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プロフィール
コメント数 3881
性別 男性
年齢 53歳

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1.  地球最後の男 オメガマン 《ネタバレ》 
「地球最後の男」ってのは日本で勝手につけたタイトルなんだろうから、別にいいっちゃあいいんだけど、著しく「地球最後」感がありません。冒頭、チャールトン・ヘストン演じる主人公が、人っ子一人いない無人の街にクルマを走らせてるんですが、アチコチの信号機が光ってるもんで。何とかならなかったのでしょうか。 それはいいとしても、彼に襲いかかってくる連中も、光に弱いとかいう弱点はあれど、一応、普通にニンゲンでして。それを片っ端から無差別乱射で殺しまくる主人公。ははは。いいのかよ。 さらに他にもまだまだ、生き残ってる人類がいたりして。まさか「地球最後の男」というタイトルの映画に女性のヌードが出てくるとは。 というワケで、オメガマン、なんだそうです。どういう意味なんですかね(笑)。最後の男、最後の切り札、最後の希望、、、 戦争によりこんな荒れ果てた世界になっちまったワケですが、にもかかわらず、人類はまだ争いを繰り返し、殺し合いを繰り広げている、という皮肉。 血清を作り出して人類を救おうとする主人公に、救世主の姿が重ねられ、磔にされたような格好の彼が流す血によって、世界が浄化される、ということなんでしょうが、それをチャールトン・ヘストンが演じると、どうにも自業自得にしか見えないのは、困ったもんです。 いずれにしても、宗教色を絡めるのなら絡めるなりに、もう少しそのアプローチに見合った見せ方がありそうなもんですが、まあ、あくまで男臭いアクション映画、ということで。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-05-15 22:01:16)
2.  地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン
何と言っても中野昭慶氏のこれでもかという爆破シーンの数々。いや、これしか見所無いんですけど、ゴジラ映画低迷期をしっかり支えて、お釣りが来ます。 今回は3対2の変則タッグマッチ、片やギドラ&ガイガン(新人)&ゴジラタワー、これに対するは、アンギラスなんて殆ど戦力外なのでゴジラのローンバトル。危うしゴジラ。 もっとも、爆破につぐ爆破の演出の中、一番大変そうなのは、四つん這いで炎に一番さらされている、「アンギラスの中で演じてる人」ではありますが。 ガイガンの造形は、未来的宇宙的かつヒールを感じさせ、悪くないはず、なんですが、如何せん、ギドラがメインでその添え物的な扱いになってしまってます。まるで営業が新入社員を連れてお得意様に挨拶廻りしてるみたいな。 なにやら文明批判を匂わせるような匂わせないような中途半端な展開のまま、結局、怪獣界の「G」ことゴジラに闘いを挑んでいた宇宙人の正体も「G」だった、というオチ。 なぜか子供の頃、ゴジラ映画の中ではこの作品ばかりがやたらテレビ放送されてたなあ、という印象があり、よりによって・・・という気持ちが無かった、と言えばウソになるのですが、怪獣バトルとしてはそれなりに充実してたかな、と。 恐らくは相当に予算が限られている中で、ゴジラタワーの描写はセットとミニチュアを活用して、なかなかうまく描いてます。
[インターネット(邦画)] 7点(2021-08-21 10:56:37)(良:1票)
3.  懲役太郎 まむしの兄弟 《ネタバレ》 
菅原文太と川地民夫の「まむしの兄弟」、ちょっと、「悪名」における勝新と田宮二郎の絶妙コンビを思い出したりもするけれど、コチラの方が遥かにメチャクチャ。 まるで、人間はどこまで短絡思考が可能か、の限界に挑戦しているかのような。 自分は大抵、考えが浅いと思っている人でも、この作品を見れば、ああ、世の中にはこんな思考回路のショートカットがあり得たのか、と驚くことでありましょう。 というくらい、つまりバカ過ぎて意表をつかれるくらい、おバカな二人組。彼らを取り巻く様々な人々が、脈絡なく次々に登場してきたと思いきや、彼らの間には思わぬ繋がりがあったりして、これまた意表を突かれます。 クライマックスでは銃にドス、ダイナマイトまでも使用しての激しいアクションが展開されます。雨の中の二人の後ろ姿、その背中を流れ落ちる刺青が、愛嬌を感じさせるとともに、仄かな哀愁も漂わせるラストとなっています。
[インターネット(邦画)] 8点(2021-06-03 23:06:38)
4.  血の魔術師(1972)
これは、モツ系、とでもいうんですかね。ひたすら汚い血糊と、汚い内臓のオンパレード。人間の体内って、あんなに乱雑なもんなんだろうか?内臓のつもりらしい訳の判らない物体がやたらと湧き出てきて、解剖学は100%無視。 やってることはスプラッター映画ですが、印象としてはスカトロに近いです。 手品師が舞台でホントに人間を血祭りにあげる、というだけなら、まだ江戸川乱歩レベルですが、この作品のユニークかつ意味不明なところは、血祭りにあげられたはずの被害者が、その場は何事も無かったように劇場を後にし、時間差を置いて思い出したかのように絶命する、というところ。 これ自体はスバラシい発想力、と言えなくもないけれど、舞台上の殺戮シーンが、血塗れだったかと思えば次のカットでは一滴も血が出てなかったり、このあたり、意図的な演出なのか、それとも単に編集がデタラメなのか、サッパリわかりません。という時点で、編集がデタラメなんだと思う。 結局、この手品師(一応、少しだけ手品もやってます)の狙いが何なのかもよくわからず、いや、わからなくってもコワければいいんだけどちっともコワくもなくって。 ハラハラドキドキ感は皆無、演者もやや持て余し気味の内臓ドロドロ解体ショーだけを純粋に楽しむ(楽しめたとして)、そんな映画です。 と言いながらも、剣吞みのシーン、あれはどうやって撮影したんですかね。と、ちょっと気になった・・・。
[インターネット(字幕)] 1点(2021-05-29 12:37:22)(良:1票)
5.  血みどろの入江
このタイトルから何を想像すればよいのか、「血みどろ」はいいとしても、何で「入江」なのか? 要するに、遺産相続に絡んだ殺人劇で、その遺された不動産資産というのが、入江だった、というそれだけの話。 しかし、それだけと言うには、あまりに人が死に過ぎ、死体が登場し過ぎるのが、本作の特徴です。冒頭、ロマンチックな音楽が流れる中で、唐突に行われる殺人劇。念の入ったカメラが、いかにも「これは只者じゃないな」と思わるのですが、中盤以降、ひたすら繰り返される殺人と死体の描写は、かなーり残酷趣味の方に主眼が置かれてます。突き刺さり感というか、めり込み感というか、まあ、特殊効果はあくまで当時のもの、とは言え、やってることはなかなかエゲツないです。死体に纏いつくタコ。 という、殺し合いのデスゲームが展開され、もはや誰が勝利を収めようとどうでもよくなってくるのですが、この陰惨な雰囲気が、ラストで一変して、これって実はブラックユーモアなんだよ、と言わんばかり。 いまさら、そんなこと、言われてもねえ。あはは。 という、ちょびっと上級者コース(?)、みたいな作品でした。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-04-17 14:24:54)
6.  血染の代紋 《ネタバレ》 
バラック小屋が立ち並ぶ臨海地帯に目をつけ、住民たちを立ち退かせようと狙う経済ヤクザ。その地上げというヤな仕事を任されてしまうのが、菅原文太演じる弱小組の組長で、板挟みとなる彼の苦悩が描かれる訳ですが。 彼の右腕とも言うべき待田京介(親がバラック街に住んでおり、さらに板挟みに)、あくどいライバル組組長に渡辺文雄、と、これだけでも充分に役者がそろっているようにも思うのですが、さらに文太の幼馴染みの梅宮辰夫、文太の兄貴分の鶴田浩二、バラック街にふらりとやってきたプロレタリアートの仙人みたいな長門勇、と、何本かの映画に分けられそうなネタが贅沢に押し込まれていて、これはもう欲張り過ぎでしょう。 そこまで欲張って、多数登場させたキャラたちを、物語は、これでもかと抹殺していきます。本当に容赦がない。実録路線映画を彷彿とさせる暴力的な演出が光ります。 結局、最後にすべてを飲み込み、最後に勝つのは、「経済」という怪物、なのでした。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2020-08-09 14:47:31)
7.  小さな恋のメロディ 《ネタバレ》 
男の子ってのはいつも、カワユイ女の子の方をチラチラ見ているものであって、その視線の先にいるカワユイ女の子ってのは得てして、その男の子以外の「何か」、とてもツマラナイ「何か」を見ているもの、なんです。これは絶対の真実。 なのでこの映画、主人公とメロディちゃんが仲良くなる後半、メロディちゃんが妙に可愛くなくなっちゃうように、見えちゃうんですけどね(※あくまで個人の感想です)。 とは言え、もう私も親の世代ですから、ちょっとハラハラしつつも微笑ましく見守るような、そんな気分にもなりますが。 実際、そんな気分にさせてくれるのに大きく貢献しているのが、周りの少年少女たちのナチュラルさ。その姿をスナップショット的に捉えたカメラの魅力。 大人をギャフンと言わせて自由に羽ばたいて見せるラスト、どうせトロッコをギコギコしながら終わるんだったら、後ろから貨物列車に追われて必死に漕ぎながら終われば、ちょっとは社会の厳しさも思い知って良かったんじゃないの、と(※あくまで個人の妄想です)。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-03-31 21:06:10)(笑:1票) (良:1票)
8.  超能力だよ全員集合!!
ユリ・ゲラーの「超能力(笑)」が流行ったら、早速ドリフ映画のネタに取り入れる、という、このフットワークの軽さ、節操の無さ。もっとも、「超能力」というよりは「占い」ですけれども、とにかく、記憶喪失になったカトちゃんが、例によって例のごとくいかりや長さんにイジメられコキ使われる、という展開。カトちゃんがいつ記憶を取り戻すかというサスペンスに加え、アヤシイ新興宗教の暗躍なども絡んできて、結構楽しませてくれはするのですが、肝心のカトちゃんの正体が明らかになるくだりが、本来なら最大の見せ場だろうに、たいした工夫もなくってあまり面白くないのが残念(この辺りでは、長さんの存在感も薄れて、スカスカな感じ)。 本作から志村けんさんがドリフ正式メンバーとして登場し、控えめながらも精一杯体を張って見せるかと思えば、すわしんじさん(クレジットでは諏訪園親治となってましたね)がブルースリーネタを披露してみせたり、ってな辺りは、なかなか貴重。 それにしても、ドリフ映画はやはりドリフ色にすっかり染め抜かれてしまってて、夏八木勲と長山藍子が普通に会話する普通のシーンが一番アブノーマルに見えてしまうのはどうしたことか・・・
[CS・衛星(邦画)] 6点(2019-02-25 21:18:31)
9.  超高層プロフェッショナル
高層ビル建設工事の、残り9階分の鉄骨組み立て作業を、残された3週間の間に完成させることができるか。美人社長(?)のもと、集まった荒くれ男たちが、さまざまな妨害を乗り越え、不可能ともいうべきプロジェクトに挑む。うわ~、地味な内容。 なーんか、トラック野郎とかを思い出させますね。トラック野郎とアルマゲドンを足して2で割ったような。いやホントに足して2で割ってもこんな映画には到底なりませんけれども。 しかし面白い。いや私だけ言ってるんじゃなく、一緒に観てた小学生の息子も大喜び。地味な内容だなんてとんでもない、実際の高所での撮影はあるし、重機やトレーラーは続々登場するし、そういうものを、こうやって実際に見せてこそのオモシロサ。ラストの痛快さも、まあバカバカしいんですが、こうやってちゃんと見せてくれりゃ、こちらだって興奮するんです。 暴風が吹き荒れる場面の、アホみたいに物が飛んでくる描写。飛びすぎです。でも面白い。 ウチの息子は、「続編が見たい」って言ってるぞ。どうしてくれる。(←まだ骨組みしかできてないのが気になるらしい)
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-04-09 21:09:46)
10.  小さな巨人
「小さな巨人」と言えば、そりゃオロナミンCだろうとか、いやいやミクロマンだろうとか、はたまたグラン浜田だろうとか、色々あるワケですが、忘れちゃいけない、ダスティン・ホフマン。 その彼が、歴史の生き証人として、自分の波乱の人生を語るのですがその内容たるや、なんとも都合よくさまざまな事件や人物に遭遇し、いささか荒唐無稽なのですが、まさにそこに虚構の持つ面白さがあります。そもそも西部劇なんていうのが、すでにこの世に存在しなくなった過去の世界を描く、虚構そのものなんだし、そういう虚構の世界に、真実が宿っていたりもする訳です。 で、この作品の主人公。先住民の仲間になったり、ガンマンになったり、兵士になったり、さまざまな立場に身をおきながら、アメリカの歴史のあちこちにチャッカリ登場する。さらには、出会いがあり、別れがあれば、これまた容易に再会がある。そんな偶然あるかよ、というような再会を当たり前のように繰り返すのは、まさに「虚構」ならではのご都合主義、しかしこの主人公の男にかかってしまうと要するに、アメリカの歴史も広大な土地も、自分の庭みたいなもんなんでしょうな。 で、この超越的な、しかし小さな男は、さまざまな立場に身を置くが故にはっきりした居場所をもたず、いやアメリカそのものが自分の居場所である、というのが彼の立場なんでしょう、だからこそ、大地に根差した生活を送る先住民の立場に比較的近く、また彼の目を通して描かれるこの作品は、白人社会へ批判的な視点を持つことになりますが、それでも何とも言えないおおらかさが作品を貫いていて、大きな魅力となっています。 もし現在の視点で本作を観るならば、(作中でわずかなセリフでしか語られなかった)黒人の歴史ももうちょっと織り込んでほしい、ということになっちゃうのかも知れませんが・・・。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2016-04-03 11:25:56)
11.  父/パードレ・パドローネ
スパルタ親父のオハナシ。とは言ってもあんまり迫力の無いオヤジさんですが。それに、オヤジさんの出番も必ずしも多くは無いし。あくまで主人公の人生をたどりつつ、でもそこに、オヤジさんの存在というものが、全編にわたって何がしか“引っかかり”になっている。実際、男性なら誰しも、自分が大人になってみると、「あの頃の父親」ってものを、ある種の基準として捉えるというのも変だけど、独特の感慨を持って思い返すもんでしょうし。 過去、自分を束縛してきた父親、父親に束縛されてきた自分の姿を描いた物語ですが、色々と人を食ったユーモラスな描写が楽しく、あまり暗い印象は受けません。まず冒頭、本作の原作者である主人公ご本人が登場し、木の枝から葉を削ぎ落して棒のようなものを作っている。何のためにそんなことをしているのかと思ったら、「父親」役の俳優が現れ、彼にその棒を渡す。原作者が退場し「父親」がその棒を手にドアを開けると、そこは原作者の幼少時の、学校の教室。父が主人公の少年を学校から連れ出し、労働に追い立てるところから、物語は始まります。大人になった主人公が自分の過去を思い返しそれを物語る、という体裁でもあるんでしょうが、同時に、ラストで再び原作者が登場して物語の輪が閉じる印象を出すための準備でもあるだろうし、はたまた、自分を追い立てるための棒を原作者が作り、受け取った父親が「ありがとう」なんて言うのは、父親との「融和」をも少し醸し出しています。 ユーモラスな描写と言えば他にも、映画の中で繰り返されるモチーフみたいなものがあって、羊の乳しぼりとか、音楽へのあこがれだとかが、ひょんな場面、ひょんな形で再登場します。それこそ、かつて近所で発生した撲殺事件までもが、自分と父親とのケンカの場面で引用され、あくまでユーモアで包んで見せる。音楽へのあこがれは、アコーディオンやラジオといった小道具とも繋がってエピソード間をさまざまに関連づけますが、劇中で流れる音楽が(これも小道具のひとつとして)断片的に用いられる印象が強いのに対して、物語が終わりラストのクレジットでは誰にも邪魔されることなくモーツァルトの音楽がよどみなく切々と流れていく(クラリネット協奏曲第2楽章)。映画を締める最高の雰囲気に包まれます。 ・・・それにしても、田舎の子供ってのは、イロイロと、スゴイですな。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-02-07 08:03:35)
12.  地平線から来た男
とある炭鉱の町へふらりとやってきた、超いいかげんな男。その町にいる連中もみんなひと癖もふた癖もある妙な連中、だもんで、以下、バカバカしい騒動へと事態はひたすら迷走していく……いえいえ、「迷走」だなんてとんでもない、このデタラメな設定と多彩でデタラメな登場人物たちとを、よこぞここまでアホらしくも見事にまとめあげました。本作の脚本、まさに天才的だと思います。楽しさ満載、これは傑作。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2014-08-09 11:54:30)
13.  直撃!地獄拳
千葉真一、佐藤允、郷鍈治という、DNA的にはヒトよりサルに近いと言われている3匹、じゃなかった3人が、国際麻薬組織に戦いを挑むオハナシ。3人を指揮する池部良の真面目な表情と、3人のデタラメ過ぎるやり取りの落差が、たまりません。しかし、先立って公開されている「“○○!○○拳”シリーズ」シリーズである『激突!殺人拳』が、ストーリーそっちのけでひたすらアクション路線であったのに比べると、本作の方が、よりデタラメそうに見えて、実は結構、しっかりした冒険映画スピリットがあるようにも思えるのですが、どうでしょうか。なにしろ敵は国際的な組織ですから、いかにも腕力自慢といった大男の外国人が勢ぞろい(そこには何故か安岡力也の姿も)。そこに、現代に生きるジャパニーズ忍者たる千葉チャンが殴り込み、逆に敵にとっつかまって危機一髪。この辺りでは、敵の首領である津川雅彦が変態ぶりを存分に発揮します(このシーンに限らず、無意味にガイジン女性のハダカが登場する映画です)。千葉チャンの空手アクション映画、ではありますが、もっとスピーディでもっと本格的なアクションも観たいという皆さまのご要望にお応えしまして、倉田保昭兄さんも登場。千葉チャンが少し気の毒になるくらい(笑)見事なアクションを見せてくれます。少年時代の千葉チャンを演じる真田サンも素晴らしい身のこなし。と、見どころの多いバカ映画ですが、中でも、クライマックスの崖での死闘。崖の上のシーンは明らかにどこか山の中で撮影しているのに、崖の下は荒波渦巻く海、という、強引極まりない編集マジック。いやアッパレ。
[DVD(邦画)] 8点(2014-06-08 08:39:44)
14.  痴漢ドワーフ
とあるオバチャンとその息子が、女性を誘拐してきてヤク漬けにし、売春宿を営んでいましたとさ、というオハナシ。と、まあそれだけなら、何と言うこともないんですが(?)、この作品がカルト化しているのはヒトエに、息子役を演じているのが、ミゼットな俳優さんだから、でして。身体的なハンディキャップを見世物にする、それもグロテスクなものとして描く。「うわーこれって、“何とかコード”に、モロにひっかかっているよね」と、白々しく驚いてみせながらついつい盛り上がっちゃう悲しさよ。言ってみりゃコレ、差別用語を思い切って叫んでみるときの罪悪感と快感に通じるものがあるのですな。しかし某レンタル店のDVDには、ジャンルが“モンスター”と書かれていて、うわー、ツ○ヤもなかなかのチャレンジャーだなあ、と(ちなみに結構な確率で貸し出し中、なかなか借りられませんでした)。正確なジャンルは“洋ピン”です。ほとんどリアリティの無い投げやりな作品ですが、エロシーンだけは妙にリアルです(そういう作品ですから)。『悪魔のしたたり』とセットでどうぞ。
[DVD(字幕)] 4点(2012-02-29 22:52:38)(良:1票)
15.  チェイサー (1977)
冒頭、アラン・ドロン演じる主人公のもとに駆け込んできた友人。議員であるその友人が言うには、議員仲間を殺してしまった、と。いきなり刺激的な滑り出し、ツカミはOK。とりあえず彼のためにニセアリバイ作りに協力するアラン・ドロンであったが、殺害された議員のもとから、政界の裏事情が書かれたノートが消え去っていたことから、この爆弾ノートを巡り、物語は意外な展開へ・・・というオハナシ。面白そうしょ。面白いんです。ノートの中身、裏事情の方には深入りせず、つまり社会派路線には走らず、あくまでこのノートの存在が、追跡劇を引き起こすためのギミックとしてある事が、サスペンスを大いに盛り上げます。映画の語り口もこれに合わせ、しばしばセリフをぐっと抑えてサスペンス描写に徹してみたり。そしてそこに再三、挿入されるのがカーチェイスなどの派手なアクション、「え、そこでそう来るか」とやや強引な挿入ぶりではあるのですが、このサービス精神が小気味よいのです。そんでもって、例のノートの存在、「大変な秘密が書かれている」イコール「どんな意外な展開もアリなのだ」という一種の免罪符でもありますから、あとはもう、ひたすら成り行きを楽しむべし。やっぱりシブいぜ、アラン・ドロン。そしてなぜか登場のクラキン。やっぱり顔がコワいぜ。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-09-07 23:41:14)
16.  チザム
ジョン・ウェイン演じる牧畜王ジョン・チザムが主人公、なんでしょうけど、正直、影が薄いですねえ。どっちかってと、ビリー・ザ・キッドの方が物語において中心的、かな。それに、銃の撃ち合いなんかも結構あるのだけど、ヒトがムヤミにあっさり死にまくって、かえって盛り上がりに欠けたり。という訳で、正直、前半はピンと来ないのですが・・・クライマックスは一転、ものすごいんです、これが。追い詰められ店舗内に立てこもったビリー・ザ・キッドの繰り広げる銃撃戦、そして彼の危急に○○をひきつれて駆けつけるチザム(ジョン・ウェインのアノ映画を彷彿とさせるシーン!)。しかもそれだけ盛り上げておきながら、最後はジジイ同士の取っ組み合い、ってのがまた良いですな(かなり代役クサイですけど)。で、ラストシーン、「いつもの位置」にピタリとはまり込むチザム氏の姿で、映画は締めくくられる。そのジョン・ウェインの横顔に、「やっぱこのヒト、日本で言えば、人間国宝だよなあ」なんぞと思ってしまうのです。映画自体もまた、そういう気持ちがフト湧いてくるような、懐かしテイストの作品でありました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-07-05 22:33:27)
17.  チャイナタウン 《ネタバレ》 
ダム建設の裏に隠された陰謀、そして哀しみ。真相が明らかになるまでに物語は二転三転し、先が読めないが、これって、事件が複雑なんじゃなくてニコルソン探偵がイマイチしっかりしてないからややこしくなってるんじゃないのか~。まあ、ミステリたるもの、謎さえ解き明かしてくれれば作り手の最低限の義務は果たしちょるわけで、とりあえずOK、結末がハッピーエンドである必要はない。コノ映画、ラストは後味が悪いが、そもそも映画の冒頭からして、青姦写真のドアップ→ジャック・ニコルソンとバート・ヤングが登場、という品の無さ(笑)。実に容赦がない。考えようによっては、暗いラストが予告されているようでもある。そもそも、理想的なヒーローが活躍する小気味良い世界、ではないんだな。ただ、個人的には、映画の哀感を高めるにはちょっと物語の展開を複雑にしすぎた気もするんだけどね。ゴールドスミス御大の音楽、あの哀愁あふれるメロディもよいのだけど、やはりサスペンスシーンで流れる尖鋭的な音楽が、やはり御大らしくて、よろしおますな。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-09-10 14:52:58)
18.  直撃地獄拳 大逆転
先日、関西の某放送局が、自局主催のイベントに合わせて「なぜか」コレを放送しておりました。ので! 堪能させていただきました。いや、実にアホで、すばらしいです。ちなみに、放送後の解説では、本作と『キル・ビル』との関連が指摘されておりましたが、具体的にどこが引用されていたのか、ちとわかりませんでした。しかし、本作のセスナ機のシーンは、スピルバーグが複数の作品に引用している、ということだけはわかりました(そんな訳ないか)。あと、しつこいようですが、金庫破りの方法は、『エントラップメント』より百倍は優れていると思いマス。というわけで、日本映画が世界に誇れるような、はたまた世界から隠したいような、そんな作品です。少なくとも、人に勧められて見るような映画、ではないですな、これは。
[地上波(字幕)] 8点(2005-08-20 14:29:58)
19.  チャイナ・シンドローム
この映画、「マスコミ=正義」「原発=悪」というイデオロギー臭い部分に注目してしまうと、何だか胡散臭い映画になっちゃうんでしょうけど、まずそれ以前に、サスペンスとして無類の面白さを持っている、この点で、私は大好きですね。原発で発生した異常事態を発端とし、ドラマは複数の舞台で同時進行しつつ、やがてクライマックスへと収束していく、のっぴきならぬ展開、実に興奮させられます。盛り上げるシーンでも音楽は使用せず、役者の演技とカメラによって見事な緊張感を作り上げており、中盤の操業再開のシーンだって、もう目が離せないドキドキもの。一人称的視点を避け、観る者を、特定の登場人物よりもドラマ自体へ感情移入させて引っ張っていきます。この映画は、「原発に反対」するための映画ではなく、「組織と個人の確執」を描いた映画です、そして、その確執を最も効果的かつ絶望的に示す道具立てとしてここでは原発が選ばれた、という事でしょう。確かに原発の問題点を(やや極端な形で)突いた映画ではあるけど、その問題点とは、実は普遍的なものでもあるのです。いや、あまり言い訳っぽく本作を弁護するのは止めましょう。この映画は、単純に、面白いのですから。
9点(2004-04-03 23:35:27)
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