1. ホーリー・モーターズ
《ネタバレ》 人生は演じることだ!ありのままの自分など存在せず、我々は誰かに見られることを常に意識しながら生活を送っているのだ。オスカーは常に完璧なメイクと衣装で他人を演じ続ける。彼の本当の姿は?メイク中の、運転手と会話を交わすオスカーさえ素の姿ではないのかもしれない、なんてことを考えてしまいました。この映画はレオス・カラックスのフィルモグラフィと人生を再現した映画だそうで、難解なのは当然。彼の映画を全部見ていても理解できないよこんなの。引用の多さでヌーヴェルヴァーグの映画群を思い出した。 [映画館(字幕)] 7点(2016-07-05 01:57:56) |
2. 僕の村は戦場だった
《ネタバレ》 きれいな映画。物語よりも映像美を楽しむタイプの映画だろう。主人公が見る夢はことごとく美しく、現在との痛烈な対比が心を打つ。母親と戯れる無邪気な少年が戦争によって冷たい表情へと変わってしまう。夢と現実の落差が大きすぎて受け入れられないと思う瞬間もあるほどだ。この感情を主人公も持っていたのではないかと思う。だからこそ敵国ドイツへの憎しみは兵士たちよりも深いのかもしれない。 ラストシーンは本当に胸が痛い。美しい水辺のショットが突然暗転してしまう恐怖。彼の人生は何だったのだろう。 [DVD(字幕)] 7点(2016-02-22 10:11:31) |
3. 僕達急行 A列車で行こう
鉄道には全く興味ないし、「どうです?いい雰囲気でしょ〜和みますよね〜」という押し付けがましいオフビートコメディは大っ嫌いなんですけど、なぜか嫌いになれない。『の・ようなもの』に似ているんじゃないかと思います。『間宮兄弟』よりも許容できる雰囲気で、私は好き。新文芸坐で観た時、場内はガラガラだった。後ろの席に座っていたオッサンが鉄道ギャグで笑っていたけど、他はシーンとしていた。私も声に出るほど笑わなかった。でも、こういうのもいいんじゃない?ピエール瀧が実は手のひらサイズくらいの動物に容赦なさそうな優しい男を演じているのですが、彼の家での瑛太とマツケンのやり取り(正気を疑うパン)がお気に入りです。 [映画館(邦画)] 6点(2015-04-27 05:39:14) |
4. 北北西に進路を取れ
《ネタバレ》 ちょっと期待しすぎたかもしれません。007がモロに影響を受けている映画だというのはよくわかりましたが、うーん…殺人犯として顔を知られている件がどっかにいっちゃったのがちょっと残念。あれだけのセレブがいれば誰か一人は新聞くらい読んでるでしょ!主人公もハンサム以外の魅力に欠けるし、なんで昔の色男は美人を見ると完全な無防備になってしまうのでしょう。 あらを探すつもりはないんだけど、思った程でもないという失望感からどんどんあらが見えてきてしまいます。勘違いサスペンスの古典としてもいまいち楽しめなかったのが残念です。 [DVD(字幕)] 5点(2014-04-10 11:51:09) |
5. ぼっちゃん
《ネタバレ》 見る前に思っていた映画とは違いました。頻繁に寒いギャグが飛び、登場人物全員の感情が理解できず、主人公はやたら叫び、クライマックスなんてもう…。 他の全ては許せても、登場人物に全く感情移入できないのはどういうことかと。せめて主人公には感情移入の余地が必要ですよね。主人公の気持ちを多少なりとも理解できないと、ラストの叫びが意味不明です。この題材を選んだ意味がなくなってしまいます。こんな映画を見せられても、「ああ、やっぱりこういう人たちは人殺しそうだよね」としか思えないんです。脚本の失敗はもちろん、企画から大失敗していると思いました。 更に理解できないのはユリが田中を好きになる理由の意味不明さ。主人公が世の中に絶望する大きなきっかけになる重要な要素なのに、メガネオタクよりはハゲデブのほうがマシだから好きなったとしか思えないのです。あっそ。 [映画館(邦画)] 3点(2013-10-14 23:16:17) |
6. ボウリング・フォー・コロンバイン
《ネタバレ》 マイケル・ムーアの映画を見ていて毎度驚かされるのはその行動力。事柄を映画として盛り上げ、より面白くさせるための行動力は世界一なんじゃなかろうか。取り上げる題材への皮肉を聞かせた勝利を毎回勝ち取っています。今作はウォルマート相手に戦争を仕掛け見事勝利するわけですが、その痛快さたるやとてつもない。ラストの対チャールトン・ヘストン戦のスッキリしない決着も映画としてとてもいい余韻を残しています。娯楽的な面と娯楽的な面を併せ持つドキュメンタリー映画の傑作だと思います。 [地上波(字幕)] 8点(2013-10-10 01:45:59) |
7. ポセイドン・アドベンチャー(1972)
《ネタバレ》 終始ハラハラしっぱなしでした。パニック映画に無くてはならない要素が全て詰まった傑作だと思います。人間ドラマも見応えがありましたし、美術も演出も見事でした。アンチクライストな神父が肉体と精神で神を超越したヒーローになり、最後は生贄になって死んでいくというのは実にアメリカらしい。ニューシネマらしさを持ちながら希望を見せる素晴らしい映画です。ただ、泳いでエンジン室へ向かうまでの件がちょっと雑?ロゴはなんでそれを知ってんの?と思ってしまいました。翻訳が下手だったのかも。 [DVD(字幕)] 7点(2013-10-07 16:37:32) |
8. ホット・ファズ/俺たちスーパーポリスメン!
《ネタバレ》 やっぱりチビ監督・ハゲ主演・デブ助演の三馬鹿コンビは最高です。エドガー・ライト並びにサイモン・ペグの脚本は洒落が効いていて素晴らしい。どうでもいいセリフをクライマックスの決め台詞にしてきたり、最後の最後でギャグにする。ギャグにもならないくだらん行動もここぞで重要な役割を果たしてくれる。小気味いいですよ。 アクションはハリウッドの警察もののオマージュで、大味ながらもしっかりと楽しめました。エンジェル警官がクライマックスの行動に出る動機がバッドボーイズって。しかも2バッドかよ!というツッコミも出来て楽しい。バディムービーとしても完璧でしょう。穴が見当たりませんでした。最初から最後までテンション上がりっぱなしでした。 コメディとしてもアクションとしてもバディムービーとしても100点満点の映画なのにファンからの著名でようやく劇場公開になったり、TSUTAYAで発掘良品扱いになったりするあたり、どうにかならないのかよ!?カップル向け映画ばっかり劇場でやってもつまらんよ!と憤りを感じます。もう日本映画界の体制は変わりそうにないので、映画館のかわりに別のところにでも行きますかね。パブとか。 [DVD(字幕)] 9点(2013-09-26 17:09:17)(良:1票) |
9. ボーン・アルティメイタム
《ネタバレ》 トリロジーの中で最も洗礼された傑作だと思います。過去2作にノレなかった僕ですが、今作には痺れました。アクションが最も興奮する素晴らしさで、特に屋根から屋根へ飛び回るあたり、素晴らしい。サスペンスも上出来です。アルティメイタムのために過去2作は会ったと言っても過言ではないです。まあ、トリロジーなんだから当然ですが。ただ、終わり方は不満。ニッキーが笑ったところで終わらせたほうが、ボーンシリーズらしいと思うのです。なんにせよ、ジェイソン・ボーンの物語が完結して、何よりだと思いました。ボーンが少しでも幸せな人生を送っていくことを願っています。 [DVD(字幕)] 7点(2013-09-09 23:08:06) |
10. ボーン・スプレマシー
前作よりも地味な印象を受けました。今作のボーンには感情移入の余地があって、サスペンスは良質でした。しかし、好きにはなれないですね。最後までノレないままでした。アクションシーンのカメラが動きすぎて、何をしているのかがよくわからない。制作側はアクションに自信を持っているのでしょうが、ならば観客にきちんと提示してほしいです。ハリウッドの硬質なアクション映画は向いていないのかもしれません。 [DVD(字幕)] 5点(2013-09-09 20:00:08) |
11. ボーン・アイデンティティー
《ネタバレ》 アクション映画を楽しむためには、他の映画以上に主人公に感情移入することが一番だと思っています。はっきり言ってジェイソン・ボーンには感情移入できない。惚れた女と悲惨な別れ方をする時まで冷静さを保ち続けることができるような完璧人間に、感情移入ができるわけがありません。この別れ方のせいでラストが予想出来てしまうために一気に冷めてしまいました。記憶喪失になる理由もくだらないし、あんなにパリをウロウロしていたのにCIAは彼らの足取りを全く掴めない。スナイパーはもったいぶってボーンを殺せない。トレッド・ストーンの内部に護衛がいない。ダメすぎる。これらのダメ要素は他のアクション映画にもありがちですが、僕の好きなアクション映画達はダメ要素をカバーして余るほど見事なアクションを見せてくれます。この映画の後半のアクションは残念な出来でした。余計にあらを探したくなってしまいます。期待して見ただけに、残念。 [DVD(字幕)] 2点(2013-09-08 23:23:11) |
12. ポリス・ストーリー/香港国際警察
《ネタバレ》 痛快な映画ですね。体制よりも感情が優先されるラストシーンはかなり危ない!でも、束縛からの開放はカタルシスを生み出し、サムズアップせざるを得ません。ジャッキーのアクションは切れがよく、観ていて楽しい。さらにコメディアンとしての実力も遺憾なく発揮していて文句なし。ツッコミどころが多くても、ツッコミは無用。むしろ突っ込もうとする人に正拳突き! [DVD(字幕)] 8点(2013-08-20 20:26:49) |
13. 火垂るの墓(1988)
FPSゲームが流行する現在において、子供達がこの映画の視点に触れることは重要だと考えます。親しみやすいアニメで語られる悲惨な兄弟の物語は、多くの子供達がおそらく最初に見ることになる反戦映画としてはこれ以上ないものです。トトロとの同時上映というのも、見にきた子供達に世の中には楽しいことばかりではないということを叩き込んでやろうとしたからではないかと。ただ、話はあまり面白いと思いませんので、この点数。 [DVD(邦画)] 6点(2013-08-17 00:52:14) |
14. ホステル2
《ネタバレ》 1作目には遠く及ばない出来だと思います。主人公が女の子になったことでゲスいエロスが増すのかとおもいきや、キンタマ蹴って無事に逃げられちゃいますし。ただ、猫がものすごく怖いので、猫好きも猫嫌いも注意して見てくださいね。 [DVD(字幕)] 5点(2013-08-16 00:00:31) |
15. ホステル
はっきり言って東欧という舞台設定におんぶにだっこの映画です。しかし、それをものすごく有効的に活かした素晴らしいスプラッターホラーだと思います。東欧にならあんな殺人クラブがあるかもしれないと思えますし(失礼ですが)、説得力がありすぎてものすごく怖い。三池崇史が通ってても全然違和感ないですね。 [DVD(字幕)] 7点(2013-08-15 23:57:40) |
16. ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習
《ネタバレ》 アメリカについての知識が豊富でないと笑えないギャグがたくさんありますが、そうじゃなくても笑えるギャグがたくさんありますし、好きなシーンもたくさんあります。ブラックジョークを学んだり、デブのノッポが高級ホテルで裸で揉み合ったり、ショッピングモールの駐車場で警備員にボコボコにされたり…アメリカ・キリスト教(福音派)に対するサシャ・バロン・コーエンの痛烈な皮肉がキマっている良いコメディ映画ですが、下品の極みですので、苦手な人はやめておきましょう。 [DVD(字幕)] 7点(2013-08-14 14:18:24) |
17. 仄暗い水の底から
《ネタバレ》 一緒に見ていた母親は怖がっていましたが、僕には怖さが全くわかりませんでした。蛇口から長い髪の毛って、ねえ… [地上波(邦画)] 2点(2013-08-14 14:11:10) |
18. ホビット/思いがけない冒険
《ネタバレ》 映像はもちろん素晴らしいですが、ホビットの物語を3部作にするのはどうだろう…LOTRファンなら見て損なし。おなじみのキャラクター勢ぞろいに心躍るでしょう。 [映画館(字幕)] 5点(2013-08-13 23:08:15) |