1. フローズン・リバー
《ネタバレ》 人によっては『地味』『起伏がない』だからつまんないの一言で片付けられそうな映画だと思います。けどカナダとアメリカの国境近くの町並みを見ただけで骨身に染み渡る荒涼さが伝わり、その雰囲気だけでもこの映画の魅力を高めていると思います。何と言っても主演のレイ役メリッサ・レオの確かな演技と諸々の感情の軋みがシワに深く刻まれた、あの顔が物語のすべてを語っているようで本当に素晴らしい!相手の先住民の無表情だけど子供を義母に奪われた悲しみを一瞬、垣間見せた絶妙な演技を見せたライラ役のミスティ・アップハムも見事な存在感でした。二人がお互いを少しずつ知り、次第に関係を深めますが、そこの見せ方もあくまで淡々として静かにじんわり伝わってきます。金銭的に困窮してるからやむ得ず不法入国に加担してしまったレイですが、それによって得た大金をすっかり頼りにしてしまう脆さ・・最終的にはライラを強引に説得し最後の不法入国者の運びを続け、トラブルに巻き込まれます。ハッキリ言ってレイのあの行動や発砲行為は目先の金に焦っての軽率行為で片付けられますが・・この金を手に入れたら新しい家を得て、少なくとも今よりはマシな子供達との生活を手に入れれる上、ライラの子供を取り返して彼女もやり直せる、自分とライラの為に切迫した願望の表れが、ある意味頼もしくもあり悲しくも見えます。最後のレイの決断は自分だけでなく、ライラとの今後を考えた最良の決断に思え基本的には悲しい出来事ですが、ポジティヴにすら感じました。ただ1回観ただけではすべてを把握出来るとは思えない深みがあるのでDVDが出たら再び見て新しい発見とか解釈をして味わう映画になると思います。 [映画館(字幕)] 8点(2010-03-28 15:45:31)(良:1票) |
2. プリンセスと魔法のキス
《ネタバレ》 1920年代のアメリカ社会の黒人が主人公というのは今までのディズニーの流れとしては異色ですね。冒頭からの主人公の家族の描写と夢を語る所、ジャズが流れ活気に満ちた街の人々の描写はディズニーアニメの華麗な動きでいきなり見入ってしまいます。 というかディズニー・アニメの人間キャラの表情とかは私は弱いんですよね・・ちょっと切ない顔とかされるとウルっとするぐらいでまぁ・・冒頭ですでにキました(内容の出来とは関係なくというのが厄介)。王子と主人公のティアナがカエル化する展開はミュージカルシーンとアクション満載で楽しいったらねぇ・・ちゃんと各キャラの物語見せ場を分かりやすく巧みに入れてあるのは流石。特にホタルのレイの叶わぬ恋物語はヤバい・・しかもラストで見せる叶わぬ恋が叶った瞬間は涙腺が緩みまくり・・上手いぜチクショウ。そして王子とティアナの物語の決着も一捻りあってまたしても上手い着地。 いや~めでたしめでたし・・と言いたい所ですが不満もありまして・・今回の騒動の張本人である悪役のドクター・ファシリエがどうして、あそこまで悪事に突き動かすのかの背景が見えにくい事です。ニューオリンズを我が手にしたいのか巨万の富をかすめ取りたいのでしょうが、いまいち欲望の方向が見えないのでファシリエとの決着はいまひとつ盛り上がらずさっささと回収されてしまった印象がありました。あとホタルのレイが死ぬ原因となる『踏み潰される』ですが、『えっそれで死ぬのか?』と思いました。それまで他の動物キャラクターが同等な事をされても平気でいたのに・・それなら、その前の描写でそういう目にあったらヤバイような所は見せないとマズいのでは?と諸々不満もありましたが、終始楽しく観たので満足しました。個人的にお気に入りはティアナの対比として描かれるお金持ちのシャーロットお嬢さんです。何でも欲しがる貪欲なキャラなのに実は友達想いのいいヤツというのは良かったですね。 [映画館(吹替)] 8点(2010-03-14 14:49:00) |
3. ファイナル・デッドサーキット 3D
いやぁ・・3Dの肉片、破片の飛び散りはアトラクションとして見応えありましたねぇ。 うかつに所々に物を置いてはダメ!という教訓も学びました。そういう意味では飽きはなかったです。 でも3D映画としての機能以外に何があるのでしょうか?この映画。 あまりの映画としての空っぽぷりに閉口でした。 各キャラクター描写も超表面的のみで無味無臭。 特に主人公が予知夢を見られるという設定も全く説明が無くただ見えるという理屈で放置。 いくらなんでも空っぽすぎ! あと吹替え版しかやっていませんでしたので、渋々鑑賞。 主人公カップルのあまりの下手な声演技が気持ち悪くてノイズのようでした。 後でクレジットを見たらやはりタレントの起用・・宣伝だけのキャスティングでしょうが、肝心の声の演技がこの映画にとって何もプラスになっていない。 こんな吹替えを聴かされる身にもなって欲しい・・ 唯一、映画として誉める部分といえば上映時間が短い事、それ以外なし! [映画館(吹替)] 3点(2009-10-25 16:27:30)(笑:1票) |
4. ブギーナイツ
《ネタバレ》 秀作。アメリカの70年代ポルノ業界の内幕模様としても面白く、デカマラ少年ダークとその仲間達の青春物語としても素晴らしい出来。マーク・ウォルバークの直球の演技に脇を固める名優達の存在感で目が離せない。セックスシーンが多々あるのにエロく感じずむしろ爽やかに見える。ただ中盤以降のバイオレンス気味な展開はちょっと今までの流れに合わない気がして少し違和感。 あと最後に大きいクレーム!ラストの再起を誓い遂に披露されたダークのデカマラにモザイクを掛けてしまった事!本国版はもちろん無修正でしょうが・・モザイクを掛けられたお陰でラストが薄ぼけられた気がした。ダークというキャラを象徴しているデカマラを出して共に鏡で奮い立たす感動シーンなのに・・ガッカリ。ありのままに画面に見せなくてはいけない性器だってあるのに!全く日本版はブツブツ・・ [DVD(字幕)] 8点(2008-09-15 18:42:04) |
5. ファーゴ
頭の悪いバカ二人が短絡的殺人が繰り返されるのに全体的に淡々としていてのどかさすらも感じてとても不思議な映画ですね。 壮大なドラマ、サスペンスを期待すると肩透かしを食らいます。 役者達がとにかく素晴らしい。 主演のフランシス・マクドーマンドの妊婦の署長の庶民的な匂い全開ながら鋭く事件の核心を突いてみせたり絶品です。 オスカー受賞も納得。情けない、頼りない首謀者のオヤジのウィリアム・H・メイシーの 演技に個人的にオスカーやりたい気分です。 最初はすっげー物足りなさを感じたのですが段々と好きになった作品です。 [DVD(邦画)] 8点(2006-04-09 16:13:31) |
6. PLANET OF THE APES/猿の惑星
ティム・バートン監督なので期待していたのですが・・まぁ普通の出来でした。 オチも「あ、そうですか」という感じです。 4点(2003-11-03 00:29:30) |
7. フォレスト・ガンプ/一期一会
普通に面白い映画ですがあまりにも出来過ぎた成功物語はちょっと引く事も・・ オスカー獲れたのも個人的には疑問です。トム・ハンクスは良かったですけど 7点(2003-10-30 17:47:34) |
8. フルメタル・ジャケット
このカラッと乾いた演出、かなり好きです。 狂気が正気に見えてしまい淡々と「僕達、戦争してま~す。」という感じが逆に恐く戦争の異常性がよく表れています。 8点(2003-10-19 09:14:20) |
9. プロジェクト・イーグル
話はとっても単純なので頭を使わず気軽に楽しめる娯楽作だと思います。物語の展開もアクションシーンの見せ場もスピーディーで飽きさせず当時は何回も見てました。だがDVDに何故、石丸博也の吹替えがないのだぁー!それがとにかく残念です。 7点(2003-08-27 01:51:13) |
10. 復讐するは我にあり
私はこのドロドロとした映画好きです。緒方拳、三國連太郎の迫力の演技に圧巻です。 9点(2003-02-09 03:31:59) |
11. フランケンシュタイン(1994)
私は好きです・・・哀しい映画でした。ホラーじゃなくてドラマだったように思われます。デニーロの、流石と思わせるような演技っぷりも素敵です。 8点(2003-01-26 17:47:24) |
12. BROTHER
銃撃シーンとか緊迫感あって良かったし、例の如く乾いた北野ワールドで悪くはないのですがどうも作品的には空回りしてる感じがしました。 6点(2003-01-14 18:24:14) |
13. フェイス/オフ
顔を交換何てすごく乱暴な展開なのに見ているとそんな事、気にしないで物語に没頭させられてしまいます。アクションシーンもすごい迫力で圧倒。久々にお腹一杯になったアクション映画でもっと早くチェックしていれば良かったです。DVD吹替えはトラボルタに神谷明さんはちょっと無理があるような・・ 8点(2003-01-13 13:50:17) |
14. ふしぎの海のナディア
テレビ版にハマって勢いで今作を見たクチです。でも劇場版はテレビシリーズに泥をかけて汚したような作品です。非常にメチャクチャな映画で前半の長ーい回想はただの手抜きしか見えずテレビ版で出演している声優陣に同情してしまうくらいひどくて怒りすら覚えました。 どうしてこんな出来になったのだろうか。こんな悪質な映画に点なんかやりたくないです。 0点(2002-11-09 20:43:25) |