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1.  インディ・ジョーンズ/最後の聖戦
インディ・ジョーンズシリーズの中で、この作品が1番好きです。その理由に教授役のショーン・コネリーが良い味出していて、楽しめる。ワクワクさせられるアクションシーンの連続と謎解きの面白さを楽しませてくれるのも好きな要因の一つで、グロいシーンも無いのが良い。スピルバーグはこういう娯楽映画に徹していれば良いものをその後、オスカー狙い見え見えの作品ばかり撮るようになって嫌いになりました。ショーン・コネリーと言えば007ですが、主役だけでなく、脇役でも良い味出して我々映画ファンを楽しませることもできる名優だと思っています。ショーン・コネリーの出ている映画の中でも、本当の意味で楽しめた最後の作品だと思っています。ショーン・コネリーの訃報を聞いてまた1人、映画界は惜しい人を亡くしたと思いますが、例え亡くなったとしても私の心にはいつまでも生き続けることでしょう!
[DVD(字幕)] 8点(2020-11-03 19:32:59)(良:2票)
2.  いま、会いにゆきます 《ネタバレ》 
以前に一度だけ見た時は、無理矢理泣かせよう!としている感じがしていたが、再び見ることにしたのは竹内結子の生前の輝いてる姿をもう一度見たくて見ることにしました。竹内結子演じる澪と少年祐司のやり取り、祐司が放つ台詞「ママは僕のせいで亡くなったの?」を聞くたびに切なくなって泣けてくる。この映画の少年祐司の様に実際の竹内結子の長男が思わなければ良いなと思えば思うほど、竹内結子の死という現実が重なって来て泣けて仕方ない。竹内結子の実の長男、そして2人目の子供にも強く生きて行って欲しい。そう思う。竹内結子の白、ひまわりの花の様な輝きは一生残り続ける筈です。それと見ていて中村獅童演じる巧の高校時代を演じている浅利陽介を見ていたら私が竹内結子という女優を初めて知った朝ドラあすかが見たくなってたまらない。最近の朝ドラきりやたらレンタルコーナーで見かけるけど、あすかもレンタル屋さんに並べてほしい。あすかでも白がよく似合っていた竹内結子、この映画でも白が本当によく似合ってました。竹内結子演じる澪に高校時代もどうせなら榎園実穂さんで見たかった。それだとまんまあすかだな!それよりあのエンディング曲は何なんだ?あのエンディング曲は最悪でした。映画自体は良い映画でした。竹内結子も最高でした。間違いなく竹内結子の代表作品でしょう! 訂正2020年10月9日
[インターネット(邦画)] 8点(2020-10-09 18:07:37)(良:1票)
3.  異人たちとの夏 《ネタバレ》 
改めてレビューし直します。この映画には他の大林宣彦監督の映画でよく見られるヒロインというヒロインは出てきません。ある雨の晩に1人の作家が住むマンションの部屋に美しくも、どこか陰のある女性がやってくる。名取裕子の様な美人が雨の晩に1人暮らしの自分の部屋に来るなんてことは、普通は考えられないし、有り得ません。有り得ないことが起きるという意味では主人公の亡くなった両親が若い姿のまま現れて、同じ空間ですか落語を見てたり、食事をしたりする。有り得ない事が次から次へと見られる映画だ。映画とはそういうものだという大林宣彦監督からのメッセージと考えられる映画なのだ。現実と非現実とが絡み合いながら繰り広げられる何とも摩訶不思議な映画、これもまた大林映画らしい夢の世界、ホラーぽい雰囲気の中にも人情的な映像感覚を感じる映画作りに、尾道が舞台の映画とはまた違う魅力が十分の映画として、またこの映画は自分の親を亡くしてる方が見たら間違いなくこの映画の主人公の様に亡き両親に会いたいとそう思わずにはいられなくなるはずです。それにしても、秋吉久美子、片岡鶴太郎の両親、それも既に亡くなっているのに生きている様な感覚を覚えてならないし、名取裕子も名取裕子で魔女としての魅力十分な上に幽霊とは思えない。思えないと言う意味では大林宣彦監督が亡くなったなんて私にはまだ信じられない。訂正2020年4月12日
[DVD(字幕)] 9点(2020-04-12 20:02:18)
4.  生きる 《ネタバレ》 
あまりにも素晴らしすぎて10点でも足りない。本当にそう思う。この映画、どこが凄いかは見れば見るほど面白くてたまらない。この映画、完全に喜劇です。どこが喜劇かって?まず冒頭の主人公志村喬演じる渡辺さんについての語り口、更には病室での志村喬と渡辺篤とのやりとりが凄い。今まで一度も会社を休んだこのなかった渡辺さん(志村喬)が病院での診察を待っているあの場面でのもう一人の患者(渡辺篤)が胃がんについて語るシーン、あの後の志村喬演じる渡辺さんが初めて胃がんだと解るシーン、ここまでの持っていき方なんて、完全に喜劇ですし、小田切みきが市役所の職員みんなに一人、一人仇名を付けてるシーンなんて単なる喜劇なんかじゃない物凄いブラックな笑い。あんな強烈なシーンを見せ付けておいて、後は主人公の渡辺さんが亡くなるまでの語り口、物語、運び方、あのギラギラした風俗街の凄さ、映像の持つ力によって観客に物凄く訴える力を持った凄い映画です。主人公の渡辺さんは誰の為に生きているわけでもない。ただ自分の残りの人生をいかに有意義に過ごせるか?ただそれだけの為に公園を作る。あの志村喬の演技は凄い。しゃべり方から歩き方、目付きから何もかも本当に凄い。人間が死ぬ時はあんな感じなんだろう!そう思わせる凄さです。そんな志村喬演じる渡辺さんの葬儀の場面がこれまた凄い。個性的な顔ぶれ勢揃いの中でも左卜全の「助役とはっきり言えよ!」には完全にやられた。あんなスッキリする一言、そうはないです。とにかく凄い。何もかも凄いとしか言えない日本映画史上に残る名作中の名作です。
[DVD(字幕)] 10点(2018-07-22 20:35:26)
5.  怒りの葡萄
土地を失い、住む場所も失い、職までも失いとこんなにも残酷な話はない。それなのに単なる残酷なだけの話でない活き活きとした描写、登場人物が笑ってる場面の多さに救われる。この辺りがジョン・フォード監督の人間味、温かさを感じることができる。大人以上に本来なら切ない筈の子供達が見せる楽しそうな表情、一家を支える強き母親の存在が大きい。希望を感じさせてくれるラストにジョン・フォード監督の人間的な魅力が詰まっている。モノクロの画面、リアルな描写、今の時代でも通用する映画だ。
[DVD(字幕)] 8点(2017-06-11 11:22:10)
6.  いちごブロンド 《ネタバレ》 
ジェームズ・ギャグニーがマフィア、ギャング以外の役を演じているのを初めて観ました。何と言うべきなのか?物凄くアホで単純ですぐにかっあとなる。そんなジェームズ・ギャグニーの駄目ぷりが見ていて凄く面白い。またこの作品、女優に関しても素晴らしいです。リタ・ヘイワーズの美しさと優雅さ、本当にゴージャスという言葉がぴったしの正に当り役とでも言うべきその姿を観ているだけでも楽しい雰囲気になります。元みかんさん、ご指摘の通りちょっとした女性らしさ、女性ならではの心使い、金に眼を眩み、本当に愛していた男ではない男と結婚し、その後も相変わらずの美しさ、スパゲティの食べ方についてのあのシーンの可笑しさ、更に電気が消えてしまった時の、あの何気ないキス!そんなリタ・ヘイワーズに暗闇の中でキスをされたのにマヌケな事を言うジェームズ・ギャグニーの可笑しさとバカぷり、これがまた凄く笑える。この映画、とにかく会話の楽しさに満ち溢れていて本当に面白い!あまり知られていないのかな?ちょっした隠れた傑作を観た気がして何だかとても嬉しく思えました。そうそう、もう一人、忘れる所でした。リタ・ヘイワーズともう一人、美しい女性を演じた(元々美しいけど)のオリビア・デ・ハビランドの優しさ、品の良さ、美貌、全てが本当に美しい!ラストシーンも凄く良い!このラストだけは出来るなら誰にも言わず、是非、観て確かめて欲しいです。これまた今まで知らなかった作品で、たまたまレンタル屋さんで見つけたこの映画、私にとっては隠れた名作の一つとして忘れられない作品となりました。
[ビデオ(字幕)] 9点(2016-10-04 20:30:11)
7.  インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌
ボブ・ディランの音楽、大好きな私からしたらもう少しボブ・ディランの素晴らしさという物を見せて欲しいとは思うものの、コーエン監督の画面作り、構成に拘りを見る事が出来、いつものこの監督の作品に出てくる駄目だけどどこか憎めない男が今作品でも健在で、コーエン監督のコーエン監督によるこれまたコーエン監督作品らしい映画として楽しむ事が出来た。それにしても毎回、異なるジャンルの作品を標準以上の出来にし、見せるこの監督の才能の高さには感心させられます。
[DVD(字幕)] 7点(2016-05-22 14:03:38)
8.  インサイド・ヘッド 《ネタバレ》 
これは子供だけでなく大人も含む全人類に対して、注意書きは必ず守るべきだと警告している。入ってはならない空間。それはライリー頭の中の感情をコントロールする5つもの性質、中でもヨロコビ、カナシミ、イカリの3つの感情は生きている者全てが持っている感情方法であり、それを全て分かり易く描いた点は大いに評価すべきだと思うし、一見、何の役にも立ちそうにないカナシミだけどカナシミあればこそのヨロコビが一段と大きくなるのだというがこの映画で一番言いたかったのではないだろうか?ライリーが新しく引っ越して来てから昔の思い出、父親や母親、アイスホッケーを一緒に楽しんでいた友達との思い出やらとにかくそれをアニメでしか表現出来ない形で見せてくれてる。人生、楽しい事だけでなく辛い事もあるんだよ!と言うメッセージと共にまた辛い事もあるからこそ楽しい事だって沢山あるんだよと言う様に感じる事もできる。一見、子供向きアニメの様だけど大人に対する子供の頃の楽しかった思い出は必ず心の中にあるはずだ!それを思い出した時、人は忘れていた何かを思い出すはずだと言う様な感じがして色んな事を考えさせる映画であると思いました。
[映画館(吹替)] 8点(2015-07-23 22:58:58)(良:2票)
9.  伊豆の踊子(1974)
吉永小百合の伊豆の踊り子よりもこっちのが好きだし、楽しめたのはやはり山口百恵の初々しさ、更にそれを引き立たせる他の出演者、三浦友和が相手ならまあ仕方ないかて思いたくもなるぐらいであって、そして原作のイメージに近い雰囲気が映像ともよくマッチしていて単なるアイドル映画になってないのが好感が持てる。この映画のラストは山口百恵の行く末を暗示しているようにも感じられなくはない。さほどファンでもなければ山口百恵の全盛期をあまり知らない私からしてもちょっと切なさが残る映画だけに当時、山口百恵のファンが見たらどう感じていたのか?という思いが残る映画として、印象に残る。それ程までに山口百恵の為の映画と言えるかもしれない。  
[DVD(邦画)] 7点(2013-12-10 22:20:10)
10.  伊豆の踊子(1963)
原作にほぼ忠実にしかも、美しく描かれていて予想していたよりは良かった。見る前は吉永小百合が一番不安だったから。でも思ったよりは良かった。ただ、もし薫の役を芦川いづみが演じていたらもっと良かったとも思えなくもない。いや寧ろ芦川いづが演じる方がもっと良い。吉永小百合は思っていた程悪くはない。あくまでも思ったよりはという意味です。でもこの作品で一番気になって仕方ないのはどうやったら高橋英樹が大きくなれば宇野重吉になるのか?全くイメージが違い過ぎる。高橋英樹が全くインテリには見えないのだ。作品自体は悪くない。普通に楽しめはした。それだけにもっとインテリぽい俳優をキャスティングして欲しい。他の伊豆の踊子は見てないから何とも言えないし、比べらんない。山口百恵の薫と美空ひばりの薫も見てみたくなった。この三人の中では(吉永小百合も含め)山口百恵が一番薫のイメージにぴったりなんだが。しつこいようだが一番見たい薫は芦川いづみ。高橋英樹が演じたインテリの大学生は石原裕次郎か池部良  
[DVD(邦画)] 6点(2013-08-31 14:35:03)
11.  1941 《ネタバレ》 
スピルバーグ映画において恐らく一番の失敗作だと思う。だが私はこんな失敗作の中にかつての映画少年だった頃の遊び心が沢山散りばめられていて、シンドラーのリスト以降の作品にある賞狙い見え見え、お涙頂戴、説教臭さが一切無いのが良い。ただただ自分が好きな映画を撮るんだ。例え駄作扱いされようが構わないんだてスピルバーグ自身が映画が好きでたまらないものがいっぱい見えるから私はこの失敗作が嫌いにはなれないし、好きである。戦争映画だてのに死者が一人も出ないのも良い。オープニングからまるで自分の映画に対する愛とディズニー映画が好きなんだなてのがあちこち見えるし、映画愛いっぱいである。スピルバーグは余計なメッセージやらテーマやらそんなものなど一切感じられない映画のが私は好きだ。激突にしたってJAWSにしたってお涙頂戴なんて一切ないし、この映画も同じである。最後にもう少し言わせてもらうとこの映画の出演者が皆、楽しそうだ。それもこの映画の良い所である。ハッキリ言ってどうしょうもなく滅茶苦茶で一杯詰め込んでいて、ただ物をぶっ壊してるだけでストーリーなんてあってないようなもんだ。それだけに爽快感溢れていて見終わってスッキリできる。そんな戦争映画なんてなかなかないと思う。
[DVD(字幕)] 8点(2013-06-09 21:28:47)
12.  いいかげん馬鹿 《ネタバレ》 
ハナ肇主演による馬鹿シリーズの中では一番好きです。全体的にパワー不足で暴れぷりも他の2作品程ではない。しかし、これが一番好きなのは馬鹿シリーズの中では山田洋次作品らしいいからである。ラストシーンなんか本当に寅さんのようだし、寅さんを感じずにはいられないからである。私が馬鹿シリーズが寅さん程熱狂的になれないのはハナ肇があまり好きじゃないからてよりもあのキャラクターこそ渥美清で見たいからである。馬鹿シリーズが寅さんみたいにならなかった。ヒットしなかった理由は渥美清が主演でないのも理由の一つだと思う。渥美清がどれだけ凄い役者かは寅さんファンなら勿論、解るはず。だからこそ渥美清により見たい。見たかった。見たかったて言うと岩下志麻のマドンナを寅さんで見たかったのは私も同じであるように山田洋次作品による岩下志麻の怪しい魅力をスクリーンの中で映し出してる姿がこの作品を見て感じずにはいられない。
[DVD(邦画)] 8点(2013-05-06 22:09:19)(良:2票)
13.  イップ・マン 葉問 《ネタバレ》 
いやあ、これ本当にあった話なのか?てなぐらいとにかくこんな滅茶苦茶な映画なのに、どこをどう取ってもどう見ても「ロッキー4」のパクリなのに、「ロッキー4」は私の中ではロッキーシリーズの中で一番の駄作、いや、駄作てよりは嫌いなのに、それなのになんでだ?面白いではないか!カンフーものに私はやはり弱いことが改めてこの映画を見て解った。あのテーブルの上での二人の師匠との対決シーンの凄さもワイヤーアクションだってことは想像も付く。けど映画館で見てこれはやはり大きなスクリーンでこその迫力とスピード感にワクワクさながら観ていた。後半の「ロッキー4」的なやられたらやり返すというようなものが引っ掛るし、中国人の方が西洋人より上的な展開なのに、それでも最後にイップマンの言った「私達、中国の武術がボクシングよりも上であるということはない」というような発言にイップマンという人物の人間性、人としてのあるべき姿が見られる。この発言があるからこの映画は最後まで楽しむことが出来たし、感動することも出来た。師匠と言われる人達は弟子に対しても誰に対しても同じ気持ちで接する。それが師匠なのであるということをこの映画のイップマンを見ているとそう感じずにはいられなくなる。イギリス人ボクサーとの戦いに勝利し「記者にこれから何がしたい?」と尋ねられ「家に帰りたい」と言った一言も人間的魅力に満ち溢れている。奥さんと二人の子供の待つ所へ帰っていくイップマンと待つ奥さんの何と言う美しさ、本当に綺麗な奥さんだなあ!男ならあんな綺麗な奥さんがいたら絶対に幸せです。イップマンの表情がそれを物語っている。
[映画館(字幕)] 8点(2011-06-23 22:05:08)
14.  錨を上げて
あれ?どこかで一度、見ているような気がするのは気のせいか?「踊る大紐育」に何となく似ている。雰囲気も似てるけど主演の二人も全く一緒だが、確かに雰囲気も音楽もフランク・シナトラもジーン・ケリーもここでも見事な踊り、歌声を見せてくれたり聞かせてくれたりもする。ただ全体に長い。もう少し短い方が良い。ミュージカル映画らしくて良い所もあるし、それでもやはり長い。トムとジェリーにロミオとジュリエットぽかったり、三銃士ぽかったりととにかく贅沢過ぎるのか?あれもこれもと欲張り過ぎの気がする。つまらない映画じゃないし、普通に楽しむことは出来たけどもっとコンパクトにまとめて欲しかった。
[DVD(字幕)] 6点(2011-01-09 12:48:41)
15.  稲妻(1952)
成瀬巳喜男監督作品で二番目に見たのがこの作品でして、これは凄い映画だ!とにかくどの人物にしても感情を見事に表現している。その凄まじさとその感情表現の中で揺れる人間の心の闇をきちんと捉えているのが凄い。勿論、これはどの俳優にしても素晴らしく、中でも高峰秀子、やはりこの女優が素晴らしい。母親に散々、文句を言われ、母の愚痴に対しての感情剥き出しの演技の凄さとそして、この映画の凄い所は映画のタイトルにもなっている「稲妻」、つまりこの場合の稲妻とは「雷」のことで、その雷が鳴った瞬間、それまでいがみ合っていた母と娘の関係がごく普通の母と娘に戻るというそのこれぞ日本映画、そう、これこそが成瀬巳喜男監督が言いたかったテーマ、所詮、人間なんてものはちょっとしたことがきっかけで元の通りになれるのだと言っているような素晴らしい演出、どんなに喧嘩しようが、何かのきっかけで日常に戻れるのだ。私はこの映画のあの雷の鳴った後の二人の表情からそう感じることが出来たと共に見終わった後の何とも言えないカラッとした気持ちの良さ、本当に良いものを見させてもらった気がする。 この映画、最初は9点にしたけど、何度か繰り返し見ているうちにもしかしたらこれこそ成瀬巳喜男監督、高峰秀子のコンビ作品で最高の映画のように思えてきて、観る度に好きになっていく。よって10点に変更したいと思う。
[CS・衛星(邦画)] 10点(2011-01-01 01:19:43)(良:2票)
16.  イントレランス 《ネタバレ》 
映画の父、神様的存在とまで言われるアメリカ映画界のグリフィスというこの監督さん、映画でなければ表現することが出来ないようなカメラのスピード感、例えばこの映画で言うなら全編四つの話から成り立つその画き方においても小説で表現するには難しいほどのものを見せている。現代編の中での青年のあの死刑が行なわれようとしている場面、迫り来る死刑執行を救うべく妻の乗った車を追うカメラワーク、更にあの有名な例のバビロン宮殿の広場、大勢の人間の群れ、移動撮影やらとにかく映画的、これは紛れもなく映画としての可能性、それを遥か昔のこの時代に撮ってることが何よりも凄い。面白い映画だとかつまらない映画だとかもうそんなことなどこの際、この映画における映画は娯楽であると共に芸術でもあり、勿論、動く映像、活動写真であるということを証明している点において、なるほど、この監督が映画の父であると言われる理由が解るそんな映画でもある。とにかく映画ファンとしては一度は観ておきたい。観ておきたかった映画としてもこの映画は色んな意味でその存在価値の大きさを感じさせるそんな映画である。とりあえず最初は8点かな?でももう一度、観れば9点、何度も観ると満点にしても良いとさえ感じてしまう。昔の映画好きとしてはこの監督、D・W・グリフィスという名前は絶対に忘れてはならない。この監督の他の映画もまだまだ観たい。
[DVD(字幕)] 8点(2010-10-29 20:36:11)
17.  インスタント沼 《ネタバレ》 
何だろう?この不思議な面白さはどこから来るのだろう?「転々」と同じ監督による相変わらずなストーリーの面白さよりも変な人間ばかりの変な人達による変な行動やら変な生き物やら変なセットに変な小道具など色んな意味での変な面白さこそこの三木聡監督作品の特徴なのかもしれないが、ここで描かれている世界は単なる変人だけの話ではない面白さがある。この映画は主人公ハナメの魅力、麻生久美子を主役に持ってきたことが一番の要因である。自分に見えるものだけを信じ、見えないものは信じない。そんなハナメが竜の存在を信じ、かつて好きだったあまや君の後頭部を見て、あっ!河童だ!一言言う。物事、疑ってばかりいるよりも信じて生きることの方がどれだけ楽しいことか!この映画は教えてくれている。最後のハナメのあの気持ちの良さそうな顔付き、麻生久美子の魅力でここまで楽しい映画になっていることだけは間違いない。人間、泣いてる時間よりも笑ってる時間のが圧倒的に多い。この台詞がこの映画の良さのような気がするし、まあ、とにかくこの映画は予想以上に奥が深い。最後にもう少し!水道の蛇口をひねって走る麻生久美子、インスタント沼を作ろうとする麻生久美子、色んな麻生久美子の面白さと可愛さ、コメディエンヌぶり、最近の邦画に欠けている笑いを魅力的に表現出来る数少ない女優として貴重な存在である。間違ってもつまらない映画になど出て欲しくない。
[DVD(邦画)] 8点(2010-08-21 07:23:40)(良:2票)
18.  イージー・ライダー
ストーリーそのものは大して面白くもないし、ただ二人の男がバイクで自由って何だろうか?行き着く先には何が見えるのだろうか?と走る。走る。ひたすら走るだけで物語としての面白さはない。しかし、作品全体の雰囲気は悪くはないし、むしろ、流れる空気、漂う絶望感、悲壮感とでも言うべきか?がこの映画全体を見事に映し出しているし、音楽も凄く良い。最後の最後に待っている二人の運命、悲劇的な結末、自由の国、アメリカの象徴でもあるような彼ら二人に漂う無常感、如何にもこの時代の映画というような感じのするアメリカ・ニューシネマ的な感じの映画で、あの時代だからこそ名作と言われていた気がする作品でもある。今の若者が見てもけして、面白いとは思わないような気がする。
[DVD(字幕)] 6点(2010-06-12 22:31:42)
19.  インテルビスタ 《ネタバレ》 
フェリーニの映画というと、難解なものが多い。そして、またそんな難解な作品の中でも常に映画とは何か?という監督自身の戦い、葛藤みたいなものが見られるというのがこの監督の特徴であるように感じられる中で、この映画は解り易くて難しさもないのでこの監督が苦手な人でも見られる。楽しめる映画になっている。映画製作の撮影模様を映すフェリーニの顔付きがこれまた映画を撮るということの面白さを表しているようであり、色んな撮影風景なども見所の一つで、そして、何よりも年老いてしまったアニタ・エクバーグが若かりし頃の自分の姿が撮られている映画「甘い生活」を自宅で見ながら涙ぐむ姿には年老いていくことの刹那さなどが感じられて、見ていても若い頃の自分に戻れたらと思ってしまい切なくなってくる。きっとフェリーに自身も昔の自分のままでいつまでもいられたらと思ってるに違いない。少なくとも私はそう思う。過去のフェリーに監督の作品が紹介されるというのはこれはフェリーに自身の自分へのノスタルジイであって、自分の映画が好きな人へのファン向けの作品であるというのが見ての感想です。
[ビデオ(字幕)] 7点(2010-05-05 11:35:53)(良:1票)
20.  インビクタス/負けざる者たち 《ネタバレ》 
私自身、「グラン・トリノ」以前のクリント・イーストウッド監督作品は苦手なものが多かった。ところが、前作、そして、今作とまたしてもこの監督の視線の温かさ、人間賛歌と言える素晴らしさの前には完敗です。いや、乾杯です。モーガン・フリーマン演じるマンデラ大統領はかつて、自分を刑務所へと送り込んだ白人に対しても、けして、怒りというものを見せようとはしない。それどころか白人であれ、黒人と全く同じ立場、平等に扱おうとする。その姿にはこれが人間だとその心の広さ、大きさに心を打たれる。「復讐はいけない」「復讐からは何も生まれはしない」「例え敵であれ、同じ人間である」「心を一つにして国を作ろう」と訴える。ラクビーというスポーツの素晴らしさ、チームワークの大切さと人間としての心を忘れてはならない。そういうものが何一つ手抜き無しにきちんと描かれている所がこの映画の素晴らしいところである。国を挙げて母国を応援することの素晴らしさ、大統領も一般人も関係ない。皆が心を一つにして生まれる感動、ラクビーシーンの迫力、カメラワークにしても上手く映し出されていると私は思います。選手たちが動く、躍動感、スタジアムでの観客の動き、表情から感じられるスポーツて素晴らしい。そう思わずにはいられなくなる映画です。この映画を通して人間の持つ心の広さ、誰かを怨んで生きることよりも人に対して同じ気持ちで接することの方がどれだけ素晴らしいことか、人種を超えたこれぞ正しく人間賛歌と言うべき傑作です。本当は満点でもと思ったものの、そうしなかった唯一の不満は日本がニュージランド相手に145対7と記録的大敗したニュースを語ってしまったことで、それだけは日本人としては見せて欲しくなかった。それでもこの映画は間違いなく傑作であることは私の中では変わらない。
[映画館(字幕)] 9点(2010-02-11 20:40:37)(良:2票)
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