1. ショーシャンクの空に
映画を趣味とする者ならば必ずや見るべき作品ですね。ティム・ロビンスとモーガン・フリーマンの二人の交流やラストシーンも素晴らしいのはもちろんのことですが,刑務所を舞台に次々と移り変わる人間模様や,狭い塀の中にいる間に変わってしまう外の世界への郷愁・情緒といったものが全編に漂っていてまた素敵でした。人が老いていくこと,罪を償うという意味,本当の善と悪…などなど,一つひとつ懇切に語りかけてくれるような作品だと思います。 [DVD(字幕)] 9点(2007-05-15 03:33:12) |
2. 6デイズ/7ナイツ
やれやれ、今更こんな映画を改めて作る必要があったんでしょうか?といった作品です。使い古されたようなテーマに、臨場感も緊迫感もない冒険モノといった感じで、そこへハリソン・フォードというキャスティングもほとほと安易っぽく魅力ゼロです。ラストまで結局褒められた点は一つもなく、島の風景と海の美しさだけが唯一の見所でした。 [地上波(吹替)] 1点(2007-03-18 06:05:03) |
3. シンドラーのリスト
見終わった後率直に、こういった映画をやはり後世に残すべきなのではないかと思いました。戦時中人の手により行われたことを一方は伝えなければならないし、他方は知らなければならない。そのために史実に基づいた文献があり、映画があるのだと思います。もちろん演出上脚色の加えられた部分も多々あるでしょうが、それもまたリアルさとして映っていると思います。特にモノクロの映像の中に登場する紅いコートの女の子が非常に効果的に作用していて、かなりインパクトがありました。伝えるものの多さゆえにこれだけ長くなったのも頷けますが…やはり重かったです。賞狙いという見方も拭えませんが、良くも悪くも著名になったスピルバーグが描いたことが、この映画にはまた意味があったのではないでしょうか。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-01-23 23:46:09) |
4. シンプル・プラン
《ネタバレ》 この映画に描かれた人間模様が果たしてリアルなのかリアルでないのか、それすらも普通の日常を暮らしている私たちにはわからないような設定ですが、やけにどこかでありそうな物語なのが面白かったです。スノーモビルの事故に見せかけてしまうところは当然ながら、雪国という設定をうまく生かした展開や演出が秀逸です。夫婦間の諍いで収められてしまったブレント・ブリスコーは可哀想な気がしましたが、似てもいないしあまり釣り合っていない兄弟のようでしっかりお互いを思い合っているビル・パクストンとビリー・ボブ・ソーントンのコンビがよかった気がします。最初は消極的で自他共に認める有識者だったビル・パクストンの言い分が徐々に変わっていく様子が、静かに狂い出す人間像をリアルに表現していて、観ていて少し恐ろしくなりました。それでも結局は札束を隠して得をするような、非道徳的な結末で終えなくて良かったです。ラストに札束を守ることとは別の切り口の山場が用意されていたのも良しです。 [DVD(字幕)] 7点(2007-01-11 23:33:16)(良:1票) |
5. シザーハンズ
かなりブラックな要素の強い映画ですね。。人が人(この映画ではロボットですが)に対してここまで簡単に掌を返してしまう怖さや、集団心理の前ではどんなに正しい主張をしていても潰されてしまう現実がよく描かれています。原色に統一された家並みやエドワードの作った刈り込みが映画中の随所に映りこんだりして、おとぎの国での話であることを忘れさせない作りになっていますが、要旨はあくまで現実社会に置かれています。ちょっと前の話でいえば、事実上の公認候補を弟だとか息子だとか祭り上げながら当事者が逮捕されたら知らん顔の政治家たちを見て、この映画の言っていることが証明されたような気もしました。ストーリー面の話をすれば、序盤エドワードが街の人に簡単に受け入れられすぎでは、とも思いましたが。そこはご愛嬌ってとこでしょうか。 [ビデオ(字幕)] 9点(2006-12-25 21:53:19) |