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FSSさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

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1.  サプライズ(2011) 《ネタバレ》 
他の方も書かれていますが、「サプライズ」なのにサプライズが無い!!動画配信サイトのあらすじ紹介で「襲撃者にとっても意外な展開に」みたいな事が書かれていたので期待して見ましたが、これと言って意外な展開など何も起こらず仕舞い。殺人者側の動機も「遺産を独り占めするため」という、これまたオーソドックス過ぎる平凡な動機で拍子抜け。途中で親戚一同や殺人者とは別の第三勢力が出てきての三つ巴の戦いになるのかと思っていたので、このあまりにも意外性の無い展開にはガッカリ。襲撃者もマヌケ揃いなので緊迫感もいまいち。ホラーとしてもミステリーとしても中途半端。
[インターネット(字幕)] 3点(2017-12-30 01:42:01)
2.  ザ・センチネル/陰謀の星条旗 《ネタバレ》 
あまりこの手の作品は好きじゃないけど、意外と退屈せずに最後まで見れた。その娯楽映画としてのテンポの良さは評価。  まあ、それでもSSの古株メンバーが、よりによって大統領夫人とデキちゃってるという設定には、さすがにちょっと引いたw。リスクが高すぎるから、現実的にはまずあり得ないでしょ。しかもマジに「愛している」なんて陳腐なセリフで語らせる始末。またその設定が、たいしてストーリー的に関係してこないので、余計に無意味な生々しさだけが目立っている。あっさり隠し撮りされてるのもアホ過ぎ。  また嘘発見器の結果を信用して踊らされていたり、肝心の長官だけ何故か調べられていなかったり、黒幕があっさり射殺されたり、それで組織を壊滅させた訳じゃないだろとか、色々と突っ込み所やご都合主義が多い。テンポの良さで最後まで見ていられるが、それでも点数的には4点辺りが限界かな。
[DVD(字幕)] 4点(2007-06-13 17:05:03)
3.  サイレン FORBIDDEN SIREN 《ネタバレ》 
私もゲーム版は、あまりの不条理な難易度と自由度の無いゲーム性、ころころ操作キャラが変わる細切れなストーリー展開などに嫌気が差して序盤で投げ出したクチ(笑)。  しかしストーリーは気になっていたので、この映画版で理解しようかと思っていたら、どうやらストーリー展開はゲーム版とは違うらしい。  大胆に解釈を変えるのは良いとしても、基本的にホラーとしては思わせぶりなだけで、たいした事のない恐怖演出とストーリー展開に拍子抜け。特にあの「幻覚オチ」は手抜き過ぎでしょ。いくら息子を亡くしたトラウマがあるとは言え、彼女の見る幻覚と過去の事件とが何故かリンクしていたり(隠し部屋の写真とか)、父親や村人の襲撃シーンを全部幻覚で済ますのは無理がある。「人魚の肉」と「不老不死伝説」という設定や、あの赤い服の女など、作中での扱いが中途半端な伏線が多いのが原因。  それこそゲームのように、過去の事件の謎を探っていく情報収集や謎解きの過程をしっかり描いて欲しかった。そうすれば自分が見る幻覚との相関関係にも必然性が出てくるはず。  また、監督の演技指導のせいもあるが、市川由衣の演技もキャーキャー叫んでいるだけで、だんだん甲高い声が耳障りになってくる。ココリコ田中直樹や阿部寛もミスキャスト。特に田中が鉄塔で変貌するシーンには爆笑。完全に「絶対に笑ってはいけない 夜美島1泊2日の旅」。 
[DVD(邦画)] 4点(2007-06-06 13:33:29)
4.  ザ・フォッグ(2005) 《ネタバレ》 
つまらない作品に共通している原因は、やはり脚本構成や演出が大雑把という点。せっかくの面白そうな設定も、映画としての作りそのものがいい加減では、その設定を昇華出来なくて当然。  特に今作は、ストーリー展開上、「観客に対して伏線として開示すべき情報と、そうでない情報の取捨選択」といった脚本管理が杜撰。  かつて町を救ったとされている四人組みが「過去に何か悪事を働いた」という序盤からすでにネタバラシになっているように、謎が謎として機能していない場面が多く、飽きずに見続けさせる求心力に欠けている。ミステリーのような謎解きが中心ではないにせよ、観客の興味を持続させ、物語に没入させるためには「謎の提示の仕方」や「タイミング」と言うものにもっと気を使わなければならないはず。  こうした脚本管理に対する考えの甘さは、演出面にもセンスの無さとして表れている。例えば船で女をナンパしていた友人が怨霊に襲われるシーンでも、観客に対して襲われるところを見せてしまっているので、翌日、主人公が誰もいない船を発見して「何があったんだ」と不安に駆られても、すでに何があったかを「知らされている」観客にとっては謎やサスペンスとして機能しないばかりか、このシーン自体が時間の無駄ですらある。  しかも前述したように、この町での事件が「怨霊というオカルト絡み」であることが確定しているので、「誰かの陰謀かも知れない」というミステリー的疑念すら持つ余地も無く、最初から最後まで退屈なモンスターパニック映画として見るしかないのである。  また、襲ってくる怨霊たちも、その能力(殺し方)に統一感が無く、中途半端に何でもアリになっていて、わざわざ霧という形をとっている意味が無い。そのため襲われる側も対処の仕様が無いので、逃げるばかりで、かえって恐怖感が薄くなっている。この辺の恐怖演出にもセンスが無い。  エリザベスが前世の姿に戻るというラストも、彼女の過去や主人公との関係をきちんと描いていないから、現世の肉体を捨ててまで前世の旦那と共に逝くというオチが唐突に感じる。
[DVD(字幕)] 2点(2007-05-24 19:12:19)(良:1票)
5.  THE 有頂天ホテル 《ネタバレ》 
確かにストーリーはあって無いようなものだけど、この手の「群像劇」や「コメディ」が苦手な自分ですら最後まで飽きずに見られるテンポの良さや、多くの個性的な出演者たちを上手く動かしつつ、各登場人物に満遍なく見せ場を設ける手馴れた作りはさすがといった感じ。  時間軸が前後するので、若干間延びしている印象はあるが、そこは少しづつ出来事の関連性が分かるようになっていく過程を見せることで、観客の興味を持続させる。この辺の脚本構成は簡単そうで非常に難しいと思う。  ホテル内で繰り広げられる数々の人間ドラマは、一見あり得なさそうでいて、しかし決して映画特有の非現実的なものではなく、誰もがどこかで感情移入出来るような普遍性を根底に備えている。年末の31日から新年に至る数時間という時間経過の中で、多くの登場人物たちが自分自身の生き方と向き合い、悩み、時には考えをリセットし、そして新たな気持ちで人生を歩み出す。この気持ちとシンクロ出来ない人はいないだろう。諦めない事や前向きである事の大切さを主張しながら、決して押し付けがましくならないところが好感。  YOUさんの少しかすれたハスキーボイスが意外と魅力的だった。
[DVD(邦画)] 8点(2007-02-28 02:34:58)
6.  サイレントヒル 《ネタバレ》 
ゲームの映画化としてはかなり高いレベル。  もともとストーリーの分かりにくいゲームだし、どちらかと言えばストーリーは二の次で、静かだけど深い霧の立ち込める不気味な街の雰囲気や、得体の知れないクリーチャーの恐怖を味わうゲーム(ホラーゲームとしては「バイオハザード」と同じくらい有名作品だけど、それなりにゲーム好きな人じゃないとプレイまではしてないでしょうね)。  実際にゲームをプレイしているかどうかで評価は大きく変わりそうだけど、世界観の作り込みやクリーチャーの動きなどは、さすがに監督がゲーム版の大ファンだけあって、特に文句なし。  ただ、キャラの役回りの変更、演出などには大いに不満アリ。オリジナルとしてアレンジしたのは良いけど、基本的にゲーム版とは別内容で、より分かりやすいストーリーに変更された割りに、無駄に残酷な描写が多く、アレッサやシビルを少しづつ焼き殺すようなシーンは見るに耐えなかった。映像で見せるべきシーンと言外に匂わす程度に止めておくべき表現のバランスを考えないと。せめてシビルは助けてやれよ!過去のシーンで人間の醜さは十分描けているから、それ以上に被せる必要は無い。これが大きなマイナス。あそこでシビルを助けてくれていれば8点はあげても良かったのに…。  他にも序盤で小さなクリーチャーが何十体も出てくるシーンなど、最初から飛ばし過ぎで、せっかくの不気味な雰囲気が台無し。霧の中にチラっと蠢く「何か」が見えるというような「出し惜しみ」が大事。クリーチャーの動きや「象徴性」に対する理解はあっても、この辺の「侘び」というか、恐怖演出の妙味がこの監督はまだまだ分かってないな~。  賛否あるラストについては悪くない。ゲーム同様、続編が作りやすそうだし(笑)。 
[DVD(字幕)] 6点(2007-01-31 03:31:31)(良:5票)
7.  サンダーアーム/龍兄虎弟 《ネタバレ》 
身体をはってるからとか、大怪我したから傑作とは限らないわけで。  いつも通りのジャッキー映画とは言え、今回はいつも以上にストーリーが稚拙。そこをお約束の肉弾アクションで補っているんだろうけど、そのカンフーやカーチェイスも今作は中途半端。ふたりの相方にもまったく魅力が無い(特に男)。金持ちの女も命の危険があるのに、わざわざついて来る理由が分からない。ついでに存在理由も(笑)。20年前の作品とは言え、お笑い部分のセンスも古臭いし、三人の恋愛ドラマも薄っぺらい。  他の方の指摘にもあるように、てっきり世界各地の遺跡に「神の武器」を取りに行くアクションアドベンチャーかと思っていたら、お笑い要素で誤魔化すご都合主義的なストーリー展開や、邪教徒なのに正々堂々と肉弾戦を挑んできたりと、緊迫感の無い戦いばかりが目立つ、中途半端なアクションコメディ。ラストもめちゃくちゃ中途半端な終わり方。ラスボスのような強敵と戦うでもなく、何の盛り上がりも無いまま終了って…。気球に飛び移るシーンも木の枝が見えてるし。  とにかく話の持って行き方や演出にセンスが感じられない。相変わらずエンディングのNG集の方が面白い。  ジャッキーファンには申し訳ないけど、いくらなんでもここの平均点は高すぎると思うので、この点で。  
[地上波(字幕)] 3点(2007-01-21 02:59:10)(良:1票)
8.  ざくろの色
まさに芸術の原動力は抑圧と衝動。思想の抑圧は反動の力を生み、精彩に乏しい環境は色彩に対する希求を生む。どのシーンを切り取っても一枚の絵画として鑑賞に堪え得るだけの芸術性を備えているのは凄い。象徴的な一枚画の羅列であり、もはや通常の映画としての評価は出来ない。  ただ、普通の娯楽映画の鑑賞法で見るべき作品ではないのは当然としても、世間的に評価されているように「色彩の洪水」だとか、「視覚芸術の最高峰」などと大絶賛されているほどに超絶的な傑作とは思えなかったのも事実。今まで見た事も無いような凄まじいまでの色彩表現を期待していたので、むしろ抑え気味の表現内容だったのは、期待し過ぎた事を差し引いてもかなり拍子抜けさせられた。少なくとも「色彩の洪水」はオーバー。  「独特な画面構成」と言われているものも、元々この作品のコンセプトとしてカメラワークという概念を必要としていないからであり、一枚画の写真撮影のように登場人物たちがカメラの方を向いてじっとしているというパターンが多いので、はっきり言って見ていて退屈だった。  「宗教的な装飾美」が基本としてあり、背景色は抑え気味にし、象徴的な意味合いを持たせたい対象の色彩や動きを強調するというパターンが多いので印象的な画として残りやすいのだろう。もちろん時代や国柄を考えれば、他にあまり影響を受けるものが無い環境でありながら、これだけの内的世界を鮮烈な映像として構築したというのは間違い無く稀有な感性だとは思うが、色々な意味で腐るほどの多種多様な演出と表現に満ち満ちた日本の漫画やアニメを見慣れた目からすると、やはり視覚的なデザインや画面構成、ストーリー展開の衝撃という点では、どうしても物足りなさを感じるというのが偽らざる感想(私は大真面目に日本の漫画やアニメはあらゆる芸術のエッセンスを取り込んだ「総合芸術」だと思っているので)。  サヤト・ノヴァという詩人の生涯を映像化したといっても、この人の詩を読んだ事も無ければ、どういう人物かも知らないから感情移入もしにくいし、彼の詩的世界をどれだけ的確に映像化しているのかも判断し兼ねる。  まあ、何か表現に携わる人間なら一度は見ておいて損の無い作品である事は間違い無いが、一般人に薦められるような作品とは言い難い。何事も期待し過ぎてはいけないという哲学を込めて、この点数で。
[DVD(字幕)] 6点(2007-01-01 02:41:55)
9.  ザ・グリード 《ネタバレ》 
B級映画としては比較的高評価だけど、やっぱりモンスターパニック映画としてありがち過ぎるかな。  この手の映画って、クローズドサークルの中で「どこから怪物に襲われるか分からない」という恐怖感くらいしか見所が無い作品が多いけど、今作も舞台が豪華客船になっただけで、従来のモンスターパニック映画からの発展が無い。モンスター相手に逃げ惑うかドンパチやってるだけで、悪い意味で単純。  ストーリーや演出にも特筆すべき工夫が無いから、どういう展開になって、どこからモンスターに襲われて、どう対処して、誰が生き残りそうか、みたいな事が全部予想されてしまう。モンスターもただデカいだけで、「エイリアン」や「物体X」のようなデザインセンスやインパクトに欠ける。主人公の仲間の女性じゃなく、指名手配されてる女泥棒が生き残るという展開も何だかなあ…。せっかくの「女泥棒」という設定が生かされていないのも不満。  何よりモンスター以上に描くべき「人間」という怪物の醜さが描けていないのが致命的。あくまで船長の行動はこの客船を停止させ、主人公たちを乗せるための「口実」でしかなく、人間ドラマとしては機能していない。強盗団の一味も武器を調達させるためだけの存在+適度なエサ(笑)。  その点「エイリアン」や「物体X」などはモンスターの恐怖以外に、上手く人間不信を煽るドラマを盛り込んでいたから傑作たり得たと思う。  今さらその劣化コピーを見せられてもなあというのが偽らざる気持ち。
[地上波(吹替)] 3点(2006-11-09 16:22:18)
10.  サウンド・オブ・サンダー 《ネタバレ》 
低画質バージョン(?)を借りたのかと勘違いしてしまうほどの、恐竜や未来都市のロークオリティCG。ブリキのハリボテのような未来タクシーのバッドデザイン。問題が起こるに決まっている大雑把な安全対策。矛盾やご都合主義など屁とも思っていないシナリオetc.etc...。  突っ込み大好きな自分としても、いちいち突っ込むのが面倒くさくなるB級っぷり。  しかし涅槃の境地に達しているようなB級映画ではなく、製作サイドがマジにやっちゃってるところがイタいというタイプのB級映画。   原作通りとは言え、「サウンド・オブ・サンダー」という、作品のテーマとほとんど関係の無いタイトルをそのまま付けちゃうのもなかなかのセンスレス。中途半端にカッコつけてる安っぽいネーミングがこれまたカッコ悪い。どうせなら「ジュラシック・パラドックス」とか「バック・トゥ・ザ・ジュラシック」くらいのダサ邦題にして欲しかった。   PS.あとからこの映画の制作費が8000万ドル近くも掛かっているという、本編をはるかに凌ぐ大ドンデン返しを知って、大いに驚かされつつ笑わされた。どこにそんな大金を投入してるんだ?ゼロがふたつかみっつばかり多くないか?
[DVD(吹替)] 1点(2006-10-20 18:54:48)
11.  ザ・ワイルド 《ネタバレ》 
「山での遭難」という分かりやすいシチュエーションを用意した割には、何に焦点を絞るべきかが曖昧で中途半端。  基本的にドラマに絡むメイン登場人物は主役を含めふたりしかいないし、揉め事が女関係なので、どうにも話がみみっちい。ホプキンスの役柄は人間的に出来すぎだし、その他の登場人物はさっさと退場させられてしまう始末。ラストも決着をつける前にライバルが落とし穴に落ちて有耶無耶になる、という展開もちょっといい加減すぎないか?  また「大自然の驚異」といっても単に熊に襲われるだけで、極限状況と言うほど差し迫ってはいないのでサバイバルものとしても物足りない。  全体的にテンポは良いので最後まで見ていられるが、作品としては人間ドラマかサバイバルかのどちらかに特化して欲しかった。中途半端。
[地上波(吹替)] 4点(2006-09-26 23:54:14)(良:1票)
12.  サスペクト・ゼロ 《ネタバレ》 
よくある犯罪捜査サスペンスかと思いきや、「遠隔透視能力」という設定を使って、割りと目新しい展開を見せてくれた意欲作。個人的に「セブン」以降に量産された単純な「刑事と連続殺人鬼の鬼ごっこサスペンス」には飽き飽きしているので、同じ素材を使いながらも違う料理に仕上げた、その工夫を評価したい。  遠隔透視能力が非現実的だからつまらないという意見もあるが、あくまでその能力は「犯罪者や被害者の視点に同化してしまう苦悩」を描くためのギミックであり、扱いとしてはそれ以上でも以下でもない。ミステリー的な謎解きがメインではないのでルール違反ではないし、そう言う意味ではリアリティのある設定と言える。  ただ惜しむらくは、主役ふたりの重苦しい苦悩以外、あまり深いテーマが見えない事と、謎解きの過程がイメージの羅列にしかなっていない事。惜しい。  
[DVD(字幕)] 7点(2006-05-27 12:55:10)(良:3票)
13.  ザ・リング2 《ネタバレ》 
確かに日本版「リング2」よりもはるかにまともな出来。無駄に分かりにくくしただけの日本版よりも、ちゃんと続編らしい続編だし、海外向けに分かりやすいオリジナルストーリーに変更した点も評価できる。  ただ、ホラーとして見た場合、その恐怖演出は「ビックリ箱」パターンばかりだし、ストーリーも分かりやすいとは言え、今度は「井戸の蓋を閉めれば゙☆⌒o(*^ー゚) オッケー♪」と言う終わり方は、ほとんど「臭いものに蓋」の理論で、決着の付け方としてはイマイチ。貞…、もといサマラは物理的な存在じゃないんだから、もう少し、彼女の怨念を解く過程が欲しい。  まあ、やたら複雑にしてつまらなくなるよりは、まだ分かりやすくてつまらない方がマシという事は分かった(w。
[DVD(字幕)] 4点(2006-01-12 18:03:51)
14.  THE JUON/呪怨 《ネタバレ》 
シリーズの中で唯一の成功作品と言えるビデオ版1作目のリメイクなのだから、邦画のへっぽこ劇場版よりは見れるものになっている。  ただ、他の方の指摘にある通り、わざわざ外国向けにリメイクされているのに、何故か日本が舞台。内容を見ても、まるっきり主人公が外人である必然性が感じられないアレンジの仕方には疑問。  どうせなら、ビデオ版を見た事のある人も楽しめるように、別物とするくらいの変更が欲しかった。
[DVD(字幕)] 5点(2005-12-31 00:07:06)
15.  サウンド・オブ・サイレンス(2001) 《ネタバレ》 
まさに凡作。何もかもが中途半端。どんでん返しや凝ったトリックがあれば良いと言う訳ではないが、この手のジャンルは、今や見る側にもかなり耐性がついているので、やはりここまで工夫や盛り上がりが無い作品は、どうしても評価が下がらざるを得ない。  少女の封印された記憶という謎にも何の意外性も無いし、家族愛というお涙テーマも陳腐。もっと精神科医にしか出来ない心理的な駆け引きでもあれば面白かったかもしれないが、あまりにも謎解き部分に工夫が無い。  おまけに、とても肉体派とは言えない精神科医や「足を骨折している奥さん」にまでやられる悪党たちの体たらくぶりには笑うしかない。  少女の相手をしていた悪人も、後々改心しそうな伏線を張っておきながら、結局、悪人のまま。どうせ予定調和のハッピーエンド話なんだから、死ぬにしても最後くらい主人公を助けて死ぬくらいの使い方をしてやれって。
[地上波(吹替)] 3点(2005-12-29 19:14:18)
16.  サイコキラー(2003)
なんて陳腐なサイコサスペンスなんだ。一体、何本、同じ様な作品を作れば気が済むんだろう。「聖書」の一節を見立て殺人に使う「連続殺人鬼」とか、それを追う「過去に訳ありの刑事」とか、登場人物のちょっと悲しい「意外な過去」とか、もう余りにもやり尽くされたキャラ設定や、ありがちなパターンにウンザリ。演出も何もかも、「セブン」や「羊」のコピーでしかない。  こんな凡庸極まるシナリオを平気で作れる監督や脚本家の感性の愚鈍さに、ある意味で感心させられるほど。2003年にもなって、こんな凡作を大真面目に作っていてはダメだよ。「FATE(運命・宿命)」と言う、何のヒネリもない原題も、「サイコキラー」というクソ邦題に負けず劣らずセンスが悪い。
2点(2005-02-13 17:43:20)
17.  13デイズ
当時の大統領がブッシュだったら、「19XX年、世界は核の炎に包まれた!」ってなコトになってたかも。武器の進化がもたらした偽りの平和と「戦争の変質」が歴史の必然だったとしても、やはり、それは強大な帝国主義国家の我欲と傲慢による自業自得の結果でもあるわけで、キューバ危機を回避した冷静な対処を手放しで褒める事は私にはとうてい出来ません。ただ、「戦争」や「国家」のあり方を学ぶきっかけとするにはいい作品かも。
5点(2004-11-06 15:26:11)
18.  殺人の追憶 《ネタバレ》 
サスペンスを下敷きにしての、韓国の複雑な歴史と民族性に対する内部批判がテーマなのだろうか。韓国社会の持つ「暗部の象徴」としての警察に焦点を当てるにしても、あまりにも刑事のやる事なす事がドラスティックに無能すぎる(笑)。過剰演出すぎて、ほとんどギャグにしか見えない。上司に「暴力は止めろ!」って何度も言われているのに、次の瞬間、テーブルに手をついて容疑者に飛び蹴りを入れる刑事には爆笑。また銭湯でチ○毛の生えていない人間を探したりする刑事とか、どこまで真面目にやっているのか理解に苦しむ。  韓国社会の実情がどうであれ、個人的にはあくまで「サスペンスミステリー」として見ていたので、【ネフェルピトー】さんの仰るように、露骨な証拠捏造や自白強要、異常なまでの差別意識、どつき漫才並の即効暴力など、まったく真実を追究する気も知性も無い刑事たちのやり方に呆れるばかり。そりゃ、あんな捜査してたんじゃ、捕まるものも捕まらないわ。犯人逮捕への執念や捜査への情熱と、やっていることの無能さがアンバランス。  主人公の刑事が少しはまともながら、「感情的」という国民性はそのままで、途中までは冷静沈着で論理的な捜査を進めておきながら、DNA鑑定が違うと分かった途端、容疑者を射殺しようとしたり、あまりにも無茶苦茶。犯人である事がはっきりしていても、証拠不十分で逮捕できないから腹を立てているのとは次元が違う事に注意。もともと容疑者と考えられる根拠と言えば、ラジオ番組に送られた「リクエスト葉書」くらいなのに、真実そっちのけであそこまで思い込んでしまうという点では、韓国人の「感情過多で冷静な判断や検証が出来ない」という国民性はよく出ているのかも知れない。  そう言う意味で、監督自身が自国を思うあまり、痛烈な韓国批判を意図した作品なのだとしたら、それなりに成功している。隣国でありながらここまで民族性が違うということを認識するにはいい作品かも。   PS.「ハイパーオリンピック」で定規技を使っているところが笑えた。
4点(2004-10-22 16:18:52)(良:3票)
19.  最後通告 《ネタバレ》 
現代の「神隠し」として、十二人の子供が行方不明になるという話。概して「神隠し」とは、子供が自分の「存在理由」を見失っていることに起因するらしいが、そういう意味で、「何か」の問題提起を促すための作品のようだが、なんとなく思わせぶりな雰囲気作りに終始していて、結局、作中では具体的な解決は何もされないまま。「行方不明の謎」で引っ張っておきながら、「解決無し」という終わり方には、途中経過がダラダラしているだけに余計に腹立たしく感じる。  出来るだけ好意的に解釈しても、「子供がいなくなると困るでしょ」、「だから大人がガンバってもっと良い世界を作ろうよ」というような、抽象的な理想論の押し付けにしか思えない。「具体的代案」無くして、そんな事わざわざ言われても、「だからどうした」としか言い様がない。  こんな監督の独りよがりで自己完結的な内容では、伝えたいものも伝わらないのでは?
[ビデオ(字幕)] 0点(2004-09-25 14:45:57)
20.  サル 《ネタバレ》 
新薬臨床試験にまつわる都市伝説をネタにして、ちょっとドキュメンタリー風に撮ってみました、というのは分かるけど、「新薬の副作用の恐さを元にしたサスペンス部分」と、「それに対する批判や警鐘というドキュメンタリー部分」、さらに「映画監督を目指す若者の挫折という青春ドラマ」の三つの軸がブレていて、全体として見ると何がメインテーマなのかはっきりしない内容。  特にラストの爽やかな終わり方なんて、完全に青春ドラマで、それまでのサスペンス部分とのギャップがあり過ぎる。また、病院を抜け出してバカ騒ぎしたり、居酒屋のオヤジに追いかけられるシーンなんかはコメディっぽいし、見ている間中、「いったい何が見せたいの?」という違和感が終始付きまとった。  ただ、こういう「治験のアルバイト」と言うシチュエーションは非常にリアルで、自分も一緒にアルバイトとして、その場にいるような臨場感があり、ダラダラとしている展開の割には、それほど飽きずに最後まで見られたのも確か。ちょっと出演者同士の掛け合いがサムいのと、前述の通り、テーマが分りにくいのが残念。  カメラワークや手ブレについての批判は的ハズレ。「素人が隠し撮りしている」というシチュエーションこそが肝であって、「ブレアウイッチ」同様、その場の臨場感を出すための演出。これをきちんと撮っていたら逆に不自然。
[DVD(字幕)] 6点(2004-08-21 03:22:17)
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