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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3872
性別 男性
年齢 53歳

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21.  宇宙戦艦ヤマト
中盤の端折り方には、それはもうヒドイものがあるのですが(ほとんどクイズですよこれは。「さてこのシーンはTV版のどの回から引用したものでしょう」)、はたまた、イスカンダルでの場面で森雪の腕に突然包帯が巻かれている理由については、TV版で確認していただくしかないのですが。という訳で、多くをTVからの再編集で(かなり無理やり)再構成した作品ですが、それでもやっぱり、面白い、そしてスバラシイ。 まずは何といっても、立体を意識した、手の込んだアニメーションの描写。映画として十分に楽しめ、と同時に、元はTV向けとしてこれだけのものを作ってたんだなあ、ということにも改めて驚かされます(TV版は、子どもの頃、再放送で何度も観ましたが、それでも今なお新鮮)。 また、冥王星における反射衛星砲の猛攻など、中盤がギタギタに端折られてますが、その分、七色星団の死闘や、ガミラスでの決戦が、たーっぷりと描かれています。軍人顔というよりはスポコン顔のドメル将軍、その彼が仕組んだ恐るべき作戦を、ヤマトはいかにして切り抜けるか。そしてまた、冷徹極まりないドメルがいてこそ、その対照としてデスラーの狂気が浮き彫りになり、ガミラスにおけるデスラーとの戦いが、より恐ろしく、より盛り上がろうというもの(実際、ウチの子供たちと本作を初めて観たとき、当時幼稚園だった娘は、このクライマックスに興奮し過ぎて、波動砲の発射とともにワ~ッと大声で叫んだものです)。 ついでに言うと、今、私が好んでクラシック音楽を聴いているのも、原点はもしかしたらヤマトの音楽にあったのかも知れませぬ。主題歌のメロディが、場面場面に合わせ様々に変容して奏でられる、その面白さは、多くのクラシック音楽に共通したものなのだから。
[DVD(邦画)] 8点(2016-02-03 22:52:03)(良:1票)
22.  ウェス・クレイヴン’s カースド
人狼に襲われた人も人狼となってしまう、とか、人狼は銀がニガテとか、お約束事にこだわるのが定番ホラーの楽しさ。しかしまさか、犬までが人狼(?)になるなんて、アホ過ぎますね。CG使えば変身シーンなんてお手のもの、本作でも盛大に変身してくれますが、見せるばかりが能じゃない、襲ってくる人狼の足だけが見えてる場面とか、エレベーターのドアの隙間から外の様子を窺う場面とか、やっぱり基本に忠実。意味があるのやら無いのやらよくわからない、登場人物たちの人間模様の描写なんかも、雰囲気作りに一役買ってるのですが、これは別に無意味な雰囲気作りだけではなくって、本作の「犯人探し」のオハナシのためでもあるのでした。犯人探しとはすなわち、「私たちを人狼にしたのはいったい誰?」という趣向。ま、これも意外な犯人云々というよりは、単にクライマックスを引き延ばすためのギミックなんですけれども。これぞ、安心して楽しめるサスペンスホラー。って、安心してどうすんだ。
[DVD(字幕)] 8点(2015-01-05 20:13:46)(良:1票)
23.  ウォール街
何だかジョン・ランディスの『大逆転』みたいなオハナシでして、喜劇の要素を備えた社会派娯楽作品として楽しませてくれる訳ですが。画面分割の中で結構デカデカと監督本人が登場するのも、なかなかのギャグ。しかしここでのストーン監督の短いセリフは、実は一種の暗号文であって、翻訳すると実はチャーリー・シーン演じる主人公への以下のようなメッセージが隠されているのです。「キミは最近上り調子だが油断してるとヒドイ目に遭うよ」「確かにキミの親父は落ち目だが、生き様をしっかりその目に焼き付けたまえ」「同じ2世俳優でも、こんなに実力のあるヤツもいるんだぜ」「次もキミと契約するとは限らないぜ(何ならそのうち、トム君と一緒に仕事しちゃうよ)」等々。え、これってチャーリー・シーン本人へのメッセージだってか。いや、彼も頑張ってますよ、変な髪型だけど。ホントにインテリ役が似合わないですね。それにしてもこの映画、すでにこの時代に、アメリカという国が行っている商売は、実は一種の霊感商法であること(旧時代のドルの信頼性を武器に、「コレは霊験アラタカな“ドル”でございます」と、ただの紙切れにドル紙幣を刷りまくり、売りまくる。それだけ。ただし信者の数が多い)を見抜いて、作品として時代に刻みつけたのは、さすがだと思います、ハイ。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-09-18 07:29:39)
24.  浮雲(1955)
場面と場面の間の、登場人物の移動を表すもの、そしてそれに伴う時間の経過を表すものが、省略されており、各場面が、断片として積み重ねられている、この落ち着かない感覚(その中で、ラスト近くの汽車&船のシーンが、明確に移動を表現していて、とても印象的で、かつヤな予感もするのだけど)。そう、この断片感覚はまるで、男女2人のショートコント集を観てるような----とか言っちゃうと身もフタもないので-----あるいは、主人公2人をメロディとした変奏曲が展開されているような。このナルセとか言う監督はどーも油断のならない監督で(映画観ながら油断するヤツが悪いってか?)、どーも観てて疲れる、挑戦しがいのある強敵だ。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-07-30 22:36:11)(良:1票)
25.  宇宙戦争(2005)
観に行ったのは、公開最初の週末で、きっと混んでるだろうなあと恐る恐る劇場に足を運んでみたら、意外にも空席だらけ、心配しておったのですが、結局はなかなかのヒットだったようで、一安心。さて、映画界において常に不可能に挑戦し続けるスピルバーグ、今回は「ウェルズの小説を『なるべく忠実に』映画化する」という、とびきりの不可能に挑戦してくれました。変に原作に拘ると大惨事となることは、『D.N.A.』という前例が。『タイムマシン』もまた同様か。果たしてスピルバーグの運命やいかに!? で、蓋を開けてみれば、これがもう圧倒的迫力の映像、たっぷり堪能いたしました。まあ原作の方は、ワタシも学生時代に読みましたが、いささか説教臭い骨組みが透けて見えており、例えば『透明人間』のサスペンスあふれる肉付けなんかに比較してしまうと、どうもギクシャクした感じを受けます。今回の映画化では、この辺のストーリー的な無理矢理感は、どっちかっつーと、さらに上乗せされた感じで、これは言わば一種のファンタジー宣言、「おいオマエ、そんな無茶してなんで無事やねん」とかいう野暮は抜きで、とりあえずこの非現実の圧倒的世界を楽しんでチョ、という作品になっております。いやあ、ほんとに映像はリアルで怖いんだ。中でも怖かったのが、廃墟内に触手がニョロニョロ入ってくるシーン。実はこの日、映画館に行く前、鼻の調子が悪かったので耳鼻科に行ったのね、そしたら、ファイバースコープみたいなのを鼻の奥まで突っ込まれて。それ思い出しちゃったね。おそろしや。それは映画と関係ないか。ま、それはともかく、例の赤い植物などの原作に忠実な点に加え、終盤にも戦闘シーンを軽く付け加えるサービス、はたまた、トライポッドから異星人の手がニョッキリ伸びてくるのは、1953年版を引用してみせてくれるサービスですかね? あるいは前半で、倒壊する高速道路からトレーラーが転落するのは『大地震』からの引用サービス?(←これはさすがにパクリっぽいけど。とほほ)。というわけで、なかなか楽しかったですよ。しかしさらにミョーに印象に残ったのが実は、冒頭とラストシーンの光がにじむように満ち溢れた、いわばなんでもない光景でした。異星人の襲来シーンにおける、トライポッドの人工的な光のもつ強烈な現実感に比較し、「日常的光景」の方が幻想的に描かれ、奇妙に現実感を喪失しているのが、印象的でした。
[映画館(字幕)] 8点(2005-11-21 22:43:03)(良:2票)
26.  ウエスト・サイド物語(1961)
名作とか芸術作とか、そういう呼び方をするのは(個人的に)違和感がありまして。だってこれはバカ映画の範疇に入るでしょ?(ミュージカルは大抵バカ映画という話も?)。ただ~し。コレは、とにかく念の入ったバカ映画、見ごたえある、壮大なバカ映画です。いわば、登場人物がことごとく竹中直人・渡辺えり子ペア、とでも言いますかね、観ててとりあえずは唖然とします。さらに映画後半では「おいおい、歌ってる場合じゃないだろー」と言いたくなるシーン続出。一方乱闘シーンなんかは実に手際よくてホノボノとしています。でもいいんだナ。ちゃんと映画の世界に引き込んでくれますからね。バルコニーのシーン(に相当するシーン)なんかも、実に印象的に迫ってきます。音楽は、いいです。今更言う事もないか(笑)。別にわたしゃバーンスタインの指揮はそんなに好きじゃなくてCDも殆ど持ってない。まして純音楽作品の作曲家としては、本人は自作を生前よく演奏してたけど、どうだろう、果たして音楽史に残るかどうか? でも、本作の音楽は、ウマイ!こういうのは確かにウマイね。聴かせます。
8点(2004-04-11 02:34:33)(笑:1票)
27.  裏窓(1954)
映画の「見せる」面白さをフル活用してます。小道具も効果的だし、クライマックスはドキドキもの、オチにはニヤリとさせられ、嬉しくなります。後日原作を読んでビックリ、短編小説として最高級の面白さで、オチも秀逸。この完成された短編を元に、これだけの長篇に組み立て直してしまい、別のオチまで準備してたとは、オドロキ。こりゃ小説も映画も両方楽しめる訳ですなあ。
8点(2003-08-17 13:17:44)
28.  宇宙大怪獣ドゴラ 《ネタバレ》 
デーブ・スペクターみたいな外国人タレントって、昔からいたんだなあ、と。 この映画、こういうタイトルではありますが、基本は宝石窃盗団と当局との戦いのオハナシです。そういうのを、例えば大嵐の中の戦いとして描くとか、何か天変地異と絡めた物語とする、というのなら、まあアリかな、と思うのですが、本作はその代わりに「宇宙大怪獣の襲撃」を背景として描くもんだから、斬新というか、ワケワカランというか。 嵐ならば戦いにも大きく影響しそうですが、なにせ遥か上空で暴れるだけの怪獣、だもんで、戦ってる連中も怪獣のことには無頓着、まるで関心なさそうな。 このまま、窃盗団の話と怪獣の話が最初から最後まで全く噛み合わずに終われば、相当ハイレベルの斬新さとワケワカラナさがあったところ、ですが、さすがにそんなコトはなくって、この宇宙生物の「炭素大好き」癖が、事件の解明に一役買っている、という意外な関わりを見せてくれます。そう、宇宙生物が奪おうとするのは炭素。石炭も炭素、ダイヤも炭素素、たけど宇宙生物が狙わなかったニセダイヤの正体は、氷砂糖・・・これもやっぱり炭素(炭水化物)じゃないのかなあ。ブツブツ。 ついでに、酔っ払いのオッサンも、炭素でできてる、ってか。怪獣が出てくるまでの謎めいた事件の数々が、なかなか魅惑的。 肝心の怪獣は、これまた意外をつく無脊椎動物、それも腔腸動物系かしらん。やたらとリアルで有機的な動きに、注目。 怪獣といいながら、やはり映画の中での扱われ方は、天変地異のメタファーなどではなく、見るからに天変地異そのもの。上空からの間接的な襲撃が、攻撃のほとんど(海外は手酷く襲撃されたようだが、詳細不明)。 怪獣にしては、引っ込み思案で、いささか消極的なのでした。
[インターネット(邦画)] 7点(2021-06-03 23:47:53)
29.  宇宙大戦争
こういうのを見てると、日本映画の特撮技術って、1950年代が一番すごかったんじゃないか、と思えてきます。とにかく、特殊技術の豊富さ、レベルの高さに驚かされます。 そりゃまあ、チャチな部分が、無いとは言いませんけれど。でも、大したもんです。 これで、もうちょっと中身があればよかったんですけどね。なんだか、高度な文明を持ってるはずの宇宙人側の方が、弱く見えて仕方が無い。小型円盤がふんだんに出てきては、ふんだんに破壊されまくる。 だいたい、宇宙人のいかにもボイスチェンジャー使ってます、と言う話し声が、イマイチ迫力がない。と言うより、喋りすぎ。どうせ弱いくせに。 だけど、終盤、月世界から地球上へと舞台を戻してからは、なかなか豪快なところを見せてくれます。ようやく、地球人との戦いが、互角ぐらいにはなったかな、と。 正直、ストーリーはあまり見るべきものがなくって、特撮を楽しむ映画、ですね。
[インターネット(邦画)] 7点(2021-05-19 22:51:12)
30.  ウィンター・ウォー/厳寒の攻防戦
フィンランド製の戦争映画、オリジナル完全版197分。長いですよ。って、言うまでもないけれど。 特に物語らしきものもなく、これといって背景が語られることもなく、ただただ、どことも知れぬ雪原での戦闘が続きます。家庭では普通の男たちであったものが、戦場では兵士となって、そこには兵士としての彼らの日常がある。日中は弾が飛び交い、戦車が迫ってくる一方、夜には束の間の休息があって。また時にはサウナにも入ったりして。そしてまた戦闘が始まれば、塹壕に身を潜め、戦車に立ち向かい、吹き飛ばされた仲間が肉塊と化すしていく、そういう日常。どことも知れぬ雪原で死んでいく仲間たち。 そんでもって、延々と描かれた戦闘が、突然終わりを告げるラスト、ってのはなかなか衝撃的です。もはや、この映画の長さ、戦闘シーンの長さ自体が、完全版ではひとつの意味を持っているとも言っていいのではないでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-01-12 11:34:29)
31.  裏切りのサーカス
ストーリーがわかりづらいのはとりあえずいいとしても(いや、困るんだけど、まあ「物語がワカル」ことが映画を楽しむ必須条件でもないので)、本作、物語がなかなか「動かない」ってのが、もうちょっと何とかならんもんでしょうか。推進力の乏しさ。一方でそれを補うのは、ひとつには入念に描写された各シーンの印象深さであり、またひとつには、抑制されつつもそれぞれの存在を主張する俳優たちの表情であり。大のオトナたちが繰り広げる命がけのスパイごっこ、それを静かにかつ残酷に描きだした作品です。その点では大いに見ごたえあります。しかし、ゲイリー・オールドマン、抑制した演技とは言え、それが何だか“抑えたフリを演技した演技”とでも言いますか、いかにも「実はワタクシ曲者なんです」とアピールしている感じがして、うーむこれでいいんだろうか、とやや違和感が。そうそう、あと、冒頭タイトルが出るタイミングの悪さも違和感ありました(この「いまさらタイトル出すなよ」という間の悪さも、推進力を損なってる一因じゃなかろうか)。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-06-24 00:02:31)
32.  ウルヴァリン:SAMURAI
確かにこりゃ「間違ったニッポン」ですな、何しろ新幹線にパンタグラフが無いもん。そんなの本作では間違いのうちに入らんだろうって? そうなんだけど、ここでは「高速鉄道の上で格闘を繰り広げる」という力学がすべてに優先し、そのためには物理法則にも新幹線の構造にもとことん近似がかけられちゃう。でその結果、素晴らしくワクワクするシーンに仕上がってます。リアリティを持ち込んだかと思えばぶち壊し、あえて期待を裏切りつつ、でも面白けりゃOKやんか、と。中でも入浴シーンは大いに受けました、これぞ間違った「間違ったニッポン」像、とでもいいますか。ウルヴァリン氏が海辺の村にやってくりゃ、こりゃ何だか「007は二度死ぬ」みたいだと思っていると、“窓の下にたまたまプール”って、これは確か「ダイヤモンドは永遠に」じゃなかったけか。何か期待を裏切ったかと思えば、こういうあたりは、誰もしてない期待に妙に忠実、と言ってよいのやら悪いのやら。友情物語のような発端なのに、妙なところオハナシが向っていくところも、期待をはぐらかしていて。全体的にはいささか話が暗い感じがして、いっそもう少し明るくハジケけちゃってもいいんじゃないの、と思わないでもないけれど、その辺りも、一連の「期待への裏切り」、なのかどうなのか。ところで、いくつかのシーンで「どこかで見たような。まさか鞆の浦?」と思って後で調べてみたら、ホントに鞆の浦でロケしてたんですね。福山駅でもロケしてたのこと、それは気付きませんでした。いっそ駅前の福山城も登場させれば、というところだけど、そういう安直な期待には応えませんよ、というのが、この映画。 それにしても日本人は、パチンコに夢中になったら最後、何があっても動じない。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-04-27 17:57:13)
33.  宇宙戦艦ヤマト 完結篇 《ネタバレ》 
完結編、と銘打っているだけあって、製作陣は、ヤマトを葬ることに異常な執念を燃やしています(正直、アクエリアスから地球を守る方法として、何故このヤマトを犠牲にする方法が有効なのか、どーもピンとこないので、なんだか強引だなあ、と)。確かに、作品全体のアニメーションの見事さはシリーズ中、屈指のもの、製作陣の熱意が伝わりますし、それだけにヤマトの最期の光景も忘れ難きものがあります……と言ってもなあ、『ヤマトよ永遠に』も含め、映画版では何度も“ヤマトの最期”が登場してますから、ちょっと有難味も少ないか。さらに本作はラストを引っ張り過ぎて、これでは感動も退屈にすり替わっちゃうというもの。しかし、ですね。完結編、なんですから、この際、何でもアリなんです(『さらば』で終わった筈が、これは無かった事にしてシリーズが続き、ここで完結。でも最近またまた復活。オマエは大仁田か)。何でもアリだから、今回の艦長はこのヒトをおいて他には考えられぬ、沖田さん(の悪名高き復活劇。オマエはホームズか)。えー生きてたの、第1作が台無しやんか、と言いたい気持ちはあれど、やっぱしこのヒト、カッコいいんだなぁ。第1作で死んだと思ったのは佐渡先生の誤診だったそうですが、気にするな佐渡先生、アンタも一回、死んでるんだし(それは無かったことにするんでしたっけ)。今回の敵ディンギル帝国もなかなかの強敵で、あのチャラチャラしてた『永遠に』よりも本格的な戦いが繰り広げられます。そんでもって、えーと、そういやデスラーってまだ生きてたんだっけか(笑)。それにしても改心したものよ。いや気にせずデスラーさんも登場してご活躍下さい、完結編ですから。ただし、デスラー艦隊の乱入が唐突な上、やたら強過ぎて(どうして、かつてヤマト1隻に敗れたのやら)、この辺りから映画が強引に幕引きへと向ってしまう印象もあるのですけどね……。そういう訳で本作、ヤマトの最期をとことん盛大に描いてやろう、という執念が結実した(ただしそれがやや露骨かも)、まさに力作と言ってよいのではないでしょうか。
[DVD(邦画)] 7点(2014-01-11 02:13:14)
34.  ウディ・アレンの夢と犯罪 《ネタバレ》 
実にウマく、映画を作ってますよね。ウマく作られてて、感心させられて、でもちょっとイヤミに感じたりもする訳で。叔父に頼んだ金策の代償として、殺人の依頼をされた兄弟。通常ならひとりの人間が内部に抱えるであろう葛藤を、いかにも映画らしく、兄弟二人の間の葛藤として描いて見せる。ウマいよね。2時間弱の映画、どのあたりで殺人を行わせるか、バランスを考えてタイミングも計算通り、ってな感じ。あとは殺人にいたる過程、人間模様、追いつめられていく姿を、着々と脚本に盛り込んでいく。そうそう、一度は未遂に終わるシチュエーションも入れて、ハラハラさせないとね、と。結末は、虚しさを漂わせたりなんかしちゃったり、そういうところがオトナなんだよね、と。いや実に見事なストーリー・テリングなのですな。そんでもって、やっぱりこれは映画なのだから、キメるシーンはしっかりキメて撮ってみせよう、と。ではこれは文句なしに楽しめる作品なのか、と言うと、どうもモヤモヤする。きれいにまとまり過ぎたものの持つ、物足りなさ。なーんか、計算し過ぎなんじゃ、ないのかなーー。もう少し、イビツでいいんじゃないのかなーー。痛烈さが弱い、皮肉が皮肉になり切れていない、そんな感じがするんですけれども、そういうケチをつけるのは、贅沢なんですかねえ。ところで、映画の最後、兄弟に何が起こったかを知らずにいる姿を描かれるのは……パートナーの女性たちなんですね、なんかコレもピンと来ない。やっぱりここで登場すべきは、“親”じゃないのかな~と思っちゃうのは日本人の発想ですかねえ。 
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-05-20 17:58:10)(良:1票)
35.  ウォーリー
主人公のウォーリーが、どうも『ショート・サーキット』のナンバーファイブに見えてしまうのは、皆さん同じかと思うのですが、ついでに相方の白いロボット(イヴって名前ですか?オスかメスか判らなかったので、ストーリーの展開に若干の警戒心を抱いたのですが、メスってことでよいのですね?)、こちらのロボットについても、目が、どうもサイバラさんの漫画の登場人物にそっくりに見えてしかたないんですけれどね~。それからそれから、宇宙船に住んでるどうしようもない人間ども、彼らを見てると、星新一の『ゆきとどいた生活』を思い出しちゃうんですけどね~。と言う訳で、ワタシの目が曇っているだけかもしれないけど、登場キャラやら設定やら物語やらに、やや目新しさに欠ける点があるかなあ、と。確かにCGの技術はスゴイとは思います。CGで人間らしいスムーズな動きを表現するよりも、やや大げさにギクシャクさせた方が面白い、ということを見せつけたのが『トイ・ストーリー』。本作もこれと同様の面白さがありますが、同時に、そこに実写と見まがうようなリアルな動きが混在することで、息を呑むようなオドロキと感動があります。前半はこれを生かして、パントマイム劇みたいな感じに仕上げ、確かにオモシロく観られました。だけど後半。結局それかよ、みたいな。ま、いいんですけどね、あんまりヒネクレた物語にしてしまうと、観ている子供たちもヒネクレてしまいますから(でもなあ、ブツブツ)。
[DVD(吹替)] 7点(2009-08-15 22:38:59)
36.  ヴェニスの商人
絢爛豪華と呼ぶに相応しい映像美。と言いたいところだけど、この映像の美しさに対し、出演者の面々、どーして揃いも揃ってバッチい感じ人たちばかりなんだろうか。キャスティングの段階で悪意を感じてしまいます。そして、このボソボソとした雰囲気、どうしてこうも暗いのか。まあ、シェイクスピアの原作戯曲からしてそんなに楽しい内容でも無い気がするけど(今まで読んだ喜劇の中で、楽しく読めたのは『お気に召すまま』くらいだなあ)、それにしたって、この映画、暗いよなあ。暗過ぎる。そして例によって、アル・パチーノはどんな役であろうと、映画に出れば熱く語りまくる。はいはい、わかりました、もういいからさあ。それにしても、ユダヤ人への差別を払拭しようと気を使った揚句、“要するにみんなヤなヤツ”という内容になってしまった、この『ヴェニスの商人』。次はぜひ、江戸川乱歩の通俗長編小説についても同じスタンスで映画化してもらいたい(かなり珍奇な作品になるでしょうなあ)。
[DVD(字幕)] 7点(2009-08-09 16:25:56)
37.  ウィスキー
この映画に含まれる教訓と言いますと、「合コンでは大抵、幹事以外のヤツがモテる」という、我々もよく経験するアレですけれども(笑)。久しぶりに弟に会うにあたり、雇い人の女性に妻の振りをして欲しいと頼む男。こんなアブノーマルな、ある種オイシイ設定を、惜しげも無く極めてノーマルに淡々と描く、その味わい。エピソードの積み重ねと言うよりは、シチュエーションの積み重ねとでも言いますか、事件というほどの事件もない進行。それぞれのシーン、それぞれの状況で、それぞれの言動が交わされる中に、主人公たちの心境が何となく浮かび上がってくる。いくつかのシーンは、映画の中で何度か繰り返し登場したりするのだけど、それが、特に映画の前半と後半で、意味合いに差があったりする。特に印象に残る、主人公たちが一緒にエレベーターに乗り、互いに向き合わず、こちらの方を黙って見ているシーン。構図としてのインパクトも確かにあるけど、それより何より、この構図が映画の中で繰り返されること、そして前半で登場するこのシーンと、最後近くに現れるシーンで、二人の気持ち、二人の関係が明らかに異なっていることの面白さ。同じような映像でも緊迫感が全く異なっているのが、さらに印象的です。また、決して明るいオハナシでは無いのだけれども、それでいて、映画を通じ、背景に登場する調度のカラフルさが、映画にどこかユーモラスな雰囲気を与えてもいるように感じられます。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-07-08 19:04:50)(良:1票)
38.  ヴァン・ヘルシング
吸血鬼のおねえさんたちがドラキュラに怒られたとたんにシュンとなるところがおもしろかったれす。でも肝心のドラキュラ本人は口ほどにもないやつでカッコわるかったれす。以上。
[DVD(字幕)] 7点(2006-01-05 21:00:46)
39.  ウィロー
映画開始早々、小さい人がたくさん出てきたのを見て、「こりゃきっとイウォーク族の中に入ってた皆さんをまた掻き集めたんだな」と思ってしまった本作。冒険SFXファンタジーという体裁ですが・・・ルーカスの頭の中ではちゃんとストーリーつながってるんですかね?なんだか脈絡ないオハナシで。ロン・ハワードにとっては出世のかかった大一番、きっと困ったでしょうなあ。そのせいかどうか、映画のまとまりよりも、(数少ない)見せ場を盛り上げるのに重点が。いやこれが、なかなか丁寧な合成映像だったり、ちょっと味のあるストップモーションだったりと、好感のもてるシーンに仕上がっている・・・ところもありますね、えへへ。特に、物語の要であるエローラ赤ちゃん、この手の映画ではえてして主人公の活躍を描くのに必死になるあまり、中盤あたりではほとんど描写してもらえなくなっちゃうのが世の常ですが、本作では、随所に赤ちゃんの表情が挿入され、優しい視線だなあ、と思うのでした。それにしても、「皇帝とルークのフォース対決」をババア同士の対決に置き換えただけ(?)のクライマックスは、何だかすごいなあ、と思ってしまうのですが。・・・ところで、ジェームズ・ホーナーの音楽ですが、どーもワタシにゃあ、ロベルト・シューマンの交響曲3番『ライン』に聴こえるんですけどねー(笑)。
[地上波(字幕)] 7点(2005-11-20 22:06:47)
40.  動く標的
ハードボイルドってのも、どういうストーリーが理想的かと言うとなかなか難しいですな。最後に謎がすべて明らかになり、点と点が線としてつながった瞬間、爽快感を感じるか、あるいは「なんだか都合いいなあ」と感じるか。裏に隠されていた人間関係がいざ明らかになってみれば、まるで主人公の探偵以外の人々がみんな裏でつるんでいたかのごとく、エラクご丁寧に張り巡らされた人間関係だったりするわけで、リアリティを大事にするが故に、ストーリーの人工的な部分が目立ってしまう。でもコレが無いと、謎解きのカタルシスも無いわけで。このあたり、初めからリアリティに重きを置かないトリック中心のミステリの方が違和感を感じなかったりするのが皮肉。この映画のオチに関しても、正直「出来過ぎ」の印象をもってしまいました。ま、しかし、例によってノリの軽いポール・ニューマン、彼を見ているだけでなんとなくホッとしてしまうわけで(人によってはイライラさせられるだけかも?)、一種、キャラ勝負の映画っちゅう感じです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-05-19 22:44:31)
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41614.16%
53619.32%
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7122231.56%
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93749.66%
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