41. 失楽園
《ネタバレ》 ヌードだけがウリのテレビドラマ版に比べれば、森田芳光が映画 として見応えのある映像美を作り出していてよい。しかし、その映像美ゆえにかえって不倫を美化しているように感じられるのがマイナス。ただし、結婚という制度は人間が勝手に規定したものである。結婚後よりよい相手と出会うが、世間の目に負けてしまうという流れには、人間が本当は倫理(人としての良心)ではなく体裁(虚栄心)に縛られていることが表現されていて意外と深い。 6点(2003-11-28 15:04:47)(良:3票) |
42. シュリ
ハリウッドの真似をすればいいという訳でもないと思うが、そのパワーには感服。しかし、ヒロインの正体が観客には初めからばればれなため、主人公が只のバカな男に思え、ロマンスも全く盛り上がらない。日本では韓国映画がブームになっているが、やはり日本映画にはまだまだ演出面で追いついていないというのが正直な感想。今回は、南北問題という深刻なテーマに挑んだスタッフにねぎらいの意味を込めて甘く採点。 5点(2003-11-29 20:55:26) |
43. ジャスティス・リーグ<TVM>(1997)
深夜に放映されていてたまたま観た本作。TVムービーということも今知ったぐらいで、頭からっぽで鑑賞。うん。あまりにしょぼい(笑)。でも、意外とゆるいノリが深夜のまったり感にはまって最後まで観てしまった。単にいい役者を使えなかっただけだろうが、主役のださい男にヒロインがすぐにほれるのが説得力ゼロで笑える。ここまでゆるいと確信犯とふみ、5点献上。 5点(2003-11-28 17:50:06) |
44. シー・オブ・ラブ
俺が初めてA・パチーノを観た作品。しわがれた声にやつれはてた顔。これが名優と呼ばれている俳優なのかと少々拍子抜けして劇場を出た記憶がある。まぁ、今思えばアル中からの復帰作で、肩慣らしというところだったのだろうが。作品としては、サスペンスの張り方が下手で、定番の疑心暗鬼の緊迫感すらあまり感じられない。しかし、主題歌の良さゆえそれなりにまとまってみえるのも事実。 5点(2003-11-28 13:00:17) |
45. シンドラーのリスト
《ネタバレ》 シンドラーを美化しすぎているように思えて物足りない。彼の中にもっと心理的葛藤があったのではないか? そこを描かないから薄く、偽善的との印象を与える。そもそも実話の映画化は説得力を持つ反面、人物の表層しか描けないというジレンマをも併せ持つ。遺族などもいるから美化せざるをえないためだ。あくまでシンドラーをモデルとして、架空の主人公を創造することが創作者の本来の姿勢ではないだろうか? 4点(2003-11-30 18:31:42)(良:1票) |
46. 将軍の娘/エリザベス・キャンベル
《ネタバレ》 宣伝にある「レイプより酷いこと」とは何だろうという視点で観客は映画を観ている。そうなると真相が透けてしまい、謎が謎でなくなっている。これは宣伝のミスでもあるのだが、やはりミステリーの形式をとるのならば、情報の出し入れに注意し、巧みに観客をミスリードしてくれないと困る。それにしても、ウエストは中途半端。次回作では、全体のビジョンを持って撮影してほしい。 4点(2003-11-30 16:16:12) |
47. シュレック
《ネタバレ》 徹底的にディズニー映画を皮肉った作品。ラストのどんでん返しは面白いだけでなく、様々な示唆にとんでいる。美醜の概念をひっくり返され、不覚にもCGアニメ映画で色々と考えさせられてしまった。しかし、プロットまでお姫様救出後をメインに据えることはなかったのではないか? 素直に救出までの過程をもっと描かないと中だるみしてしまってだらけるだけ。ディズニーへの闘争心と観客への配慮は別物として考えてもらいたい。 4点(2003-11-29 21:01:17) |
48. ジャック・サマースビー
《ネタバレ》 彼は本人なのか偽物なのか? んなもんすぐわかるだろ、と大前提の謎に不満を感じてしまったためか最後まであまり世界に入っていけず。結局何を意図した映画なのかわからずじまい。今、13のすみすさんのレビューを読み、少し納得。しかし、それが監督の真意ならば、「本物か偽物か」という謎を中心に据えたのは失敗だと思う。プロットは常にラストを見据えて転がしていかなければ、観客はついてこられないのだから。 4点(2003-11-28 18:21:05) |
49. 死の接吻(1991)
う~ん・・・期待して映画館に行った記憶はあるが、友人と無言で出てきたんだよなぁ、確か。全体的に緊張感がなく、妙に古くさい映像だった記憶あり。すでに指摘されているように、ヒッチコックの映画の雰囲気を出そうとした演出が裏目に出ていたのだろう。せっかく映画化するのだから、模倣はいいが、今の時代性・リズムを活かしてくれないと駄作になってしまうという見本。 4点(2003-11-28 16:26:14) |
50. ジキル博士はミス・ハイド
ショーン・ヤングもここまできたかとあきれていいのか、あわれんでいいのか・・・いや、ほめてあげるべきなんだろうな、きっと。迷いのない演技はなかなかのものである。しかし、プロットが弱い。そもそもB級としてそこそこに作れればいいという感じだったのだろうが、それでも練り込めば面白くなる題材ゆえ惜しく感じる。 4点(2003-11-28 13:56:54) |
51. ショーガール
《ネタバレ》 卒業旅行で行ったラスベガスの街並みが映り、スフィンクス型のルクソールホテルが浮かび上がった時には、社会人として疲れを感じていた頃だったのでなんか涙が出そうになった。よくないことだが、あの頃に戻りたいなと・・・。えっ!? そんなことより内容だって? いや・・・たくさんの裸とガーション&バークレーの醜く過剰ないがみあいしか記憶にないんだよな。とにかくプロットがひどすぎたね、これは。 3点(2003-11-30 04:04:07) |
52. ジュニア
小さなおっさん・子供と体格差を用いたコメディが続き、次はどんなに小さなものをと思っていたら、女性になっちゃいますか? これまでよりは設定に凝っている気もするが、コメディ開眼と言いたいならば、S・マーチンやC・チェイスのようなコメディを演じてみればいい。ライトマンももっと本格的なコメディを真のコメディアンと組んでやりなさい。 3点(2003-11-29 20:26:54) |
53. 呪怨 (2003)
《ネタバレ》 ビデオオリジナル版は未見で、本作を鑑賞。オムニバス形式でそれぞれの呪怨体験を綴り、ラストでまとめあげるパターンながら、時系列のずらし方はまずまず上手く言っている。しかし、如何せんカメラアングルがまずい。白塗り少年&母親が登場する際は、必ず画面に余白が作られており、登場するのが読めてしまい、びっくりすらしない。まとめ方も雑で、結局何をしたかったのか不明。奥菜恵はどうなっちゃったの? 3点(2003-11-29 20:21:28) |
54. ジャッカル
《ネタバレ》 最後まで緊張感のない攻防戦。特にウィリスの変装は見ていられない。いくらなんでも極端なキャラクターにばかり変装しすぎで、笑うことはっても怖さを感じることなどできない。ギアも画面をひっぱるだけの存在感はない。そもそも脚本に一貫性がなく、ジャッカルがゲイであるという設定など活かしてもいない。こんな作品に名優シドニー・ポアチエはなぜ出演してしまったのだろう? 不思議でならない。 3点(2003-11-28 17:57:16) |
55. ジャスティス(2002・ブルース・ウィリス主演)
《ネタバレ》 一作ごとに何かを仕掛けてくる策士G・ホブリットの作品ということで身構えて鑑賞。緊張感ある導入部以降、話の方向性がなかなか見えてこない。それはうまく謎を構築しているという意味ではなく、なんのジャンルの映画かすらわからぬために観ていてノレないということ。その果てにウィリスがおいしい見せ場を披露してもピンとこない。ファレルのキャラクターも単調で今一つ。監督、そろそろネタ切れ? 期待してるのでがんばってくれ! 3点(2003-11-28 17:39:07) |
56. 60セカンズ
ドミニク・セナの演出がツボをはずしまくっていて、テンポが悪い。こういった作品の場合、中身がうすくてもそれなりに楽しめることがあるのだから、セナにはがんばってほしかった。ニコラス・ケイジはこの頃映画に出過ぎ。せっかくの演技センスも自ら放棄してしまっているようなやる気のなさを感じる。そろそろ作品を落ち着いてじっくりと選び、渾身の一作を観たいところだ。 3点(2003-11-28 14:50:19) |
57. G.I.ジェーン
論議の的となる男女平等問題。しかし、本作はその視点からは逃げている感じを受ける。というのもあまりにもデミの設定をスーパーウーマンに設定しすぎていて、本質的な男女の肉体的・精神的な差異から生じる諸問題についての言及を行っていないためである。それにしても・・・デミは様々な作品で本当に頑張っている。その頑張りはすでに男勝りであるとともに、女性の共感を得られるヒロイン像の創造という点では全く空回りしているのが事実でもある。 3点(2003-11-28 12:50:55) |
58. 新 居酒屋ゆうれい
萩原健一が山口智子をしつこく口説き、現場の空気が悪くなったとの報道があった。そんな舞台裏はよそに見事ヒットした以上、続編企画が持ち上がるのも納得はいく。しかし、前作のキャストはもう出てくれない。そこで、キャスト一刷し、より理想の映画に近づけようとしたのかもしれないが、観客としてはもう知っているお話で、しかも前作のイメージが強く残ってしまっている。プロットに新機軸を持ち込まなかったのが最大の敗因。 2点(2003-11-30 17:46:55)(良:1票) |
59. ジョー、満月の島へ行く
《ネタバレ》 結局本作では何がしたかったのだろう。「余命半年と宣告された男の悲哀をコメディタッチで描く」と聞けば、まぁ興味は持てる題材なのだが、プロットといい、着地点といい最後まで制作側の意図がわからなかった。このジャンルでは当時最高ともいえるキャスト2人がまったく活かされていないのも残念。ハンクスのユーモアすら感じられないのだから・・・。 2点(2003-11-30 16:22:35) |
60. ジャッジ・ドレッド(1995)
スタローン擁護派の俺もこれはかばいようがない。コミックの映画化とはいえ、あまりに中盤の展開は間抜けではないか? 原作コミックは未読のため判断はつかないが、少なくとも映画のプロットはひどい。これでもシリーズ化を狙っていたというから驚く。そして、肝心のスタローンだが・・・もうこのシリーズやることないから許してやってくれ、みんな。頼むっ! 2点(2003-11-28 18:55:45) |