1. クイール
お年寄りが孫と一緒に見るような映画です。 出演者の中で、犬が一番いい演技をしていました。 「オレ、何やらされてるんだろう……」とか思っていたんでしょうかね。笑 脚本はシナリオの学校を卒業したばかりの人が書いたような、チープなレベルです。 これを見る数ヶ月前に、リチャード・ギアのハチ公の映画を見ていて、その時、犬好きの私は号泣してしまったのですが、本作ではそうはなりませんでした。 きっとハチ公の映画より先に見ていたら、点数は違っていたかもしれません。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2020-08-12 14:42:04) |
2. 空気人形
《ネタバレ》 以前から勧められていて、ようやく観る機会にありつけました。 前評判から自分がイメージしていたものと違い、正直全体的に暗い。 板尾さん演じていたファミレスの店員が唯一楽しみにしていた時間が、この空気人形、言い換えればダッチワイフですよね。 そのダッチワイフに心が生まれるのだから持ち主と空気人形との人間関係に注目すると思うのですが、「私は空気人形…ただの代用品…」とばかりに表に出て、日常の世界に興味を抱いていくのです。私的には持ち主から離れていくのだから、人間を毛嫌いするとばかりに思ったのですが、中年ОⅬやお爺ちゃん、レンタルビデオ屋の店員と心が通じていくのだから不思議です。 どうして彼女は板尾さんを許せなかったのでしょう。 前の恋人の代用品と思われるのが嫌だったから? ここに出てくる登場人物のほとんどは自分を同じように代用品同様に価値観を見失っています。 いろいろな偶像劇が登場するのはいいのですが、何か、こう、これといって、意外なキャラクターが出てこないんです。 キャラクターが出てこないから、結局、なんで空気人形にしたんだろうって思っちゃうんです。 80年代に「マネキン」という、とても魅力的なファンタジー映画がありました。 デパートのマネキンが一人、主人公の男性の前だけでは魅力的な人間の女性になるという映画です。パーッと明るくなるハッピーエンドの映画でした。 この映画に同じものを求めようとは思いませんが、ラストの男を殺してしまうブラックユーモアが私にはブラックすぎてユーモアが欠如しちゃっています。 私的には、せっかく空気人形に心が生まれたのだから、もっともっと優しさを注ぎ込んであげてもよかったのではないかと思います。 そう、優しさが足りませんよね。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-12-02 00:30:07) |
3. グラン・トリノ
《ネタバレ》 私にはグラントリノという車が主人公を象徴しているようには思えませんでした。 今の日本人、特に若者にとって「車」というものはそれほど興味を抱かせるものではないからかもしれません。 過去のトラウマを勲章や銃、ライターで表現して、ラストは「許されざる者」みたいなものかと思ったら、いい意味で裏切られました。 でも、私が主人公の立場だったら、少年よりも乱暴されたお姉ちゃんの方がずっと気がかりになる。 ラストの遺言状のシーンで、期待する身内たちの姿は「ミリオンダラー~」を思い出し、いかにもイーストウッドらしさが出ていました。 これが彼の俳優としての引退作だと思うと、ちょっと寂しいです。 [DVD(吹替)] 8点(2010-02-25 07:00:05) |
4. クラッシュ(2004)
《ネタバレ》 完全群像劇。話題は終始人種差別。通行中の自動車の衝突も含めて、このタイトルにしたのは言うまでもありませんが、もう少しヒネリを加えたタイトルにすべきですね。 私はアメリカに行ったことはありませんが、本当にこんな世界があるのでしょうか? でも、登場人物全てにそれなりの理由があり、それが正論にも感じられるから不思議です。 ただ、全てが同じような内容で群像劇の割には、バラエティーがないというか、マット・ディロンが黒人女性を助けたところは涙してしまったけど、他は「お涙頂戴」的で感動まではしなかったです。 でも、テンポがいいのであっと言う間に観終えることができました。 前半は汚い言葉のオンパレードですが、それだけ後半を美しく描く作り方は上手いです。 マット・ディロンは久々のグッドジョブ! でもダイエットしなきゃダメだよ! 「アウトサイダー」しか知らない人には、そのうち誰なのかわからなくなるでしょう。 [DVD(吹替)] 7点(2009-06-14 03:41:36) |
5. グーグーだって猫である
《ネタバレ》 友人が勧めてくれたのがきっかけで鑑賞。DVDの宣伝で「ジョゼと虎と魚たち」「メゾン・ド・ヒミコ」が流れた時、初めて監督が誰なのか知りました。 私にとって「ジョゼ~」はなかなかだったのですが、本作は、そのスタイルは残っているものの、メリハリが全くなくなったように感じます。 原作未読なので、他のレビュアーが書かれているギャップというものはわかりませんが、キョンキョン、上野樹里、外人のエピソードが、最後まで上手く絡み合っていかなかったように思います。 こういう良くも悪くも「ど~でもいい話」って、評価を得る理由は、観る側の「その時の気分」が一番左右されるから難しいんですよね(笑) でも一つ一つのシーンは丁寧に作ってありますよ。アイサポーターで確認してみてください。 [DVD(邦画)] 6点(2009-05-03 01:46:21) |
6. ぐるりのこと。
ストレスが溜まりすぎて体がボロボロになりました。とにかく長い……ダラダラと長い……本当に長い……いつ終わるんだろう……このシーン、何の意味があるんだろう……早く終わらないかな……こんなに長く感じた映画もめったにありません。1時間40分くらいに編集してくれれば7点くらいになってたかもしれませんが、観終わって鬱病をうつされたような気分です。……しかし本当に長い……(溜息) [DVD(邦画)] 3点(2009-04-15 12:16:20)(笑:1票) |
7. ククーシュカ ラップランドの妖精
ジャケットとタイトルから、ファンタジー映画と誤解されそうだが、どちらかというと戦争の嫌な部分を映し出した部分が目立つ。 同じような設定で「ノーマンズ・ランド」があるが、「ノーマンズ~」が男二人だけに対し、本作は女性が入るので、さらにドラマが膨らんでいる。(テーマは全く違うので比べるのもおかしいけど…) 言葉の通じない三人の心が一つになっていく過程が素晴らしいので、音声設定で、それぞれ一ヶ国語しか字幕スーパーが表示されないシステムも入れてくれたら、さらに違う鑑賞方法ができただろう。 エンターテイメント作品ばかり観続けた後の方が、本作の新鮮さは一層増すかと思う。 [DVD(字幕)] 7点(2009-01-27 19:27:24) |