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1.  女必殺拳 危機一発 《ネタバレ》 
前作とほとんど同じような作り方なんですけど、やっぱり前作よりしょぼくなっています。ほぼ全部が、「やってきた敵を悦ちゃんがやっつける」→「ぐぬぬ、あの小娘、今度こそ生かしてはおかん!」→「次にやってきた敵を悦ちゃんがやっつける」のループだし。それでも前作はサポーターで千葉ちゃんがいたりして、まだまともなストーリーっぽかったのですが、今作ではそれもありません(一応倉田さんがその役回りなんだろうけど、出番は少ない)。あと、医者っぽい敵の「腕切りシーン」で、折り曲げている本当の腕がしっかり映っているのはちょっと笑いました。誰か気づけよ。
[DVD(邦画)] 3点(2023-02-18 00:29:06)
2.  女必殺拳
いや、うん、とりあえず悦ちゃんのアクションが最初から最後まで堪能できるのはいいんですよ。しかしやっぱり、悦ちゃんのアクションが輝くのは、日本時代劇ですよね。こんなにひたすら「キエーッ」とか叫びまくる香港流は、悦ちゃんの魅力を十分に引き出しているとはいえません。もっとも、歴史的には、悦ちゃんの存在を世に知らしめて、後の1人の名女優(この時点では演技力はほぼ感じられませんが(笑)。当時19歳ですか・・・)の存在の礎となったという偉大な功績はあります。
[DVD(邦画)] 4点(2023-02-17 00:26:53)
3.  オルカ
シャチの動きとか撮り方などは、制約の多い環境の中で頑張っているとは思う。ただ、肝心の進行の部分が、攻撃も単調で人間側の反応も平坦なんですよね。尺の割に、えらく長く感じました。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2022-12-03 21:31:58)
4.  男はつらいよ 噂の寅次郎 《ネタバレ》 
大原麗子という人は、絶品の美貌と同時に程良い庶民性があり、そして人生の影のようなものも表現できて(しかもそれがとらやの中で浮いていない)、つまりこのシリーズのマドンナとしては完璧な適役なのです。そして、麗子様のキュンとするような声であんなことやこんなことを言われると、見ている方まで一緒になってどきどきしてしまうわけですが、それだけに最後の切なさ、そしてあっさり旅立ってしまう寅次郎の宿命が際立っています。●改めて見てみると、この作品は、マドンナの魅力を引き出すために脚本も集中している。冒頭恒例のとらや騒動(今回は起こっていること自体はハッピーなのも良し)から、まだ大物化する前のピン子のスパイシーなアクセント(実は麗子さんより年下だったとは・・・)、そして博父との出会いと同道というドラマが、まるで一筆で流れるように描かれて、ここぞというタイミングで満を持してマドンナ登場。以後は怒濤のマドンナ一本筋。その中でキラキラした湖面のように交錯するマドンナの光と影(離婚しそうな状態とした後という設定をフルに生かしている)。シリーズを代表する傑作だと思います。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2022-03-18 00:45:58)
5.  男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく 《ネタバレ》 
導入部ですでに、おいちゃんの病気(それもそこそこの重さっぽい)がネタになっており、そのため何か暗い雰囲気で幕を開けてしまう。で、SKDを作品世界に取り込んでしまうという野心については評価したいのだが、やはり料理しきれなかったというか、その部分だけ別世界になっている。そのため、あちこちで、ほかの作品では見ないような突っ込みすぎの台詞が目立ってしまっている。最後に寅さんが舞台を見てしまうのも無粋。あと、武田鉄矢が結局触媒役として機能していない(むしろ、僅かな出番の杉山とく子小母さんの方がよほど重みがある。ちなみに杉山さん、熊本弁も上手い。)。●ただし、キャスティングとしては、レビューショーの主役女優としての木の実ナナは的確であり、ステージ上でも照明負け・衣装負けしていない。その結果、シリーズ唯一といってもよいスポーティ筋肉質系マドンナを創出したという点においては意味があると思う。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2022-03-06 01:29:40)
6.  男はつらいよ 寅次郎と殿様 《ネタバレ》 
真野響子さんは歴代のマドンナの中でも3本の指に入るくらい好きな女優さんで、しかし、このシリーズの世界とは合わない気がしてたし、このタイトルだったらほとんど主役はアラカンだろうと予想していたのです。ところが、真野さんの持ち味を実に巧く引き出しているのに驚きました。何より、「夫が早世してそれに対する思慕の念を抱きつつ、新しい人生も朧気に考えているヒロイン」に、真野さんは実に的確にフィットしているのです。だから、「その後再婚した場合」を語る寅の「アリア」にも味わいが出ています。フラれるシーンは久々にすかっとした感じの(?)王道描写(このときのぎりぎりのところでその場を収めるさくらは、まさに神)。●考えてみると、この作品では寅さんはそれほどマドンナにのめり込んでいません。が、殿様からの例の手紙で、「あれ、俺って結婚できちゃう?しかもこんな美人と?しかも殿様のお墨付きありで?」と舞い上がってしまうわけです。ここでドキドキ感炸裂です(それにしてもこの手紙が読まれた後、なぜか一斉にどんより落ち込むとらやのメンバーのリアクションは、最高に笑える。いや喜べよ)。しかしその後で分かるのは、むしろ本当にフラれるのは殿様だったということです。そこが切なさと奥の深さを増幅しています。●というわけで、真野さんがヒロインである映画は貴重なので、点数もオマケ。あと、谷よしのさんが台詞多めなのも、ちょっと嬉しい。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2022-03-01 01:29:34)
7.  男はつらいよ 寅次郎頑張れ! 《ネタバレ》 
マドンナの登場がやたら遅く、初期作品の作り方に戻ったような感じ。ただ、藤村志保さんという典型的和風美人はこの作品世界との適合度は高いと思っていたので、これは何とももったいない。一方で、若者二人の恋愛譚は、中村雅俊と大竹しのぶという人材の力も加わり、制作側にとっても、当初の想定以上に話が広がり、異様に出来が良くなってしまったのではないだろうか。とりわけ大竹しのぶは、弱冠20歳にして、とらやの面々をコントロールするほどの求心力を発揮している(実家から戻ったシーンの存在感!)。サブゲストとしてはこれまでも桜田淳子や檀ふみという強力な例があったが、作中における磁場力はそれ以上だ。それと、もっぱらコーチを受ける立場だった青年が、最後に一言で場の色を塗り替える逆転の構図。●それと忘れてはいけないのは、パチンコ屋の杉山とく子さんではないでしょうか。最初は相互反発そのものだった寅さんとワット君が、ここで邂逅し、共鳴する。その変化の媒介を、ごく自然に(それも笑わせながら)行って、シーンの価値を高めているのです。これこそが役者の演技ですし、このシリーズは随所でこういう人たちに支えられています。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2022-03-01 01:13:25)
8.  男はつらいよ 寅次郎純情詩集 《ネタバレ》 
京マチ子がマドンナというのが想像もつかなかったのですが、年上お姉さんへの憧れ路線と、そう来ましたか。しかもこのシリーズにはまさか来ると思わなかった難病死別展開と、割とやりたい放題な脚本で、位置づけとしては意外とアナーキーな一作かも。●京マチ子と檀ふみの演技の相性は非常に良く、作品世界での存在感もあって、レギュラーメンバーが安心して「支えの演技」に徹している。それを後押ししているのが、浦辺粂子大婆様の偉大なピン刺し力。ただ、最後の再会は、ない方がよかったと思います。●ところで最後の柴又駅で寅が語る、マドンナと一緒に花屋をするという空想話。実はこれは必ずしも荒唐無稽なでまかせではなく、実際に寅は、第3作では温泉旅館で、第5作では節ちゃんの豆腐屋で、楽しそうに働いています。つまり、もしどこかで運命が少し動いていれば、寅は風来坊を止めて、堅気として働く一生になっていたかもしれないのです。この駅でのやりとりには、その辺まで含めた主人公造形の周到さと深さを感じます。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2022-02-20 12:47:40)
9.  男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け 《ネタバレ》 
前半の宇野重吉とのかけ合い、渥美さんの芝居が生き生きしているし、寅さんとしても新たなフィールドを開拓している。会話をしているだけでコメディが成立している。これで手応えを感じた山田監督が、その後のアラカン(第19作)とか仁左衛門(第29作)の登場を考案したんだろうな、と想像するのも楽しい。●その重吉さんは7万円のエピソードで役割終了かと思ったら、そのまま龍野まで引っ張っていき、それがぼたんとの出会いに絡んでくる展開。この構成も意外に斬新かも。ぼたんが柴又へ来てからは、生々しい金の問題とかが出てきて割と重たい雰囲気なんだけど、それがぼたんの涙一発で全部裏返るインパクト。●そしてやっぱりこの作品の大いなる価値は、岡田嘉子さんを引っ張り出して、その演技を映像に保存したことでしょう。あの激動の人生を送ってきた岡田さんに男性側から「僕は君の人生に責任がある」などということを言わせ、切り返しに岡田さんから、人生における後悔とは、という台詞を言わせるなど、山田監督ははっきりいって鬼です。そして、第10作の田中絹代さんと並んで、この人こそが監督にとってのマドンナだったのかな、ということも考えてしまいます。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2022-02-07 02:28:18)(良:1票)
10.  男はつらいよ 寅次郎相合い傘 《ネタバレ》 
前回登場作でもそうだったけど、リリーとの関係は、やっぱり恋愛関係じゃないんだな。ほかの人には分からない、放浪人としての感覚と感性が、言葉にはしなくても2人の間では共鳴しているし、そのことを無意識に2人とも分かっている。その視座が明確に設定されているからこそ、新たな切なさがこみ上げるし、演出もさらに突っ込んだ先を行っている。●相合い傘のくだりはもちろん名シーンなのですが、その前フリとして実に効果的なのが、雨の中戻ってきた寅次郎を何事もなかったかのように迎えるさくら、そして寅次郎の(迎えに行きたいという)内心を知ったときの、さくらの何とも言えない微笑みの表情。●そしてクライマックスの「幻の結婚承諾」シーン、ここでの浅丘ルリ子の演技は何度見ても凄い。「いいわよ」のときには、ずっと押し隠していたであろう少女のような純真さがふわっと現れている。しかし次の瞬間、さくら達が大喜びしている横では、すでに「何であんなことを言ってしまったんだろう」という強烈な後悔がにじみ出ている。そして寅が帰宅した時点では、膝を抱えて、まるでそれまでの感情の吐露を壁に塗り隠そうとするかのような無表情さ。●一瞬だけ登場する、デビュー直後の若き日の早乙女愛ちゃんも忘れてはいけません。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2022-01-28 00:16:28)(良:1票)
11.  男はつらいよ 寅次郎子守唄 《ネタバレ》 
寅が赤ん坊を背負ってとらやに帰ってくる!というシーンのインパクトが撮りたいために作られた作品、といえなくもなさそうですが・・・。やっぱり、赤ちゃんが両親から捨てられて通りすがりの人に押しつけられるというのは、ネタとして重すぎかなあ。それと、八方さんはダメ父親がはまりすぎなんですが(引取のシーンの経過説明で、ちょっとだけ落語っぽい台詞回しになるのは、あれはやっぱりサービスだったのかな)、寅母のミヤコ蝶々と一緒で、(あれだけの出番でも)強烈すぎて浮いています。●今回、寅さんは、意外にあまりのめり込んでないですよね。いつもの作品だったら、病気か怪我のふりをして病院に押しかけ、そこでお医者さんも巻き込んで一幕、とか絶対にありそうなんですが。むしろ、ガード下で遠くから十朱さんを見て考え込む表情に、何ともいえない奥の深さがあります。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2022-01-20 00:05:27)
12.  男はつらいよ 寅次郎忘れな草 《ネタバレ》 
そんなに恋愛方面にのめり込んだ作りにはなっていなくて、むしろ放浪者同士の心のふれ合いや交錯というのがテーマだったんですね。だから、あっさりリリーが消えてしまう展開の切れ味が光っています。もっとも、だからこそ、鮨屋での再会のシーンはいらなかったんですが。●内容的には、この時点では「異形のキャラ」とさえいえるリリーを、制作側がまだ使いこなせていない印象も受けますが、だからこそ、後の寅のある意味生涯の支えとすらなるリリーを発掘した意義は大きいといえますし、この作品があったからこそさらにシリーズの長期化が決定づけられたともいえます。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2021-12-26 23:11:43)(良:1票)
13.  男はつらいよ 寅次郎夢枕 《ネタバレ》 
お千代と助教授の初対面以降、寅さんは瞬時にシフトチェンジして仲介役(引っかき回し役?)を務めるようになる。なるほど、中期以降に出てくるキューピッド系の話の源流はここにあったのか、と思いつつ、ラストはもちろんこの2人がくっついてハッピーエンドなんだろうな、と予想する。ところがまさかの逆プロポーズという剛速球が飛び出して、ここでのドラマの重さは、それまでの割とマイルドだった雰囲気との落差が大きすぎなのです。追い打ちでラストのとらやの談笑場面、もうここでのお千代の静かなるアクション(そして1人だけ笑っていないさくら)の突き抜け度は圧倒的です。そんなわけで、終盤入口までとその後の10分では、まるで別の作品のようでした。●マドンナ関係以外では、せっかく正反対の寅と助教授を掛け合わせていながら、そこにギャップや変化の表現があまりないのが惜しい。それと、とらや場面も、笑いが少ない(おいちゃんの電話場面は例外ですが)割には気まずく沈黙するシーンが多く、ちょっと暗い感じ。●このシリーズではサブゲストにもこだわりがあることが多々ありますが、前半部分、わずか数分間の登場の田中絹代のインパクトも強力。ところで、この奥様の役は、別にビッグネームを当てなくても成り立ちます。そこにあえて絹代さんを持ってきたというのは、絹代さんこそが山田監督自身のマドンナだった、のかもしれません。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2021-12-19 16:21:05)(良:1票)
14.  男はつらいよ 柴又慕情 《ネタバレ》 
どうも、吉永小百合ととらやの面々はあまり演技の相性がよくないような感じで、演出も脚本も切れが悪いというか、あちこちでエンストを起こしてるんだよなあ。そもそも、いくつかの台詞で「幸薄そうな人」という表現が出てきますが、吉永さんは全然そうは見えません。この人がマドンナなのであれば、むしろ、びっくりするような王女様か令嬢タイプの人が出てきて、寅さんとのギャップを楽しむ、というパターンで見てみたいところでした。●ただし、「旅の道中でマドンナが寅と出会って変化する」→「柴又にてそれがさらに発展」という様式を初めて確立したという点では、シリーズ中重要作かもしれません。そしてそれが、「旅先では頼もしいけど家の中では頼りない」という後の寅の人格発展の起点にもなっています。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2021-12-15 01:09:29)
15.  男はつらいよ 寅次郎恋歌 《ネタバレ》 
いやー、こんなじめじめした陰気な寅さん作品があったとはねー。冒頭の雨の降り方からしてすでに陰鬱だし、旅芸人の一座とのやりとりも明るさが皆無。恒例のとらや騒動も、オチも笑いもないまま次に行ってしまう。さらに博母の葬儀関係の描写が延々と続いて、じめじめに追い打ちをかける。ラストの旅立ちも不吉な嵐の中。この変な一貫性は、何かを狙ってたのか?また、見ていて妙に尺が長いなあと思っていたらやはりそのとおりで、その長さがじめじめをさらに増幅している。●池内淳子はもともと落ち着きと風格がありすぎて、こういう純真無垢な役には合わないでしょ。喫茶店の電話のシーンなんかも、なかなか無理があります。●ただし、「逆にマドンナから迫られる形になって、そこで引いてしまう寅さん」の様式をシリーズで初めて提示した功績は大きい。この拡がりが、さらなるシリーズの発展を生み出しました。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2021-12-02 00:49:06)
16.  男はつらいよ 純情篇 《ネタバレ》 
最初に見たときは、若尾文子のマドンナの存在がどうも浅くて物足りなかったのですが、再見してもそれは変わりませんでした(笑)。よって、寅さんの恋の病というのも、あまり説得力はありません。ただ、若尾さんが問題というよりも、この作品はサブエピソード部分の出来が良すぎて、マドンナの出る幕が狭められてるのですよね。冒頭の宮本&森繁の強力なドラマとか、博の退職騒動の盛り上がりとか(もしかして、「寅さん相手に服を脱ごうとした女性」というのは、シリーズ中絹代が唯一なのでは?そして、宮本さんの驚きの視線を受けた切り返しの寅さんの「険しい悲しみ」の表情も凄い)。●シリーズの歴史という観点から見ると、(1)源ちゃんが本作から帝釈天に居着いている、(2)柴又駅での見送りシーンが初登場、という点でも重要な作品です。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2021-11-18 10:52:04)
17.  狼よさらば 《ネタバレ》 
何が凄いかって、最後、「街を出る」ですべて片付けてしまっていること。これって、都市型復讐サスペンスと見せかけておいて、実は裏テーマは、「ウエスタンを現代の社会に再構築させたらどうなるか」だったんですね。主人公と警視の関係は、ガンマンと保安官っぽくもありますし、それを考えると、最後に主人公が警視に発する一言も意味深です。そもそも主人公が復讐に立ち上がるきっかけとして、ウエスタンの撮影風景を見る、という分かりやすい一幕も挿入されています。
[DVD(字幕)] 5点(2021-06-01 00:45:47)
18.  男はつらいよ 寅次郎春の夢 《ネタバレ》 
まず最初に、このタイトル、時期が全然違いませんか?で、内容ですが、香川京子が意外なほど輝いてません。このシリーズには合うかと思っていたのですが・・・。ヒロインとしての造形も、12作目の岸恵子あたりの使い回しっぽい感じ。しかししかし、横から出てきて全部を吹き飛ばすのは、遂に登場、さくら絡みの恋愛沙汰(!!)なのです。博と結婚して以降、ひたすら愚兄の色恋を影からひっそりと見守り続けてきたさくらに対して炸裂するあの一言、これによって作品世界の全体が揺らぐほどの衝撃があるのです。それを受けて変化するその後の倍賞千恵子の芝居も絶妙ですし、また、その引取として、明け方のごみごみした上野駅脇での別れのシーンが効果的に機能しています。寅さん、一晩中面倒見てあげたんだね。でもマイコー、あのお守りをもらっちゃったら、君の恋愛も一生成就しないと思うけど。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-09-24 02:00:41)
19.  男はつらいよ 翔んでる寅次郎 《ネタバレ》 
桃井かおりがマドンナってのは、前々作の武田鉄矢に続いて「ハンカチ」からの引っ張りなんだろうし、そもそもこのシリーズにこの人は合わんだろ・・・とあまり期待していなかったのですが、出会いの場面などは予想外にしっかりしている。桃井かおりのぼーっとした感じと、それに対し言葉少なに応答する寅さんが、むしろ侍の斬り結びを見ている感じで、意外に新鮮なのです。そこから進んで、ウェディングドレス駆け込みのシーンなんかも、そのシーンから逆算して作品を構成したんだろとも思いつつ、それはそれでインパクトはある。ところがそこからがどうも低空飛行で、結局桃井はその辺の若者のモラトリアムみたいな極小課題でうじうじ立ち止まっているし、布施明との関係を(制作側が)どうしたいのかも分からない。最後の結婚式は、博&さくらの結婚の再現みたいで、ある種のサービスだったのかもしれませんが、やはり機能していません。あと、せっかく引っ張り出した木暮実千代姐さんが気品のかけらもなく撮られているのは、一体どうしたのという感じ。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2020-09-17 01:00:28)
20.  男はつらいよ 葛飾立志篇 《ネタバレ》 
樫山文枝さんがマドンナというのは、かなり期待したんですよねー。ほかの作品でいえば長山藍子さんとか大原麗子さんと一緒で、こういう庶民派美人こそが、このシリーズには相応しいと思っていたのです。ただ、設定が大学のインテリ助手になっちゃってて、そうなると、樫山さんの魅力というか本領もやや減少です。大体、この設定だったら、寅さんがそれまでやったことのないような勉学に本当にのめり込んでしまう、というところにコメディがあるはずなんだけど、寅さんがそんなことするわけないしね(したがって、ネタの活用不足感が残ってしまいます)。とはいえ、最後に大学教授と結びつけなかったのは、奥行きと余韻を残しています。樫山さんの映画出演作は貴重なので+1点。あと、桜田淳子も意外に作品世界にはまっていて、もう少し見たかった(この人、ドリフのコントでもきちんと絡む能力もあったりして、コメディに親和性が高いんですよね)。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-08-03 00:11:26)
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