏の好演も見ものです。 [DVD(邦画)] 8点(2016-01-03 18:01:19) |
19. 風立ちぬ(2013)
小説「風立ちぬ」「菜穂子」を読んでから観賞。久々に傑作のジブリ作品が来たと思いました。伝統の飛行描写も素晴らしいの一言ですが、やはり印象深いのは後半の恋愛要素が濃くなる部分。同じリアル寄りな作品でも、「耳をすませば」は幸せを感じますが、こちらは、切なさを味わえる。小説の重要な展開(サナトリウムからの脱走など)を上手く筋に織り込んだと感じます。菜穂子さんが気の毒と思うほど作品の評価が上がってしまう厄介さがあります。唯一の欠点は二郎の声がすごい変なこと。最終盤でようやく違和感が薄れました。 [DVD(邦画)] 7点(2015-12-06 18:49:50) |
20. 監獄島
●一見バトロワもの。選手が10名(実質9名)と少ないため、濃いドラマが展開されると思いきや、さにあらず。主人公以外はほとんど背景が描かれず、主催者側の模様が頻繁に挿入されるため散漫な印象。誰が優勝するのかという興味が全然湧かない。●主催者側のゴタゴタは必要と思わない。テレビでは流せない残酷ショーとなるのは、世界中から死刑囚を集める時点で分かるはず。その時になってから、付いていけない、もうやめようなどと抗議するのは不自然だ。●スティーブ・オースティン演じる主人公は、国家のために働いたというエクスキューズがあるものの殺人上等で、敢えてそうしなくてもと感じる殺人を本編で何度もやっており、肩入れしにくい。見せたいはずの肉弾アクションはカットを細かく割り過ぎてどんな格闘なのか分かりにくい。画面が暗いのもマイナス。●倫理無視のメディア批判、残酷を欲する視聴者批判が語られるが、作中ではほぼ効果なし。4000万人の視聴者はヴィニー・ジョーンズの優勝を見届けて満足している。 [DVD(吹替)] 3点(2015-11-23 16:43:22) |