1. キラー・エリート(2011)
《ネタバレ》 なんかねぇ……、いろいろ酷い映画。w まあエンタメ映画に於いて「実話に基づく……」なんて謳い文句は、『実話部分はモチーフ程度で創作が9割以上』ってのが当たり前なので、細かいリアリティなんかに関しては考えないことにしても、だ。www 戦争のプロ、殺しのプロが集まったはずのチームが、素人でもやらないような凡ミスを繰り返して次々に死んでいく。もう、ショックより先に呆れて笑いが出てくる。 ステーサム演じる主人公ダニーは、何を考えてるのか人道的な心に目覚めて「無駄な殺しはしない」みたいな甘っちょろいヒューマニズムで、次から次へと自らピンチを作っていく。 最後はなんだか騙し騙されの陰謀めかしたどんでん返しを狙ったつもりかもしれないが、全く弱い。 なんだか観終わった後に言い様の無いモヤモヤ感が残る、爽快感の無いアクション映画だった。 [DVD(吹替)] 3点(2020-11-06 10:40:14) |
2. 君の名は。(2016)
《ネタバレ》 公開当時の大ブームは知っていたが、何となく観る機会も無く、世間様より4年も遅れての観賞。w 観終わって「うんうん、なるほどなぁ」と納得しました。これ、自分が中高生の子供だったら面白いっ! と言ってたかもしれない。 でも、この年になっちゃうと、過去に観てきた映画やドラマなんかが経験としてあるワケで、それが既視感となって邪魔してくるわけです。 この映画も、男女入れ替わりという古典とも言える序盤から、田舎の子が都会をエンジョイするこれまた古典的展開、そこからけっこう無理やりな時間SF、そして災害回避のディザスターものと、けっこう欲張りに詰め込んで来てるが、なんか目新しさが無い。 でもね、逆に言えば、自分らオッサンのような経験値の無い子供達には、これほど矢継ぎ早にワクワクを詰め込んでくる映画が面白く無いワケが無い。しかも、ラブコメ王道の男女入れ替わり、知らない世界(都会)での冒険、時間SF、世界(町)を救うヒーロー、と厨二病患者の大好物が大盤振る舞い!w これが当たらなきゃ、どんな映画が当たるってんだい?! くらいの大サーヴィスぶり。 …………が、しかし。その大盤振る舞いをするために払った犠牲も大きいんだな。 まず、入れ替わりに気付いた主人公たちが、スマホに入れ替わり中にあった出来事の日記を残す。……えっ、日記? なんで? それ、電話だよ? 普通は自分の携帯に電話するわな。……でも通話できないんだよな、3年の時間のズレは後半のサプライズだから。 そういった小さな綻びが、嫌と言うほど現実を見てきたオッサンにはどうも気になるんよ。中身が入れ替わった友人(家族)に対しての周りの反応とかね。あんなもんで済むわきゃ無いよね。 後半の山場である町を救う大作戦も、「いやいや、それは無理!」というくらいの雑さだし。w テッシーの親父が「週末は仕事手伝え。発破かけるから勉強だ」ってなフリまでかましてるワケだが、いくら息子でも高校生がそんなに簡単に爆破物持ち出せるような杜撰な管理してたんじゃ倒産は遠くないぜ。w 飛騨組み紐の件もそう。いや、たった一回電車で会っただけの知らない女のコだから、顔を覚えてないのは仕方ない。でもあんな印象的な出来事、あったコトぐらいは覚えてるよな、普通。w しかも、そのコがくれた紐を3年も取っておいてるんだから。 さらに、終盤は一気に時間が飛ぶ。瀧は高校どころか大学を終えて就活してる。三葉は3つ年上のはずだから社会人3年目か? 二人とも5年経つ間なぁんにも気にならなかったのか? 名前すら忘れてたから? だったらなんで急に? 取って付けた感は否めない。 そしてラスト、お互いにすれ違う電車の窓から相手を見つける。まあ確かにロマンチックだが、瀧は四谷駅から乗ったんだっけ? ってことは一人は市谷から、一人は信濃町から四谷方面に向かって走って須賀神社で出会ったってこと? …………奇跡だな。www と、まあ、本気で突っ込み所を探し出したらキリが無いし、そういう細かい所を突っ込む映画でもないからこの辺にしときますが、魅力のあるウソってのは、しっかりと築かれたリアリティを土台にしてこそ映えるんだよなぁ。 ま、それはともかく。 あれほどの大ブームになったのは不思議と言わざるを得ないが、まあ肩の力を抜いて笑って観る分にはテンポも良く、そこそこ面白い作品だとは思います。 [DVD(邦画)] 5点(2020-09-18 22:06:21) |
3. キック・アス
ここでの評価の高さにビックリ。w どっからどう見てもB級映画なんだけどなぁ……。w モラル規制の厳しいハリウッドに於いて、撮影当時12歳のクロエ・グレース・モレッツが猥語を連発し、バッタバッタと人を殺していくというのが話題になって口コミで人気の出た本作。 確かに弱者が強面の悪人をなぎ倒すというのは胸が空くが、実のところなぎ倒してるのは元警官のビッグ・ダディと格闘エリートの娘ヒット・ガールの二人。しかも銃や刃物で殺しまくる。う~ん、でもそれって犯罪だよね。正義じゃないよね。途中、ニコラス・ケイジを止めに来る元相棒の黒人警官がとってもまともで、そこだけが「ああ、制作側も一応分かってるんだな」と良心の残滓を感じる。w んでもって一方、肝心のキック・アスはやられっ放し。 これがまず1番大きな問題点。デイブ=キック・アスの物語として始まったこのストーリーが、途中からミンディ父娘の話にすり替わり、デイブはいつの間にか主役から準主役へと脇に追いやられていく。つまり、当初の主人公のデイブに感情移入して観ている観客は、途中でいったん放り出され、ミンディへとシフトチェンジを強いられる。 そして紆余曲折あってクライマックス。どうにも間が悪い。いや、テンポは良いんだ。サクサクと展開して話は進むのだが、間が悪い。焦らし方が下手。 追い込まれたヒット・ガールを助けにキック・アスが出てくるまでの、緊張感とは違う、何とも言えない間の悪さ。 いずれにせよ、思いがけず一流扱いされてしまったが、結局は散りばめられた小ネタや下ネタを楽しむB級映画。 バットマンやスパイダーマン、スーパーマンなどの映画へのオマージュは数知れず。そもそもこの映画の作り自体がスパイダーマンをなぞってるし、悪者の息子が同級生で組織を継いで復讐を誓うなんて、まんまスパイダーマン。作り手も、そういったマニアックな楽しみ方をする映画として作ったんじゃないのかなぁ。 [DVD(字幕)] 4点(2018-05-12 12:45:20)(良:1票) |
4. キョンシー
《ネタバレ》 これ、一回観てスッと理解できる人がどれくらいいるんだろう? 序盤から、何の説明もないまま陰鬱で観念的なシーンが続き、観ていて嫌になってくる。 中盤に差し掛かり、ようやく死んだ旦那を生き返らせるという“お話”らしいお話が始まるのだが、それも何だか回りくどくて『怖い』というよりただただ『鬱陶しい』。終盤にやっと旦那がキョンシーとして現れても、もう気分的に「はい、はい。それで?」みたいな感じになっちゃってて……。 往年の名作『霊幻道士』シリーズの世界観をよりリアルにしたというのだが……。明解かつ快活なホラーコメディだった『霊幻~』シリーズ。こんな重く陰鬱なだけの作品を捧げられてもラム・インチェンもリッキー・ホイもあの世で困ってるんじゃなかろうか? [CS・衛星(字幕)] 2点(2018-01-02 21:55:33) |
5. 麒麟の翼~劇場版・新参者~
TVの3時間SPでエエやん? なんでわざわざ本編に? [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-01-11 21:45:08) |
6. ギフト(2000)
サム・ライミの監督作品ということで、もう少しケレン味のある物を予想していたら、何とも正統派な作りでちょっとビックリ。w サスペンス、スリラー、ホラーなどなどの要素はあるが、どれを取ってもとくに目新しさはなく、その辺を期待すると弱さは気になるが、何気に豪華な役者陣で安心してみていられる。ラストもちょっとイイ話風の終わり方で、鑑賞後の気分も良い。それなりにテンポも良いし、こぢんまりとはしているが佳作と言うにふさわしい一本。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-06-12 19:00:28) |
7. 吸血鬼ノスフェラトゥ(1922)
吸血鬼映画がどうとか、怖さがどうとかの前に、創意工夫の素晴らしさに驚く。90年近く前のサイレントムーヴィー時代に撮られたワケで、CG全盛の現代から見れば機械技術的な表現技法など稚戯に等しい時代である。そんな中、どうすればより不気味に見えるか、より怖く見えるか、を工夫し、影やコントラスト、表情、動きなどで映像的不気味さを演出している。また、吸血鬼を単なる人型のモンスターとせず、ペストという厄疫を運んでくる存在にして潜在的な恐怖を喚起する手法も工夫の一端だろう。いやぁ、ほんっと人間(の工夫)って凄い。w 現代の、何かと言えばすぐにCG頼りの映画製作者どもに100万回くらい見て欲しいね。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-07-06 13:35:36)(良:1票) |
8. 銀河ヒッチハイク・ガイド(2005)
つまらない。「笑える人だけ笑ってくれ」と言うような斜に構えた姿勢が、如何にもモンティ・パイソンの出だな、という感じ。何が面白いのか自分には理解不能。くだらない無い冗談が「コレでもか?!」とばかりに続いていくんだが、笑えないコメディを見ることくらいシンドイ事は無い。むしろこのサイトでの評価の高さに苦笑した。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2009-04-18 14:57:57) |
9. 奇人たちの晩餐会
観始めた時には、他人を見下して笑いものにするとは気分の悪い映画だな、と観るのを止めようかと思ったのだが……。観続けるうちにピニョンのお人好しと1本筋の通ったバカっぷりにどんどん引き込まれていった。良かれと思い行動しながら、どんどん事態を悪化させていくピニョンと、それにいいように翻弄されるプロシャン。途中に参加してくる脇役達も皆、とても良い味を出している。最期はまともなことを言わせてキレイに話を纏めるのかと思いきや、バカはやっぱりバカだったという下げも決まって、最初の印象とは全く違った後味の良い作品になっていた。フランス映画は受け付けない自分だけれど、これは楽しめました。 [ビデオ(吹替)] 8点(2008-12-09 16:38:50) |
10. キャッツ&ドッグス
コレ、劇場に行きたかったんだが行けずに終わったんだよな。いやぁ、行かなくて良かった。w まず話がくだらなさ過ぎ。大人が観られるレベルの話じゃない。そして映像はCGに頼り過ぎ。動物の目線で動物同士の世界を描く点では、『ベイブ』シリーズの足元にも及んでいない。ま、動物映画ってよりは『スクービー・ドゥー』なんかに近い、おバカなギャグ映画なんだな。 [地上波(吹替)] 3点(2007-12-16 23:13:47) |
11. ギャザリング
《ネタバレ》 時空を越えて悲劇の瞬間に必ず居合わせるギャラリー、というのはSFではよくあるモチーフ。大抵、未来からのタイムトラベラーなんていう設定なんだが、そんな素材をこう料理しましたか! という技アリの設定に拍手(まあ、芥川の『さまよえる猶太人』の方がアイデアとしては先ですが)。また、程好いタイミングで少しずつ謎が解かれていくから、それほどストレスも溜まらず楽しんで観られる。主人公キャシーの孤軍奮闘が健気ですな。ラスト近く、キャシーの口から語られる、なぜに彼女がギャザリングになったか……。それを聞くと、イエスって結構ケツの穴の小せぇ野郎だな、なんて思っちゃったりして。www クリスティーナ・リッチは大人になっても可愛いね。彼女のおでこに+1点!w [ビデオ(字幕)] 7点(2007-10-25 20:23:05)(良:1票) |
12. キス・オブ・ザ・ドラゴン
リュック・ベッソンにしては珍しく面白い。まあ、あくまでもマンガの延長線上みたいなデタラメな映画ではあるが、この手の映画でそんな事気にしてたら始まらないからね。一般市民を一切気に掛けずバリバリとマシンガンを撃ちまくる警察、なんてバカなお話もそうそう無いよ~。w 中国武術と針、警察の道場には日本語で貼り紙がベタベタ。でも、そのどれもがどこかトンチンカン。あんな北斗神拳みたいな“針”無いって。w 『TAXi』シリーズや『WASABI』を観ても思うけど、ベッソンってのはよっぽど東洋かぶれなのか、それとも思いっきりナメてんのかね?www それにしてもブリジット・フォンダは年取っちゃったなぁ。妙にやつれた役が似合うってのは良いんだか悪いんだか……。w [ビデオ(字幕)] 6点(2007-09-19 12:58:31) |
13. キル・ビル Vol.2
《ネタバレ》 前作は、ただただアホらしいと思ったが、これはさらに輪を掛けて酷い。あほらしい上に退屈ですらある。もう、何が見せたいのか分からないんだな。タランティーノが昔観てきた映画を不器用に上っ面だけマネました、って感じ。娘を生かしておいた意味もさして感じられない。大して深いドラマがあるわけでもないしね。まあ、子役のコは可愛かったから許すがw。それにしてもテンポも悪いしアクションもお話も何もかもが中途半端。香港カンフー映画の修行・苦行ってのは、そこに到るまでのドラマがあって、それをしなきゃいけない状況があるから面白いワケ。ただ殺し屋になるため、ってな修行じゃ感情移入できない。そしてその苦行がラストのトドメのシーンに重なって活きるからカタルシスがある。なのにそれも無し。そういった基本的なことを押さえずに、ただ形だけドタバタと真似られてもね~。なんかリュー・チャーフィーの輝きすら消されてて可哀相だったな。 [地上波(字幕)] 1点(2007-09-04 13:13:15) |
14. キル・ビル Vol.1(日本版)
非常に金の掛かった大掛かりなコント。まあ、ドリフ程度のクォリティはある。……それで全てだよな、この映画。w アホらし過ぎて敢えてツッコむ気も失せるほど、ツッコミ所満載。タランティーノが日本や香港のB級アクション映画が好きなのはよく分かった。ええ、ええ、よく観てますよ。よく勉強してらっしゃる。でもね、後続として自分が撮るなら、それを自分なりに消化した上で発展させる、ってのがクリエイターのあるべき姿なんじゃないの? 何でもイイから撮りゃイイってもんでもないだろ? コレじゃただの物マネもどき。物マネですらない。いやいや、それどころか単なる悪ふざけでしかない。 [地上波(字幕)] 2点(2007-08-28 12:14:28) |
15. 北の零年
もンのすごい肩透かしを食らった感じ。話がちっちゃい。ちっちゃすぎる! 宣伝では『壮大なスケールで描く』とか何とか言ってなかったか? だって話が開拓中の村から出ないんだもん。中央の動きが描かれてないから時代の流れが分からない。よってそれに翻弄される開拓民の悲哀が伝わらない。ただ「冬寒いんだって? 大変だねぇ」、「食べ物無いの? そりゃツラいねぇ」、「馬、取られちゃうの? そりゃ理不尽だねぇ」で終わっちゃう。しかもホントその3つで話は終わり。べつに北海道じゃなくても、そんな苦労話どこにでもあるんじゃね? 渡辺謙のエピも、なんかどこかで聞いた事あるような話で新鮮味も無いしさ。本当は点数的には2.5点と言いたいんだが、まあ無いからオマケして3点入れときます。 [地上波(邦画)] 3点(2007-01-06 18:38:59) |
16. CASSHERN
すげぇっ! すげぇよ、この映画!! 0点までしかないのがもどかしいと思った映画はコレが初めてかも。点数にマイナスが無いのが残念。酷い酷いとは聞いていたが……、よもやココまでとは! 究極のマスターベーション映画。独り善がりなシークエンスの寄せ集め。コレって劇場公開したんだよね? コレを金とって人に見せるってのは、道義的にどうなの~??? 未見だが、これ以上と言われる「デビルマン」がちょっと楽しみになってきた。(笑) [地上波(吹替)] 0点(2006-02-14 18:44:43)(笑:2票) |
17. ギャラクシー・クエスト
悔しいがアメリカのエンターティメントの奥深さを感じさせる1本。映画自体はB級SFの体裁を採りながらも、「スタートレック」というTVのお化け番組を下敷きにして、マニア心をくすぐりまくるソツの無い造りで楽しめる。クルー達よりファンの少年達の方が宇宙船の構造に詳しい辺り、「スタトレ」シリーズと「トレッキアン」のマニアックさを踏まえておくと可笑しさ倍増です。好事家が観れば、その実かなり丁寧に愛情を持って作られた作品であることが窺えるし、もちろん予備知識無しで一つの映画としても十分に楽しめる。笑いあり、泣かせ所ありで、スペオペファンならずともぜひ観て欲しい映画。シガニー・ウィーバーも、彼女の出演した全作品を通じて、コレが一番キレイなんじゃない(笑)? 絶対オススメ! [映画館(字幕)] 9点(2005-01-26 01:33:56) |
18. 奇蹟の輝き
アカデミー視覚効果賞受賞。ただそれだけの映画。っつーか、誉めるトコそこしかないもんね~。確かに画は綺麗。絵画的な風景を上手く再現してるし、絵具の海や花園の質感も良い。でもそれ以前に話が全くもってツマラン。笑えもしなけりゃ泣けもしない。ただ暗いだけ。途中3回くらい気絶(目は開いてて確かに画面は見てるだけれど、頭が空白で何も入ってこない状態。私はこれを気絶と呼んでます)したよ~。気がついたら知らない間にマックス・フォン・シドーとか出てて、「あれ、この人ってまだ生きてたっけ?」とか思ったりして…。フォン・シドーっていくつなんだろ? ホントに仕事選びませんなぁ、この人は。基本的にロビン・ウィリアムスがダメな私ですが、これはR.マシスンっつー事で期待したんだが…。見事に裏切られました。 2点(2004-08-15 14:24:13) |