1. 砂の器
《ネタバレ》 前半は真相究明の道程に力を入れ、後半一転して情の部分を厚くした作りになっている。その中、引き気味に映される日本の田舎の風景がとても美しい。後半、キーパーソンであるはずの加藤剛の存在を吹っ飛ばす、哀しい親子の旅路に魅入ってしまった。ちりぢりのシャツを飛ばすシーンや、柔らかいシャンソンの音色のなかで「亀嵩」の文字を探し当てるシーンなど、細かい見所も見逃せない。 [DVD(邦画)] 7点(2012-02-05 17:14:57) |
2. スラムドッグ$ミリオネア
それほどつまらなくもないけど、それほど面白くもない。スラムドッグたちの躍動や痛み、急速に発展したインドの姿はぼやけていて、かといって娯楽というわけでもない。これがオスカー作品とは…という淋しさと、インドにもみのさんみたいな芸能人がいること、妙にそこが気になった。 [映画館(字幕)] 5点(2009-05-14 23:50:09)(良:1票) |
3. 素直な悪女
《ネタバレ》 コケティッシュな悪女が大活躍なコメディかと思ってたら、なかなかしっかりしたドラマだった。美人をものにして火遊びしたい男達と、彼女を責める外野の人々、そして奔放ジュリエットの孤独感。裏側にある乾いた物語が意外に良かった。この先あの実直なミシェルとどんな日々を送るのか想像が尽きない。ミシェルの方がグッといい男になったりしそうな気もするなぁ。バルドーはゴージャス美人の手本のようで、シンプルな衣装がまたそれを際だたせている。膝丈ウェディングドレスが最高に可愛らしかった。 [DVD(字幕)] 7点(2008-03-08 18:57:55) |
4. スネーク・フライト
《ネタバレ》 んげあ゛ーーー!家族みんなでリビング転げ回りながら観た!へびへびへびへびウニョンウニョンガブッ!発想はスーパーBだけど、いろんな驚きトラップが仕掛けてあって最後まで飽きないし、バカップルや嫌味おじさんは蛇がきっちり成敗してくれるアクションのお手本のような映画。さすがはジェダイなんでもやっちゃうサミュエル・L、今作では出演者みんな逃げ惑うなか、「俺ぁ簡単には死なん!」とヘビを掴んで投げ飛ばして背中の柄の鑑定なんかやっちゃっています。休み中どこへも行く予定が無いけどエキサイトしたい人はレンタル店にレッツらゴー! [DVD(吹替)] 7点(2007-04-30 22:34:16) |
5. スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー
《ネタバレ》 ドキドキワクワクを感じることのない冒険活劇だった。こんなちゃちい脚本と紙芝居みたいな画ではどうにもならない。どんな客層をターゲットにしたかではなく、監督が好きなことをやりたい放題やっているだけに見えた。最初からどうもつまらなくて斜に構えて観ていたが、リビシやアンジェリーナ姐さんが良いポジションにいたので二人にこの点数を。っても低いが。 [DVD(字幕)] 3点(2005-10-16 01:07:08) |
6. スタスキー&ハッチ
オリジナルシリーズは未見です。しかし、和製であれ洋物であれ刑事ドラマが頻繁にTVから流れている時代に育った私としては、これはドラマシリーズの方が面白かったかなぁ…なんて思いました。主役ふたりの性格とか脇の面白キャラなんか、シリーズにした方が生かせそうな気がする。って、シリーズだったんだけどさ。それよりこの映画で気に入ったのは、画面の隅々まで行き渡った70'sの設定ですね。音楽はもちろん、最高にハマッているベン・スティラーやスヌープ・ドッグの立ち居振る舞い(笑)が作る空気が、痺れるほど70年代でした。でもジュリエット・ルイスだけはいつもと変わらないなあ。 [DVD(字幕)] 6点(2005-08-29 18:08:07) |
7. スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
そもそもEPⅣといわれる第一作目、それ一本単体で公開されたファンタジーなのだ。それが映画史に残るほどのヒットとインパクトにより「全9作」などという大宇宙叙事詩にふくれあがったが、3作まで制作してとりあえず力尽きた。そしてCG技術などが目まぐるしいスピードで発達した後、いい加減忘れた頃に「Ⅰ」を制作するなんて、暴挙なのだ。先の流れは決まっているし、「悪」であり、最期を知るベーダー卿の話をどう膨らますのか。結果、悲しいかなガチャゴチャとCG満載の映像なのに、最期の対決は相変わらずチャンバラという不自然な戦闘と、暗く爽快感の得られないストーリー。それが結末であるEPⅢだった。私にとっては、身軽なヨーダやスピード感溢れる飛行シーンよりも、ありきたりな中世騎士道物語だったⅣ~Ⅵに繋がっていくラストの2つの太陽、あれだけが胸躍る画だった。やっぱりⅦ~Ⅸを制作すると言ったら、私はその気概を認めて評価も上げてしまうだろう。けれどそれも遠い夢。残念だ。 (2014.11.29追記)9年後に追記することになるとは!だってⅦの予告編が公開されちゃったんで。小さい娘に無理やりスター・ウォーズを見せ続けたらⅠ~Ⅲも繰り返し見たがり、テレビシリーズもレンタルした。来年新作を見るのが楽しみ。なんだかんだこのシリーズが私の人生に彩りを添えてくれている。感謝。 [映画館(字幕)] 7点(2005-07-25 21:28:35)(良:3票) |
8. スパニッシュ・アパートメント
《ネタバレ》 フランス人青年が1年間バルセロナに留学している間の生活のお話。ストーリーといえばそれだけだが、とても素敵な映画だった。取りたてて起承転結がある訳でもないし、主人公は真面目一徹な男の子。なのに飽きもせず2時間ずっと楽しく観ることが出来た。国籍の違う7人の学生が部屋をシェアする生活は、一人一人のキャラクターがしっかりと確立していてとても楽しかった。主人公が偶然知り合う医師夫婦も然り。人間という愛すべき素材をしっかり活かし、日常の中に潜む「うんうん、あるよねこんな事!」とちょっと吹き出してしまうようなことをつまんで引っ張り出すのが、クラピッシュ監督はきっと上手なのだ。「猫が行方不明」もそんな感じだったけれど、この映画の方がずっと観やすいと感じた。バルセロナの景色は建物も海も美しく、遊び心のある映像もポップで内容に合っていて私は好きだ。混沌とした気持ちの中から将来を見いだす主人公の晴れ晴れとした顔も気持ちよい。なかなか爽快な気持ちになれる作品。 8点(2004-11-07 03:01:57) |
9. スクール・オブ・ロック
予想以上に楽しめました。子どもにロックを伝授し始めたところから楽しさ急上昇。なぜかってジャック・ブラック芝居じゃなくて本気なんだもん。音楽好きなのがよくわかります。彼は「愛しのローズマリー」より何倍も良かった。ロックヒストリーは笑えるし、子どもの演奏は本当にうまいし、まあ、ありがちな映画かもしれないけれど楽しいしノリが良いからOK!残念なのは、“アンガス・ヤング”ブラック、ズボン脱げよーーー!! 8点(2004-09-18 19:02:42) |
10. スター・ウォーズ
私も、この壮大な物語に胸をわくわくさせた一人です。多くのレビュワーさんが語り尽くされているので今更言うこともないのですが、独特の世界観を創り上げ映像化したスタッフの功労は計り知れませんね。多くの人々に夢を与えたこの映画、制作後30年近くたった現在でも、心惹かれた人の胸に蒔かれた種は育ち続けている。この娯楽大作そのものの功労も大きいと思います。後のシリーズも全て観ていますが、この最初の1本の持つ情熱にはなかなかかないません。CGで大抵の映像が作られてしまう今、公開当時みんなに与えた衝撃と同等の存在感を持つ映画が今後出てくるかは疑問ですが、スターウォーズで育った子ども達がまた違う素晴らしい世界を創り、みんなの心を掴む時が来るのが楽しみです。 9点(2004-06-06 23:11:40)(良:1票) |
11. スリング・ブレイド
《ネタバレ》 見応えのある映画。でも悲しすぎる。始まって少しして「殺す必要のある人間はもういない」と主人公カールが言ったところで、何となく結末はわかってしまったし…。木訥で真面目なカールには、幸せになって欲しい、と観ている間ずっと心の底で願っていたけれどかなわなかった。途中穏やかで幸せな雰囲気のところもあるので、最後ガツンと落とされた感じで余計悲しい。殺された男は、観て3秒でゲッと思うほど嫌なヤツだったし…。出てくる人はみんな決して裕福ではなくささやかに穏やかに暮らしている。その中に馴染み心を通わせ、友の痛みに自らの心をも痛めたカールが、優しい人の幸せを願って人を殺める。カールは友の将来を夢見て穏やかかもしれないが、観ているこちらはやはりやりきれない思いでいっぱいになる。ちょっと辛い映画。また、目に浸みるような緑の景色が美しい映画で、その中を黙々と歩くカールの姿がなんだか印象に残っている。 7点(2004-05-09 13:14:56) |
12. スワロウテイル
公開当時相当話題になり、切ない旋律のテーマ曲もヒットしていました。かなり練られた架空の世界が舞台なんですが、役者さんたちがあの世界観に全く合っていなかった、というのが感想。悪いのは役者なのか演出なのか…。岩井監督は、どこにでもありそうな日常を舞台にした作品の方が良いと思います。もっとも、これ一作だけが突出して変わった世界のようですね。 見る前の意気込みはどこへやら、何となく見ながら、「あ、この人も出ているんだ。」と有名俳優を見つけ、そのうち何となく終わってしまった、という感じでした。 4点(2004-03-14 19:14:08)(良:1票) |
13. 素晴らしき哉、人生!(1946)
天使が出てくるまでが長くて長くて大変でしたが、やはりその後の展開が・・・。天使が奇跡を起こすのではなく、あくまで主人公が歩んできた道程が結果をもたらしたというラストが・・・。どーすんだよ泣いちゃったじゃないか。見てよかった、この話忘れちゃならない。ここのサイトで評価が高かったから借りてみました。皆さんどうもありがとう。 8点(2004-01-17 11:52:47)(良:1票) |
14. スパイダーマン(2002)
笑いどころ盛りだくさんのヒーロー映画。サム・ライミとウィレム・デフォー(これで大好きになった。)が、割り切ってきちんと遊んでいる、という印象。この「大人」二人のおかげで若者俳優さんたちがみずみずしく見えるんだと思った。バットマン以来、アメリカンコミックヒーローを映画化したものはパート2など含めると数知れないが、ライミが新境地を開いた。ちょっと変わったやり方で。 8点(2004-01-01 20:20:40) |
15. スターシップ・トゥルーパーズ
この長いB級活劇を見た後思った。これは痛烈な社会風刺じゃないか・・・?監督がどう思って作ったかまったく知らないが、私は反戦映画だと採った。しっかし虫には参りました。虫が嫌だからもう見ないと思う。 5点(2004-01-01 19:50:42) |