21. 旅の重さ
NHK朝ドラ「北の家族」で人気を得る前年だから、文字通りの新人女優高橋洋子のデビューである。さしづめ十五才 学校Ⅳの女性版というところか。前半はまだ気楽な旅だが、後半は題名のように旅の重さが増す。多くを語らず、主人公が母に託す手紙で綴られるのが良い。 [DVD(邦画)] 6点(2013-07-14 11:34:20) |
22. 太陽に灼かれて
前半の村ののどかな情景と後半のスターリン主義による緊迫感の対比が良い。スターリン批判は私の子どもの頃から聞いてはいたがやはり生々しい。ナージャがとてもかわいいく、監督が娘を映画に出したのもわかる。 [DVD(字幕)] 7点(2013-07-12 06:18:34) |
23. ダウンタウン物語
子どもだけ出演のミュージカルでちょっと期待してみたが、元々暗黒街マフィアは好きでないし、大人のマネはふざけすぎに思う。せめてジョディ・フォスターだけはとかなり我慢してみたのだが・・・。 [DVD(字幕)] 3点(2013-06-18 18:42:16) |
24. 黄昏(1952)
自業自得と言ってしまえばそれまでだが、そうなる運命をたどったところに本物の愛があったのだろうか。好きになれない(共感できない)映画だけど、ラストのわびしさが妙に心に残る。ひとつわからないのは、キャリーの姓が解説その他でミーバーとなっているけど、映画の中ではマデンダとなっている。初めはわざと偽名を使っているのだと思っていたけど・・・。 [DVD(字幕)] 6点(2013-05-08 23:33:35) |
25. 丹下左膳(1952)
丹下左膳の映画は何本か見たが、この映画もまずまずだ。多少ドタバタが気になるが・・・。やはり阪東妻三郎は時代劇向きなのかなあ。お藤の淡島千景も良い。 [DVD(邦画)] 7点(2013-04-24 06:20:13) |
26. タイムマシン(2002)
前半は非常に良く、昔見た1960年の「タイムマシン」以上かと思ったのだけど、モーロックが出てきたあたりからつまらなった。その上、ストーリーもなんだかよくわからなくなってしまった。 [DVD(字幕)] 3点(2013-03-08 11:41:31) |
27. タイム・マシン/80万年後の世界へ
ジュール・ヴェルヌとともにSF小説の先駆者として知られるH・G・ウェルズの原作小説に基づく映画。少年の頃はこれらの小説を良く読んだものだ。今となっては物足りない面も多々あるが、19世紀の原作に20世紀に起きた戦争や核の脅威を付け加え、私たちに警告を発している。そして戦争のない理想社会ユートピアとはなど、ウェルズの思想も伺える。ところでこのページにはフェイ・ダナウェイ出演とあるが、彼女の映画初出演は1967年だったと思うのだが・・・ [映画館(字幕)] 6点(2013-03-08 08:03:02) |
28. 大病人
お葬式を映画にしたかと思うと、今度は死んでいく大病人を映画にする。こういうところがいかにも伊丹十三監督。映画はコメディに見えたり、医学ドラマに見えたりもするが、やっぱり社会派人間ドラマだと思う。医者、患者、看護婦さん、妻、愛人など人間と人間がぶつかり合うシーンはリアルであり、滑稽であり、はたまた感動的であり、考えさせられたりもする。私は好きな映画だし、三國連太郎の役者ぶりには拍手を送りたい。 [DVD(邦画)] 8点(2013-02-09 13:08:05) |
29. 抱かれた花嫁
「抱かれた花嫁」というタイトルで変な想像をしがちだが、決してそうではない。コメディであり、人情ホームドラマなのだ。何と言っても有馬稲子が美しさが光るのだが、主役は娘と二人の息子を持つ母親望月優子で、子供たちとの葛藤がテーマとなる。また、日光や潮来の風景の美しさには目を見張るものがあり、松竹歌劇団の踊り、フロトーの歌劇「マルタ」、小坂一也とワゴンマスターの歌などもりだくさんだ。 [地上波(邦画)] 8点(2013-01-11 22:40:43) |
30. 丹下左膳(1958)
丹下左膳は大河内傳次郎を初め多くの俳優が演じたが、私の子ども時代の左膳は何と言っても大友柳太郎、その奔放な振る舞いがピッタリだったと思う。映画は東映時代劇スターが勢揃いする華やかさ、その中に美空ひばりまでもが刀を振るう。そしてまたちょび安を松島トモ子が演じているのが良い。こけ猿の壷にからめて、大岡越前、柳生但馬守も登場し、歌有りチャンバラ有りの豪華映画だった。 [映画館(邦画)] 6点(2013-01-07 17:27:22) |
31. 007は二度死ぬ
《ネタバレ》 タイトルが二度死ぬだから、冒頭でボンドが死んでもちっともおどろかなかったが、東京に来てびっくり、何と人力車が走っている。そして横綱佐田の山に琴櫻、富士錦の相撲取りが登場。何だ佐田の山は切符を渡すだけか。そのほか、見ていると驚くこと多々、奇想天外なストーリーでおもしろいと言えば相当おもしろい。それに女にだらしがないのは毎度のことだが、これじゃ二度死ぬじゃなく、三度も四度も死にそう・・・。 [映画館(字幕)] 6点(2012-12-28 16:15:32) |
32. 脱出(1944)
言わずとしれたボガートとローレン・バコールを結びつけた映画で、その立役者はハワード・ホークス。DVD特典に付いている映像を改めてみると撮影当時の状況がよくわかる。若干カサブランカと似通ったストーリーだが、私はこっちの方が好き。ウォルター・ブレナンのエディーにも人間味を感じるし、歌うローレン・バコールもすごく良いと思う。終盤"How Little We Know"を歌うバコールを見つめるボガートの目はまさしく恋している目だ。 [DVD(字幕)] 7点(2012-12-04 10:44:20)(良:1票) |
33. タンポポ
グルメファン特にラーメン通にとっては欠かせない映画だろう。大友柳太朗を初め懐かしの名優たちが多数出演するなど役者陣はすごい。音楽までマーラーやリストのクラシック音楽を使うのは凝っている。基本的には良い映画でおもしろいが、少々悪のりしているように思うのは私だけか。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-10-29 23:41:14) |
34. 丹下左膳餘話 百萬兩の壺
《ネタバレ》 「金輪際送っていかないぞ」と言った次の瞬間には送って行っているし、「竹馬なんて乗るもんじゃありません」の次の瞬間は竹馬に乗っている、というようなすごいスピード感。小さい方の的をねらって大きな方の的にあたるなどのこっけいさ、そして人情味ある丹下左膳、この映画の良さをあげると次から次と浮かんでくる。さすがは天才山中貞雄の人情紙風船とともに歴史的名作だ。 [DVD(邦画)] 9点(2012-10-20 22:53:15) |
35. 誰にでも秘密がある
中盤あたりまでチェ・ジウのコメディアンがおもしろおかしく、次女と三女のビョンホンをめぐるバトルかと思っていたら、弟と長女が出てきてあれあれ・・・になってしまった。誰にも秘密はあるものかもしれないが、ビョンホンの秘密はこれで良いのかなっていう感じだし・・・。 [DVD(字幕)] 6点(2012-09-17 22:05:50) |
36. 体当り殺人狂時代
喜劇の神様と称された斉藤寅次郎の映画だからおもしろさは保証付き。テンポが良いのがとても好き。煙突掃除屋の掘立小屋にもオートメーション?の発明品の数々、思わず笑ってしまう。何と若き日の池内淳子さんが出ているのだ。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-09-07 17:15:27) |
37. たとえ明日が来なくても
「スラムドッグ$ミリオネア」がインドムンバイを舞台にした米国映画ならば、この「たとえ明日が来なくても」はニューヨークを舞台にしたインド映画。こちらの方が製作は早いのだが、見たのはもちろん「スラムドッグ$ミリオネア」に感化されたためである。インド映画の特徴である歌とダンスはこの映画でもふんだんに使われ、見ているだけでも大変楽しい。前半はラブコメミュージカルの雰囲気大だが、途中からもつれた展開になり終盤はぐっと泣かせる映画になる。そうどちらかといえば韓国ドラマ「冬のソナタ」に雰囲気が似てくる。韓流ファンであればこの映画も好きになりそうだが、さすがに私も最後の方はくたびれてくる。ところでインドの女優さんは美人が多く、誰が誰だか区別が付きにくいほど、この辺も韓流ドラマ似かも・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2012-08-29 18:42:20) |
38. 誰が俺を狂わせるか
《ネタバレ》 ドラマ「美しき日々」や映画「JSA」で人気スターとなったイ・ビョンホンの、初出演で新人賞受賞となった映画。対するチェ・ジンシルはすでに韓国でトップの座を誇っていた。この違いが役柄でも、何をやってもダメな男と男勝りのやり手ウーマンとの違いになって出てくる。そしてラストのパーティでは、酔った勢いもあり、怒りの大爆発となるのだが、映画は結構おもしろい。だがちょっと荒療治過ぎ。 [DVD(字幕)] 6点(2012-08-12 17:52:48) |
39. ダンサー・イン・ザ・ダーク
二度と見たくないという人には酷かもしれないが、何年か経って再度見て冷静にレビューが書ける映画かもしれない。私も最初見たときの衝撃は大きく、とても言葉にできなかったことを覚えている。 確かにセルマの考え方や行動は異常だ。しかしそれは遺伝による先天的な目の病気ということを考えれば理解できることかもしれない。それなのに敢えて子どもを産んだという事実、それをどう考えればよいのだろう。不幸はここから始まっていたのかも。そして死刑執行という運命、死刑制度がなくならない限り、解消できない不幸かもしれない。 ラース・フォン・トリアーという監督は、つくづくすごい人だと思う。ミュージカルで綴る空想の世界が見事。 [DVD(字幕)] 8点(2012-07-14 22:45:12) |
40. ターミナル
空港から出るに出られなくなったというのは、「パリ空港の人々」の二番煎じでその分はマイナスだけど、そこを除くと悪くないと思う。むしろパリ空港の人々より明るく、ロマンスあり笑いありで良いと思うし、何より空港で生活するバイタリティーがある。 トム・ハンクスはやはりうまい。 [DVD(字幕)] 7点(2012-06-25 20:00:23) |