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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3957
性別 男性
年齢 53歳

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1.  ライブ・ワイヤー 《ネタバレ》 
おそらくはご予算控えめの作品、尺も1時間半に満たない小品ですが、これが意外に面白いのです。 爆弾テロに立ち向かう捜査官をボンド役就任前のピアース・ブロスナンが演じていて、やや線が細い印象。男前ではあっても、特徴が薄い・・・と思いきや、大胆なようでいてホントは弱い男を、好演。これは、彼の功績というより、短い尺の中で省略するところは省略しつつ、主人公像を端的に描いてみせた脚本と演出の上手さ(割り切り、と言ってもよいかもしれないけれど)にあるのでは。時に軽いノリを見せたりしつつも、過去の個人的な事件が彼の人生に暗い影を落としていること、それゆえ、妻との関係も破綻しつつあることが、最短の一筆書きで、しかししっかりと、描かれます。 爆弾事件が題材なもんで、爆破シーンは再三盛り込まれますが、こういう安いアクション映画の中盤を支えるであろうカーチェイスや銃撃戦といった要素が無く、スペクタクルも散発的になりがち。その意味では、物語のスピード感にはやや欠けるかもしれません。しかし爆破シーンにおけるスタントマンの活用などは間違いなく、見どころ。一部、どう見ても人形、なシーンもありますが、まあ、そこは、安全第一、ということで。爆薬も無いのになぜか発生する爆破事件の謎。とある液体を飲まされることでに人間が爆弾と化す、という突飛なアイデアもナイスですが、爆発前に目が充血して真っ赤になっていく、などという描写も緊迫感を煽り、陳腐なカウントダウンより余程、面白いじゃないですか。 中盤に無かった銃撃戦も、クライマックスではしっかり展開され、その辺りはサービス満点。 ねちっこい濡れ場なんかもあったりしますが、これはサービスと言ってよいのかどうか、どうなんでしょうね、ちょっと何とも言えず。。。 映画の中では他にも色々工夫が凝らされていて、例えば、脅す者と脅される者が電話で会話している場面、片や窓の外は暗く、雨が降りしきっている。もう一方は、明るい昼間、なんですが、会話の終わりに開いた窓から強風は吹き込んできて、やがて雨となってきます。こういうのを見てると、脅迫者の影が忍び寄ってきたような凶兆を感じさせたりもするのですが、そういうメタファー的な捉え方に限定されることなく、単に「脅迫者は外国にいるのかと思ったけど、案外、近くにアジトがあるんじゃないか」という現実的な予感も、感じさせます。 あるいは、向かい合う二人の男の後ろに、それぞれ鏡があるシーン。鏡自体も向かいあっているので、彼らの無数の姿がそこに映っている。カメラはそのうち一方の人物の斜め後ろからその姿を捉えていて、カメラマンの姿は鏡に映ってないんですが、角度からすると、そりゃそうかな、と。ただ、気になるのは、鏡に映る二人の登場人物を見ていると、鏡は彼らのすぐ後ろにあるらしい。とすると、あれ、カメラを設置するスペースが無いのでは・・・? とか考えると、なんだか楽しくなってくるではないですか。 クライマックスでは主人公が爆弾処理の達人らしく、迫りくる敵に対し、さまざまなトラップを仕掛けて、ちょっと『F/X 引き裂かれたトリック』などを思いこしたり。こういう場面でも、「何をやってるのか」という質問に対し、ただ「保険に入ってるのか?」と返すのが、シャレていて。説明はしないけど、少なくともロクはことは、いたしません、ってな感じ。 はたまた、『真夜中の処刑ゲーム』みたいに即席の武器を作ろうとする主人公。天井からパイプをひっぺがすと、そこから裏金の札束がこぼれてくる。憎き男と今は共闘しているけど、そうそう、コイツ嫌なヤツだったんだよな、と再確認させてくれる、演出の妙。 すべてのエピソードにケリをつけ、過去の不幸から主人公が立ち直るであろうことが示唆されるラスト。それをあくまで軽いノリでやっちゃう小気味よさ、いや、まいりました。
[インターネット(字幕)] 8点(2024-10-14 10:00:59)
2.  ランボー/ラスト・ブラッド
映画の最後に、この「ランボー」シリーズの様々な場面が回想されて、ああシリーズもこれで終わりか、としみじみするべき場面なんでしょうが、いやいやいやいや。この突拍子もないシーンの数々、どう考えたって、一人の人間が一度の人生で経験するワケがないでしょ、と。こうやって一遍に並べちゃうと、もはやギャグですねえ。「ランボー」というキャラはこうやって、スタローンのオモチャにされてきた、という・・・。 2作目あたりからかなり雲行きが怪しくなり、3作目などは完全に黒歴史になってて、そうなるといっそ「無かったこと」にして回想シーンから省きたくなるのも山々、だとは思うのですが、それでも、そういう作品も作っちゃったという暗い過去に目を背けることなく、ギャグみたいであれ何であれ、ちゃんと回想シーンに入れてくる。スタローン、偉いじゃないか。 「ランボー」というキャラをオモチャにしてしまったことへの贖罪の気持ちの表れが、この作品なのか(それとも単にもう一発だけ、ランボーネタで稼いでおこうということなのか)。ランボーとしてのスタローン、最後の挨拶。 なんとなく、結局は「若き日のランボー」みたいな作品がまだまだ作られそうな気もしつつ。それは言わない約束か。 さてこの作品。かのランボーがいまや普通のアメリカ市民の一人として普通の生活を送っている、という、ほぼあり得ない設定で開始され、この時点で、「ツッコミはいくらでも甘んじてお受けいたします」という製作サイドの覚悟が垣間見えるような。ツッコんであげるのも親切、かもしれないけれど、厳しい私はあえてこれ以上ツッコミませぬ。 庭の地下にはわざとらしく、ナゾの坑道みたいなのが作られていて、クライマックスに向けた準備も早々に整えられています。こういうところも、ツッコミが好きな方はどうか、盛大にツッコんであげて欲しい。最後の介錯だと思って。私はツッコミません、悪しからず。本当これで最後かどうか、わからんしなあ。 で、とにかく、この平和な生活がおびやかされ、破壊された時、今やジジイとなった歴戦の強者ランボーが老骨に鞭打ち敵に立ち向かっていく、復讐譚。ゲリラ戦もどき、いや、ゲリラ戦ごっこ、みたいなものが繰り広げられるのですが、そこはそれ、前作から顕著になった残酷描写を容赦なくブチまけて、単なる「ごっこ」とは言わせない「イッちゃった感」が横溢しております。思えば一作目こそ、過去のトラウマと現実とが入り混じった混乱の中で暴走するランボーの危うさ、というものがあったけど、その後のランボーは正常な意識の中、様々な形で暴走を繰り広げてきた訳で、今回も復讐に燃える彼の、残虐行為自体は狂気を感じさせるものながら、意識はいたって冷静に見受けられるのが、また別の危うさを感じさせます。 ここには「赦し」といったものはありません。戦うことを宿命づけられた男が、戦い続ける。それ、あるのみ。 できれば最後に、あの実にウサン臭かったリチャード・クレンナをタコ殴りにし(残念ながらすでに他界しているが)、ブライアン・デネヒーと電撃和解してシリーズを終わってくれれば、キレイに収まったと思うんですが、スタローンの贖罪は、そこには無く、ランボーはあくまで、戦うランボーとして、年老いた自分の肉体でもってその姿を描き切る。なんなら、タコ殴りにされるのはランボーの方であって、その腫れあがった顔には、ロッキーの姿も重なったりしつつ。 それにしても、今回の敵も、メキシコ人ギャングという、「外国人」。アメリカ人以外だったらナンボでも殺してよい、というのがまた、いかにもランボーらしい作品ではありました。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-07-28 07:18:20)
3.  ラストマン・スタンディング
今のところ0点を付けておられる方と9点を付けておられる方がいらっしゃらないようですので、どちらにしようか迷ったのですが、9点にします。というのは勿論ウソですが、実際、評価が分かれやすい映画かとは思います。私も初めて見た際はそれなりに戸惑いを感じましたが、それはおそらく「『用心棒』をリメイクする以上は、どうかヘンな作品になってませんように!」とか妙なことを願いながら見ちゃったからで。いや、ヘンな映画、上等じゃないですか。どうアレンジしてくるか、という楽しさ。そもそも、仮に元映画をそのまんまリメイクで踏襲したらなば、それはリスペクトと言えるのか、それとも「作り直しの必要あり」という挑戦的なメッセージなのか? ブルース・ウィリス演じる主人公、いまいち何がやりたいのかよくわからんのですが、その点に関しては元の『用心棒』だって、主人公の桑畑三十郎は飄々とするばかりでつかみどころのない存在。こういう謎めいたところがリメイク作としての可能性にも幅を持たせているような気がします。元映画のいかにも乾ききった舞台、そして最後の決闘。いかにも西部劇っぽいから、いったんは西部劇にパクられて新たな世界を繰り広げた訳ですが、今度はこうやって、ハードボイルドの側面を先鋭化させたギャング映画の世界として生まれ変わる。 映画全体がくすんだ色合いで描かれていて、いかにも非現実の世界を感じさせます。三文小説の世界、といってもいいかもしれませんが、とにかく現実感を削ぎ落したハードボイルド。どの登場人物に対し好感が持てる訳でもなく、ある意味、不毛ともいえるようなやりとりが続いていく。この一歩突き放したような「どうでも良さ」加減、初見時こそ戸惑いを感じたものの、今では本作の魅力だと思ってます。ジワジワと引きこんでいく感じ。 そこに、80年代のウォルター・ヒルの、「バイオレンス監督」という誤ったイメージ(?)の残り香みたいなものも感じさせる派手な銃撃戦が織り込まれていて、ブルース・ウィリスが二丁拳銃をぶっ放しまくれば、撃たれた敵はあり得ないくらい後方にぶっ飛んでいく。実際には銃弾で人間がぶっ飛んだりはしませんからね~。しかしこの、ケレン味が嬉しい。 成功作かと言われると、なかなかハイとは言いづらいのですが、独特の魅力が詰まったユニークな作品であることは間違いないと思います。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2023-07-02 08:26:41)(良:1票)
4.  ラッシュアワー3
ジャッキーのアクションとクリス・タッカーの軽妙なトークが楽しめる、ラッシュアワーシリーズ第三弾。とは言っても、アメリカ映画の枠ではジャッキーもかつてのような危険過ぎるスタントは出来ないし、そもそもクリス・タッカーのトークって、面白いのか?という疑問。それは言わない約束か。 という煮え切らないシリーズながら、今回は何と、真田サンとの対決が見られる、と言うんだから、こりゃたまらん。実際、見ててちょっと、目頭が熱くなってしまうんですが、こんなので泣いてたらアホだと思い、泣きはしないワケです。 さらにはなんと、工藤夕貴とも夢の対決! いや、これはどうでもいいか。海外で活躍経験のある日本の俳優陣、全投入、といった感じで。これといって日本と関係ないオハナシなのに、ねえ。 さらにはさらにはなんと、マックス・フォン・シドーとジャッキーとの絡み! これもどうでもいいことなのかもしれないけど、これはこれでなんとなく、しみじみ。そしてなぜか、ロマン・ポランスキーまで。なぜなんだ。 と、まあ、何が見どころやらよくわからんけれど、とにかくあのエッフェル塔でのアクション、これを見せられたらもう、参りました、やっぱりアクション映画ってこうじゃないとね~なんて思わされちゃう。ここを楽しめただけでも充分、お釣りが来ます。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-07-24 15:36:03)
5.  ラスト・ソルジャー(2010)
ジャッキー・チェンらしい体を使ったアクションもある程度は取り入れられてるし、そこにはコミカルな工夫もこらされてるけれど、この作品におけるジャッキー・チェンはあくまで名もなき一兵士、という位置づけなので、そういう「らしい」アクションは抑え気味。 という、ちょっと新境地を目指したようなところがあって、それはそれで結構なのですが、まずそれ以前に、ただ機械的にカットを細切れにしました、といった感じの演出が、気分を削いでしまします。最近よく聞く言葉で言うなら、「ハリウッドの劣化版コピー」というヤツでしょうか。似せても同じモノにはならないので、劣るしかない。 あと、どの国でもこの形で公開されてるのかは知らないけれど、こういう物語の映画でも最後にNG集をつける神経は、正直、ワカリマセン。
[インターネット(字幕)] 4点(2022-06-19 10:08:59)
6.  ランダム・ハーツ 《ネタバレ》 
ハリソン・フォードって、スーパーヒーローみたいな役よりも、こういう武骨で不器用な役の方が似合います。そういう役なら、こうやって不器用なラブロマンスもよく似合う。 何せこの人、目付きが悪い。この目付きの悪さでムスッとしてると、何考えてるかよくわからない。不器用なオトナの不器用な恋愛。いやこれ、結果だけ見たら単なるスワッピングでしょ・・・などと言ってはイケナイ。言いたくてもグッとガマンする。 そしたら、始終コワい顔してたハリソン・フォードの表情が、ラストシーンで一気に和らぐ。それが、たまらないのです。いいなあ、と。 これは結構、当たり役だと思うのですが、どうでしょうか。
[インターネット(字幕)] 8点(2022-04-03 17:24:18)
7.  ライヴ(2014)
いやー、わろたわろた。人が凄惨な死を遂げるたび、こんな笑ってていいんだろうか。 この映画もまあ、多すぎるセリフに過剰な演技、いかにもダメダメな感じで始まるのですが、どうもそれがワザとやってるっぽい。ダメダメ映画を装った、そういうクサい演出の延長上に、とことん悪ノリが展開されます。謎の犯人に身内を誘拐された人々が恐るべきゲームに巻き込まれる、という話だったはずなのに、ムダに残酷な絶命シーンの数々の末、ワケの判らないバトル映画と化して行きます。 登場人物たちが人知れず、このゲームに巻き込まれる、という展開かと思ったら、登場人物たちは堂々と街中に繰り出し、ゲリラ撮影という訳でも無いんだろうけれどまるでそんな雰囲気。まさにタイトル通り、ライヴ感が溢れていて、変にテンション上がります。 ラストの最終決着の場面なども、意表をつく舞台が準備されていて。スローモーションが効果的。 いやはや、まさかまさかのオモシロさ。
[インターネット(邦画)] 7点(2022-02-03 23:00:25)
8.  らせん
原作者の鈴木光司さん、百貨店の屋上遊園地のシーンにチラリと登場してましたね。「主夫」を公言するだけのことはある、いいパパぶり。 ってのはどうでもよくて、このヒトの書いた話題作「リング」と「らせん」、一応は一種のホラー小説とは言え、前者はミステリ色が濃く、それに引き換え後者はと言うと、殆ど「アンドロメダ病原体」風味のSF作品。という風にせっかく趣向を大幅に変えてきたにも関わらず、結局、同じホラーのくくりに縛られてセットで映画化されてしまうところに、不幸がありましたね。これも貞子の呪いですかね。 「リング」がズバリ、ツボにハマった(ハマり過ぎた)分、こちらの「らせん」がワリを喰ってしまった形ですが、いや、こちらの中途半端さも、マズかったんでしょうなあ。もうちょっと「リング」との対比を明確に打ち出す手もあっただろうに、このインパクトの弱さでは、まるで「リング」の単なるオマケか便乗作みたいで。 だけどまあ、真田広之いるところには佐藤浩市あり(かどうかは知らんけど)、今作では不幸を抱えた佐藤浩市が女性たちに手玉に取られて、男の弱さ、みたいなものが垣間見えて。よくよく見ると(そしてただの偶然かも知れないけれど)、実はこの2本の作品はちゃんと対照(対称?)となっているような気も。 だからどうしたと言われれば、どうもしないのですが、ホラーの暗さに加え、それとは別の意味の暗さも漂っているのが、ちょっと特徴的かな、と。
[インターネット(邦画)] 6点(2021-09-30 23:10:36)
9.  ラストサマー2 《ネタバレ》 
ブラジルの首都がリオで、カナダの首都がトロント?モントリオール?で、オーストラリアの首都がシドニー?メルボルン?で、スリランカの首都はコロンボである。そんな常識問題に正解しただけでバハマ旅行に行けちゃうなんて、羨まし過ぎるではないか、と思うところですが、そこは怒るところではありません。だって、誰がどう考えても「そこで惨劇が発生する」映画、なワケですから。 と言うわけで、今回は「海の孤島」モノ。そのまんまですね。陸の孤島とか、雪の山荘とかはよく聞きますが。しかしこの殺人鬼、夏になると現れるかつてのTUBE方式ですから、なかなかタイミングよく雪は降ってくれない(しかしTUBEだって紅白歌合戦に出たくらいだから、冬に殺人鬼が出てもおかしくないのです)。 それはともかく。まず一行が到着したら、高級リゾート地らしいのに客はいないし、従業員もあまりいない上にやたら愛想が悪い、ってのが上々の滑り出し。愛想が悪いか、キモチ悪いかのどちらか。自腹でこんなところ行ったら、ショックで寝込みます。このヤな感じが、ホラーの基本。 例の鉤爪殺人鬼も、チラチラと姿を垣間見せるチラリズムで存在をそこはかとなくアピール。若干、戦闘能力に欠けると思われた鉤爪も、ここでは様々な殺傷方法でその威力を見せつけ、こういうのもホラーの見せ場の一つです。 この作品、ストーリーに意外性がどこまであるかはさておき、クライマックスで見せる、いい意味でのしつこさには、サービス精神が大いに感じられ、そこが一番の意外性、でした。
[インターネット(字幕)] 8点(2021-08-22 08:25:59)(良:1票)
10.  ラストサマー
主人公たちをつけ狙う怪人物、その正体は誰なのか、やはり彼らが一年前に起こしたある事件と関係があるのか・・・という、殺人鬼モノ。 殺人鬼たるもの、お気に入りの凶器って必要だよね、という訳で、コレ正式名称は何と言うのか、氷の塊を扱ったりするあの鉤爪みたいなヤツが、トレードマークになってます。「私は殺人鬼です」という、一種の目印ですね。雰囲気、気配、そういったものを作り出すのに貢献してます。 一年前の事件、すなわち見知らぬ男を車でハネてしまう場面は、主人公たちの間でダメダメな会話が交わされて一気にゲンナリしてしまったのですが、そこから結構、盛り返します。パレードのすぐ横で襲われてるのに誰も気付かない、なんていう焦燥感も良いし、終盤の攻防戦もシチュエーションを活かした工夫の楽しさがあります。 シリーズ化するほどのものかどうかは、さておき。
[インターネット(字幕)] 6点(2021-07-10 09:59:26)(良:1票)
11.  ラ・ラ・ランド 《ネタバレ》 
冒頭の高速道路を使った一大ダンスシーンにまず圧倒されます。これでもかと繰り出されるダンスに、驚くべき空間的な広がり。すごいのなんの。 だけど、この陽光の下のド派手オープニングから一変して、映画本編はどちらかというと、そういうきらびやかなエンタメの世界の底辺に位置するような、とある男女の姿が、ひっそりと描かれてます。実際、夕暮れや夜の場面が多く、しっとりとした印象です。 あくまでミュージカルは非現実でありファンタジー、だけどそれは終盤の再会シーンでは、哀しき形で活かされる。 で、はい、映画は終わりましたよ、というラスト。シャレてますねえ。シャレ過ぎ。
[地上波(吹替)] 8点(2021-05-09 10:26:01)
12.  ライフ(2017)
国際宇宙ステーションという閉鎖空間の中で、コンニャクに襲われるお話。いや、成長するとイカとクリオネの中間みたいになってきて、要するに、火星人ってのはてっきりタコ星人なのだと思っていたら、実はイカ星人だったのでした。これはなかなかの新機軸。って、どこが? 何と言いますか、地球上にもその辺に転がってそうなフォルムなもんで、もう一つ、オドロオドロしさが無いんですけどね。 でもこの作品、無重力の描写はなかなかのもので、人間がフワフワ動き回るかと思えば、それを追いかけるカメラも無重力を感じさせ、雰囲気がよく出てます。迷路のような宇宙ステーションの中で、モンスターに襲われた乗組員の死体が宙を漂い、そして神出鬼没のモンスターが襲い来る。っていうのがちょっと、ミステリにおける「吹雪の山荘モノ」みたいなテイストも、感じさせている、かも(←こじつけめいているので自信の無い表現になってます)。 ただ、結構ストレートに犠牲者を出しまくった展開の割には、終盤、完全にもたついてしまって大失速。変にオチをつけようとするから、こんなコトになっちゃうのよね。
[CS・衛星(吹替)] 5点(2020-01-25 13:55:54)
13.  ランペイジ 巨獣大乱闘
ゴリラとオオカミが巨大化して、ワニがさらに巨大化して、街中で大暴れする。というシンプルな怪獣映画。ドウェイン・ジョンソンは巨大化しませんが、一緒に大暴れ。 とことん暴れ回ってくれるので、怪獣映画としては上出来でしょう。ひたすら破壊が繰り広げられるハチャメチャの中で、瓦礫が上から降ってくる描写などの芸の細かいところもあったりして、こういうのが結構楽しかったりします。 同じく街が破壊されるドウェイン・ジョンソン映画でも、かつて『カリフォルニア・ダウン』などというツマラナイ映画があったけど、コチラの方が数段面白いわい、と思ったら、実は同じ監督だったのね。残念。って別に残念がることでもないけれど。 いずれにせよ、レジェンダリーが、次はゴジラとキングコングを映画の中で戦わせるんだとか何とか言ってるけれど、本作ほどは盛り上がらないと思うよ、きっと(という予想が裏切られるに越したことはないけれど)。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-01-08 21:23:59)
14.  ラスト・リベンジ
ニコラス・ケイジ演じる主人公、長年勤めてきたCIAから引退を勧告される。彼の右耳には大きな傷跡。かつて、ある事件で受けた拷問によるものだが、その事件が、22年後の今、ルーマニアで動きを見せる・・・。 ということで、いかにも超低予算の作品にしては、ルーマニアやケニアが舞台として登場し、国際色がちょっとした見どころになってます。ただし見た感じ、ケニアでちゃんとロケしたのかはちょっとアヤしいですけれども、それはともかく。 彼の耳に残された傷は、邦題にもあるように「復讐」を匂わせるしけれど、一方で主人公が認知症を発症しているってのが、ちょっとヒネったところで、復讐譚にしてはやや主人公を突き放したような、客観的な描かれ方になってます。これがどうも単調で、もうひとつドラマを盛り上げない。切羽詰まったような感覚がどこにも無くって、サスペンスとしてどうも弱いんです。 演出もなんだか雑で、映像にも魅力がない。もったいぶった印象だけが残ります。
[CS・衛星(吹替)] 5点(2019-07-07 08:08:35)
15.  ラストスタンド
シュワが片田舎の保安官だってんですが・・・すでに、ちょっと違うんでないの、と。 作品のベースにも「西部劇」があるんでしょうけれど、つくづく、シュワは決してジョン・ウェインにはならないし、なれないんだな、と。 シュワがシュワである以上、老いぼれようと何しようと、デカい銃を振り回して暴れてみせるしかないんだけど(他に何もできないし)、もはや見る側も同情まじりに「やっぱり大目に見てあげないとね」、などと思いながら見るしかない。 ジョン・ウェインはアクションが出来なかったかも知れないけれど、しかしあの独特の雰囲気、独特のユーモアで我々を魅了してくれましたよね。と、あまり比較してもしょうがないんですけれど、この貧相な内容の映画の中では、あまりに惨め。田舎町での攻防戦にいたるまでの前半はおよそチグハグ、それでも無理やり『リオ・ブラボー』(それとも『要塞警察』かな?)みたいに話をもっていこうとするのがいかにもセコイ。敵役にも魅力がなく、付け焼刃のようなユーモアが、不自然極まりない。 これは、失敗でしょう。
[CS・衛星(吹替)] 4点(2019-03-31 20:48:19)
16.  ラビリンス/魔王の迷宮
初めてゴールデン洋画劇場で放送されたときに吹替えを喜多嶋舞がやってて、周りでは「あれはヒドかった」と悪評の嵐だったんですが、私はそんなに違和感なかったので、え、そんなヒドかったっけ、と。そんな私でも金曜ロードショーの北尾光司吹替え『サンダー/怒りの復讐』とか徳光さん吹替え『激突!』とかには完全にのけ反りましたけど。 それよりも、デヴィッド・ボウイの魔王コスチュームが、何だか『魔界転生』のジュリーみたいだなー、なんてことを思ってしまうと、ついつい笑いがこみ上げてきちゃいます。しかも下半身はモモヒキだしなあ。違うってか。 内容はというと、ジェニファー・コネリー演じる主人公の少女(映画で見ると、グラビアで見るより太い眉毛が気にならず美少女っぽくなっている、まさに映像マジック)が、魔王に誘拐された弟を取り戻しに、ファンタジー世界を冒険するオハナシ。主人公が次々に不思議なものに出喰わしていく双六形式で、一貫したストーリーらしいものがない反面、空想力が縦横無尽に広がっていく楽しさがあります。まあ、時に安っぽく見えてしまうシーンもあったりするのですが。 白いフクロウが共通して登場するのはたまたまかも知れないけれど、結構、ハリー・ポッターなんかにも影響してたりするんじゃないのーと思わせるものもあります。 ところでホグルの顔って、ロボット操作なんですよね。表情がよく出てて、お見事です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-05-27 11:09:49)
17.  ラ・ブーム2
前作から成長したソフィー・マルソーを清純なうちに(脱ぎまくる前に)撮っておこう、という意図なのかどうなのか、でもきっとそうなんでしょう、親が子供の成長を記録しておこうとするみたいな続編。それだけのために映画を撮るか?それもまた良し。 でもまあ、実際、さらに中身が無くなった感じは否めませんわな。どこか虚無感のあった(ある意味コワい)前作のラスト、ああいうのも無いし、要するにこれで打ち止め、3作目は作りませんよ、ってことでしょうか。無難な内容。 勿論、本作までのソフィー・マルソーが清純である、ってのが、もうすでに「映画のウソ」なんですけどね、きっと。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2018-01-02 12:48:45)
18.  ラ・ブーム
こういう何の変哲もない映画が、なぜか国内外で大ヒットしてしまう。世の中何が起こるかわからないもの。主演にソフィー・マルソーが起用されてなかったら、知られざる無数の映画の一本となっていたのでしょうが。 私などはソフィー・マルソーと石野真子の区別もつかないので(ウソ)、あの当時のラ・ブーム・ブームというのは(そういう言い方あるのかどうか)ピンとこなかったんですが、そういえば、親父役のヒトと芦屋小雁の区別もつかないんです(ウソ?)。 物語も何だか有るような無いような、印象としてはソフィー・マルソーの恋愛モドキが映画の2~3割、両親の浮気騒動が4~5割といった感じ。足しても10割になってませんね、ははは。 ところどころ場面が省略される面白さがあって、例えば、ソフィー・マルソーが親父と車に乗った筈の場面、次のシーンで彼女の横で車を運転しているのがバアサンだったりする。 だけど全体的にはテンポがいい訳でもなく、むしろやや長いかなあ、と。このダラダラ感が、「青春」というものなのかも知れませんが。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-11-26 09:23:52)
19.  ラスト・ショー 《ネタバレ》 
どこぞの田舎町を舞台にした人間模様が描かれていて、ストーリーらしいストーリーもないんですが、独特の映像と、赤裸々でありながら微妙な人間関係が、我々を映画に引きこんでくれます。若い人たちがいて、かつて若かった人たちがいて、何だか大してロクなこともしてなくって、田舎町ではずっと前からこういうのが続いていて今後も続いていくんだろうな、と思いつつも、どうやらそうではなくって。劇中、何人かの人物が姿を消していき、そして、決して「町の中心」という程の存在感を主張している訳ではないんだけど、映画館がひっそりと最後を迎えて、この作品も終わりを迎える。静かであるが故に引き返せない流れを、しっかりフィルムに焼き付けておこうとするかのような、そんな切なさを感じさせる映画でもあります。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-10-01 12:27:06)
20.  ラストエンペラー
昔と今、時間軸を行き来する映画、ってのはしばしばあるけれど、そしてまたしばしば、「ああ昔はよかったなあ」ってなことになるんでしょうけれど、それにしたってこの映画の主人公・愛新覚羅溥儀の、あまりと言えばあんまりな、この立場。 幼少期から大勢に囲まれ皇帝として育った男が、劣悪な環境の収容所に入れられ「思想教育」を受けている。自分の靴紐すら結べない、この男。 しかも、そもそも「昔はよかった」わけでも何でもない。周りを他人に囲まれ、さらにその外側には、自分の知らない、自分とは無関係の世界が広がっている。生まれながらの皇帝であると同時に、生まれながらの「過去の遺物」とでもいうべき存在。 無論、そんな彼にも、心を通わせる人物というものは居て、またそこには別れもある。この映画には、乳母との別れ、そして2人の妃との別れ、都合3つの別れがあるのだけど、最初の乳母との別れが印象的であったのに比べ、2人の妃との別れはどちらも、ドラマチックにすらなれない虚しさが漂っていて。 史実とことなる部分もそりゃあるだろうけれど、特異な人生を送った男の孤独を、実に見事に浮き彫りにしてみせてくれます。で、それを否定も肯定もせず、「確かにそんな人がいたんだよ」という風に終わるラストが、たまらないんだなあ。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-08-07 21:26:21)
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2431.09%
3751.90%
41624.09%
53699.33%
665116.45%
7125131.61%
890322.82%
93789.55%
101032.60%

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