1. スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース
《ネタバレ》 ザ・フラッシュを観た後、どうしようかな?と思って、もう帰るか、それとも飯を食うかで考えていたんだが、次の映画のラインナップを見ていたら…Goodタイミン!いやGoodなのか? 更に、控えてるのが「吹き替え版」らしく残り時間が3分!いや、だったら…行くっしょ、コレ?! ――スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023) んもうねー…内容の密度が濃かった。 そして以前よりも話が纏まってるし、スケールもアップしてる……なので、そこに関しては本作品をプッシュしたい。 まぁ、色々と意見もあるだろうけど、全編を思い返せば「編集で縮めれるモノでもないなー」と思うので、長さは(きっと)適切なのだろう。 そして、またアニメーションとして「質の高い作品」を観せられたなーと…ただただ感心した。 ただ、俺も知らなかったが…やっぱ、これも途中で終わる前編・後編の作品なのな! ああ~…何か嫌だなーと思いつつも、此処まで内容が濃いと仕方ないかなーと思ってしまうし……まぁ、いいか。 ただ、ミッション:インポッシブルの新作なんか、最初から「PART ONE」と銘打ってる男らしさ! いや、頼むよ配給会社さん…ワイルド・スピード/ファイヤーブーストの時も書いたけどさー…マジで頼むわぃ!ワシゃあスッキリ出来んのですわぃ!(←仁義なき戦いの菅原文太の声で) 観てる最中にガッカリとかより良いと思うんだけどなぁ…… まぁ、これは俺の考え方だけどさ。 . [映画館(吹替)] 8点(2023-06-17 09:37:05) |
2. 砂の器
そういや、今日は成人式か…。 早朝から時間があったんでBlu-rayの映画を探索。 けど、エンターテインメント系の気分じゃなかったんでコレに。 ――砂の器(1974年) いやー、前から観ようとは思ってたんだけど…うん。 実は20年以上も、ずーっと観ないままだった。 でも、アレだアレ! この作品は名作だから情報だけは嫌でも入って来る。 映画の本を検索しても評価が高いってのが「う~ん」と思って観る気を後回しにしてた。 昔、レーザーディスクを集めてた時も、表紙を見て「どういう話なんだろう?」と頭の中で勝手に物語を描いてた。 そして、今回観たことで、パッケージの「旅をする2人」の意味も、ようやく理解できた。 ちょっと脇道的だけど、長年謎だった事がひとつ紐解けて、何故か嬉しい。 しかし、日本映画には本当に疎い…俺。 でも、この作品は超絶に素晴らしい。 人間模様を克明に描いているのは理解できた。 ――監督は、野村芳太郎。 若干、本作は「鬼畜」に内容が似てるのは、まぁ…うん。 同じ、原作者の松本清張だし、監督も一緒なので仕方ないかも知れん。 さて、大量の映画を創ってた野村監督。 調べると、色々と強烈なフックの映画ばっかだね…。 1977年には「八甲田山」とか「八つ墓村」…後に強烈にインパクトのあった(ある意味”裏:砂の器”)1978年の「鬼畜」…1980年には「震える舌」でのトラウマ級の戦慄を家庭内で見せてくれた。 事件の舞台は、いま俺が棲んでいる「蒲田」だったり。 否が応でも今の蒲田と見比べて、全然違う風景(当たり前)に軽い衝撃を受ける。 そりゃそうだ…この作品が1874年だもんなぁ。 砂の器は、何度かTVドラマ化もしてるけど「いつか映画で観るだろう」と思ってスルーしてた。 けど、「モノ創りの方法」も自分なりに分かって来て、更に「年を喰った」り、「それなりの人生経験」をしなきゃ分からない箇所も多い気がする。 原作が松本清張の作品って、そういうのが多い気がするね。 映画のテーマは「親と子の愛」…そして「宿命」だ。 俺的には、本作は当時の風景が素晴らしく描かれてるため「旅」の気分を味わった。 ある意味、映画でそれらの経験を得るってのも嬉しいし、貴重だろう。 * * * さぁーて、成人を迎えた者よ。 君らが「新しい領域」に向かう時、きっと親や大人たちは祝福するだろう。 それは、二度と戻らない時間だし凄く素晴らしい。 ただ、成功とは「新しい領域」と、外に向かう事だけじゃない。 俺は君たちに、「親への愛と足元の幸せ」を自覚して欲しい。 例えるなら「世界を知りたい!」と思って海外に行くのではなく、日本の素晴らしい場所を自身に刻んで欲しいのだ。 それは、家の近隣の街でも構わない。 例えば……俺は兵庫県に住んでいた。 色んな海外を観て経験を得て来たが…実は、京都や奈良を旅した事は、ほぼ無いと言っていい。 ――夢に出る前に、己をよく知る。 己の目的も、出来る事や出来ない事、したくない事、など。 それを知ってから旅立っても、俺は遅くないと思う。 己を愛せ。 そして、己の宿命に気付け。 旅立ちは、それからでも遅くない。 心と想いを充実させれば…うん。 君らの身体は砂の器じゃない。 漆喰を塗ったように強くなる。 . [ブルーレイ(邦画)] 8点(2023-01-09 15:40:17) |
3. スリザー
《ネタバレ》 2本同時に観たんだけど、まずはジェームズのガン監督の方から。 ざっと感想を(嫌な感じの書き方だけど)述べさせてもらうと… 01「ザ・フライ」 + 02「ゾンビ」 + 03「エイリアン」 上記の集合体映画ってイメージだった。 いや、こういう並べ方って、個人的感覚なんか皆バラバラなんだから絶対に良くないんだけどね。 ただ、想ったよりも人間ドラマな部分があり、ビビったのはアレ。 主人公系の人間と脇役系のキャラクターって「顔の造形」から選別して選んでるなーと直感してしまった。 ともかく、脇役系の人間は、顔の特徴があり過ぎなイメージ…簡潔に言うとブサイクばっか。 それと、顔に少し怖いメイクをしてる老人がOPに出てきてて「後から出て来るんかな…」と思ったけど、そうじゃなかった。 いや、何か意味があったのかな?言い知れぬ不穏さは十分に残ったけどさ…。 まぁ、予算でシーンの長さを決めるのも、どこか予定調和だし、コレはこれでいいと思うけど。 しかし、やってくれるなぁー、ジェームズ・ガン。 この時代から「確りと自分の芯を見せてる」ってのは非常に秀逸だろう。 作品に監督独特のパンチが効いていて、全部好きだなぁ…マジで。 癖になる作りだから、嫌いな人も(随分と)居るみたいだけどさ。 それと、俺が結構好きになってる俳優だ出てた。 その名は「マイケル・ルーカー」だけど、彼が大物になる前の作品だから…もう弾ける弾ける。 もう過去から、渋い脇役で責めてるなーってイメージだし、ウォーキング・デッドでも演技が光ってたのを想い出す。 いや「悪人ヅラなのに人の良さも残す佇まい」で演技できるって…凄い役者だなーと思ったり。 この映画でもいい演技を見せてたし、アレだ。 以降は結構、監督から可愛がられてる気がするし作品には出てるのが分かる。 しかし、ラインナップを見ると本当に色んな役を当初からしてたんだね。 ともあれ、見直すと全然悪い奴じゃないんだよな…この作品では。 別に浮気をしてた訳でもないし、隕石落下の寄生生物にヤラレてからの展開なんだし。 ともあれ、純粋に人間が(寄生されたと言えど)欲望に負け、身体が変化してゆくってのは「ザ・フライ」的ではあるし、その考えや思考を「産み落とされた寄生生物」全部が共有してるってのが堪らんね…。 故に「ゾンビ」的な怖さがあった。それも共有意識を持ってるんで余計に具合が悪い。 尚、口から緑のゲロを「エイリアン」的に吐くけど…そこは、もっとしっかりと設定を決めるとか描写した方が良い。 掛かると溶けるってのも、吐く前の人間が耐えられないだろうし…だったら麻酔が掛かるとか、催眠が有効になるとか…色々あるでしょ。 何にせよ、俺的には過去の映画を想い出しながら、それを結合させてる姿勢ってのは嫌いじゃない。 まぁ、監督は「したい事」を全部できる訳じゃなく、制作側の意向とかもあるってのは、ちょっと映画界を知ってりゃ解る事だしね。 そんな中、お疲れさまでした……ガン監督。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-01-03 18:00:43) |
4. スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け
《ネタバレ》 ども! 52歳(2019年12月現在)のオッサンです。 しかしながらアレです。 オッサンにはオッサンなりにスターウォーズの歴史があったりします。 まず、今回はシリーズで一番のエンターテインメントと断言します。 見せ場に次ぐ見せ場、今までのスターウォーズらしくない「ドラマティックな演出」など。 ディズニーや監督の意気込みが伝わって来るようです。 十二分にエンターテインメントを堪能できる映画と言えます。 ですが、「俺らの知ってる」スターウォーズとしては50点以下です。 その理由は、スターウォーズとは―――神話であり寓話であると思うのです。 過去、ルーカスのシリーズは、最初から神話のアウトラインが(彼の中で)決まってました。 ルーカスという神が「こうでなければならない」と物語を創造しています。 そういった意味でルーカスの創造による「神話」です。 けど、今回のシリーズは一作ごとにアイディアを首脳陣で構築する、いわば従来のハリウッドエンターテインメント。 そう…神話ではなくエンターテイメントになったのです。 これの良し悪しを論ずるつもりはなく、あくまで個人の感想。 こんなの「俺らの知ってる」スターウォーズじゃない。 でも…でも…でも! でも!でも!でもさ!でも!でもさー! 映画を観ながらも笑顔になってしまい、戦闘のシーンには拳を握ってしまう。 ハン、ルーク…そして今作でレイアも逝ってしまった…と涙。 そんな気持ちになったのは何故なんだろう?…と自分に問います。 思い出すのは…… たしか小学5年の時だった。 白い戦闘服に身を包んだ戦士(ストームトルーパー)が大きなトカゲに乗ってる写真。 それがスターウォーズとの出会いだった。 当時、マジンガーZや仮面ライダー、ウルトラマンで育っていた自分らクソガキ。 そんな俺らに初めてリアルなSFを垣間見せてくれたスターウォーズ。 コレが解るって大人なんだろうなぁ~…大人って楽しそう! 大人になったら…こーんなふうに未来には楽しい事が沢山あるんだぞ! …と、ワクワクさせて貰えた。 なぁ、ともひろ君。 俺も君も好きだったスターウォーズ。 共に19歳のとき、俺の家でレーザーディスクで「エピソードⅤ帝国の逆襲」を観たね。 君は映画を、やかましく応援をするアメリカンなスタイルで観る奴だった。 その度に、いつも「うるせぇ!」と俺は怒ってたね…。 なぁ、ともひろ君。 君が生きてたら俺と同い年だね。 俺もあれから人生で色々あったし、これからも変化していくんだろう。 でもね? 君の好きなスターウォーズが当初の予定通り(一応)9作目を迎えたよ。 君なら、今作はどう評価するのかな? なんにせよ、ギャーギャー騒ぐんだろうなぁ… 一緒に見て「うるせぇ!」って言いたかったなぁ。 ともひろ君。 君がフォースと共にあらんことを。 俺はとりあえず元気で生きてます。 [映画館(吹替)] 10点(2019-12-22 00:52:27)(良:6票) |
5. 300 <スリーハンドレッド>
鋼鉄と血肉…そして骨と筋肉がぶつかりし時代…崇高なるほどの闘争心で生き抜く故国があった。 …その国は信仰にも似た魂で「闘争」を崇拝する。 だが、その力は侵略ではなく…己たちを鍛錬し、護るべきモノのために紡ぎ上げてきたのだ… 侵略者には容赦なく牙を剥き、百獣の王すらも凌駕するその猛虎(否、タイガースファン)の如く野生ッ! 走る!ただ奔るッ!斬る!敵を斬るッ!突く!槍も男根もッ! …正面の敵に全て集中し、左右後の護りは仲間たちに全幅の信頼を置くッ!…それがスパルタ! 熱い友情ッ!豪快な笑いッ!大怪我をしても学校は休まない強い子らッ!…それがスパルタッ! 洗練という名に誤魔化され、現代社会に全て失われた「漢」の哀歌…それがスパルタァッ! 涙を流せッ!汗を撒き散らせろッ!血を噴き出させッ!男汁を迸らせろッ!…それがスッパルタァーッ! 下品なほどの野獣性ッ!後退のネジが全部スッ飛んでる300人の男達ッ!…それがスッパァールタァーッ! 一生童貞で終わり、この武蔵の地で朽ちようとも…我が生涯に一遍の悔い無しッ! …なに?このレビューがウザい? ほう、だがそれは貴様らが住む平和な国の感覚だろう?!ミルクの匂いがプンプンするわッッ!! 貴様らの国ならば許されるかもしれない……だが、しかぁぁしッ!…此処はスパルタだッッ! 理屈は要らないッッ!意見も要らないッッ!欲しいのは男汁ッッ!…そう、此処はスパルタだッッッ!! [DVD(字幕)] 8点(2007-09-30 06:17:40)(笑:4票) (良:1票) |
6. スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ
結論から言うと、ツマンねー。 モノ凄ェ期待してたのに、いや残念だったよ。 …で、3つほど、この映画のつまらなかった分部を記しておく。 1つはこの映画のある意味キモとなる「ガンアクション」だ。 言っちゃ悪ィけど、それが圧倒的につまらない。 例えるなら「カンフー映画でカンフーがつまらない」のだ。 強いて言うと最後のシーンだけが観れるモンになってたけどさ。 けどアレだって色ンな映画を観てたら何も突出してるワケじゃないのは判る。 断言できるが、デスペラードにしてみても、リベリオンにしてみても 話の大筋はともかく、ずっと見てたいと思わせるパワーがアクションシーンにある。 予算とか色ンな問題あるだろうけど、ココは俺ならアクション監督を立てた。 ハッキリ言うとカッコ良くないのよ、真似もしたくないのよ。 2つメは主人公の「伊藤英明」という役者。 まず言っておきたいけど伊藤英明は嫌いじゃない。 けど、非情なガンマンは似合わないだろ。 悪ィ言い方すると「何も考えてない体当たりな熱血」のイメージしかない。 ダークに偏るか、明るさと暗さを使い分けれるようなキャラ…何より、主人公像をもっと膨らませてくれよ。 セレクトした役者も、キャラ設定も底が浅すぎる。 最後に3つメなンだけど…「ストーリーのメリハリなど」…なンだが。 新しい「スキヤキ・ウエスタン」を作りたかったのは判った。 でも新しい世界を作ったまま、投げっ放しってのはどうだろう? 例えるとスターウォーズは設定だけ新しいんじゃなく、その世界で色ンな種族や生活の営みの息吹を感じさせた。 これは予算の問題じゃ無いぞ、と断言するけど。 映画という手法で100観せるとするなら、1.000の創りこみをしなきゃダメだ。 画面フレームの中だけ演技をするのはダメなように、観てる者は無駄の部分や、余剰の部分に独特の世界を感じる。 そンで、その無駄の分部に「トラベリング」を感じる。 言うなれば、その世界の住人になるが如く旅を楽しめるという事だ。 残念ながらこの映画に…その奥行きは無かった。 この映画でしか匂えない世界や、演出が観たかった…マジで悔しい。 折角のスキヤキ・ウエスタンで日本刀とガンの世界なのにさ。 [映画館(邦画)] 5点(2007-09-16 15:37:19)(良:2票) |
7. スケバン刑事 コードネーム=麻宮サキ
うわ、凄ェボロクソだなー、皆さん。(笑) 元々、昔から入れ込んで観てなかったので、俺的にはそういう見地からスタート。 でも、「スケバン」って単語がもう死語なんで、今の時代どう料理するのかなーとも思ってた。 結論から言うと俺的には中々、いや…かなり面白かった。 変に麻宮サキをポップっていうかギャル風にするじゃなく、熱血の人情家にしたのが良い選択と思った。 その結果、ある意味…現代世界の醜悪な部分を凝縮した「あの学園」舞台で特異な光を放つキャラにし、妙に懐かしく心地よかった。 ある意味、あの世界で一番「真正面に物事を捉える」アウトローを演じてるし、俺はヒーローモノが好きなんで好感が持てる。 苦言を言うなら、もうちょっと脚本をしっかりさせて欲しい。 それぞれのキャラの情念の根幹になる「なぜ?」という動機が見えて来ず、薄っぺらい。 あと、ストーリー的に捻りが欲しい気もする。 演出はそんなに悪いと思わなかったし、それなりにテンポも良いんだけど…。 怒髪天級の文句があるのはエンドクレジット。 ヨーヨーを画面いっぱいにアップで見せるって…センスの欠片も感じられない。いや、もう悲しすぎるほどに。 文字を左右のどっちかに寄せて昔のスケバン刑事よろしく、街を一人でうろついたり、港で仔犬を抱いたりするようなプロモーションがベスト&マストだろうがよ。 そこで「少女な一面」を魅せる事で、昔からスケバン刑事は戦闘以外の儚げなイメージを補完して来たんだよ、全く。(溜息) それが出来ないなら、銀河鉄道999のTVエンディングみたいに隅っこで小さくして糸を垂らしたままヨーヨーを回しとけよ。 ホント、あの「どアップのヨーヨー」…マジで萎えたわ。 …ん?俺、スケバン刑事に充分入れ込んでるって?(笑) [DVD(邦画)] 7点(2007-05-03 22:49:16)(良:5票) |
8. スクールウォーズ HERO
この物語を理屈ぬきに感動できた俺様ちゃんは勝ち組。 嗚呼、昭和のあの時…20年以上昔を思い出すよ。 真面目なヤツも、不良なヤツも、普通のヤツも皆単純かつ、シンプルだった。 何かを切っ掛けに分かり合い、一生のツレとも言える関係になる…そんな話があの頃は山ほどあったのに。 教師が生徒を殴るのにも、ワルは抵抗しながらも心の中では納得していた。 少なくとも時間が経てば「殴られた意味が納得」できた。 あれだけムカついた先生たちも、社会人になり学校に挨拶に訪れたとき…俺たちを見て涙混じりの笑顔を見せてくれたのは忘れない。 古き良き時…相対化した価値観に溺れ、教師が見下される現在… ゆとり教育…学級崩壊…教師の不当暴力…教師の淫行…もう、情け無い。 しかし、俺様ちゃんの学生の頃には「聞かなかった言葉」だ。 それは「教師たちが変化した」のか?それとも「細かい事を騒いでる」のか?それは俺様ちゃんには解らない。 でも生徒と教師も自分本位である現在なのは間違いない。 あの頃は「何かをしなきゃいけない」と使命に燃える教師が沢山いた。 明らかに自分の枠を超えて、はみ出してでも…それが鉄拳制裁であろうとも。 生徒に対して全力で感情を放ち、コミュニケーションを図る教師が居たんだ…。 そんな教師を描いたこの映画。 教師と生徒という人間関係の、一つの理想の形が此処にある。 そういえば、俺を泣きながらブッ飛ばしてくれたU谷先生…元気かなぁ~…。 …で、下の【あしたかこ】さんのレビューにも感動したのはナイショだ。 [地上波(邦画)] 8点(2007-01-08 05:00:11)(良:2票) |
9. スーパーマン リターンズ
《ネタバレ》 あの1作目の正当な続編…との触れ込みで観たくなった。 前の日に安く売ってた1作目のDVDを購入し、久しぶりに堪能。 そしてそれを観た直後、TVに映し出された「リターンズ」のCM。 「おお、この音楽を映画館で聞きたいなー」 …と思うと、川﨑チネチッタへとまっしぐら。 映画館のシートに座って思う。 俺の小学6年の時に流行した映画だったなー…と。 そしてスターウォーズと人気を二分してた記憶。 が、スターウォーズと違って女の子からも支持されて、 みんなスーパーマンのTシャツを着てたのが音楽と共に記憶から呼び覚まされる。 で、俺なりに感じた映画のテーマは「父から息子への伝承」 そう、いつの時代だって… 父親は、眠った息子へに…優しい微笑で明日を願うのだ。 去り際のスーパーマンと息子の視線が繋がって、ルイスにだけではない…新しい愛が。 母子家庭の俺の胸にグサリと突き刺さった後、優しい気持ちになれた。 [映画館(字幕)] 8点(2006-09-19 15:32:34)(良:2票) |
10. スカーフェイス
《ネタバレ》 俺様ちゃんPush!「ノワール映画」の5本の指に入る秀作。 まずジョルジオ・モロダーの曲で一気に映画に入ってしまう。 カストロ演説から入る曲がテンポよくキューバから吐き出されたボートピープルの不安と行く先を予させる。 そして入国管理局員に名前を問われた漢が「アントニオ・モンタナ!…で、アンタの名は?」といやらしい笑みを浮かべる。 白い歯なのに下種なイメージに見える様が流石!パチーノの面目躍如! マイアミの暗黒街に身を投じつつ、「信用を貫き、漢として生きる」はずの彼は組織のボスの女に心奪われる。 卑怯な遣り口で殺されそうになり、ついにボスを葬った。 激動の一夜の末、女を迎えに行き、身支度をさせる夜明け… 「世界はお前のもの」と電光された飛行船を見て、全てをその手にするため野心に燃え突っ走る…仲間や、画面には出なかったであろう数々の暴力の末に彼は成り上がる。 変質狂な漢は破滅の王様となり、堕落してゆく…そして溢れるエネルギーは、周りの人間にまで向けて傷つけてゆく。 歯車の狂った彼は愛する人を失い…兄弟といえる友を誤解の末に殺してしまい…愛する妹に銃弾を向けられるが決して妹に銃口を向けることはなかった。 このとき、麻薬王ソーサに言った「俺の武器はガッツと信用」のセリフが思い出され、俺様ちゃん侠泣き! 激しい銃撃戦の末、後ろから撃たれ落下したプール…そこにあったオブジェには「世界はお前のもの」と。 …そうか、突っ走りの末にお前が手に入れた世界は、この血塗られた小さなプールだったのか… そう思うと俺様ちゃん、再度侠泣き!ク――――ッ!最高!! …そこへ流れるOPの曲。 …あのエンドロールは、プールで消え行く意識の中、トニーがアメリカに向かうボートの中で新天地アメリカへの野心に燃えてた事への回想だったような気がしてならない…… [DVD(字幕)] 10点(2005-10-29 01:11:46)(良:1票) |