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1.  2001年宇宙の旅 《ネタバレ》 
映画ってストーリーだけじゃない。そう私に教えてくれた映画である。この映画を観て、楽しめるか楽しめないかは人それぞれである。当たり前のことであるが故に沢山の意見があって良いのである。スタンリー・キューブリック監督はそういうようにして映画を観る人達に対して、一人一人色んな答えを出させ、考えさせた上で映画の可能性を見出そうとしたと私は思います。はっり言って初めてこの映画を観た時は何が何だか全く理解できず、なんてつまらない映画だと思った。しかし、何年かしてこの映画を観る楽しみ方、それを今は亡き私の最も好きな映画評論家淀川長治さんがこう言っている。映画を頭で観たらつまらないね。もっと感覚的に観て欲しいと。そうなのである。この映画はストーリーだけを追って見たらまず絶対に楽しめない。つまらない。しかし、冒頭の地球が出てくる場面、流れる音楽、沢山の猿、猿が猿同士喧嘩する。猿が空に向って投げる骨、そこでまた流れるクラシックの音楽、映像、音楽、この二つが映画の可能性、更に色んな意味で映画とは何か?ただ笑って、泣いて、面白がるだけが全てでない未知の可能性、映画の持つ力、更にこの映画の存在が多くの映画人に与えている影響力、この映画はそういうものを全て兼ね備えている映画であるのだ。タイトルにある宇宙の旅を体験する映画としてもこの映画は映像の持つ凄さ、スタンリー・キューブリック監督の才気、コンピューター社会の恐さ、人間の狂気、単なるSFの古典では評価出来ない映画であるような、とにかく凄い映画である。
[DVD(字幕)] 9点(2005-07-26 21:59:22)
2.  日本侠客伝 花と龍 《ネタバレ》 
マキノ映画で星由里子と二谷英明と珍しい二人が作品の中での大きなキーとして描かれている。どちらも、何となく東宝任侠映画での違和感を覚えなくはないがそれを打ち消してしまうマキノ雅弘監督の演出により、見応えのある作品になっている。いつものマキノ任侠映画組の魅力、主演の高倉健は勿論の事、脇役の魅力、特に山本麟一が素晴らしい。そして、もう一人、藤純子の美しく、格好良い振る舞いに眼を奪われる。自分の腕で刺青を入れ、その刺青を惚れた男(高倉健)の奥さん(星由里子)に見せるシーン、女にしか出来ない素晴らしさ、菊の花で締めくくるラストまでの流れも良い。マキノ映画ならではの迫力のある殴り込みのシーンなど如何にもこれこそマキノ映画というこのシリーズのラストを飾るに相応しい作品です。
[DVD(邦画)] 8点(2016-06-28 19:26:52)
3.  日本一のゴリガン男 《ネタバレ》 
何と前向きな映画なんだ!というのがまずは最初の感想でして、植木等演じる日本均というこの男の前向きさ、事故により一年もの間、入院、そして、退院して自分の勤めているはずの会社のある場所に戻ってみると何とそこは別の会社になっていた。自分の会社は倒産していたのである。普通なら泣きたくなるのにこの男は泣くどころか笑っている。作り笑いではない笑いでそれならそれでこの別の会社に就職しちまえば良いんだ!とまあ、何というお気楽ということか前向きな男である。絶対に弱音を吐かない。泣き言など言わずに自分の才能を活かしてどんどんと活躍し、社長に対しても自分の思っていることを堂々と言ってみせる。例え相手が誰であれ、自分の気持ちに正直に生きる。正に人間としての本来のあるべき姿、出世のためならどんなことでもやりとげる。社会人としての手本のような男である。植木等の演じるこの男を見ていると他の植木等と同じで元気になれる。やたらと後ろ向きな暗い映画がどうにも最近の邦画には多いように感じる中で、この植木等主演映画はいつも前向きだし、そんな姿を見ていると頑張ろう!て気持ちにさせられる。だから私は植木等が好きだし、植木等の映画も好きである。そんな植木等が田中邦衛とのやりとりやら坊さん姿の左卜全などの可笑しさなどもこの映画を面白いものにしている。
[DVD(邦画)] 8点(2011-05-09 21:47:09)(良:1票)
4.  日本一のホラ吹き男 《ネタバレ》 
まるで人生、やったもん勝ち!口からでまかせも、けして、単なるでまかせなんかではなく、本当に言った通りになっちまう。それを実行する植木等演じる初等が凄い。もう、植木等の発する言葉のテンポの良さ、何だか渥美清に匹敵するぐらい植木等を見ているだけで面白いし、嫌な事も全て吹っ飛んでしまいそうになる力を持っている。この映画の主人公のように人生なんてそう簡単に行くはずもないし、そんなに簡単に行くもんか!て突っ込みを入れたくなる人もいるだろうけど、映画なんだから良いじゃんか!許せてしまうのはこれは完全に植木等という俳優の持つ魅力があるからこそこの映画は見ていて面白い。出世街道まっしぐら、これだとばかりに惚れた女も手に入れる。何もかも上手く行くこの調子の良さ、社長に対するゴルフの接待のシーンの面白さ、急に歌が入ってミュージカル調になったかと思えば、時代劇風になってみたりと何でもありの世界である。それを嫌味なく楽しませることに関してもこの映画は上手い。イニシャルKさんが既に書かれているように谷啓のどこか「次郎長三国志」の石松を思わせる口調ぶりにも笑わせられた。「日本一の色男」「日本一のホラ男」と見た。これは他の植木等主演による「日本一シリーズ」も全部見たくなったし、見なくては気が済まない。
[DVD(邦画)] 8点(2011-05-07 10:24:01)(良:1票)
5.  人間の條件 第六部 曠野の彷徨 《ネタバレ》 
さあ、いよいよ、これでラストとなるこの第6部は梶の美千子への想いが今まで以上に悲しく描かれている。何としてでも俺は生きる。前に向って歩く。そして、必ず美千子の元へ無事なまま戻るという才気溢れる仲代達矢の演技の前には戦争は何て惨酷、人と人との間を切り裂く。仲間の死を眼の前にして、気が狂って仲間を死に追いやった奴は生かしてはおけないというものがモノクロの映像からどんどんと見えてきて恐ろしい。またこの最終作品の中で高峰秀子の避難民中の女の今、ここで戦争はやめてと叫ぶシーンにおいても、強烈なほどのメッセージが含まれている。そんな彼女の叫びを聞いて、降伏する日本兵、戦争からは何も生まれないという監督が一番、描きたかったことであるように感じ、ラストの雪の中、美千子に饅頭を渡したいが為に歩きつづける梶の姿、最後、美千子に会うことが出来ないまま倒れた梶、そうとは知らないであろう美千子の笑い声、全てが何とも惨酷で、悲しい結末に戦争なんてものさえ無ければ人は誰をも憎むことなく、幸せでいられるのにという気持ちが湧いてくる。見ていて楽しい映画なんかではないし、むしろ、腹が立ってばかりだが、それでもこの映画の6作品全てを今、何かあれば直ぐに戦争だ!やられたらやり返してやる。とそういう考え方しか出来ない人達にこそ特に見て欲しい作品である。
[DVD(邦画)] 8点(2010-02-14 11:29:41)(良:2票)
6.  人間の條件 第五部 死の脱出
いよいよ、ここまで来たかってぐらい、とにかく見ていて疲れるし、ひたすら重苦しくてやりきれなくなるけれど、戦争が人間を人間でなくしようとするというものがここでも見られて、とにかくこの重苦しさ、梶にとっての軍隊とは、戦争とは?作品全体に今まで以上に死というものが付きまとう。もう、既に皆さんがコメントしている通りであるからして、これ以上述べることはないが、ここまで見てきたからにはどんな結末になろうとも、覚悟の上で観なくてはならないと思う。
[DVD(邦画)] 8点(2010-02-13 15:17:20)
7.  人間蒸発 《ネタバレ》 
今村昌平監督、この監督の描く理想の女ってどんな女なんだ?この作品には何かその答えのようなものがあるようなないような?何とも複雑で色々考えさせられる。婚約者である大島裁(ただし)なる男がある日、突然姿を消した。その婚約者である女、早川佳江は今村昌平監督の要請を受け、俳優、露口茂と共に大島を捜すドキュメンリー映画への出演を承諾し、取材をしていくうちに大島は大人しい男であったり、気が弱い男であったり、またある者は仕事の出来ない男であったと色々な証言が出てくる。大島の過去、女絡みやらお金の問題やらが明らかになりはじめるに従って、どんどん話は面白くなっていく。しかもこの大島という男の蒸発の動機が解らないという所にこの作品の狙いがあるように感じるのである。当事者以外には解らないからこそそれを追求したくなるというものを逆手に取った所の上手さ、そして、大島の婚約相手の女である早川佳江が次第に婚約相手の大島よりも露口茂を好きになってしまう所の面白さ、面白いと言えば今村昌平監督自身がしばしば画面に写り、まるでその視線は何だかヒッチコックのように自分自身で楽しんでるようにすら思えてしまう所にこの作品の面白さがある。作られたドラマよりもドキュメンタリーの方がドラマチックであるんだとばかり言っているようにも思え、今村昌平監督が描く女はやはり普通じゃない。強い女の前には男なんて何も出来ないとばかり言っているような、師匠である川島雄三監督の影響を受けているような普通じゃないこと、ある意味、可笑しくて、馬鹿馬鹿しくて、人間なんて馬鹿な生き物の集団さとでも言っているようである。人が何故、蒸発するのかなんて誰にも解らない。自分の胸に聞け!常にそう言われているような今村昌平監督の人間観察の前に男の弱さ、男は女よりも弱い。だから大島は姿を消した。そう語りかけているようである。川島雄三監督ほどの軽快さ、陽気さとでも言うのかなあ?がまるで感じられないし、人間のドロドロした部分ばかりを描く為に好き嫌いはっきり分かれる監督だとは思うが、この監督の人間観察ぶりは師匠以上に鋭くそして、重たい。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-05-26 22:32:10)
8.  ニッポン無責任野郎
植木等演じるこのノーテンキぶりが素晴らしい。ここまでいい加減、ノーテンキぶり、お調子の良さ、世の中楽しく!楽しく!て感じが常に漂う。過去より未来に眼を向けて生きようではないかというメッセージまで描かれている。ところで何だか女性陣のキャストを見ると「社長」シリーズぽいなあ!て思ったらこの監督さん、「社長」シリーズの助監督をしてるとは、通りでなあ!「社長」シリーズと「釣りバカ」シリーズを足したような気楽さ、植木等の源さんの部長を馬鹿にしたあの歌が笑えた。笑えた。とにかく余計な事など考えずに楽しむに相応しい植木等の代表作! 
[DVD(邦画)] 8点(2009-03-25 20:23:15)
9.  ニッポン無責任時代
この映画は疲れた一般サラリーマンへの励まし!毎日、毎日、朝早くから働くサラリーマン達への植木等演じる「平均」と書いてたいらひとしからの応援歌!つまり解り易く言うと「人間賛歌」そういう映画!少なくともこの映画を観て救われる。疲れが吹っ飛ぶ。気分が楽になる。そう思う男達、平社員が私も含めてこの世に大勢、いると思います。
[DVD(邦画)] 8点(2008-02-25 21:15:42)
10.  女系家族
これはまた何ともえげつない。人間の持っている金に対する欲望、本性丸出しの凄まじい戦いに見ていて恐ろしいほどの恐さを感じる。父の遺産相続についてああだこうだと色々文句を言っては何とかして自分だけ良い思いしてやろうとばかりに思っている連中、そんな中で若尾文子のしたたかさ、彼女の前には他の全員、何もすることすら出来ない。ただただ呆然とする以外ないのだ!この作品は何と言ってもお互いの感情を剥き出しにして、化かし合いをしている姿が面白く、そして、やはり若尾文子です。あれだけ色々とえげつないことされながらも最後はそれを利用して一番良い所を持って行ってしまうのだから!それにしてもこの作品の若尾文子の美しさ、何とも言えないあの色っぽさ、それでけでも観ていてゾクゾクさせられる。
[DVD(邦画)] 8点(2007-09-06 22:17:25)(良:1票)
11.  日本のいちばん長い日(1967) 《ネタバレ》 
昭和二十年(1945年)の8月15日、日本人にとって忘れることの出来ない。けして、忘れてはならない出来事、日本の終戦の事実を映画化している。黒沢明監督と小津監督の作品に出てくるようなメンバーが沢山出ています。これだけの豪華な顔ぶれ、今は絶対に無理です。そのぐらいとにかく出ている俳優陣の凄いこと。それだけでも凄いのに、この映画、誰一人として愚かに描いていないのが凄い。流石は岡本喜八監督です。またこの作品のシナリオを書いた橋本忍という日本映画史上最高の脚本家の力も忘れてはならない。これだけの俳優陣を使いながらもこれだけの緊張感を生み出すのは監督の力と脚本家の力があってこその緊張感漲る作品になってます。一人一人の発する台詞の重み、やっていること、考えこそそれぞれ違っても国を愛する気持ちだけは皆、同じであるという思いが伝わってきます。三船敏郎の本当に阿南陸軍大臣が乗り移ったかの様な凄まじさと笠智衆演じる鈴木総理の身体全体から伝わってくる人間的な優しさ、更にこの映画の中で私が最も感動したのは戦争によって消えていった少年達を静かに見送る伊藤雄之助の仕官の姿に静かなる感動を覚えた。畑中少佐と椎崎中佐が自決するシーンは実際に皇居の中の芝で撮られたと聞いたことがあるが、岡本喜八監督は逮捕覚悟で望んだに違いない。その凄まじいほどの執念には頭が下がる。伊藤雄之助の仕官の後ろ姿に戦争に対する怒りが集中しているように感じる。ラストの仲代達矢のナレーションを忘れてはならい。我々日本人が日本人である以上、一度は観ておくべき作品だと思います。
[DVD(邦画)] 8点(2007-08-15 11:10:55)(良:1票)
12.  日本侠客伝 斬り込み 《ネタバレ》 
今回でこのシリーズ観るのは四本目だけど、今回はいつもと違った展開、何と今回は高倉健演じるやくざな男に一人息子がいるという今までとは違う内容!冒頭からいきなり殴り込みのシーンで始まり、最後もお約束通り殴り込みで締める。それだけなら何も変わらないのでは?と思うかもしれないけど、違います。マキノ雅弘監督はこの作品では初めてだと思う試みをしています。それは義理と人情、やくざの世界にいる男は最後は必ず捕まってしまうものの、今度だけは一度は捕まるけど、最後は捕まらない。高倉健と藤純子の最後の二人のツーショット、笑顔が素晴らしい。これは今まで私の映画を見て、応援してくれている人へのプレゼントのように感じる清々しい終り方!そこまでの流れの中でも主役だけでなく脇を固める俳優陣、一人、一人をきちんと描いているから全くダレルことなどない。マキノ雅弘監督の演出の上手さによって、一人、一人の人間性、例えば金子信雄と長門裕之の二人の子分についてもとても爽やかで気持ちが良い。金子信雄の最初の登場シーンで見せる健さんとのやりとり、卑怯な手を使う悪い奴らを許すことなど出来ないとばかりに寝返り、健さん達の見方となる長門裕之とその仲間達、とにかく義理に厚く、人情に弱いそんな男達の人間模様を描いているからマキノ雅弘監督作品とこのシリーズを初めとするこの頃の東映任侠映画って人気シリーズとして何本も撮られ、そして、どれもが大ヒットとなったのだと私はこの作品を観て益々感じました。いずれにせよ、マキノ雅弘流、任侠映画的な熱くて熱くて盛り上がるそんな作品です。
[ビデオ(邦画)] 8点(2006-12-02 09:12:46)
13.  にっぽん泥棒物語 《ネタバレ》 
三國連太郎の演じる主人公は、泥棒上がりの前科者である。その前科者の三國連太郎の泥棒時代のエピソードとそこに関わる人達、また泥棒からは足を洗ってはいるものの、世間の眼はとても冷たい。かつてまだ泥棒時代だったある日、列車の脱線事故を目撃したことで、警察に色々と聞かれたりもする。あること、無いこと色々言われても、家族を思う者として耐える三國連太郎の主人公の姿に心を打たれる。そんな三國連太郎の裁判シーンでの笑えること。伊藤雄之助の警部に対し、嘘の証言を迫られたことを述べるシーン、それを見つめる妻、佐久間良子の表情も切ない。更にこの作品、元泥棒だった三國連太郎演じる主人公が警察の尋問に対して、思い切り笑える皮肉を沢山言うのだが、これがまた物凄く笑える。警察にあなたは泥棒する時は縄は用意しないのですか?という質問に対し、泥棒は縄など用意はしません。何故ならお縄になるなどと、言っては裁判を見に来ている客を爆笑の渦へと巻き込み、このシーンは私も大爆笑してしまった。更に凄いのが警察は嘘を言わせようとしている。嘘は泥棒の始まりではと言うようなことを言う。元泥棒による警察に対する皮肉いっぱいの凄い作品を観た気がする。法廷シーンでの三國連太郎の演技は本当に凄い。やはりこの人、ただ者ではないとこの作品を観て改めて感じた。三國連太郎=すーさんとばかり決め付けてはいけないし、そう思っている方に特にお勧めしたい。これまた間違いなく俳優、三國連太郎の代表作の一つだと言えるでしょう!
[ビデオ(邦画)] 8点(2006-09-08 21:30:39)(良:2票)
14.  日本侠客伝 関東篇
これはまた今まで観たマキノ雅弘監督、高倉健主演の昭和残侠伝ものとは違う(良い意味で)雰囲気の高倉健の陽気さとでも言うべきか?これはこれでまたしても面白かった。ほとんど言いたい事は既にぐるぐるさんが書かれていますが、花田秀次郎とは違った俳優、高倉健の魅力、新鮮さ、また脇を固める俳優陣にしても、これがまた1人、1人、きちんと描かれているから楽しめる。マキノ雅弘監督らしい殴り込みのシーンでの大迫力、ラストもいかにもマキノ雅弘監督らしい閉め方とでも言うのか?とにかくこの盛り上がりの持っていき方といい、本当に上手いなあ!と感心させられました。
[ビデオ(邦画)] 8点(2006-04-30 21:28:45)
15.  にっぽん昆虫記
今村昌平監督の女性の描き方が何とも凄い。タイトルの如く、本当に昆虫のようにして描くこの今村昌平監督の人間観察、主演の左幸子の凄まじい演技力あってこそ成り立つこの映画、一人の女性の生涯を生々しくリアルに捉えることで人間の生命とでも言うのか?何か凄いドキュメンタリーものでも観ているような気分になる。今村昌平監督のこのねっちこくしつこい演出に応えて見せた左幸子、この女優の演技力はただ者ではない。歩く姿まで本当に昆虫のようだ。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2005-11-23 13:33:20)
16.  肉弾(1968) 《ネタバレ》 
岡本喜八監督による戦争映画でありながらもコメディの要素も含めたこれは面白くて、最後はほんの少しではあるけど感動の秀作です。この作品の主人公、あいつを演じた寺田農の演技が素晴らしく、またその他の出演者も良いです。あっ!そうそう、仲代達矢のナレーションも良い。笑ってしまうのが、素っ裸の寺田農を見て他の軍隊の奴らが「あいつの○○○○」でけえなあ!て言うそのバックで流れる仲代達矢の「大したことはない」ていうのには思わず大爆笑です。この映画はどんな苦しい環境にあっても生きるということの素晴らしさを描いていて主人公のあいつじゃないけど、死んでしまったら立ちションベンも出来ないし、それはともかく間違いなく岡本喜八監督の代表作のひとつであると言っていい作品だと思います。
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-11-20 14:57:52)(良:1票)
17.  日本一の男の中の男 《ネタバレ》 
植木等主演による日本一シリーズはこの作品も見ていると余計な事など忘れて楽しめよ!例え会長だろうと部長だろうと上司に対しても言いたい事は包み隠さずにズバズバ言う。その気持ちの良さといったらない。造船会社の営業マンからいきなりストッキング会社への転勤なんて、えっ?全く別の世界なのにまるで関係ない。頭の回転の凄さと行動力がこの植木等演じる主人公の凄さを物語っていて、初めての世界に入った日に不快指数ゼロと笑ってる姿は正にそのままである。植木等を見てるとそれだけで不快指数ゼロになるのだ。叱られても平気、常に笑ってる主人公を見てるだけで嫌な気持ちを全て忘れさせてくれる力がある。植木等の演じるキャラクターはどこか寅さんと似てる。ただ寅さんのような笑いながら泣けるというような感動はほとんど無い。いや全く無い。それも寅さんとは違う魅力である。植木等主演映画には世の中の嫌な事を全て洗い流してくれるから時々見たくなるのだ。植木等主演映画の等のような人間がこの世には必要だと思います。  
[DVD(邦画)] 7点(2014-02-02 12:28:22)(良:1票)
18.  日本侠客伝 白刃の盃
長門裕之が敵対している相手の組に騙されて(罠にはまり)殺されるパターンはマキノ映画によくあるパターンでそんな相手の悪さをどう処分して見せるか?天津敏はいつも通り徹底的に悪人で見ていてこいつを高倉健がどうするか?マキノ監督らしく殴り込みシーンの迫力十分です。高倉健もやはり義理人情に厚い男としてとにかく格好良い。所々泣かせようとしてるのが見え見えで気にはなるが義理人情を大切に描くマキノ監督ならではの作品になっている。高倉健とマキノ雅弘監督のコンビはやはり最強のコンビだ。  
[DVD(邦画)] 7点(2014-01-05 12:48:11)
19.  日本一のゴマすり男 《ネタバレ》 
オープニングから軽快に歌いながら走り出す植木等を見てると嫌な事など全て忘れて気楽にやろうではないかて気持ちにさせられる。新人としての初出社の日にいきなり一仕事してしまう凄さこそこの映画の中等の素晴らしさである。出世の為なら何でもする。やたら誉めて誉めて誉めまくる時には徹底的に誉めてと本当にゴマスリしながらもミスしたら謝る。係長との釣りの場面や課長とのゴルフの場面での何とも調子の良いこと。この調子の良さとご気楽さが主人公の前向きな植木等の笑顔を見て楽しむ為のシリーズ映画である。日本一シリーズの植木等みたいに生きられたらどんなに楽しいかなと毎回毎回思わせながら見てます。  
[DVD(邦画)] 7点(2013-04-07 09:45:29)(良:1票)
20.  日本一の色男 《ネタバレ》 
これはもう完全に植木等の為の植木等の為に撮られたような作品である。スタートがまさか?の学校の卒業式の風景ってのが何とも意外な感じなのだが、それでもそこは植木等!監督が「無責任シリーズ」経験しているだけあって、ノリは完全にお気楽ムードである。ピアノでの変な歌、演奏が校長先生の反感を買い、クビになる。それでもただでは転ばない。一転して化粧品会社に就職!しかもその就職の仕方が凄い。笑える。もう本当に滅茶苦茶である。化粧品会社の営業部としての仕事も凄い運び方でどんどん稼ぎまくる。そして、女にモテモテ!次から次へと上手い口調で営業成績トップの先輩の女、団令子に勝負を挑む。そして、勝つ。更には惚れられて結婚の約束までしてしまう。その他出てくる女優陣の顔ぶれが草笛光子に白川由美、淡路恵子に浜三枝、中真千子、あれ?何だか「社長シリーズ」ぽいぞ!と思ったら監督さんも出てくる女優陣の多くは「社長シリーズ」にも出ている。「社長シリーズ」ファンとしてはそういう意味でも何か違った面白さが感じられる。それに比べると男優陣、特にクレージーキャッツのメンバーの使い方がちょっと勿体無いのが残念である。もっともっと見たい。見たかった。最後は何だか本当に寅さんの振られた方ぽくて、しんみりしている。はっきり言って植木等のキャラで持っているような作品です。他の人ではここまでのノリの良さは感じないと思うし、楽しめないだろう!ちゃっかりと自分の代表作である「無責任シリーズ」の宣伝までしちゃている辺りが凄いし、何とも憎めない。憎めないと言えば男優陣の中では私は植木等を除くと由利徹の社長さんが面白い。面白すぎですし、憎めない最高のキャラです。
[DVD(邦画)] 7点(2011-05-02 20:50:53)(良:1票)
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