1. バベル
《ネタバレ》 出演者は豪華だけど娯楽性は全く無し。 それぞれの登場人物の心情を表すかのような音楽とドキュメンタリータッチな映像。 一丁のライフルによって次々と国境を超えて発生する不幸の連鎖。 映画の流れに沿うと場所も時系列も全てがバラバラだけれども、それが最終的に絶望や孤独に打ちひしがれても、最後に人を救うのは家族の繋がりなんだと言うラストに結びつき、2時間半近くに渡るこの映画のメッセージを読み取ることが出来たような気がします。 途中何度か「え??」と思うような描写があったけれど(特に日本編で)特に気にすることなく最後までじっくりと鑑賞できました。 出番が少ないと観終わった直後に感じた役所広治の出番も、今思えばあれだけの出番だったからこそ最後の刑事との会話で言葉の重みが感じれたと思うし、ブラピも異国の地で信頼できる人が少なく妻の窮地に焦りを募らす姿がとてもリアルに伝わってきました。 特筆すべきはやはり菊池凛子の演技。耳が聞こえず、健常者の人に言いたいこと、気持ちを伝えることが出来ずに胸の内にあるもどかしさや焦燥感を見事に表現できていたと思います。 オスカー受賞はなりませんでしたが、ハリウッドが国籍に関係なく彼女をキチンと評価したことは素晴らしいことだと思いました。今作の菊池凛子や「ラスト・サムライ」の渡辺謙のように国境を超えて活躍できる日本人の俳優がもっと増えてくれたらいいですね。 同じような複数の物語が展開する映画では「クラッシュ」の方が個人的には好きですが、観た後の味わい深さはこの作品の方が上だと感じました。 [DVD(吹替)] 8点(2008-02-06 18:26:22)(良:1票) |
2. ハイド・アンド・シーク/暗闇のかくれんぼ
《ネタバレ》 ラストでオチにあたった時、「またか」と「あぁやっぱりな」という2つの落胆の思いが同時に来ましたね。オチに期待してこの作品を観ましたがこの作品以前にも「アイデン○ィティー」や「シークレット・○インドウ」などでこの手のオチを何度も経験していて、もう呆れました。一体何回使い回された二重人格オチをやるのかと。中盤までは確かに良い感じの雰囲気と演出でしたが、途中からオチが見えた気がして嫌な予感がしましたがその予感が見事に当たってしまいましたね。見所を言うならダコタの黙っていても恐ろしいくらいの卓越した演技力、「ケープ・フィアー」の時みたいに狂ったデ・ニーロが見れるくらいですね。 [DVD(吹替)] 4点(2007-02-24 16:21:32) |
3. バタフライ・エフェクト/劇場公開版
《ネタバレ》 「素晴らしい!」これが観終わって真っ先に感じたことでした。シンプルだけどこういう言葉がとても似合う映画だったと思います。最初は彼女を救うためだけのはずが、やがて皆が幸せでいられるように何度も過去に戻り、運命を変えるが毎回その代償で誰かが必ず不幸になる。目まぐるしく状況が変わるものの、観る側が全く混乱しない構成は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズにも繋がるものがあり、見応えがかなり感じられました。前半のサスペンススリラー的な展開で一気に夢中になり、後半でのタイムスリップ展開で前半であった伏線を見事に活かしきって感動のラストへ繋げていくこのストーリー展開にはもはや脱帽です。最近のネタ不足と言われているハリウッド映画の中で、これほど脚本が輝いている作品を観れたのは本当に嬉しくもあるし、今後にも期待してしまいます。少年犯罪や児童虐待などといった社会問題もストレートに描いていたのにも驚かされましたが、何より驚いたのは主人公を取り巻く登場人物の演技でしたね。状況が変わる度に性格や立場が全然違う役柄をどの場面でも違和感無く演じきった俳優の皆さんの実力にも脱帽でした。ラストでの自ら彼女との出会いを根本から切り離す主人公の心情が観ていた俺にも強く響き、ラストシーンでのすれ違いではもう本気で泣きそうになりました。そこで流れていたOasisの「Stop Crying Your Heart Out」も場面との相性がとんでもなく良く、元々大好きな曲でしたがこの映画を観たことで更に好きになりました。キツい暴力描写が多々あったのが少しマイナスになりましたが、この作品は俺にとって久々に「観て良かった!」と心から素直に言える作品ですね。 [DVD(吹替)] 9点(2006-12-13 18:25:09)(良:1票) |
4. パニッシャー(2004)
DVDのパッケージの裏表を見て何となく「フェイス・オフ」の匂いがプンプンしたので(←意味不明)借りてみました。確かにアクションが凄いのは認めますが、脚本がかなり生ぬるく感じましたね。「これは復讐ではない。戒めだ」とか奇麗事言ってますが、どう見てもただ妻子殺した相手を猛烈に痛めつけて結局は復讐してるとしか思えないのですが。冒頭から30分辺りまではよくある流れで進みますが、後はクライマックスまでひたすら復讐に固執した形で大した工夫が無くダラダラ感が常に感じられました。全体的にトーマス・ジェーン側に描写の視点を置き過ぎているためかトラボルタの存在感が凄まじく薄い気がしました(出番も貫禄も結構少なかった気が・・・)。けど、ご近所ネタや襲い来る刺客にも個性が感じられたため(特にあのマッチョ男)退屈はしなかったので6点です。 [DVD(吹替)] 6点(2005-09-18 16:51:58) |
5. バンディッツ(2001)
ウィリス、ソーントン、ブランシェットと豪華3人の共演・・・の割には結構影が薄いこの作品。レンタル店でふと目に止まり「あぁ~そう言えばこんな映画あったなぁ。」と思って興味本位で鑑賞しました。まずコメディとラブロマンスとアクション、どれもバランス良く作られているとは思いましたが、どのジャンルもあと一押し何か印象に残るような要素が欲しかった気がします。冒頭とラストの繋がりも上手くまとまっていましたが、2時間を越える上映時間の割には内容は普通って感じでした。地上波でよくループして放送されていそうな映画ですね(っていうかこの前金曜ロードショーでやってたな。この映画(笑) [DVD(吹替)] 5点(2005-07-17 18:01:33) |
6. パッション(2004)
コレ観てショック死した人もいるぐらい暴力描写が凄まじい映画だと知っていたので、俺自身が観てショック死しないかどうか鑑賞中マジ怖かったです(汗)とりあえず俺はキリスト教や聖書などについては知識ゼロに等しいので、その辺はノータッチで書きます。この映画でメルギブが最も伝えたかったのは何よりも「相手を赦す」ことに尽きると思う。普通だったら誰もが人間性の欠片も無く、必要以上に自分に凄惨な暴力を繰り返す輩を赦すことは出来ないだろう。それでもイエスは、相手を憎むどころか神に対し「彼らを赦してください」と願い続けた。そんな彼の姿を見て俺は強く心打たれた。何故彼はここまでされても人を赦すことが出来たのだろうか?何が彼をそこまで忍耐強くさせることが出来たのだろうか?鑑賞中はずっとこの考えが頭を離れなかった。劇中を観る限りではよく考えがまとまらなかったが、この映画で唯一はっきりしているのが、イエスはあくまで人間であったこと。「神の子」とも呼ばれる彼が常人と違っているところと言えば、相当の覚悟が出来ていたことに信じる気持ちが限りなく高かったことだろう。彼の劇中での精神は本当に痛いほど伝わった。この映画は最近よくすぐに苛立つ俺と同世代の若い人に観てほしいと思う。ただ、暴力描写があまりにも過激すぎて勧めにくすぎると言うのも事実なんだけど・・・。余談ですが、コレ観た後にテレビドラマ「ごくせん」を観る予定でしたが、鑑賞後観る気が一気に失せました。 5点(2005-01-24 18:12:43) |
7. ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
俺は特別このシリーズに思い入れがあるわけでもないし、原作も読んでないタチなんですが何故か映画は毎作観てしまいます。率直な感想は特に可もなく不可もなく正に普通って感じですね。上映時間も前2作と比べて少し短くなってるし、監督も代わっているのでどんな感じになってるのかなと多少の期待はありましたが。あまりこのシリーズについて詳しくないため、細かいところや原作との比較などは全く言及できませんが、とりあえずテンポは悪くなく前2作より少しは観やすくなっていると思いましたね。主演3人も1作目の時とかなり変わっていましたが、まぁ良しと(←何が?)。本作で登場した新キャラも印象深いキャラクターが多く、これもなかなかのもの。ちょっと欲を言うなら、その新キャラの中の最も重要なゲイリー・オールドマン演じるシリウス・ブラックはもっと掘り下げて描いてほしかったなぁと思います。まぁ気づけば結構ダラダラとレビュー書いてしまいました。ハリーポッターファンの方お許し下さいm(_ _)m次回作の「炎のゴブレッド」は原作は2巻組みだから映画にしたら多分3時間越えそうだな・・・それでも結局は観ちゃうんだろうな、俺(アホ) 6点(2004-12-29 12:33:09) |
8. バイオハザードII アポカリプス
《ネタバレ》 続編へ大きな期待を残してくれた前作のラスト。そこからどう繋げていくのか観る前から楽しみだった本作なのですが、マジ想像以上の出来でした。まずアクションが前作よりも大幅に全編に渡って繰り広げられ、前作でのアクションが物足りないと感じた人には、大満足の出来になったのではないかと思います。地下がメインだった前作ではゾンビの攻撃パターンも同じだし、恐怖度も比較的少なかった。けど、本作では地上がメインになりゾンビも人数、恐怖度共にパワーアップ。冒頭の導入部分から緊張感が高まり、それが最後まで途切れることなく続くので観た後は結構疲れました。けど、こういう飽きを感じさせないのも93分と言う短い上映時間と映画全体のスピード感があったからこそだと思います。登場人物の描き方が少し甘いかと感じましたが、まぁそれは仕方ないかと。クライマックスでのかつての恋人同士の戦いは、ホラーとアクションが続いた本作で唯一切なく哀しく感じた場面であり、好印象です。核爆発シーンやヘリ墜落もリアルな描写に思わず口開きっぱなしで、感嘆してしまいました。不満を少し言っておくならアクションシーンでのカット割が細かすぎ、カメラ動きすぎ。それに舞台も夜なので誰がどういう状況に陥ってるのかが分かりにくい場面も多かった。それと前作でも同じくリッカーが弱すぎ・・・3匹も居たのにアリスにあっと言う間に全滅させられてるし。あと、音で驚かす手法もあまり頂けない。あのおかげで劇中何度ビクッとしたか。まぁそれでも全体的な出来は同じ続編の「トゥームレイダー2」なんかよりは断然良いし、「シリーズの2作目は当たらない」と言うジンクスを打ち破ったのも素晴らしいことだと思うので8点です。あぁ・・・これだったら「3」が公開されたらまた観に行くかも。 8点(2004-09-19 21:08:33) |
9. ハード・トゥ・キル
凄まじい勢いで回復するセガール。凄まじい勢いで相手を殺しまくるセガール。無敵である彼ならではの映画ですな。コレは。 5点(2004-07-27 14:12:04) |
10. パール・ハーバー
コレを初めて観たのは、当時中1の頃で友達5人ほどで映画館へ観に行きました。映画開始10分経ってソッコー俺の右に座ってる友達が寝てた(比較的デカイいびき付きで)。左隣の奴は、やたら俺に話しかけてくるし、まぁ映画前半自体も詰まらなく、さらにヒロインが二股すると言う最悪な内容だったけど環境も最悪な状態だったのを今でも憶えてます。さすがに真珠湾攻撃シーンは迫力があり、友人全員も真剣に観てたんでそこはまだマトモに鑑賞出来た。でも後半からまたどうでもいいドラマが冴え渡り、ふと左右の座席を見ると今度は友人全員寝てました(爆死)。俺自身も真珠湾攻撃以外は殆どあくび出っ放しだったし、ケツも痛かったのでヒジョーに苦痛でした。普通だったら2時間前後に収まりそうな内容を無駄に3時間まで延ばし、史実とは全く違う描写を連発したり、ヒロインに二股させるし、もう最悪な出来。ベンとジョシュの2人がゼロ戦を撃墜しまくるシーンでは(←ここも史実とは違う)「戦争はかっこいい物では無い」と言うスピルバーグとは正反対にベイさんは「戦争を娯楽」と考えているのが(俺には)見えるような気がした。本来なら0点にしても良いんですが真珠湾攻撃シーンが史実に間違いまくりなものの唯一迫力があったのに免じて1点おまけしておきます。 1点(2004-07-27 14:06:18) |
11. パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち
公開時~DVD発売あたりまでがもの凄く高評価だったんで、かなり期待してたんですが・・・期待はずれ。アクションは予想以下だったしテンポもあまり宜しくない。でもジョニデのジャック・スパロウ役は完璧なキャスティングだったと断言したい。彼のクセのある演技がこの映画を1番支えていたんじゃないかと思わせるほどでオスカーノミネートも納得。続編も既に決定してるんだから、シュワちゃんのターミネーターやイーストウッドのダーティハリーみたいにこのジャック・スパロウがジョニデの定番キャラになると思うな(俺には)。しかしその彼の強烈なキャラクターでブルームもナイトレイも存在感をかなり省かれたと感じたのは俺だけなんでしょうか?つーか、ナイトレイ19歳か・・・若いねぇ。俺と3歳差(以下略)まぁこの映画は純粋娯楽なんだから何度か観れば本格的に楽しめるかもしれないけど2時間半近くもある映画を何度も観る気にはなれないし、それだったら別の映画観るし・・・複雑だな。地上波で放送されたら観るかもしれないけど。 5点(2004-07-11 20:10:05) |
12. バリスティック
「90秒に一度の大爆発や6万発の銃弾が飛び交う」っつー宣伝に釣られて観てしまった訳なんですが、何か消化不良感ありまくりの映画でしたね。確かにバンデラスとルーシーの2人は、かなり体張ってたし存在感も抜群だったと思うんですが、それ以外のキャラクターは居た事を忘れると言うより「こいつ誰だっけ?」って感じで存在感が凄まじいぐらい薄い。アクション面では爆発の数は確かに「90秒に一度」らしく多かった訳なんですが、演出が悪いのか分からないけど今一つ興奮できない。あっちでボーン!こっちでボーン!って爆破の数が多けりゃいいってもんじゃないと感じましたね。つーか、「銃弾6万発」はウソだろ?そんなに撃ってないじゃないか。多く見積もってもせいぜい1万発ぐらいだと思うんですが?気のせいですか?まぁとにかくこの映画は「爆破や発砲数が多くても決して面白い映画になる訳じゃない」と言う事を教えてくれた映画ですね。うん。要は数じゃなくて質なんです。質。監督にはジョン・ウー作品を観る事をお勧めします。一応バンデラスとルーシーの2人が良かったんで3点。 3点(2004-07-08 23:00:44) |
13. ハリー・ポッターと賢者の石
そもそも俺はこの映画が公開するまでハリポタの事は殆ど知らなかった。それが災いしたのか劇場で鑑賞してた時もDVDで観ていてもあまり楽しめない。キャラクター像にしてもストーリーにしてもよく分からず画面から「分からんかったら原作読めやゴルァ」ビームが出ているように思えた(俺には)。今思い返してみてもこの映画には印象に残るシーンが極端に少ない。唯一完全に憶えているのは羽の生えた玉を追う競技してるとこぐらいしかない。2時間半越の長い映画なのに印象に残るシーンが少ないのは俺にとっては致命的だった。同じ原作も読まず全くの1から鑑賞した「ロード・オブ・ザ・リング」はマニアになるぐらい熱中しましたが、この2作の違いはやはり印象に残るシーンや観客を映画の世界観に引き込む雰囲気が全然違うことが全てなんだと思いました。映画自体は4点ですが、エマ・ワトソンが終始目が入っちゃう程可愛かったので1点おまけで5点にしておこう。 5点(2004-07-03 14:25:41) |
14. パーフェクト・ワールド
《ネタバレ》 俺はこういうアメリカのカントリーロード系の映画が大好きでありまして、キャストもコスナーとイーストウッドと言う豪華な2人の競演との事でDVDで鑑賞。 いや、ホント素直に感動しました。乗ってる車をタイムマシンに例えるシーンで心が不思議と和み、ラストの別れのシーンも涙腺ウルウルでした。キャスト全員の演技も予想以上に素晴らしかったです。本来なら悲しいはずのラストですが、何故か妙に心が開放される気分になったりと10点付けても良い程の出来なんですが残念ながらこの作品にも少しの粗はあります。 まずブッチとレッドの繋がりが殆ど描かれていないのは痛い。レッドがブッチを最初に監獄に送った人物なのにその描写が劇中ではただの付け足し程度にしか表れていなかった。それはこの映画の中ではかなり致命的だと思うんですね。ブッチと子供の交流をメインに描いてたからなんでしょうか、そういう所も含め警察全体の追跡も中途半端になってしまったのは残念です。 8点(2004-06-28 22:51:30) |
15. バーティカル・リミット
えーっと、この映画での最大の失敗点は救出作戦に「ニトロ」を持って行った事に尽きると思います。アレの影響だけでどれだけの犠牲者が・・・。ましてや誰一人そのニトロの危険度の認識が無いのには唖然としましたよ。アフォじゃねーか?ヴァカじゃねーか?と突っ込みまくりました。人を救出しに行くのにそんなずさんな対策でどーするんだよ?レスキューには仲間の犠牲は仕方の無い事とか言われますけどコレはそれ以前の問題。正直こんなのは1点レベルの糞映画ですがスコット・グレンの熱演に免じて2点。 2点(2004-06-27 14:56:50) |
16. ハンニバル(2001)
コレを観ながらご飯を食べれる人は、相当怖いもの知らずな人だと心から尊敬したい。 2点(2004-06-26 14:50:20) |