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ボビーさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1016
性別 男性
ホームページ http://blog.livedoor.jp/gepper26/
年齢 37歳
自己紹介 いつまでもこどもでいたいから映画は感情で観る。その一方で、もうこどもではいられないから観終わったら映画を考える。その二分化された人間らしさがちゃんと伝わってくる映画が好き。

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1.  シュガー・ラッシュ 《ネタバレ》 
違いを認め合い、埋め合う理想郷。アニメーションだからこそ具現化できた意思。アニメーションでしか描けない祈り。違いがあり、欠点があり、優れていることがあるから社会は成り立っている。まさに我々の世界のメタファーだよ。
[映画館(字幕)] 10点(2013-08-25 07:14:13)
2.  七人の侍
冒頭の侍探しから、最後の合戦まですべてが迫力万点で凄かった。これほどスケールが大きくて、勇ましい日本映画があるなんて・・・驚き。そして全てが終わり、画面が暗くなった瞬間、鳥肌が立ち、身体の奥底からこみ上げてくるものがあった。そして、恥ずかしい事にこの作品を観終わるまで、僕はこの素晴らしい日本映画を名ばかりが一人歩きしている、ただただ有名なだけの平凡な作品だと思い込んでいた。しかし、僕の考えはまったくと言って良いほど外れていた。恥ずかしい・・・今思えば、自分の馬鹿さ加減に死ぬ程腹が立つ。そして、この作品が世界中に名を轟かしている理由を身をもって知った。間違いなく10点の作品。日本が世界に誇れる作品の一つである。まず、間違いない。
10点(2004-03-16 17:39:13)
3.  SHAME -シェイム- 《ネタバレ》 
「17歳の肖像」「Never Let Me Go」そして「Drive」と、あまりにも輝き過ぎていて直視するのも堪え難いC・マリガンの美しき裸体が拝めるとあって、固唾をのんで拝見したが、その感想は見事なまでに期待を裏切られた。垂れ下がり、締りのない胸。スマートとは対極を示すかのようなボディーライン。絶句だ。だが、それすらも複線なのだと、クライマックスで激情的に感じ得た。ファスベンダーは性に溺れているが、その発端は一切描かれない。依存症は、何かへの反動、あるいは逃避で始める事例があるようだが、彼は一体なぜ性から抜け出せなくなったのか?それが今作の核たるテーマだと思わずにいられなかった。まず、彼は社会的になに不自由無く暮らしている。お金はあり、容姿端麗できっと学歴もあるだろうし、会社では多々結果を残しているに違いない。彼には欠点という欠点が表層的な部分では一切無いと言っても過言ではない。そんな彼の姿勢は、これもまた何処か機械的に、何かを隠しているようにも見えてならない。つまり、“性”と“社交的振る舞い”は等しく「何か」からの反動、逃避であることは彼の姿を見ていればそれとなく理解出来てくる。「SHAME」社会的に彼が最も隠したい“SHAME”とは?クライマックス、彼はゲイプレイの末に3Pをする。彼の表情は快楽に溺れているように見える。そのバックでは妹の声がする。彼はその声から逃げるように、紛らわすかのように激しく腰を振る。そして絶頂の瞬間に彼が見せるあの悲痛な表情。彼は真に望む相手とのそれができない事を理解している。だがそれを理解していても、捨て去れるわけではない。むしろ離れようとすればするほど、それは否応無く彼を苦しめる。社会的に依存症と比べ物にならない程軽視されるであろう彼の願望。それは家族にも、当然社会にも知られてはならない想いだ。それから逃れる事なんて彼には出来ない。望む事を唯一で来た序盤の彼の涙がそれを克明に物語る。あまりにも許されない、あまりにも美しすぎる”SHAME”。素晴らしい。
[DVD(字幕)] 9点(2012-10-16 20:43:28)(良:2票)
4.  しとやかな獣
ヒキの画で終始描かれている。人間を描くというより、どこかそこに行き来する人々を客観的に覗き見しているような錯覚に陥る。それは丁度、あの家族が実際にしていたようにこっそりとばれない様にしている感じだった。構図もそういった覗き見している間隔にさせられる画が殆どで、どこか恐ろしくもあった。まるで血の気の通っていない人間のような冷たい構図、演出、演技。外界から切り取られたようにワンシチュエーションで物語りは進む。流石は新藤さん、脚本が素晴らしい。台詞が説明になっておらず、すべてが完璧な表現になっており、聞いているだけでも本当に面白い。家族の会話のようで、そうでない。兄妹の会話のようで、そうでない。親子の会話のようでそうでない。この作品の中だけで許される常識、ふつう、当たり前。だからこそ、不意にヨリの画になった時、あまりにも人間的でリアルな表情をする。あぁ、やっぱり人間なのだ。淡々と狂ったことを言っているが、彼らは紛れもなく人間だ。それが、妙に現実味がなく恐ろしかった。川島雄三監督、天才。
[ビデオ(邦画)] 9点(2007-07-12 17:16:16)(良:2票)
5.  シムソンズ
劇中で登場人物の一人が「長くやっていると忘れてしまう」と言っていたが、確かにその通りだと思う。いつからか、なんのために上手くなりたいのか忘れ、ただただ毎日辛い練習を繰り返すばかりで、苦痛ばかりが増えていく。でも、彼女たちはそうはならず、常に初心というか自分たちが楽しむ為にやっているのを忘れる事無く、笑顔でやっていた。それは、やはりスポーツをやり続ける意味なんだと思う。楽しいから、明日もがんばれるのだ。それを忘れていなければ、辛い練習を毎日続けていると、出来なかった事ができるようになって、より楽しくなって「もっともっと」って上を目指せるようになる。楽しさは、向上心と情熱と喜びを与えてくれる。この映画にはその多くが詰め込まれていた。仲間と力をあわせてやることは、たった一つの良いプレーでさえ、物凄く大きな喜びに変わり、それを彼女たちは、常に噛み締めていたように見えた。ミスをカバーし合い、仲間を信頼し、全力を尽くす。これぞスポコン。ひた向きに努力している様子と、その努力が実を結ぶ様子が、見ているだけで嬉しくなる。スポーツの素晴らしさを実感すると共に、仲間の大切さを痛感させられた。
[DVD(邦画)] 9点(2006-10-04 02:26:06)
6.  深呼吸の必要
この映画は穏やかさと静けさがある、日本らしさ溢れる素晴らしい作品だった。まず、言葉が交わされる量が少ないだけに、たまに発せられる言葉に重みと深さがあった。例えば、おばぁとおじぃがいう「なんくるないさー」という言葉は、本当に心に染みた。思わず涙が出そうになるほどだった。それに言葉(セリフ)が少ないので、映画全体がとても静かだった。その為、時より流れる音楽が心地よく耳に届いた。その音楽と、さとうきびを刈る姿がとてもマッチしていて、さとうきびを刈る、という何げないシーンでさえ驚く程輝いて見えた。ストーリーもわりと平凡だけれど、個人的にはこういう作品はとても素晴らしいと思う。こういう作品設定だからこそ登場人物一人一人がとても身近に感じる事ができ、彼等の心境に共感し親近感もわいた。なので、あっという間に感情移入する事が出来た。だれに、ではなく自分がその場の雰囲気全てに感情移入した。終始、おじぃとおばぁの穏やかさと優しさが胸に染みた。その為、みなさんの言うように“癒し”の力の素がそこにあり、観賞後は清々しい爽快感と深呼吸をしたような気持ちの良さを味わえた。僕は、こういう映画は本当に素晴らしいと思う。だから、こういった素晴らしい雰囲気の日本映画が沢山出てくる事を強く願っています。
9点(2005-01-03 00:07:53)
7.  下妻物語
桃子はロリータ。自分だけの世界を作り、自分だけのルールを作り、自由で甘く、可愛く生きている。そして彼女は真っ直ぐ。誰にも彼女を止める事が出来ない程、とにかく自分に正直に生きてる。そしてイチゴもまた、縛られた生活が嫌になり、そんな生活から抜け出す為に原チャリに跨り特攻服。それは、自分の強さと誇りを剥き出しにして風の中を颯爽と駈け抜けて行く。それは強がってるとかそんなんじゃなくて、それがイチゴのありのままの姿だった。そんな、外見だけでなく性格もまるで違う二人。で、そんな二人を取り囲むように存在する、世にも奇妙な下妻ワールド。彼女達二人にとって下妻と表参道だけが彼女達の世界。雨の日もカラカラに晴れた熱い日も、彼女達は下妻で生きる。口喧嘩をして、ヘッドバット食らって、ドロップキック浴びせて、励ましたり励まされたり、泣いたり笑ったりして・・・そんな何の変哲も無い、平凡だけど幸せな毎日が“友情”を築いて行くのだと改めて知る事ができた。そしてそんな二人の友情の築き方は、言いたい事を正直に言い合って、気に食わなかったら殴る、蹴る、逃げる。そんな不器用だけどカッコイイ姿が二人の間にはあった。そして、その姿はまるで、汗に塗れる男と男の汗臭い友情の姿だった。なので、女性の友情も馬鹿に出来ないな、って感じました。さらにラストでは、二人の美しくも熱い友情の姿を目にし、思わず感動してしまいました。この作品は、楽しさを絶やさない映像とストーリー、洗礼された演出やCGなど様々なものが僕にとって新鮮味で溢れてる作品でした。問答無様で9点です。
9点(2004-11-25 14:23:14)(良:1票)
8.  ジョゼと虎と魚たち(2003)
まず雰囲気がすごく良い。静かで繊細で、穏やかで綺麗。終始この雰囲気は保たれ、安心して画面に見入る事が出来る。それは雰囲気から漂う、不思議な匂いが甘くてすっぱいから。最近の日本映画は、日本人の若者の心をガッチリ掴める映画が増えた。とても良い傾向だと思う。できればこのまま上昇気流に乗って、たくさんの素晴らしい作品を世に生み出して欲しい。そんな期待とこの映画の評価を込めて9点。
9点(2004-08-26 22:43:46)
9.  シティ・オブ・ゴッド
あらっ!丁度100人目のレビューですか!これも何かの縁ですね。今後とも宜しく。 ところでこの映画、すごいブラックでシリアスな映画だけどとても引き込まれた。「面白い」と言う言葉は適切ではないかもしれないけど、それ以外の言葉は思いつきません。すごい映画ですよ!  (12/1追加)あらまっ!なんと99人目になっているではないですか!?前に見た時はちゃんと100だったのに・・・誰かの陰謀か?無念だ・・・とりあえずレビューは追加だけにしておきます。それにしても残念だ。ではこの事件を切っ掛けに縁を切らして頂きます。サヨウナラ。
9点(2004-07-22 19:03:33)(笑:2票)
10.  十二人の怒れる男(1957)
密室の中で繰り広げられるストーリー。1人、また1人と『無罪』の 主張をして行く、その中で交わされる12人の討論はたまらない! 12人の心理状態がはっきりと描かれていてその点もよかった。 そして、主人公の証言は間違っているかもしれないけど、『無罪』だと 信じたくなる。 まさに、アッという間の90分でした。
9点(2004-03-29 10:09:53)
11.  シックス・センス
今まで味わった事のない、驚きと感動の混ざり合ったこの気分。最後でどんでん返しの作品は今までにも何作か観てきましたが、この作品での驚きは他の作品では感じることのできない、切なく苦しい驚き。この作品の結末は未鑑賞者には言ってはならないけれど、自分がもう一度観る場合は逆に楽しめる要素になると思う。観返す度にその面白さが増加して行く作品だと思う。
9点(2002-12-08 02:12:28)
12.  少年と自転車 《ネタバレ》 
執拗に自らを捨てた父親に縋る姿は、あまりにも残酷で、彼が無垢であればあるほどその行動は父を求め、痛みに満ちていて心苦しくて仕方ない。子どもが親を求めるのは本能で、それを周囲が抑制すればするほど溢れ出る彼の反発が葛藤として痛いほど胸に響いた。その抑制の中で唯一自転車は、“想いのままに行きたい所に行ける”自由を願う願望の象徴としてとても効果的に描かれていたように思います。また、信じた友人の裏切り、父親からの完全な拒絶の末、もうどこにも縋る事のできなくなった彼が、やっとの思いで彼女に甘える事ができたその変化は涙無しに直視出来ませんでした。閉ざされてしまった心を開かせるには、まず温もりの伝わる距離に辛抱強く居続け、なおかつ諦めずに心を開いてくれるのを持つほかないわけですが、「ぐるりのこと」や「シークレット・サンシャイン」のような優しい感動を得られました。
[映画館(邦画)] 8点(2012-07-29 23:38:41)(良:1票)
13.  十三人の刺客(2010) 《ネタバレ》 
これは素晴らしい!まず、視点で言えば間違っているかもしれないけど、撮影の行為そのものをがんばっていることにとても感心しました。実写でやれることはしっかりと実写で撮影を行い、殺陣もみなさんすごくがんばっていることに驚いてしまいました。とくに松方弘樹さんの殺陣芝居は本当に御見事です。すごく美しかったです。また、村のオープンセットを作り、家をまるまる一軒壊し、そして殺陣シーンを特殊な映像技術を使わず、正面切ってきっちり描いた姿勢には拍手を送りたいです。そして肝心のストーリーですが、平たくいえば超悪的な暴君を暗殺する為に集まった13人の男が約300人と暴君を殺す、というだけの話です。近代の複雑で空白恐怖症の日本映画界が陥っている詰め込み過ぎから背を向けるかのようなシンプルな物語に、ぼくは素直に没頭することができました。そこにあるのはただただ人のモラルとか道徳観。こんな超悪的な人間に日本を支配させるわけにはいかない、生かしてはおけない、おくべきではない!という気持ち。そこには普遍的な人が人たる所以の感情が漲っているので、強烈でなおかつ具体的な目的意識に強く共感し、没頭することができたのだと思います。それでも、でっかい壁状の木がどういう動力で、どういう原理で動いているのかとか、伊勢谷友介さんと岸部一徳さんの件とか、弓矢から殺陣への移行の理由とか、吹石一恵の一人二役意味ある?ていうかいる?など腑に落ちない部分は多々ありますが、それでもあの迫力あるアクションシーンを現代日本映画で見れただけでかなりの満足感を得られました。
[DVD(邦画)] 8点(2011-12-20 09:34:09)
14.  自殺サークル
年間の自殺者数は約32000人。一日約、87人の方が自らの命を絶っている。人知れず、約15分に一人のペースで今この瞬間も日本のどこかで、見知らぬ誰かが自分を殺している。作中で無垢な子どもが言っていたが、「自殺クラブ」なんて存在していないのに、毎日それだけの人たちが死んでいく。「ここがプラットホーム」という言葉の通り、日本中のいたるところがプラットホームのように、次々と身を投げ出して命を絶っていく。同時に54人の高校生がプラットホームから身を投げれば、あれだけ話題にもなるが、一人一人が別々の場所で身を投げても話題に上がることがない。また、自殺は法律で罰することができない。結局、誰にも止めることは出来ない。するのもやめるのも、自分の判断でしかない。だから、あなたはあなたの関係者ですか?や、勝手にしろという台詞が重く胸に圧し掛かってくる。ぼくはこの問題を覆う、多くの物事に無関心だった。園子温監督の想いがヒシヒシと鑑賞後に伝わってきました。やはり、映画は鑑賞後にしかないのだと改めて学ばせていただいたように思います。
[DVD(邦画)] 8点(2008-06-24 19:20:15)(良:4票)
15.  ジャンパー 《ネタバレ》 
このジャンパーって人種は、当然ながら空想の代物でしかないのだが、この映画の主人公があまりにも情けない人間だからリアルに感じてしまって、実際にこの世界のどこかにいるんじゃないかって思ってしまった自分がいる。現実世界に非現実的な人物をすえた時に生じるヒビや穴や溝が丁寧に辻褄あわせで補正されているので、ジャンパーが実際にこの地球のどこかにいるように感じてしまう。開始30分間では人物紹介と瞬間移動の魅力を前面に押し出して描かれている。テレビ画面に映る洪水の被害に苦しんでいる人たちを見て傘を手にした主人公を観て「お、助けに行くのか?」と思わせておいて遊びに行く様。そして鮮やかに銀行から大量のお金を盗んでいくあの爽快さ。実際あの力を持ったら奇麗事並べたって人間なんて結局欲で動いている生き物なのだから、その姿はむしろ微笑ましくて人間らしい。その姿を見ていると羨ましくて憧れてしまう。そう感じた時点で僕は感情移入していたのだろう。非道ではあるが、それこそ人間の裏、あるいは表の顔に見えた。あんなのが実際表社会に出ているはずが無いので、そういった意味でも僕らが知らないだけで実際は今この瞬間も瞬間移動は行われているんじゃないかと思えてくる。社会背景の描写も問題なく観れたのは大きいが、何よりこの作品がただのヒーローもんでないことが良かった。多くの人間を救おうとせず、一人の人間を救うことで一杯一杯になる姿に人間を観た気がした。
[映画館(字幕)] 8点(2008-03-02 01:46:33)(良:4票)
16.  神童
同じ事を考え、悩んでいる人と人との間に言葉は必要ない。この映画はまさにそれの塊だった。“音楽”を共有している、うたとワオの間には台詞がとても少なかった。そこには様々な意図が含まれていた。ぼくが最も強く感じたのは、この作品が説明することを避けていることだった。うたとワオを見て、感じ取り、考えて欲しいという想いが伝わってきた。古き良き日本映画にあった、「言葉で伝えられないことを言葉以外で伝える」を前面に押し出していた。情報と表現で構成された脚本には無駄がなく、見終わった後、考えたら考えた分だけ目には見えない奥行きの深さに驚かされる。この映画は多くのきっかけを与えてくれる。ドラマもしっかり描かれており、人間を観たと心底感じた。
[映画館(邦画)] 8点(2007-04-22 22:41:01)
17.  ショコラ(2000)
物語の雰囲気は非常に穏やかで、例えば、村長がどんなに主人公を敵対していたとしても、それさえも柔らかく穏やかに思えてくる。かといって物語はチョコレートのようには甘すぎない。例えれば、甘みの中に大人の苦味がある、そんな感じ。主人公の女性がチョコレートを作ったり、不思議なアンティークを眺めたりしている時は、御伽噺の中に登場する魔女のようなオーラを放っていた。お客の好みをクルクル回る不思議な物体で当てるのもすごくそれっぽかった。甘い匂いに引き寄せられるのは子どもばかりではない。恋から随分とかけ離れてしまった大人達が、若かりし頃の情熱を呼び覚まされるように引き寄せられた。正直かなりアダルトな作品だった。“愛”というより“LOVE”を感じましたね。何が違うのか?つまり、洋風な感じです。 蛇足ではありますが、エンドロールが始まって初めてラッセ・ハルストレム監督の作品だったと知りました。
[DVD(字幕)] 8点(2006-03-22 22:44:34)
18.  死ぬまでにしたい10のこと
自分の死を受け止めること、これがどれほど辛いことなのか僕には想像もつかない。与え足りない子供達への愛情、これからも愛し合う筈だった夫との愛情。何もかもが絶望的でしかないのにそれを一人で抱え込み、それでも必死に残される家族の幸せだけを願うアンの強さと優しさ。だけどそれはとても痛々しく、また切ない。だからアンを強く抱きしめて上げたくなる。母親として、妻として、そして女として強く美しく、儚く散ったアンの人生。アンの温もりに拍手を贈りたい。
[DVD(字幕)] 8点(2005-09-19 09:41:44)
19.  シービスケット
ストーリーがすごく素敵。実話という事で、非常にリアルでわかりやすく、簡単にのめり込む事が出来ました。レッドとシービスケットの絆の深さに感動する気持ちと、動物とあれほどまでに心を通わせる事が出来る事に、羨ましさと驚きを憶えました。さらにストーリーだけでなく、映像も非常に良かったです。ダイナミックな自然の風景や初めて見る馬の美しさや気高さなど、様々なものがとてもが新鮮で綺麗でした。他にも、馬に乗った状態からの視点は、今まで一度も見た事のない映像で、新鮮と言うか驚きでした。まるで、その場にいて、レースに参加しているような臨場感を味わいました。この映画は、そんな様々な素晴らしい要素の詰まった作品であり、スパイダーマンで一躍スターの仲間入りしたトビー・マグワイアの熱演が光る素晴らしい作品です。頑張れ、ハルウララ!
8点(2004-12-29 20:47:00)(良:1票)
20.  シーズンチケット
スカッとするラストの爽快感と満足感。ラストに至るまでは、観ているのが残酷に思えるほど深刻なストーリーだった。その中には悩みや苦しみや憎しみがあり、基本的に彼等の行動は自由気侭でワガママな行動ばかりだった。万引から車を盗むなど、あまりにも犯罪を犯し過ぎで、そして終いには銀行強盗までする始末。正直救い様が無い。だが、よくよく考えて見れば、彼等にとって唯一の楽しみはフットボールであり、その敬愛するフットボールをスタジアムの中で、いや、生で観戦したいが為に犯した罪ばかりである。僕等にとっては、ほんの些細な望み。だが彼等二人にとってその望みは、生涯の夢と言えるほど高い目標だった。だからと言って犯罪を犯しても良いとは言えないけれど、僕は許してあげたい。実を言えば、冒頭の芝を盗むシーンで既に僕は彼等を許していた。そんな訳で、僕は彼等のラストの喜びが手に取るように理解する事が出来た。だから一緒になって画面の外側で喜んでいた。あぁ、気持ちの良い映画だ。
[ビデオ(字幕)] 8点(2004-12-16 20:36:35)(良:1票)
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