Menu
 > レビュワー
 > FSS さんの口コミ一覧
FSSさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234
投稿日付順1234
変更日付順1234
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  死霊館 《ネタバレ》 
「エクソシスト」からあるオーソドックスな悪霊撃退系ホラー。  他の人も言っているように、実話ベースで真っ向勝負なのは良いけど、あまりにもよくある内容で、そのありがちな展開と演出には意外性が無さ過ぎて、さすがに食傷気味。  いかにも来そうなポイントをいったんハズしておいて、次の場面で「ドーン!!」とやる驚かせ方もワンパターン。  キリスト教の宗教観ありきの恐怖なので、やることの解決手段が悪魔祓いくらいしかなく、やはり日本人としては恐怖のツボが違う。ラストも少年漫画にありそうな展開で、「みんなの家族愛や友情のパワー」であっさり正気を取り戻し、あっさり悪霊を退治してハッピーエンド(笑)。  まあ、後味は悪くないので、あまり普段この手のホラーを見ない人にはお奨めできるかも。
[インターネット(字幕)] 4点(2018-01-13 17:00:55)(良:1票)
2.  ジェリー
色々な解釈が可能だろうけど、一番「妥当」な解釈は、やはりこの荒野が「人生」そのものを表しているという事かな。時の流れ以外に何の変化も無い、ただそこにあるだけの荒野を彷徨うふたりの姿に、日常を生きる自分を重ねて見る事は出来る。「変化するものは周囲の社会や環境ではなく、自分自身なのだ」というコトね。うんうん。  ただ、人生の条理や不条理、無常観などを語るにしても、別にこんな環境ビデオみたいな内容にする必要は無いんじゃないの、と言うのが率直な感想。意図的な演出とは言え、これではあまりにも変化が無さ過ぎ。もちろんこんな表現方法もアリだけど、さすがに最初から最後まで早送りしてもいいほど変化の無い内容では、金を取る「商品」としては失格と言わざるを得ない。  やはり映画として発表している以上、見る側は少なからず娯楽性を期待する訳だし。こういう作品をやりたいなら金を取らない「芸術作品」として発表するべき。映画は「作品」以前に、観客あっての「商品」であり、監督の自己満足的な実験作品の発表の場ではない。  非常に特殊な映画であり、評価も難しいが、やはりこの手の挑発的な映画を評価する以上、中途半端な点は付けられない。評価できるという人は10点、できない人は0点、それくらいはっきりした方がこの作品の評価姿勢として相応しいと思う。  なので色々な意味を含めて0点献上。  
[DVD(字幕)] 0点(2007-08-16 17:37:02)
3.  少林サッカー 《ネタバレ》 
はっきり言って「バカの徹し方」が中途半端。  試合のシーンのアクション演出も迫力不足。  ギャグにしてもそこまで爆笑するような部分は見当たらず。  おまけにストーリーはあって無い様なもの。  あんな超人同士の戦いなんだから、フィールドに地雷が埋められているとか、金網電流デスマッチみたいなフィールドで試合するとか、青龍刀やヌンチャクなどの武器攻撃ありにするとか、もっとめちゃくちゃにやらないと。  不遜な事を言わせてもらうと、この程度のアクション演出やバカ演出で、これだけヒットしてしまうというところに、ある意味でアクション映画における表現レベルの低さが見て取れる。  やはりこういうのを見ると、「北斗の拳」や「男塾」などの漫画の凄さが分かるね(笑)。
[ビデオ(字幕)] 2点(2007-08-13 01:46:53)
4.  THE END OF EVANGELION 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に 《ネタバレ》 
『エヴァに出てくるセリフや伏線等で無駄なものはひとつも無い』。  この前提で見る事が基本中の基本。  確かに製作者の意図を離れていたり、説明しきれずに破綻している伏線もある。しかし「マルホランド・ドライブ」などの評価もそうだが、「理解出来ない=駄作」と即断してしまい、作品内に配置された謎や伏線を自分から積極的に解釈していこうという意欲が無いと、この作品の意外な奥深さや面白さを発見出来ないのも確か。しかしそれではあまりに勿体無い。  私も最初は「完全に破綻した」と思ったが、色々な本やサイトを参考に解釈した結果、謎に解釈を摺り寄せるようなマネをする事もなく、ほとんど全ての謎はすっきり理解できた(本は北村正裕氏著「エヴァンゲリオン解読」がお奨め)。  一見、破綻しているとしか思えない内容も、きちんとした知識と想像力を持って解釈すれば、設定やストーリーはもちろん、使用されるセリフや専門用語以外にも、各タイトルやキャラ名、シーン毎に使われる音楽に至るまで意味があり、その演出が齎す効果のあらゆる部分に監督の計算が浸透しており、決してデタラメな作品ではない事がよく分かる(使途とは何か、人類補完計画とは何か、ゼーレとゲンドウの目的の違いとは、レイは何者か、何故シンジはアスカの首を絞めるのか等、全て説明可能)。  ただそこまで理解したり、謎解きを楽しむには、この作品に対する愛着だけでなく、宗教や哲学、オカルト、神話、雑学的興味なども含め、相当の知的好奇心が必要とされるので、そこまで付き合えない人がいるのも仕方ないかも知れないが、あらゆる意味において強烈な印象と影響を残す歴史的傑作であった事に疑う余地は無い。OPだけでも一冊本が書けてしまう位の情報量が詰まっている作品なんてアニメに限らず前代未聞だろう。  この映画の公開直後から現在に至るまで、監督の妄想や裏切りと糾弾する人は多いが、それはこの作品を従来の普通の「ロボットアニメ」の感覚で見ているからだろう。例えば、やろうと思えば、ラストもシンジが大活躍して、量産機を倒しまくり、皆の魂を救ってハッピーエンドとする事も出来たはず。しかしシンジを「人類を守るヒーロー」にせず、とことん人間の内面や他者との付き合いに悩むキャラとして描き、「アイデンティティの追求」に徹した事に、この作品の意義があるのだ。
[映画館(邦画)] 10点(2007-08-10 23:32:58)(良:1票)
5.  死霊のはらわた(1981)
B級はB級でも、よくある悪ふざけをしているようなチープな駄作ではなく、ちゃんとエンターティメントを意識したB級ホラーを目指している。  特撮や雰囲気作りに手間をかけた「手作りの良さ」が、この独特なテイストに昇華している。間延びしているシーンが多いのが難点だが、初見なら気にならない程度。例え低予算でも、作り手に情熱とセンスがあれば、それなりに良い映画を作れるという見本。  真面目にハラハラしながら見るも良し、ビール片手にゲラゲラ笑って見るも良し!
[ビデオ(字幕)] 8点(2007-06-06 16:28:47)
6.  ジーパーズ・クリーパーズ 《ネタバレ》 
要するにまともなホラー映画ではなく、意図的にB級を狙ったバカ映画。  都市伝説を元にした導入は不気味で期待させるが、あのアメコミ調の悪魔(?)みたいなのが出てきてからは、姉妹とのモンスターコントのような様相を呈していく。当然、ホラーとして真面目に見られるようなものではない。  作中で姉が弟に「ホラー映画でバカな行動して殺されるヤツがいるけど、あんたがそうよ!」みたいな事を言うが、そのセリフも含め、姉弟の明らかに確信犯的なバカっぷりに、怒りを通り越して呆れて、さらに一周して腹が立ってくる。  とにかくあんな安っぽいモンスターをまともに出してしまうところが監督の感性によるものか分からないが、個人的にこういう中途半端にフザけているようなB級ホラーは好きになれない。
[ビデオ(字幕)] 1点(2007-05-27 18:47:03)
7.  11人いる! 《ネタバレ》 
やはり原作が古いだけに、「何故11人いるのか」、という点でのストーリー展開やオチはありがち。「閉鎖空間でのテスト」となれば、突発的なトラブルに対する柔軟性や、他人との協調性を見るための「仕込み」であることなんて、あれだけ優秀な人間の集団なら誰かしら気付くと思うけどなあ(笑)。そこら辺での意外性に欠けていたのが残念。  原作自体は未読なので、キャラに対する違和感は特に無かったが、問題は肝心の人間描写がかなり大雑把なところ。特に王様やその腰巾着などが典型で、「人間関係や状況を悪化させるためだけ」の存在にしかなっておらず、あまりにもキャラ設定として安易過ぎる。  また、他のキャラもちょっとした事ですぐタダを疑ったり、王様のアジテーションに簡単に惑わされてパニックになったりと、これまた「煽動されるだけのバカ」にしかなっていない。あまりにバカ過ぎて見ていてイライラさせられる。いくら何でもフロルも日和見過ぎるだろ。温度調節バー(?)の件も、状況を見ていたんだから、ワザとか偶然かなんて分かるだろ。と言うか、信じてやれよ!  ラストにしても、あれだけタダの事を疑って、罵詈雑言、誹謗中傷してた連中が、合格したとたんに長年の親友のように振舞うところもシラける。   ただ、最近のアニメには無い個性的なキャラデザ自体は魅力的だし、あまり他に見ないアニメによる「SFサスペンス」をやってくれた事自体は評価したい。もう少しひとり一人のキャラ描写や心理描写、謎の提示などがしっかりしていたら傑作になった可能性があっただけに残念。 
[ビデオ(邦画)] 4点(2007-05-22 21:59:25)
8.  死刑台のエレベーター(1958) 《ネタバレ》 
古典的名作群に対する敬意は払うとしても、やはりミステリーやサスペンスといったジャンルは、マジック(手品)やTVゲームと同じで、アイデアと技術に支えられている部分が大きいので、ごく一部の例外を除き、どうしても古典よりは、色々な技術革新による表現の多様化、過去のアイデアの改案と取捨選択などを経て作られた新しい作品の方がより面白いと言わざるを得ない。  特に今作は「現実の皮肉」というテーマを描くために、ミステリーやサスペンスとしてのリアリティを犠牲にしているような、粗いご都合主義が目につく。完全犯罪を目指している割には、ロープを忘れていったり、硝煙反応を無視していたりと、思いっきり致命的なミスを連発。その上、犯行時刻の前後に、人目につく行きつけのカフェで、真っ昼間に不倫相手と待ち合わせをするなど、ちょっとあり得ないようなマヌケな行動の数々に、序盤から呆れてしまう。  また、車を盗んだあげく、人殺しまでしてしまうアホカップルなど、起こる事件のすべてが「トラブルのためのトラブル」でしかなく、そこが製作者の狙いだと分かっていても、そのあまりに無理のある行動の数々に最後まで感情移入できず終い。  些細な偶然の積み重ねが現実というものを作り上げ、それゆえ現実は脆いのだとするテーマは分かるものの、こうした登場人物全員のやる事のアホさ加減に、その説得力も薄れ気味。
[ビデオ(字幕)] 5点(2007-05-18 16:59:04)
9.  真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 殉愛の章 《ネタバレ》 
これだけ有名な作品なのに、かつて劇場版が一作しか作られていないとは意外。もっとも連載当初からの原作ファンで、期待していたアニメ版の「ユーアーショック!!!」にショックを受けて以降、アニメ版はギャグとして認識→黙殺しているので、変なモノがあまり世に出回らなかっただけ良かったとは言えるのかも。  ---閑話休題。  と言うわけで、今回、初めて「北斗の拳」の劇場版を見てみたけど、内容的には「サウザー編」のダイジェスト版って感じで、そこにオリジナルのエピソードを適当に混ぜてみましたって程度の出来。  何よりオリジナルキャラのレイナとソウガにまったく魅力が無い上に、ラオウとの絡みもあって無いようなもの。あのラオウと対等の口を利くというのも違和感ありまくり。何のエピソードも無いのに、そこまでのキャラとして出すのは無理がある。だいたい「修羅の国出身」という設定も何も生かされていないし、そもそもこのオリキャラがこの作品にとって必要な存在とは思えなかった。まして中盤以降、ラオウすら傍観者になってしまう始末。どこが「ラオウ伝」なのかと。  ケンとシュウの関係やサウザーとの闘いも原作の簡略版だから、原作を知っている者にとっては今さら何の新鮮味も意外性も無いし、原作を未読の人にとっては(そんな人が見に来るとは思えないけど)、展開が早過ぎてストーリーやキャラの関係を理解できないと思う。そのくせ肝心のサウザーの過去話は完全省略。  既にキャラ的にもストーリー的にも完結している作品だから、ストーリーの大きな変更や、旧キャラに影響を及ぼすような新キャラなどを追加する事は難しいとしても、ここまで原作のダイジェストだと、わざわざ劇場版として作る意味が薄いと思う。  さらに、ある意味で「期待通り」と言うか、「予想通り」と言うか、ケンシロウとラオウの声を担当する例の御二人が低レベル。まだ阿部寛はマシだが、ラオウの宇梶剛士がヒドい。技術的にも声質的にもミスキャストであるのは明白。もともと芸能人をメインキャラに起用する事自体が間違っている。  この辺の作品に対する愛着や拘りの無さが、いかにもブームの再燃に乗っかって作っただけである事を物語っている。丁寧な作画に対する敬意と、今後の期待を込めて、おまけで+1点。
[地上波(邦画)] 3点(2007-05-12 17:42:10)
10.  シティ・オブ・ゴッド 《ネタバレ》 
人間関係を含めた、自分の生まれた周囲の「環境」というものは、人格形成を始め、あらゆる面において最も影響を及ぼし得るものであり、先天的な資質よりも、こうした後天的要因こそが人間の精神性に多大な影響を与えるということを示す極端な例。  ただ、「与えられた運命をどう生きていくのか」という点においては、人種、年齢を問わず、万人に等しく与えられた普遍的な人生テーマと言えるだろう。与えられた運命に流れるままに身をまかせるのか、それとも自らの努力で人生を切り拓いていくのか。例えどんなに過酷な環境に生まれても、運命を切り拓く余地は誰にでもあるはずだ。運命と必然は表裏一体の関係性にある。カメラマンになった少年と、ゴミのように殺された少年の対比が、それを鮮明に浮き彫りにしている。 
[ビデオ(字幕)] 8点(2007-05-03 08:40:35)
11.  ショーン・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
パロディにしては、むしろリメイク版の「ドーン・オブ・ザ・デッド」よりも「ゾンビ映画の本質」をきちんと捉えている作り。  ただ、これでは余りにも基本的なストーリー展開や演出、テーマのすべてがオリジナル版そのままで、あえてパロディとしてリメイクしている必然性が見当たらないほど。  コメディとシリアスの比率が3:7くらいで、コメディにしてはシリアス過ぎるしで、その配分が中途半端。特に後半は完全に真面目なゾンビ映画そのもので、独自の解釈や意外性のある展開は皆無。もっとクイーンの曲に合わせて楽しそうにゾンビを殴りまくるシーンのように、コメディとして徹底した方が良かったのでは。死と滅びを受け入れて、とことんまで「崩壊していく世界」を楽しんでしまうような、「滅びのハイテンション」や「死のカタルシス」ってのが見たかった。  ラストもどうせなら、あの友人だけでなく、ゾンビになった母親や恋敵とも仲良く暮らして行くという暖か味のある終わり方にして欲しかった。近所のコンビニのレジ係をゾンビがやっているとか、そうしたオリジナルには無い、お茶らけた中にも、日常を生きる人間の強さや優しさを表現して欲しかった。 
[DVD(字幕)] 5点(2007-05-03 08:21:43)(良:1票)
12.  13階段 《ネタバレ》 
結局、「死刑制度反対」とか、「罪を憎んで人を憎まず」ってことが言いたい社会派サスペンスなのか?  この作品も、よくある死刑制度反対論者の主張のように、「加害者側からの視点」が中心で、動機にも同情すべき点があることが強調されているように思える。共通している問題点は、「殺人」という行為を、「過失致死」も「計画殺人」も「死刑による死」も、すべて同じレベルで捉えている点だろう。殺人事件には、動機も含めて、それこそピンからキリまであるわけで、ケースバイケースに考えなければならない問題であることは言うまでもない。冤罪を盾にして、同情や奇麗事で片付けられる問題ではない。   作品としての評価は、ミステリーとしてもサスペンスとしても中途半端で、ご都合主義のオンパレード。特にラストでフィアンセが目覚めるというシーンの余りにも都合の良い「お涙頂戴」な展開には笑ってしまった。どこかで見たような、こんな安っぽいシーンや陳腐なセリフで感動できる訳がない。また、こういう状況下で娘が結婚したり、「タンポポを見ました」というセリフの後で、崖にタンポポが咲いていたり、そのタンポポが本に挿まれていたりと、とにかく感動の演出手段が安易で押し付けがましい。
[ビデオ(字幕)] 3点(2007-04-12 13:37:18)
13.  ジュラシック・パークIII
結局このシリーズって恐竜のCGを見て驚くだけの、ただそれだけの映画。見た後に何も残らないのも当然。CGのクオリティを除けば単なるアニマルパニック映画ってだけで、ストーリー性やテーマ、人間ドラマなどは皆無(それが良いって人もいるだろうけど)。  あの夫婦はウソをついてまで人を島に連れてきて、そのせいで何人も死者を出しているのに、それに対する自責の念も無し。あげく彼らだけが助かるハッピーエンド。騒がしいだけのアマンダが喰われれば静かになって良かった(笑)。
[ビデオ(字幕)] 2点(2007-04-11 15:17:02)
14.  ジェイコブス・ラダー(1990) 《ネタバレ》 
死に際し自己との対話を果たす。この作品は単なる「夢オチ」映画ではなく、作中でも示唆されていたように、「死に逝く者の葛藤と最期の選択」を描いたものであり、ジェイコブの見た「狭間の世界」こそ、その人間の精神的本質が具現化された世界なのだろう。  あの世界における天使と悪魔の概念は、ジェイコブの人生の中で培われた「対外的な善悪の対立構造」と、「内在的な自身のニ面性」を象徴している。自分の中にある他者に対する怨みや憎しみといった負の感情は、自身の魂をも腐らせてしまう。それこそが悪魔の本質であり、それは決して「他者的存在」ではない。しかし思いやりや慈しみという感情をもって他者を「許す」ことは、いずれ自身の魂をも救うことになるかも知れない。そしてジェイコブは自分を縛る現世にあった善悪を含む事象のすべて受け入れることで、現世の因果から解放され、救われた気持ちで死ぬことが出来たのではないか。  ラストの彼の選択を「許し」と取るか、「諦め」と取るかは、その人個人の宗教観や価値観に左右されると思うが、死を見つめることが生の意味を問い直すことでもあるのは、誰にとっても共通のはず。生と死は表裏一体の関係。「生」を考えることは「死」を考えることであり、その逆もまた然り。戦争を含む、国家規模の犯罪に対する警鐘という意味合いもあると思われるが、私はこの作品からはもっとシンプルなテーマとしての「死生観」を受け取った。
[ビデオ(字幕)] 9点(2007-04-10 13:28:51)(良:1票)
15.  10億分の1の男 《ネタバレ》 
発想は良いが、せっかくのアイデアを生かせていない。  致命的なのは、「森を目隠しして走らせる」とか、「虫を頭につかまらせる」といったように、「運を試すイベント」にまったく面白さや意外性、突飛さが感じられない点。やはり自分の運の強さを見せつけるなら、見ている我々が「おいおいっ」と焦ってしまうくらい突拍子も無いことをして欲しかった(例えば、無造作に崖から飛び降りたのに、木の枝がクッションになってかすり傷ひとつ無いとか、屋上から落された無数のナイフやガラス片の中に立っているのに平気とか)。  「運」と言う概念が抽象的だからこそ、映画内ではその存在に説得力を持たせるような描き方を徹底するべきだった。その辺の描き方が中途半端なため、ボスの老人がそこまで凄い運の持ち主には見えず、魅力にも乏しくなっている。ジイさんの「運を吸い取る」というスタンド能力(笑)みたいな設定も無意味。  また、そもそも何のためにあんな事をしているのかがよく分からなかった。子供の頃に自分だけが生き残ったことに対する罪悪感があるとしても、こんな不毛な事やってたってしょうがないじゃん。カジノ経営なんかやってないで、生き残ったことに感謝して、その運の強さを世のため人のために使えばいいのにと思ってしまう。  対戦相手もあんな危険な賭けを受けている理由がいまいち分からない。しかも賭けの対象が「相手の指」とか「命」って時もあるけど、そんなもんもらってどうすんのって感じ。と言うか、こんな目にあってる地点でみんな運悪いだろ(笑)。 
[ビデオ(字幕)] 4点(2007-04-09 21:55:39)
16.  Jam Films2 《ネタバレ》 
「Jam Films」→「Jam Films S」→「Jam Films 2」と、このシリーズを見てきたが、共通しているのは、どの短編も高校生の自主制作映画レベルで、自己満足以上の商品的価値を持った作品がほとんど無いことだ。毎回、監督は総入れ替えされているが、若手らしいパワーや独創性に溢れる作品には一作もお目にかかっていない。こんな既存作品の廉価版みたいな映画しか作れない若手が、第一線で活躍しているというのだから呆れる。  ・『机上の空論』~何故か似非日本を舞台にした恋愛のHowToビデオから始まり、後半はそれを参考にした男の恋愛話という二段構成のコメディ。結局、「現実は理屈通り行かないよ」というありきたりなオチ。レクチャービデオの「バカな事を大真面目にやる」というお笑い部分も、日本のコント番組や一昔前のギャグ漫画などでよく使われてきたもので、笑いとしてはかなり使い古されたパターン。ワイヤーアクションも中途半端すぎ。笑いにしても何にしても、やるならもっと徹底して欲しい。4点。  ・『CLEAN ROOM』~無菌室に閉じこもった少女の精神的自立を描いたであろうストーリー。結局はよくある内的世界を打ち破る成長物語。ラスト付近の雰囲気やエンディングテーマはなかなか良いが、全体的にはよくある「イメージ先行型」の作品で薄っぺらい。3点。  ・『HOOPS MEN SOUL』~これも、いかにも最近の若手クリエイターが撮りそうな作品。ひとつのジャンルに徹底することが出来ないのか、する気が無いのか…。真剣さの中に、おふざけの要素を露骨に取り入れることで、両方の要素を際立たせようとする、演出において一番安直なパターン。2点。  ・『FASTENER』~これも真面目さとおふざけのバランスが悪い典型。何故かキスされた途端に、少年が大人になる為の現実と幻想の世界を彷徨う旅をする話。問題は、その人生の矛盾や生きる意味を問うための脳内妄想旅行(?)が、まったく面白くないこと。思わせぶりなエピソードを繋いだだけで、具体的な主張性や問題提起の無い薄っぺらなストーリー。これもイメージ先行型の作品。1点。  と言う訳で、今回も平均すると3点くらい。どの作品も中途半端で、発想や演出のすべてが、どこかで見た事のある借り物のパッチワークの域を脱していない。もう少し、荒削りでもいいから、若手らしいパワーや独創性を感じる作品が見たい。
[DVD(邦画)] 3点(2007-04-09 18:01:59)
17.  シャイニング(1980) 《ネタバレ》 
「人間の狂気こそが一番怖い」というのも、ジャック・ニコルソンの演技力の凄さも分かるが、個人的にはイマイチな内容。登場人物が少ない上に、展開に緩急がないため退屈。ミステリー的な謎解き要素もなく、単にひとりの男が狂気に取り付かれるというだけの話で物足りない。
[ビデオ(吹替)] 6点(2007-04-09 17:56:51)
18.  13日の金曜日(1980) 《ネタバレ》 
確かに今見ると非常に単純で、たいして怖くもないが、「殺人鬼ホラー」の元祖的存在としての価値は高い。  また、この第1作目は「犯人は誰か」というミステリー的要素を含む点が、その後のシリーズとは決定的に違う。  見る年齢や時代によっても評価は大きく変わっちゃうだろうけど、別に深い話でもないので、ビールでも飲みながら、のんびり見るのが正しい見方でしょう(笑)。
[ビデオ(字幕)] 7点(2007-03-22 19:28:01)
19.  60セカンズ 《ネタバレ》 
中途半端。  望まない車泥棒をやらされる主人公の苦悩も、かつての仲間たちとのドラマも希薄。見所であるべき盗みのシーンもあっさりし過ぎているので緊迫感に欠け、面白味が無い。コメディや恋愛要素も中途半端だし、カーチェイスもとってつけた感じで迫力不足。  また事情はどうあれ、あれだけの派手な盗みをした事は事実だからどうやって纏めるのかと思いきや、案の定、何のお咎めも無いご都合主義的なラスト(ハッピーエンドは好きだけどね)。  序盤はテンポも良いし、ニコラス・ケイジのキャラクターもハマっているから、本来はもっと面白くなっても良さそうなのになあ…。
[地上波(吹替)] 3点(2007-03-19 23:07:40)
20.  シン・シティ 《ネタバレ》 
過激な暴力描写に対して否定的な意見もあるけど、バイオレンスアクションが売りの映画にそれを言っても仕方が無いでしょ。ファンタジー映画に「魔法なんてナンセンス」と言うようなもの。むしろこのご時勢に、暴力描写を前面に出した点は評価したい。  ただ、問題は「キル・ビル」同様、その売りであるバイオレンスアクションの演出にセンスが無い点。  主人公たちのタフぶりは中途半端だし(車に何度も轢かれても平気なのにマシンガン程度で即瀕死とか、ぶっとい鉄格子を破壊する筋力があるのに電気椅子の拘束具からは脱出できないとか)、敵キャラの怪人ぶりも中途半端。あんな人食い吸血鬼(?)みたいなやつを出すなら、「闇の暗殺集団」とか、ミホのような「人間殺戮兵器」を何体も出して、もっと良い意味で非現実的な方向にエスカレートすべきだった(ミホに「量産タイプなら問題ないわ」とか、「私は組織のナンバーズなの」とか、「もし<覚醒者>がいたら絶望的だわ」くらい言わせろよw)。ロアーク・ジュニアみたいな魅力の無い敵が、これまた魅力の無い黄色い怪物として復活してきても面白くも何ともない。  また、ラストで三人のタフガイが出会って、さらにバイオレンスな復讐ドラマに昇華すると思っていたのに、それぞれがほとんどリンクしていない展開にも拍子抜け。最終的に物語がひとつに収束して行かなければ、何のために同じ時間軸でオムニバス形式の物語にしているのか分からない。  ベタなストーリーと中途半端な暴力表現ばかりで、何よりも「娯楽作品」として徹底出来ないセンスの無さは、所詮アメコミ。実写になったところで、アクション演出の凄絶さや痛快さは日本の漫画の方が圧倒的に上。例えば、漫画「バキ」に出てくる敵キャラなんて、電気椅子からは脱出するし、自由の女神は破壊するし、ショットガンじゃ殺せないし、刑務所を自由に出入りするようなアンチェインだらけだぞw。まあとにかく、何でもやるならとことんやって欲しい。
[DVD(吹替)] 5点(2007-02-12 21:23:02)
0475.50%
1627.26%
2647.49%
312514.64%
416319.09%
514516.98%
6829.60%
7758.78%
8495.74%
9303.51%
10121.41%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS