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アンドレ・タカシさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2127
性別 男性
自己紹介 2022/3/26に以下のような自己紹介文をアップしました。
ロシアのウクライナ侵攻が始まってひと月経過。
映画は観ていますが、侵略戦争のせいでレビューする気になれません。
私の映画レビューと戦争は直接関係しませんが、
楽しく文章を考える気分じゃない、ってことですね。
ロシアが撤退するか、プーチンがいなくなったら再開します。


そして、
侵略戦争が膠着状態に入り、
いつ終わるか識者にも判断できない状況になりました。
まぁ正直、痺れを切らしたので、レビューを再開します。
ウクライナ、頑張れ!

2024年3月17日更新

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1.  さまよう刃(2009) 《ネタバレ》 
原作未読です。 少年法のあり方がテーマだとすると突っ込みが浅い。でも、この辺りが限界なのかな…。量刑を生きた年数で区分けする方法論が変だと思うけど、それが適応されるべき少年少女もいるのでしょうね。 少年法に限った話ではないけど、肉親を殺された方の判決後の心情が時々報道されます。大方は「刑が軽い」と云うスタンス。被告は法で裁かれると云うより、法に守られると云う印象が強い。それが法治国家ってものなんだろうけどね。肉親がやりきれない気分になるのは分かります。 本作に関して云うと、私があの父親の立場だったら実弾を込めて手足を撃って怖がらせた後に心臓を撃ち抜いてやりたいと思うでしょう。いや、ホント。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2016-09-25 15:29:01)
2.  ザ・コア 《ネタバレ》 
鑑賞後、これほどガッカリが残る映画も珍しい。なんでこんなにガッカリするんだろう。出だしの掴みは良かったのに、地下に潜ってからの展開に工夫が無さ過ぎるからだと思う。SFの体裁を取りながら、サイエンスが無くフィクションが強すぎると言い換えても良い。地下の大空洞や巨大な水晶は、ベルヌやウェルズの発想。1960・70年代なら許せても、21世紀の映画じゃないですよ。順番に乗組員を殺すことでしか話を盛り上げられないプロットにも問題あり。某宇宙戦艦みたいだ。もし、一人も殺さずに生還させる脚本が書けていたなら、もう少しは内容があったように思える。回収の為に引き延ばされるエンディングが無駄にストーリーを間延びさせる。自然災害で無かったことをリークする結末も特にカタルシスを覚えない。気楽に観られる内容だとしても、イライラが残っては元も子もない。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2014-03-25 03:14:20)
3.  サハラ 死の砂漠を脱出せよ 《ネタバレ》 
別に砂漠に取り残されたというような話じゃありません。誰も乾いていませんし、その気になればいつでも出て来れます。と云うより、お気に入りのクラシックカーを転がしたり、廃セスナでウィンドサーフィンのように疾走したり、とても楽しそうです。でも、中身は薄っぺらのスカスカでした。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2012-12-13 18:49:18)
4.  櫻の園 -さくらのその- (2008) 《ネタバレ》 
記憶の中にある前作を美化しているのかもしれないが、これ、リメイクするほどの内容か? 前作は女子高生の日常を1日だけに集約し傍観するように描いたことで、作品全体で当時の「女子高生」を記念写真のように切り取った、まさに「櫻の園」な映画でした。そこから随分と時間が経っているので女子高生の横顔も変わっている。それを見せてくれるのかと思ったんだけど、とんでもない。まるで30年くらい前のテレビの学園ドラマのノリでした。ちょっと我が強い主人公がお嬢様学校の規律に反発するような描写に何の意味があるのだろう。例えば前作には無かったネットや携帯電話のようなコミュニケーションツールで現代の女子高生を特徴づけるような描写でもあれば評価も多少は変わったと思いますが、何がしたいのか分からないダラダラした作品でした。杏は長身のモデル体型とナチュラルな個性を感じさせる演技に味があり、楽しみな女優の一人です。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2011-06-21 22:33:13)
5.  ザ・セル
後付けの形容になりますが「インセプション」と「ソウ」を併せたような作品でしょうか。ただ、その両作と違うのは絵作りに掛ける監督の意気込みと美意識です。理屈が付けにくい精神世界を映像作家の創造性で具象化するチャレンジとも言える。どこにも逃げ場を作らずに、そのテーマと真正面から格闘している印象です。時間の進み方の緩急、一人称視点の寄り引き、唐突な場面転換、意味不明のオブジェクト、などなど。衣装美術の石岡瑛子も異様な世界観の構築に貢献している。かなり堪能させてもらいました。CG技術によって過去になかった映像が見られるようになりましたが、オリジナルの絵を創造するセンスをもっと磨いて欲しいと、この監督の作品を観ていると思います。設定以外にストーリーには特筆する部分は無いけど、私は充分に楽しめました。このタイトルですが「細胞」って何のことか分からなかったんだけど、最近観たCSの字幕版では攫った女性を閉じ込めて水で満たす監禁槽を「セル」と呼んでいました。
[DVD(字幕)] 6点(2011-03-13 16:42:25)
6.  サロゲート 《ネタバレ》 
頭髪があるブルース・ウィリスと無いブルース・ウィリスが共演してました。基本設定は面白いと思う。人の感覚器官を代用するロボットがサロゲートと呼ばれている。尻尾はないけどアバターですな。ちゃんとセックスまでやります。サロゲートを破壊して、そのサロゲートとシンクロしている人まで殺した犯人を刑事役のブルール・ウィリスが追うサスペンス仕立て。それと並行して主人公の素性も少しずつ明らかになり、生身では接触しない夫婦間のいびつなコミュニケーションが描かれます。テーマはホストと五感を共有できるサロゲートによって人や社会はどのように変わって行くか?ということだと思うのだけど、その考察が浅い。ほとんどの人が活動領域をサロゲートに譲ってしまうことに説得力を覚えません。仕事を代わってもらえることが嬉しくても、娯楽まで代用させるだろうか? また、ラストで主人公が全サロゲートを破壊しますが、その選択もどうかと思います。「機械には血が通っていない」的なステレオタイプな描写に面白味はありません。しかも、あれは夫婦だけの問題でサロゲートの存在に責任転嫁する内容ではない。元々は体の不自由な人のための機械だったはずで、その需要を無視して良いのかとも思う。まぁ、少し真面目に考えてしまいましたが、本作はそのあたりを放棄してお気楽なエンタテイメントに逃げています。偏差値低いです。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2011-02-22 15:32:21)(良:1票)
7.  ザ・ムーン
何事にも「最初」というものはある訳だが、アポロ計画がもの凄く綱渡りな計画だったことが良く分かるドキュメンタリーだった。かなり場当たり的な一発勝負をいくつもクリアしてアームストロング氏は月に降り立ったという印象。結果から振り返ると、当時の科学力・技術力で、よく月まで行けたものだというのが実感である。様々な問題を当時の人智を結集して解決し、命の危険を顧みずに達成されたこの事業は、まさに偉業と言える。■ちょっとレビューから逸れます。人はなぜ月を目指したのか。その意義がはっきりと定義されないと、ギネス記録のひとつで終わる。アポロ計画までは驀進していた宇宙開発が、以降40年近くの月日が経過するなかで順調に進んで来たかと云うと、まさにロケットから自転車に乗り換えたようにペースダウンしている印象である。アメリカでは、ロケットを飛ばす金があるなら福祉に回せという世論もあるようだ。月への到達によって児戯に等しかった米ソの競争に決着が付いたからといって、この事業のアクセルが緩められたことはとても残念だし、その原因は先述した事業意義の定義が曖昧だったことも一因だと考える。カール・セーガン氏が30年以上前の著書「コスモス」(←TVでドキュメンタリーにもなりました)の中で、宇宙開発予算に関して触れています。当時、米ソの予算の10年分が原子力潜水艦1~2隻と同額だと氏は嘆いている。現在はどうか? NASAの予算が1兆6000億円、それに対し米国の軍事予算が約63兆円(1$=100円で換算)。米国に関して云うと、軍事費1年分でNASAの40年分が賄える。よその国のことながら、何か間違っていないか? 「コスモス」のなかで、カール・セーガン氏は言う。「私たちは死の為ではなく、生のための事業にエネルギーを注ぎ込むべきである」■このドキュメンタリーは見応えがありました。でも、過去の計画を振り返り、その偉業を褒め称えるより、具体的に未来に向いた視線が欲しかった。ちなみに日本の宇宙開発予算は1925億円。その方面の事業に使われるなら、宇宙開発税が新設されても私は文句を言いません。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-01-03 12:42:01)
8.  3時10分、決断のとき 《ネタバレ》 
本作中のラッセル・クロウを形容するいい言葉が思いつかないのだけれど、あえて言うなら人格者だろうか。決して品行方正で道徳心に溢れた人物ということではない。他者の気持ちを汲み、時にはそれに応えることができる度量のある人物という意味です。私の中では、モンキー・D・ルフィなんかもこのタイプに入ります。父親は息子や家族に対して、一家の主としてのスタンスを築きたかった。今回の護送も正義感の申し入れではない。家族に尊敬されたいが8、借金の足しが2、くらいの割合だろう。妻や息子が悪人に対して憧れに似た興味を持っていることは感じており、その悪人と対等に渡り合う仕事が失地回復に繋がると思料した。悪人は取り引きを持ちかける。400ドルも積めばなびくと思われた父親は1000ドルでも首肯しない。父親が欲しかったのは「誇り」。それは札束では買えない価値で、父親は命を賭してもそれが欲しかった。父親の心情は悪人を刺激する。その背景には、恐らく悪人の両親との辛い過去が関係する。悪事を重ねることで自分の「誇り」を築いてきたことも関係する。金銭価値とは無縁の「誇り」だからこそ、悪人を揺り動かしたのだと思う。ラストシーンで悪人が仲間を撃ち殺したのは、父親の敵討ちではなく列車に乗るためだ。父親の仕事を完遂させ、息子に贈りたかったのだ。その為に自分を助けに来た仲間を皆殺しに出来るのも、この悪人の特殊な人格ゆえだろう。本作は父親が「誇り」を獲得する物語。その価値を評価し尊重する役割を、奇しくも護送される悪人が担う。対照的に思えた二人の男の価値観に接点が生まれた時、テーマが浮上しました。他者の奥底の想いを汲み取る行為は尊いです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2010-12-29 11:18:14)(良:2票)
9.  サトラレ TRIBUTE to a SAD GENIUS 《ネタバレ》 
何より、サトラレに対してその意思が聞こえていないフリをして付き合って行くことが極めてアンフェアだと思いました。なので、きれい事でまとめようとしている流れに待ったを掛けたかったくらいです。サトラレが本当に存在しても、政府や周囲の対応があんなふうになるとは思えず、最後まで醒め気味でした。能力が尊重されても人格は無視されるサトラレに同情した鈴木京香のアクションは想像の範囲内だけど、感動の押し売りは想像を越えていましたね。サトラレであるかどうかに関わらず、孫のことなら何でも分かるという八千草薫のスタンスには、サトラレが社会に適応するヒントがあるように思えたのだけど、そこをすくい取らず流してしまったのが残念です。寺尾聰の役割が渋く、浮き足立った設定を辛うじて繋ぎとめていた感じでした。原作のことは知りませんが、他者に意思が伝わってしまう性質を自覚したサトラレの困惑に正面から取り組んで欲しかったです。無人島に置き去りでは、いくらなんでも…。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2010-11-01 23:44:19)(良:1票)
10.  サブウェイ123 激突 《ネタバレ》 
デンゼル・ワシントンが収賄疑惑の真相を告白させられるシーンは気の毒だったけれど、それが山場であとは萎む一方でした。犯罪を犯し、冤罪だと叫び続けた男の懺悔がストーリーを重く転がして行くと思ったんだけどね。その疑惑の記事を読んだだけで冤罪ではないと確信したからこそ、トラボルタにはデンゼル・ワシントンにシンパシーを感じていたのだから、そこをもっと活かさないと。現金輸送のタイムリミットなんて、きっと制作側が思っているほど誰も緊張感を持って観ていないと思う。全体に、対岸の火事を見るような味気なさでした。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2010-10-10 22:56:04)
11.  ザ・ローリング・ストーンズ/シャイン・ア・ライト 《ネタバレ》 
1972年のテレビのインタビュー番組。「60歳になっても続けていると思う?」という問いに「もちろん」と笑顔で答えるミック・ジャガー。会場からは笑い声が聞こえる。そのとき、彼がリアルにそう考えていたとは思わない。会場の笑いは「それは無理だろう」と云うよりも、若さのエネルギーをぶつけるようなパフォーマンスと「60歳」という言葉の響きが乖離していたからだと思う。でも、この人たちはやってるんだよね。実は、ひとつのことを長く続けること自体が称賛される事とは思わない。好きなことは続けるのが普通です。このフィルムから強く感じたのは、何歳になっても「自分らしい見え方、見られ方」を強烈に持っていることのカッコ良さだ。それには素直に憧れます。余談ですが、私は「ダイナマイト・ポップス」という歌謡曲バンドのライブの常連だったりするのだけど、ほとんどサラリーマンばかりのそのバンドのカッコ良さもストーンズに通じるものがあります。R50です。興味のある方は検索してください。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-09-10 08:07:33)
12.  ザ・スピリット
アメコミの映画化らしいけど、原作を知らないと最後まで置いてけぼりを食った感が否めない。「街」は自分の「彼女」で、自分は「街の魂(=スピリット)」だ、と語る主人公はヒーローというよりナルシストの変人という部類に思えて、原作を知っていたとしても格段に見応えが増す気がしない。ただ、出てくる女優が美しい。全員。キャスティングも悪くないのだけど、これは女優を美しく切り取ろうと撮り方で相当に気を遣っている。そこだけは、他の映画も是非見習って欲しいものだ。その意味で、言葉は悪いが偏執的な趣向を感じさせてくれる作品でした。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2010-08-16 23:23:22)
13.  サウスバウンド
まぁ周囲の多くの人達から疎んじられることは仕方ないですが、私は好きですね、こんな親父。彼の中では、自由と義務と責任が独自のバランスで統制されているのでしょう。個性がハッキリしていて、キライなものをキライとハッキリ言う。子供たちに対しても、厳しいとか甘やかすとかいう基準じゃなく、個を尊重して接しているように感じて、そこに好感を持ちました。たぶん彼自身も、世の中全員が自分と同じがタイプで良いとは思ってはいないはずで、自分はアウトローを自認しているのだと思います。些細な矛盾などは、誰かが言い出さないと流れてしまうことが多いから。基本的に事なかれで自分の子供だけが可愛いタイプの親たちの100倍は立派だと思います。余談ですが、寒がりの私は沖縄に憧れていて、後半はあんなところに住みたいなぁと思いながら観ていました。両親ともあの古びた沖縄家屋を賞賛していたのに子供達はうんざり顔で、その対比が面白かった。もちろん自分は賞賛派です。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2010-03-13 17:55:33)
14.  サマータイムマシン・ブルース 《ネタバレ》 
随分とノリの軽いタイムパラドックスもので、マジにパラドックスの中味を吟味するような気にならないコメディです。舞台劇として書かれた脚本をそのまま転用したようで、映画としては会話の突っ込み方やテンポがわざとらしく、自分には違和感が先行しました。暑苦しいバカ学生たちの中で、上野樹里がとても可愛かったの救いでした。ガンダムのBGMは何だか嬉しかったなぁ。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2009-12-20 15:25:42)
15.  サマーウォーズ 《ネタバレ》 
あの「時かけ」の監督の新作ということで、珍しく劇場へ行ってきた。おもしろいお話だけど、今作に関しては自分のことに置き換える部分が見つからず、共感して感動ってところまでは行けなかった。マイナスポイントもちらほら。スーパーコンピュータの冷却が滞った理由には、進行している事態の大きさにを考えると拍子抜けというより腹が立ったし、ばあちゃんが国家の中枢に電話して“励ましてるだけ”というのも違和感があった。電話の相手も忙しいと思うよ。仮想空間の人の繋がりとか、諦めずに頑張り続けるとか、そうすれば女の子も惚れてくれるとか、もちろん家族の絆とか、おまけに花札のルールとか(全然分からん)、色々と詰め込んでいるけど、どれもイマイチ強くない。設定が飛び跳ねすぎていたのかもね。話は脱線するが、この映画でいちばん感心したのは「縁側」の素晴らしさだ。家の内と外の境界を曖昧にする日本家屋特有の構造。その開放感には、外気との一体感、自然との一体感、世の中との一体感が含まれている。外側からは容易に覗けるし、声も掛けやすく、不要なバリアーを作らない。この映画の舞台に縁側を持ってきたことは、あの大家族のキャラを描写し、ストーリーを転がす上でかなり有効な小道具だった。このあたりの監督のセンスは買いです。
[映画館(邦画)] 6点(2009-09-02 18:46:37)(良:1票)
16.  ザ・メキシカン
ドジなブラピと徹底的にやかましいジュリア・ロバーツ。その掛け合いは笑わしてくれました。でも、中味はかなり薄味。けっこうドンパチやってたのにね…。観賞後1週間でここまで内容を忘れる映画も珍しい。忘れてしまうのは、決して私の歳のせいではない。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2009-08-27 22:20:46)
17.  ザ・マジックアワー 《ネタバレ》 
いや、面白いんだけどね。なんだろう、この割り切れなさは。観終わって時間が経つにつれ、素直に笑えない塊がお腹のなかで育ってる感じだ。映画の中で、映画を作るという二重構造。実は映画は作っておらず、二流俳優を使って殺し屋を演じさせているだけ。でも、この二流さんが映画を愛して止まない人で、その理由は昔観た映画の男優に強い憧れを持ったから。その憧れの男優も登場して、この映画は、映画への愛で満ちている。そこまでは分かる。でも、自分にはカメラの手前で実際に映画を製作している、監督をはじめとした方々の存在がチラつきました。エンドクレジットのセット作りやタイトルなどが好例だけど、私たちはこんなに映画を愛して愛して愛して止まない映画バカで、そんな愛情で作った映画です、という三重構造。それが全編からプンプンと臭う。自分の仕事を愛してるのは別に良いよ。映画に限らず、生業にしている仕事が好きな人は幸せモノだ。でも、それって声を大きくして言うことか? 普通は酒の席などで、ボソッと言うくらいの話だろう。つまりこの映画が、私(たち)は幸せモノだ、と吹聴している気がしてならないんだな。確かに面白かったけど、そんな自己陶酔を顕わにしたような映画に手放しで拍手できない、ひねくれモノの自分がいる。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2009-08-26 20:44:51)(良:1票)
18.  サンシャイン 2057 《ネタバレ》 
地球の状態や、なぜ太陽が弱っているのかというような説明をいっさい切り捨てて、太陽に向かう宇宙船の中でミッションの半ばからスタートするオープニングに妙に感激。とてもハードなSFのニオイ。 その予感は間違っていなかったんだけど、最後に出て来た怪人のおかげでかなりぶち壊わされた感あり。巨大な自然に立ち向かう矮小な人類という構図を貫いて欲しかったなぁ。太陽という存在に神々しさや哲学的な意味合いを持たせること自体は悪くないと思うけど、あれは変質者のミッション妨害工作としか思えず、SF指数がぐっと落ちました。 こういう映画でちゃんと存在感を発揮している真田広之を見ていると、ニッポン人として嬉しくなる。 
[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-07-25 06:26:53)
19.  ザ・リング
国産映画とハリウッド映画で、何がどのくらい違うものかの興味で観たのだけど、やっぱりお金をたくさん使ってる感じはしましたよ。細かな作り込みとかが良くできていて、画面の隅にまで気を遣ってました。結果としてスクリーンから感じる温度が日本版より低く抑えられていて、怖さが増した印象でした。色んなアレンジが加えられて、すでに原作は遠いものになった印象だけど、貞子(じゃなかった、サマラだっけ)がテレビから這い出て接近して来るシーンには、文字通り鳥肌が立ちました。映画単体の比較として松嶋奈々子には悪いけど、ナオミ・ワッツの方が見ごたえがありました。
[映画館(字幕)] 6点(2009-07-25 06:23:19)
20.  三年身籠る
持論だけど、設定で嘘を付いたら、その嘘を取り巻く部分にはリアルを貫くことが良い映画の条件だと思っている。例えば、エイリアンやターミネーターという存在で大嘘をついても、それ以外の描写をしっかり人間に寄せてリアルに固めてあるとドラマは迫真する。これはSF作品に限らずどんなジャンルの映画にも言えることです。でも、この映画は、嘘を嘘で上書きし続けているような印象です。妊娠期間の嘘→手術しない嘘→周囲がそれに異議を唱えない嘘…etc。結果、登場人物全員がフワフワと宙を漂っているようで誰にも共感できず、何が言いたいのか良く分からない。ずるずるとだらしなく時間を費やしているとしか思えなかったです。
[CS・衛星(邦画)] 2点(2009-01-26 18:50:18)
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