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S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2392
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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21.  ペット・セメタリー(1989) 《ネタバレ》 
原作がスティーヴン・キングで脚本も本人が書いているのだからまさに純粋なキング・ワールドなんだけど、この後味の悪さは『ミスト』と肩を並べるぐらい。もっとも『ミスト』のバッドエンディングは映画独自のものなんだそうで、本作のほとんど悪趣味と言えるテイストはキングの本性がむき出しになった感じですかね。キングの家族愛が根底にあるストーリーには陰惨な結末になる傾向が見受けられ、この人の人生経験が反映されているのな。それでも怪談噺としては良く出来ている映画じゃないでしょうか。善玉幽霊として狂言回し的な絡み方をするパスコー君はユニークなキャラですけど、もしキング以外の脚本家なら絶対登場させないだろうな。アメリカには欧州みたいな怪談のネタになるような歴史が無いんですけど、本作みたいに原住民の伝説や霊界を基にしてストーリーを組み立てるのは良いアイデアだと思います。ラストの蘇った息子の暴れっぷりやビジュアルを観ていると、もうこりゃあ『チャイルドプレイ』のチャッキー人形の実写版じゃないですか!親父の注射であっさり冥界に戻されるところなんかはチャッキーと違って可愛げというか哀れみは感じました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-07-10 22:30:44)
22.  ペンタグラム/悪魔の烙印 《ネタバレ》 
もちろん内容は違うけど、たしかに『ペンデュラム/悪魔のふりこ』と邦題が被り過ぎていて区別がつきません(笑)。でも製作年は本作の方が一年早いから、パクられた被害者ってことになりますかな、まあ日本だけの話しですけどね。 お話しとしてはオカルト+刑事アクションということになりますが、この2ジャンルは喰い合わせは良くない感じがしてなりません。まして本作の様に魂だけの存在で他人に憑依する芸風では、乗っ取られた肉体だけが殺されて魂は無傷、これではカタルシスを出しようがないですね。似たようなストーリーラインですけど、『ヒドゥン』の方がはるかにスカッとした映画ですよ。撮り方もけっこう雑なところがあり、前半で腹を刺されたルー・ダイアモンド・フィリップスが回復したのは良しとしても、上半身裸体のカットで腹部に何の傷痕もないとか、あの尼僧がけっきょくどうなったのかスルーで中途半端などなど。とはいえジェフ・コバーの不気味さはなかなかのものだし、トレイシー・グリフィスは姉メラニーよりも魅力的な感じがするし、深く考えないで観れば愉しめるんじゃないでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-11-04 22:01:22)
23.  ヘルハウス 《ネタバレ》 
よく考えるとこの映画で画面に映るのはわずかに7人、実際にはほぼヘルハウスに乗り込んだ4人だけでお話が進行するんですね。まあぶっちゃけて言えば低予算、良くも悪くも出来が良いハマー・フィルムのホラー映画という感じでしょうか(これはディスっているわけではありません)。本作の特徴はまさにそこで、英国映画界が得意としてきた幽霊屋敷ものを古式蒼然たるハマー調で撮ってみましたという感じ、監督のジョン・ハフはハマー・ファミリーの一員ですしね。そこら辺は同年に公開されたいかにもアメリカ的なニュー・ウェーブ・ホラーである『エクソシスト』とは比べるべくもありません。 私は未読なんですけど原作小説の方がはるかに怖くて面白いという声をよく聞きますが、脚本書いたのも原作者なんですよ。偉大なリチャード・マシスンも脚本家としての腕はイマイチだったってことでしょうか。ホラーといってもポルターガイストがメインなので全然怖くないのですが、ラストに出現するマイケル・ガフにはちょっとゾッとしました。そしてこの映画こそ、我が愛したパメラ・フランクリンの最高傑作なんです。なんせ幽霊とエッチまでしちゃうんですから。そして『猿の惑星』のチンパンジーという印象しかなかったロディ・マクドウォールが、ちょっと唐突でしたがなんとヒーローになって悪霊を退治するのがサプライズ。それにしてもゲイル・ハニカットとパメラ・フランクリンにハニー・トラップをかけられても全く無反応とは、このキャラは実はホモだったのかな?
[映画館(字幕)] 6点(2018-10-16 21:50:34)
24.  ペントハウス 《ネタバレ》 
これもリーマン・ショック後のアメリカの世相を反映させたってことなんでしょうかね、まあ別に退屈する様な類のお話しではなかったですけど。 とにかくこの映画の最大の欠点は、観た人みんなが同意すると思いますけど、エディ・マーフィの存在感のなさに尽きるでしょう。なんで出演する気になったんでしょうかね、この人『ドリーム・ガールズ』でオスカー逃がして燃え尽きてしまったんでしょうか。スティーヴ・マックイーンが乗ってたフェラーリが登場したところでだいたいオチが見えてきましたし、メイドがあっさり金庫を開ける展開からもそれは察しがつくことでしょう。それにしても自動車が通れる幅の廊下って、このマンションどんだけ広いんだよって感じです。 アラン・アルダの悪役ぶりは憎々しくてよかったですね、こいつならほんと何をしても許される気がします(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-04-11 22:24:38)
25.  ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ 《ネタバレ》 
ヘドウィグのひげ面パートナーのイツハクって、なんとミリアム・ショアという女優が演じていたと鑑賞後に知ってびっくり仰天しました。そういや、歌声は女性みたいだし、てっきり吹き替えしているのだと思っていました。ふと思ったのは、ジャンルは全然違いますがこの映画S・ポッターの『オルランド』となんか似ていますよね。俳優が性をクロスオーバーするし、ラストはなんか判りにくいイメージですが、ヘドゥイグとイツハクが合体して性別を超越してしまった様になっちゃったり、『オルランド』の手法を彷彿させます。ヘドゥイグ役のJ・キャメロン・ミッチェルも、ロザンナ・アークエットみたいで不思議な雰囲気です。全体的に『Toomy/トミー』の影響が強く感じられました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-05-27 21:17:34)
26.  ペトラ・フォン・カントの苦い涙 《ネタバレ》 
終始ある家の寝室で進行する、登場人物は全員が女性で六人だけという、いかにも舞台劇の映画化という雰囲気のストーリーです。 ペトラは三十代のファッションデザイナーでそこそこファッション界では名が知れている存在みたい。離婚経験があり、娘は遠方の寄宿学校に入れていて疎遠になっている。マレーネという住み込みのお針子というか助手と同居している。どうも二人は同性愛関係にあるみたいだが、家事から仕事上の事務までなんもかも彼女にやらせていて、しかも常に命令口調で接している。そこに旧知のシドニーが訪ねてきて、カーリンという若い女性を紹介した。ペトラはカーリンを自分のコレクションのモデルにデビューさせるという口実で同居し始めるが、次第に彼女にレズの関係を求めるようになり、ペトラ、カーリン、マレーネの奇妙な同居生活になってゆきます。舞台演出家としてキャリアをスタートしたファスビンダーが、自作の舞台劇を映像化した作品です。全編がペトラの寝室だけで展開して、まるっきり舞台演劇を見ている感覚ですな。カーリンを演じるハンナ・シグラにはコケティッシュな魅力があり、ペトラが性愛の対象にしてのめり込んでゆくのは納得です。このカーリンがまた怠惰なうえにツンデレで、いろいろと際どい話しをしてペトラを苦しめます。そんなカーリンですけど、舞台展開の全くない密室劇なのに出番は意外と少なくて尺の三分の一程度しかない。ペトラ役のマルギット・カルステンセンはほぼ出ずっぱりでしたけどね。ラストを観て気が付くのは、この物語の陰のと言うか真の主人公は、ペトラとカーリンの痴態を散々見せつけられていたマレーネだったという事です。この若いんだか歳行ってのか判りづらい女性は、劇中でペトラにこき使われながらも一言もセリフを発しないのです。そりゃあ最後にはああいう行動をとりたくもなりますよね。 もうねちっこいとしか言いようのない女同士の愛憎劇、観ててほんと疲れました。観念的なセリフも多くて、正直物語に引き付けられることはなかったですが、この女性心理の描き方は自身もバイセクシャルだったファスビンダーならではといった感じですかね。因みに最近フランソワ・オゾンが、設定をゲイの物語にして『苦い涙』としてリメイクしているそうです。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2024-04-30 23:30:17)
27.  兵隊やくざ 大脱走 《ネタバレ》 
本作まで常に部隊からの脱走を繰り返してきた有田と大宮なんですが、ソ連軍が満洲に侵攻してきたご時世となり身の安全を図るために自ら部隊に紛れ込むようになったのが面白い。まあその部隊はソ連軍に急襲されて全滅、生き残った彼らが今度は将校コスプレして通りすがりの部隊に潜り込むという展開。つまりサブタイトルに『大脱走』と銘打っているけど、本作では彼らはお得意の部隊脱走はやらかさないという新パターンで、『大脱走』とはクライマックスの保護した避難民を連れての脱出劇のことなのかと思います。 ソ連侵攻が始まっているとはいえ平常時と変わらない兵営生活を送っているところは「そんなのあり?」と違和感がありましたが、玉砕前提の捨て駒兵力として残置されているのでみな達観していると受け取ることもできるでしょう。本作では有田=田村高廣の存在感が高くなっているストーリーテリングのような気がして、偽中尉・有田の堂々たる指揮ぶりは惚れ惚れさせられました。でも “有田と大宮=勝新太郎の同性愛的な関係”というこのシリーズの裏テーマは健在で、慰問団の娘=安田道代と一夜を共にして帰ってきた大宮に嫉妬ともとれる視線を注ぐ有田の姿に象徴されていました。 そしてシリーズ前半の最大の悪役である青柳=成田三樹夫が再登場するわけですが、なんと脱走目的で憲兵から歩兵の上等兵に化けているというサプライズ。「お前らはバカか、脱走するには兵士が最適なのにわざわざ士官に化けるなんて」と嘲笑する青柳の言葉は、なるほど真理を突いていますね(笑)。この偽兵士・将校の三人組が今度はどんなバトルを見せてくれるのかと思えば意外にも最後にはすっかり善人と化してしまった青柳、拍子抜けさせられました。 本作は前半と後半ではストーリーの繋がりが悪い感じがするのが難点。どうせ成田三樹夫を再登場させるなら、もっと絡ませる脚本にしたら良かったのにねえ。
[試写会(邦画)] 5点(2023-05-04 17:31:09)
28.  蛇の道(1998)
正直言って、なんか訳わかんない映画を見せられたなってのが感想です。怖いって言うよりも不条理の不気味な世界という感じですかね。高等物理(?)を教える塾、そこの生徒の天才的な少女、ヤクザの情婦みたいな一言もセリフを発しない(口がきけない?)足が不自由な熟女、普通の作品なら明らかに何かの伏線のはずなんですけど、何の説明や展開もなし。この映画には普通の意味での伏線らしきものがそもそも皆無なんです。哀川翔はもちろんのこと、香川照之についてもそのキャラクターの背景は全くのことスルー、ほんらい説明過多にならないストーリーの映画が好みの自分ですけど、本作はダメでした。劇中で一度も声を荒らげなかった哀川翔の不気味さはやはり特筆すべきでしょうが、なんかこれは自分が求める哀川翔像ではなかった感じが残ります。やっぱ自分には黒沢清の映画は合わないんだと再認識させられました。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2021-10-26 23:00:01)
29.  ペギー・スーの結婚 《ネタバレ》 
この映画はタイムスリップものなのか単なる夢オチなのか判断に苦しみますが、コッポラは後年『胡蝶の夢』なんかも撮っていますので、自分にはこれは夢オチなんだろうという気がします。キャストが現在の視点で観るとけっこうな面子が揃っていて、中でもフランシス・コッポラ&ソフィア・コッポラ&ニコラス・ケイジという最初で最後であろう親族コラボ(『コットンクラブ』でのソフィアはエキストラ出演みたいなもの)は貴重でしょう。現在ではフランシスは映画監督は引退したも同然だし、ソフィアの監督作にニコジーが出演するなんて想像もできませんからね。ニコジーは本作では『初体験リッジモンド・ハイ』のころの面影とヘンな発声は残っていますが、割と理性的な部分もあるキャラでした。このニコジーはギリ高校生に見えなくもないですけど、万人が認める通りキャスリーン・ターナーは熟女のコスプレ以外の何物でもなかったです。他に撮っていないことからも推測できますが、コメディとくにラブコメはコッポラがもっとも苦手とするジャンル(あとSFもひどいな)みたいで、本作はイマイチ吹っ切れていないところが評価を下げています。まあこの映画をコメディと思うほうが間違いかもしれませんが。ジョン・バリーの音楽は『ある日どこかで』を彷彿させてくれて良かったです。やはりノスタルジーを音楽で表現させたら、彼の右に出る者はいないんじゃないでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-12-07 22:43:52)
30.  ヘルレイザー2 《ネタバレ》 
監督が『北斗の拳』で監督生命を散らせたトニー・ランデルの割には観れる作品です。前作のラストと完全に続きになっていて、今回の実質的主役はあの継母ジュリア、マットに染みついた血からのお約束の復活でございます。こいつが道を踏み外した精神病院長を取り込んでゆく過程が見ものというわけですが、院長が首だけ化け物になってからのビジュアルが笑わせてくれます。まるで自主製作映画みたいなレベルのストップモーション・アニメは本来笑うところなんですが、現在の眼で観るとかえってシュールで不気味ささえ感じるのはどうしてなんでしょうか。この映画の惜しいところは、地獄の奥の奥まで見せちゃったことでしょう。でもまるでカフカの世界みたいなチープな書き割りの迷宮は、個人的には好きな世界観ではあります。魔道士たちは前作以上にわき役に押しやられ、ラストではヒロインを助けて化け物と戦い全員あわれな最期を迎えるとは、「ふざけんな!」と暴れたくなりました。そしてこれも前作に続いてヒロインの恋人(というか好意を寄せるイケメン)が全く活躍せずあっさり途中退場となってしまうパターン、これも“80・90年代のホラー映画あるある”の一つです。ラストでヒロインが“ジュリアの皮かぶり作戦”で化け物に勝利を収めるところは、前作でやはりフランクがラリーの皮膚を被ったのとまるで同じ、でもまさかこれをヒロインにやらせるとは… クライヴ・バーカーがメガホンをとらなかった割には、なんとかギリギリにポテンシャルは保てたかなってのが、正直な感想でした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-02-13 21:09:05)
31.  ペトロフカの娘 《ネタバレ》 
モスクワ駐在のアメリカ人記者と、故郷を離れてモスクワに不法滞在している不思議ちゃんなロシア人娘との悲恋です。この不思議ちゃんを演じますのが、我らがゴールディ・ホーンでございます。このころのゴールディは、そのキュートさがピークを迎えようとしていた時期なので、その殺傷力は半端ないです。彼女のキャラは『キャバレー』のライザ・ミネリみたいな感じで、政府の大臣からソ連では御法度のジャズ・ピアニストまで幅広くお付き合いする惚れっぽい女です。大臣の愛人なのに囲われ者的な暗さは微塵もなく、父親ぐらいの年齢差がある男でも心底惚れている感じが、いかにもゴールディらしくてイイです。実はこの大臣が度量の広いというか融通の利く男で、ハル・ホルブルック演じる特派員やアンソニー・ホプキンス演じる反体制的な体育教師ともみんな友達という感じで、この人間関係も『キャバレー』と通じるところがあります。 が、しかしですね、この映画は脚本の出来が良くありません。肝心のゴールディの魅力を活かしきれていないんですよ。不思議ちゃんのくせに突然に愛国者みたいな言動をしたりで、どうもキャラ設定がぶれてるんです。その半面、この映画のハル・ホルブルックは実に魅力的な男です。よく観るとオマー・シャリフを西洋人にしたみたいな表情が渋すぎです。この人は現在も現役の息の長い人ですけど、けっこうフィルモグラフィは豊富な割にはあまりに過小評価されてきたんじゃないでしょうか。 ラストでゴールディは身分証を持っていないことがばれて逮捕され、5年の流刑となってハル・ホルブルックとの永遠の別れになってしまいます。普通の国では「えっ、これが犯罪なの?」ということなんですけど、そこは共産主義国家の恐ろしいところです。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2018-01-19 23:02:51)
32.  HELP!四人はアイドル
確か小学生の時TV放映された本作を観てビートルズを知り、それ以来熱狂的なファンになりました。今観直してみると、ドラマ部分はリチャード・レスターお得意の笑えないスラプスティックですが、色んなシチュエーションでパフォーマンスされる七曲のナンバーはいいですね。とにかく四人が若々しい!アーチストのビデオ・クリップのさきがけして貴重な作品でしょう。
[ビデオ(字幕)] 5点(2009-11-10 20:14:59)
33.  兵隊やくざ 強奪 《ネタバレ》 
シリーズもついに大団円を迎えるわけだが、ここに来て大宮=勝新太郎と有田=田村高廣に子供が出来るという展開。これは二人が廃墟に捨てられていた乳児を見つけて脱出行を共にするという事だが、当時はまだ日本では認識がなかった中国残留孤児の先駆けとなるでしょう、もちろん大宮と有田が愛し合って子宝を授かったというわけではありません(笑)。今回の悪役は特務機関の大尉=夏八木勲で彼が隠した軍資金10万ドルを巡っての争奪戦となるわけですが、大映出演は珍しい夏八木勲、なんか髪形といい雰囲気といいまるで美川憲一みたいでした(笑)。大宮と有田は中盤以降は離ればなれになってラストまで絡まなくなる展開だけど、この映画の脚本はなんかとっ散らかしたような構成でそれぞれのエピソードの繋がりが悪いんです。だいたい気に喰わないのは1945年8月9日以降に満洲に攻め込んで関東軍を追い散らかしたのはソ連軍なのに、それがすっかり解放軍(中共軍)に置き換わっていてまるでソ連軍の侵攻なんてなかったかのような撮り方、ここまで来ると歴史改変といったレベルです。『眠狂四郎』シリーズと違い、本作でシリーズは打ち上げという意図で撮られたんだから、もっと印象に残るようなストーリーにして欲しかったところです。帰国最終便のトラックに乗り遅れた二人だけどそれでも楽しそうに子供をあやしながら去ってゆく、きっと困難を乗り越えて帰国しちゃうんだろうなとほっこりさせられるラストカットでした。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2023-08-03 22:02:27)
34.  兵隊やくざ 俺にまかせろ 《ネタバレ》 
前作とは全く繋がらないで物語は開幕。またもや大宮と有田が紛れ込んだ部隊は敵襲を受けて全滅、お約束通りに二人だけ生き残る。この二人を抱え込んだ部隊は必ず全滅するのが定石、まるで死神みたいな二人です(笑)。拾われた部隊を指揮する参謀=渡辺文雄は、三作目で登場した中谷一郎と同じように今回は有田の小学校の同級生という設定、どんだけ世間が狭いんだよ(笑)。演じるのが渡辺文雄ですから当然のごとくに悪役、シリーズ中で最悪のキャラかもしれません。大宮と言えばビンタを喰らってもびくともせずにやった方がダメージを喰らうという石頭が得意技(?)だったのに、本作の格闘シーンでは鋼鉄の肉体の大宮の方がけっこうダメージを喰らっている、キャラ変したんかい?この回はシリーズ屈指の戦闘シークエンスがあるんだけど、ドンパチは単調で大宮と有田が撃つ弾は百発百中で敵の弾丸は決して二人に中らないスーパーマン状態。全般に本作は脚本の方向性が定まっていない感じで、自分にはシリーズ中でもっとも印象が悪かったです。 中盤以降のこのシリーズの弱点は、第四作目でソ連が参戦して来ているのに大宮たちが所属する部隊にあまりに緊迫感が無いという事、まるで平時のような隊内生活だというところでしょう。史実の関東軍は、ごく一部の部隊を除いて逃げるのに大忙しという体たらくだったのにねえ…
[CS・衛星(邦画)] 4点(2023-06-03 22:53:02)
35.  へザース べロニカの熱い日 《ネタバレ》 
いかにも80年代に流行したジョン・ヒューズ学園ものに対するアンチ・テーゼのようなコンセプトで、学園ヒエラルキーの底辺で鬱屈していた当時の高校生あたりにはウケたんでしょうね。でも脚本自体が中二病をこじらせただけみたいな出来なので、しょせん中高生にしかウケなかったと思いますよ、大人じゃ無理です。内容はとてもコメディと言えるものではなく、これは何かの寓話なのかと観ているあいだずっと考えてましたが、結局無駄でした。クリスチャン・スレイターを悪魔の変化した奴とすればもう少し面白い方向に展開できたかもしれません。だいたい、ヘザーという女生徒が恐怖の軍団で学園を支配する話かと思いきやヘザーはすぐ殺されちゃうし、そしたら途中から違うヘザーという子が出てきてますますこの映画の目指すところがつかめなくなりました。 しかし80年代のイケてるアメリカのJKで流行っていたのがゲートボール(?)だったとは笑ってしまいました。
[ビデオ(字幕)] 4点(2019-06-29 22:59:14)
36.  ベティ・サイズモア 《ネタバレ》 
これってコメディなんですかね?いきなり頭の皮はぎですからびっくり仰天でした。でも意外とこのシーンのモーガン・フリーマンは笑えるんですよね。アーロン・エッカートに向かって『パルプ・フィクション』のサミュエル・L・ジャクソンみたいにわけのわからない能書きを垂れてカッコつけてる最中にいきなりクリス・ロックが凶行に及ぶところなんか、この映画で唯一笑わしていただいたところかも。良く言えば予想のつかない展開と言うことなんでしょうが、結局なにがこの映画は言いたかったのか判らんというのが私の感想です。あんまり喋らないクリス・ロックが意外といい味出してたので、プラス一点。
[DVD(字幕)] 4点(2011-02-21 23:05:40)
37.  ヘイル、シーザー! 《ネタバレ》 
名のある映画作家はこういうバックステージものを撮りたいという衝動に駆られる傾向があるみたいですけど、ダメダメ、今さらトリュフォーの『アメリカの夜』を超える作品を創作できるわけがないんだから、止めた方が賢明ですよ。コーエン兄弟もその誘惑に負けたみたいですが、こりゃ相当に出来が悪い映画になってしまいました。まずネタが古すぎ、それぞれのエピソードにはモデルとなる人物や事件があったんでしょうけど現代の観客にはチンプンカンプンで、これじゃハリウッド界隈の老人にしか受けないんじゃないでしょうか。モチーフとしたのは50年代ハリウッドのいわゆる赤狩りなのは判りますが、コメディとはいえパージされた側を悪役としているのは、たぶん今までになかったことです。ジョージ・クルーニーを誘拐する共産党員の脚本家たちは10人、これは実際にハリウッドから追放されたいわゆる“ハリウッド・テン”のパロディですね。ということならリーダーはさしずめドルトン・トランボということでしょうが、こんなネタ誰も知らないって!コーエン兄弟の政治的な立場は知りませんが、かつて『グッドナイト&グッドラック』を撮って赤狩りを批判していたジョージ・クルーニーは、どの面下げてこの映画のオファーを受けたんですかね?最近は宗旨替えをしたのかな、でもこれは笑えませんよ。彼のオーヴァー・アクトもこの映画の印象を悪くしている一因で、コーエン兄弟は『バーン・アフター・リーディング』でも見られましたがジョージ・クルーニーに変顔させるのが受けると勘違いしているみたいです。ジョシュ・ブローリンのハードボイルドな撮影所長は悪くなかったですけど、けっきょくヘッドハンティングの誘惑にも負けないイイ奴でしたという終わり方は、何のひねりもなくて呆気に取られてしまいました。 それにしても、コーエン兄弟は本当に“誘拐”というプロットに拘りますよね、一度精神分析をして欲しいぐらいです。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2018-03-30 22:08:00)(良:1票)
38.  北京原人の逆襲 《ネタバレ》 
ストーリーラインは『キングコング』とほぼ同じ。特撮氷河期の真っただ中にあった東宝特撮スタッフから有川貞昌たちを呼んだ特撮パートは、まるでその欲求不満をぶつけた様な気合いの入った都市破壊を見せてくれます。でもクレジットにまったく出てこないというのは、いくらなんでも可哀そうです。問題は特撮じゃなくて本編でして、いくら香港映画でもこれは酷過ぎるというレベルです。ヒマラヤの奥地に原人捜しに行くシークエンスは、像やトラや豹が探検隊を襲ってきてまるで往年の川口探検隊みたいで賑やかです。でも、断崖絶壁を苦労して登るシーンはどう観たって海辺の断崖です!なんでヒマラヤのふもとに海があるんだよ! そしてお待ちかね金髪女ターザンが登場!どう観ても片乳は乳首を出してるとしか見えない毛皮ビキニ姿、これでほとんどの登場シーンを通してしまいます。この金髪ネエチャンは野獣と仲良しという設定なのでトラや豹と戯れるシーンも有りますけど、どう観ても生身のトラさんと絡んでいるとしか見えません。「この女優すげぇ」と驚くところですが、たぶん動物園の飼育係みたいな女性をそのまま引っ張って来て映画に出したというのが正解なのかも(笑)彼女がエッチしているのを外から覗いてすねる原人くん、この中坊あたりが妄想しそうなことをそのまま映像化しちゃう感性、これこそが香港映画の醍醐味なんでしょうね。この女ターザンも歓びを教えてくれた探検家の言いなりで原人くんをお供にして香港まで行っちゃうオツムの軽いこと、お前が軽はずみなことしなければこんな騒ぎにならなかったのにねえ。 まあこの映画に出てくるのは男も女もバカばっかりですから、女ターザンばかり責めてもしょうがないんですけどね(笑)
[CS・衛星(字幕)] 3点(2016-03-05 22:18:48)
39.  北京原人 Who are you?
東映という看板のもとで一流のスタッフとキャストが集まって撮ったのに、どうしてこんなになってしまったのか、もう私には理解不能です。『シベリア超特急』や『幻の湖』みたいに狂ったこだわりが監督にあったわけではなさそうですし。でも、公開当時はそこそこヒットして会社も損はしなかったみたいだし、片岡礼子はオッパイを見せて伝説の女優になれたし、普通なら忘れ去られるところが迷画として邦画史に燦然と輝く星となれたし、皆さん満足なんじゃないでしょうか・・・お、お前ら、ほんとにそれでいいのかよ!!(怒)
[ビデオ(邦画)] 1点(2012-12-29 23:11:31)
40.  ベルリン陥落 《ネタバレ》 
実はこの映画、ソ連初のカラー映画なんだそうです、占領したドイツのアグファ社から接収したカラーフィルムが使われたというところがまたソ連らしい。ソ連という国は、歴史的な出来事を映画にするのが得意でしたが、敗戦直後のベルリンで撮っただけあり、本作も伝統に背かない堂々たるものです(NHKの『映像の20世紀』で記録映像とともに本作のベルリン・シーンが使われてたぐらいです)。スターリン・ヒトラーの二大独裁者のそっくりさんぶりは見もので、とくにヒトラーは俳優の熱演もありますがほんとそっくりです。スターリンは顔を造り過ぎたせいか表情があまり動かず、まるで蝋人形が動いて喋ってるみたいで不気味でした。 この映画のすごいところは史実に忠実なのは、「ソ連にスターリン、ドイツにヒトラーという人がいました。ヒトラーはソ連に攻め込みましたが、最後はソ連がベルリンを陥落させ、ヒトラーは自殺しました」ということだけで、後はねつ造と偽善のオン・パレードに終始していることです。あの有名なスターリンがベルリンの空港に降り立つシーンはもうほとんどSFの世界で、「世界最凶のプロパガンダ映画」に相応しく観たらトラウマになること間違いなしです。「映画って、ここまで政治の道具になれるんだな」というのが率直な私の感想です。
[ビデオ(字幕)] 0点(2011-10-30 20:42:45)
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