21. プリシラ(1994)
ロード・ムービーの一番悪い部分がそのまま出てしまった感じ。途中で起こる出来事が、単にその場をつないでいるだけであって、あってもなくても結論を左右しない、つまり必然性がないのです。3人のオカマとという設定と、やたら派手なだけの衣装に寄りかかってしまった感じ。選曲も有名曲ばかりで面白みがない。 [DVD(字幕)] 4点(2009-03-04 02:06:38) |
22. フェイク
設定が設定なんだから、もっとギャップに悩む場面とか、ばれそうになって焦る場面とかがいろいろあるかと思ったのに、意外と最後まですーっと流れてしまいました。それと、奥さんの描き方がステレオタイプで、しかもぎゃーぎゃーうるさいだけなのが気になりました。あれはリアリティがないです。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2008-01-07 04:18:48) |
23. ブロードウェイと銃弾
他のアレン作品に比べて、特段出来がいいとは思わない。どんなシーンでも、構成上明らかに不要な人物までがやがやと画面に映り込んでくるのが最初から最後まで気になった(したがって、当然、目障りで無駄な動きも増えてくる)。美術関係に+1点。 [DVD(字幕)] 4点(2007-11-09 04:13:15) |
24. フル・モンティ
《ネタバレ》 いかにもイギリスなダメ人間奮起一番ドラマなのですが、他の同種ものに比べると、生活描写力も弱く、キャラクターも弱く、テンポも悪く、登場人物の「突き抜け度」も弱い。全体的に中途半端です。それに、ストリップって1回脱いじゃったら終わりなんだから、再生の手段としても弱いんじゃないのかな・・・。ラストの後、主人公たちがどうなっていくのかが、あまりイメージできません。 [DVD(字幕)] 5点(2007-11-03 14:55:04) |
25. フォーエバー・フィーバー
《ネタバレ》 見る前から、ダンス!ダンス!ダンス!の単純一直線路線を勝手に頭の中で期待していたので、あれもこれものつまみ食い的進行にはちょっとついていけませんでした(変身後の弟の美しさが、ダンスよりも印象に残っちゃいかんでしょ・・・)。映画の中からインチキトラボルタが出てくるなんていう無茶なアイディアは面白かったので、そういうのがもっと見たかった。あと、主人公が宮川一朗太に似ているのも気になりました。 [DVD(字幕)] 5点(2007-03-19 02:57:50)(良:1票) |
26. ファミリー・ゲーム/双子の天使
《ネタバレ》 ナンシー・マイヤーズって、いい素材の作品をださい素人演出で台無しにする人というイメージがあったのですが、これもまさにそうでした。何がまずいかといって、あちこちで頻出する説明台詞、説明動作、説明演技の数々。見ている方が恥ずかしくなります。そうかと思えば、プールサイドでの全員対面のシーンなんて最もポイントになるはずなのに、それぞれが状況説明の一言を吐いて終わり。そりゃないでしょ。登山のシークエンスなんてどうみても全部不要だし、そもそもこの内容だったら父の婚約者の存在自体が邪魔です(作中の家族にとってと同様に)。点数はもちろん、11歳にして二役という難役に挑んだリンゼイ・ローハンの頑張りに対して。 [DVD(字幕)] 5点(2007-03-16 00:02:53) |
27. プリティ・ブライド
意外に笑える場面もそこそこあったのだが、こんなアホコメディにギアとロバーツというのがすべての間違い。もっと若い人にやらせていたら、そんなにちぐはぐになることもなかっただろうに・・・。 [DVD(字幕)] 4点(2007-01-01 01:57:57) |
28. フリー・ウィリー
このタイトルと、「動物モノ」「シリーズ化されている」「子供が主人公」という前情報から、子供と動物が繰り広げる大忙しドタバタ・コメディを勝手に予想して見てしまいました。すみません。いつまでたっても笑わせてくれないので、違う作品を見ているのかと思いました。ただし、いずれにせよ、動物を不必要に崇め奉る作品は好きではないです。●あと、主演の彼の演技が下手すぎなのは、致命的ではないかと思うのだが・・・。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2006-11-04 01:59:30) |
29. フライド・グリーン・トマト
回想の方は特段目新しくもなければ必然性もない話が淡々と積み重ねられているだけだし、現在の方は、制作側の狙った線がミエミエで、かえって醒める。キャシー・ベイツやジェシカ・タンディといった大御所を食ってしまったM・S・マスターソンのはまり役ぶりに4点。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2006-08-14 02:45:27) |
30. フィッシャー・キング
すみません、心温まるわかりやすいヒューマン・ドラマを期待して見た私が悪かったのです。いつまでたっても単調に続くじめじめした半分妄想話に参ってしまいました。マーセデス・ルールのオスカー受賞も理解困難。 [DVD(字幕)] 4点(2006-07-28 03:16:10) |
31. フォーエヴァー・ヤング/時を越えた告白
《ネタバレ》 タイトルと設定から感動作になることは期待できるのに、方向性がばらばらで、結局素材の良さを殺している。この話は、かつての恋人を捜し求める主人公の心境だけで十分人を感動させられるのだから、FBIが追っかけてくるなんて部分はまったく不要。ジェイミー・リー・カーティスとの出会いも安直極まりないし、そもそも彼女の立ち位置自体が不明確(結果、子役のイライジャに食われている)。タイムトラベルならではのギャップや戸惑いの部分も、ほとんど表現されていない。それと、最初の過去の部分も、ちょっと手抜きでしたね。 [DVD(字幕)] 5点(2006-01-01 03:02:51) |
32. ブラス!
優雅で力強いブラスの音色に反して、内容的にはかなり陰鬱で気が滅入る話なのだが、音楽演奏の場面は極力ポイントのみに絞り、あとはひたすらメンバーの生活面を追い続けた描写に、制作者の強い表現意思を感じる。窮地に追い込まれても、みんなどことなく飄々として冷静でいるのが印象的。 [DVD(字幕)] 7点(2005-12-19 00:59:53) |
33. フレッシュ・アンド・ボーン/渇いた愛のゆくえ
《ネタバレ》 大平原を基調とした撮り方は悪くないのだが、内容的にはダラダラ長い印象を受ける作品だった。ヒロインはもっと、ベースは純粋で、でも人生の暗い影もあるという表現をしていかないと、設定過去の説得力が出てこない(そしてメグには無理であることはいうまでもない)。また、グウィネスの役は、もっとアホっぽい、または何も考えてなさそうな人にやらせるべきだった。この演技だと、何で彼女がカーン親父についてきたのか、まったく分からないのですが。 [DVD(字幕)] 4点(2005-09-09 00:08:23) |
34. プリティ・リーグ
スポーツものとしての突っ込みはやや甘いが、その分、グラウンド外の部分を丁寧に描いていて好感が持てる。ジーナ・デイビスは、プレイ姿も立ち居振る舞いも凜としていて最高に格好良く、まさに適役。逆に、トム・ハンクスは、いくら不良中年の演技をしても、どうみてもいい人そうに見えてしまって、ミスキャストだったと思う。脇役の人たちのキャラクター創造にも十分配慮されていて、監督の誠実な姿勢を感じる。 [DVD(字幕)] 7点(2005-07-15 02:05:14) |
35. ファーゴ
《ネタバレ》 いろんな人たちの思惑が交錯する中盤まではかなり丁寧なサスペンスが展開されていて、思いっきり期待したのに、あの何のひねりもない収束はいったい何よ!マイク・ヤナギタは何かの伏線に違いないとか、途中から動向が伏せられる危険な相棒と被害者の奥さんはどう動いてくるのかとか、頑固な義父社長は本筋の流れにどう絡んでくるのかとか、マクドーマンドとメイシーはどのような心理戦対決シーンをやってくれるのかとか、主人公以外の警察はどうやってアシスト捜査をするのかとか、一番危険なアジア系顔のお兄さんが最後は何かするに違いないとか、勝手に期待してしまった私がアホでした。全体のレベル自体はそんなに低くないと思うが、あまりにも期待との落差が大きかったのでこの点数。 [DVD(字幕)] 5点(2005-07-13 01:22:09) |
36. フラッド
洪水という装飾を除けば、骨となる部分はB級アクション以外の何物でもないが、とにかく最初から最後まで水!水!水!にこだわりまくり、出演者に乾いた快適な衣装など1秒たりとも着せなかった制作者の偏執狂的な姿勢だけは評価したい。 [地上波(吹替)] 4点(2005-05-01 23:09:06)(良:1票) |
37. フィラデルフィア
よくまとまってはいるが、それ以上に心に訴えてくるものはない。つまり、その素材によって何を表現したいのかが不明確ということ。トム・ハンクスは、序盤はなかなか見せたものの、途中からはデンゼルばかりに大活躍を許しており、明らかに存在感が薄れている(バンデラスとの関係も、バンデラスの真摯で一途な演技に比べ、まったく同性愛の表現を行っていない)。そもそも、ラストがあのようになるのならしかるべき医学的描写を行っておくべきだと思うが、それもなされていない。法廷シーンも緊迫感なし。 [DVD(字幕)] 5点(2005-05-01 03:14:25) |
38. プライベート・ライアン
この作品によって何が表現したかったのかはよく分からないし(いくつか想像はできるが、そうだとしたら目的と中身が合っていない)、トム・ハンクスはどうみてもミスキャストだし(少しも軍人に見えない)、ラストの雑な締め方は何じゃそりゃという感じだし、突っ込みどころはたくさんあるのだが、どんなに地味に真面目に決めようとしてもどうやってもにじみ出てしまうスピルバーグのエンターテインメント系演出センスによって3時間以上そこそこ退屈せずに見られてしまうという、何ともたちの悪い作品。あと、音響効果は素晴らしいと思う。 [DVD(字幕)] 6点(2005-04-11 02:17:09)(笑:1票) |
39. ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ
音楽自体は、普段聴かない分野のもので新鮮だったのでこの点数。ただし、作品としての構成には疑問があり、例えば、事実を伝えたい、もしくは記録したいのであれば、単なるインタビューの丸投げや映像の垂れ流しではなく、最低限の周辺データを盛り込まなければ記録にならないし、他方、解釈や表現を伝えたいのであれば、演奏と語りが交互に挟まれるだけという貧困な構成ではどうしようもないだろう。つまり、見ようによっては、全体が制作者の壮大な自己満足にしかなっていないということ。 [DVD(字幕)] 6点(2005-04-09 15:20:04) |
40. フォレスト・ガンプ/一期一会
《ネタバレ》 「アメリカ人って歴史の短さコンプレックスがあるから、こうやって『アメリカにも歴史はありますよ!』みたいにされると、ころっとやられちゃうんだよね」ととりあえずは言いたくなってしまう。また、しつこいナレーションも、本来なら、いい加減にしろと言いたくなるはずである。しかしそれでもこの作品にそこはかとない好感を持ってしまうのはなぜなのかと考えていたのだが、やはり、主人公フォレスト・ガンプの人物造形に尽きるのだろう。彼は、自分の話を聞いていない人にも、聞いてくれる人にも、とにかく語る、語る(何でそんなにテンションが高いの?という理由も、最後に分かる仕掛け)。どの人に対しても、誠実に、公平に、愚直に語る。その語り口は、迷いがなく、確信に満ちている(話の中に出てくる主人公の行動そのものと同じく)。だから、見る側の誰に対しても、一筋の希望の光を与える結果になっているのだろう。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-02-20 00:00:59) |