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1.  ルパン三世 プリズン・オブ・ザ・パスト<TVM> 《ネタバレ》 
パート6を放送中の今頃になってようやくパート5を初めて見て、それを全話見終わった直後にようやく2年前に録画してたものを見た。感想としてはまあいつものテレビスペシャルという感じで可もなく不可もなくというところなのだが、パート5がそこそこ面白かっただけになにかふざけすぎていて軽すぎる感があり、さっき書いたように印象としてはいつものテレビスペシャルといった感じなのに今回はとくにいつにも増して物足りなさを感じてしまい、同時に「金曜ロードショー」枠と深夜枠という放送時間の違いの影響も考えたが、それはあまり関係ないように思う。過去作にもあったルパン、次元、五右衛門の仲たがいが今回も出てくるが、これをもっと本筋に生かしても良かったと思うし、死んだと思われた王子が実は生きていたという展開もありがちすぎる感じがして意外性が感じられない。テレビスペシャルの前作である「グッバイ・パートナー」のような分かりやすいハッタリは無かったのでそこはまあ良かったかなと思う。それにしてもパート5から引き続き登場している銭形の部下の八咫烏という新キャラの必然性が本作でもやっぱりよく分からない。パート6にも登場しているようなので、今後もレギュラーとしてずっと登場するのかもしれないけど。
[地上波(邦画)] 5点(2021-11-25 23:21:06)
2.  ルパン三世 THE FIRST 《ネタバレ》 
シリーズ初のフルCG映像による「ルパン三世」で、スピンオフやクロスオーバーを除くと約四半世紀ぶりとなる劇場版。ルパン自体を久しぶりに見たのだが、確かに映像自体はクオリティも高く滑らかであまり違和感を感じさせず、普通のアニメでは出せないような迫力もあり、見る前に思っていたような映像的な不安(見慣れた普通のアニメの映像のほうが良いのではとか、フルCGにする意味とか。)は見ている間はほとんど感じることがなかった。しかし、ストーリー面だけを見ればいつものテレビスペシャルとあまり変わり映えがせず、まあ無難といえばそうだが、このサブタイトルなのだから第1シリーズを意識した渋めの作風でも良かったのではと思ってしまう。(このサブタイトルには初めてのフルCGアニメという意味があるそう。)それよりも「カリオストロの城」を意識したシーンがあまりに多く、同じ作曲家といえど主題歌の曲調まで似ていて、単に山崎貴監督が思い入れが強い故にやったオマージュ・・・というよりはただ過去作に媚びているだけのようにしか見えず、いい加減過去の栄光は忘れたほうが、このシリーズの今後のためにもいいと思う。(今回に限らず、このシリーズでは「カリオストロの城」を意識しているような作品が多い気がする。)話としても、「インディ・ジョーンズ」でやりそうな感じで、どうせなら考古学者を目指しているヒロインの育ての親である老博士を「最後の聖戦」のヘンリー(ショーン・コネリー)のような飄々とした人物にしてほしかった気もする。ゲスト声優の三人についてはそれほど演技に違和感は感じなかった(広瀬すずは最初ちょっと「ん・・・」となったが、そのうち慣れた。)が、藤原竜也が声を演じているゲラルトは「上手い、下手」以前にキャラの顔と声が合っていない感じがした。次元と五右衛門は今回、セリフが比較的少なく、寡黙な感じを出しているのかもしれないが、次元に関しては小林清志の負担を考慮しているのだろうなとどうしても感じてしまう。
[DVD(邦画)] 5点(2021-08-19 19:18:33)(良:2票)
3.  ルパン三世 1$マネーウォーズ<TVM> 《ネタバレ》 
テレビスペシャル第12作。今回は敵である銀行頭取が女性であることがやや斬新に感じるし、その頭取が戦争を利用して金儲けを企んでいるところなどは妙にリアルに感じる。ルパンとのラストの対決もみごたえがあり、女は殺さないがだからと言って容赦はしないというルパンのキャラクターがよく出ていて、テレビスペシャルほかの作品ではここらへんがブレているものもあるのでテレビスペシャルではけっこう貴重かもしれない。ただ、ルパンとこの頭取の対決は確かに面白いのだが、ほかのゲストキャラの印象がイマイチで、ナビコフなんかはわりと好きそうなキャラクターだっただけに少々勿体なく感じた。登場人物を絞ってルパンと頭取の対決をもっと全面に出しても良かったと思うのだが、30分枠なら可能でも90分のスペシャル版だとほかにいろいろ要素を入れる必要があり、難しいのかもしれない。(でも、今回の五右衛門が宗教にハマるエピソードは削ったほうが絶対良かった気がする。というか、五右衛門いつもこんな感じだし。)それを考えるとやっぱりテレビスペシャルよりも週一レギュラーの30分アニメのほうが良いなと感じてしまう。
[DVD(邦画)] 6点(2019-10-26 23:18:26)
4.  ルパン三世 グッバイ・パートナー〈TVM〉 《ネタバレ》 
6年ぶりのオリジナル新作によるテレビスペシャル(前作の「イタリアン・ゲーム」はやっぱり第4シリーズの宣伝目的が主だったのね。)で、ルパンの相棒である次元がルパンを裏切って敵に回るということが大きくフィーチャーされ、タイトルもわざわざ「グッバイ・パートナー」となっているが、どうせ完全に裏切るわきゃーないと冷めて見ていたら案の定で、しかも次元の裏切り行為の理由が早い段階であっさり明かされてしまい、後半はタイトルと内容が合っていないのはなんとかしてほしかった。全体的な印象もいつものようなまあこんなもんだろうという感じでとくに何も期待をしてなかったのでそれ以外は気にならないが、このタイトルにした以上、せめて次元を終盤近くまで敵として描く必要はあったと思う。旧声優陣での最後の作品が「LAST JOB」というタイトルだったので、ひょっとしたら本作で小林清志の次元は最後という意味でのタイトルかと深読みしてみたが、そうでもなさそうなので、何を考えてこのタイトルにしたのかよく分からない。ショパンの曲が絡んでいるので「ショパン 別れの調べ」とかいくらでもほかにタイトルのつけようはあったと思う。先日亡くなられたシリーズの原作者 モンキー・パンチさんのご冥福を。
[地上波(邦画)] 5点(2019-04-23 00:06:08)
5.  ルパン三世 お宝返却大作戦!!<TVM> 《ネタバレ》 
今回はルパンたちが標的であるトリックダイヤを手に入れるため、かつてルパンのライバルだったマークが盗んだ品物を元あった場所に戻していくという筋立てだが、目的があるとはいえ泥棒が盗んだ品物を返していくという発想が面白い。実際、ルパンたちが世界中を駆け巡って次々と返していく前半はテンポもよく、見ていて楽しい。それに五右衛門が敵の女に狙撃されて深手を負ったり、次元が敵に捕まって拷問を受けたりするのはどうなるかが分かっていてもハラハラさせられる展開でわりといい。そしてラストに判明するお宝の正体。これが非常に美しく、今まで見たこのシリーズの中でも特筆もので、思わずうなってしまった。イマイチと思う作品の多いテレビスペシャルシリーズの中にあっても本作は良作の部類に入るのではないかと思う。余談だが、ルパンとマークが過去に盗みに入った場所としてトランプタワーが登場しているが、ここの主は今や大統領なんだよなあとつい思ってしまう。
[DVD(邦画)] 6点(2018-10-06 17:01:11)
6.  ルパン三世 ナポレオンの辞書を奪え<TVM> 《ネタバレ》 
テレビスペシャル第3作。久しぶりに見る山田康雄のルパンだったのだが、中盤あたりでルパンが変装で銭形と入れ替わり、山田康雄が演じる銭形というのが見られるのはかなりのレア感がある。でも、印象に残るのはそこぐらいで、全体としては作画をはじめ作りがかなり雑で、いくらテレビ作品とはいえもうちょっと丁寧に作ろうよというレベルだし、ストーリーもルパン帝国とかナポレオンの辞書とかスケールの大きなネタなのだけど、多国籍軍とかはっきり言ってやりすぎで散漫なうえにテンポもあまり良くない。それに仕方のないことだが今見ると湾岸戦争と絡めているあたりに時代を感じてしまう。初期のテレビスペシャルを手掛けていた出崎統監督だが、それにしては今回、止め絵とかなく、演出もおとなしめだなと思ったら、なんと出崎監督は監修だけで正式な監督を置かずに作ったっぽいのもなんかスタッフの適当さを感じずにはいられなかった。ゲストヒロインが日本人なのだが、それも別にいてもいなくてもという気がした。でも、そのヒロインの声をやっていたのが戸田恵子で、久しぶりに声優として見たのだが、やっぱり実写の女優としてより、声優としてのほうが見ていてしっくりくると思った。
[DVD(邦画)] 5点(2018-04-18 19:02:18)
7.  ルドルフとイッパイアッテナ 《ネタバレ》 
原作は20年以上前の小学生の頃に学校の図書室かなにかで読んでいたし、NHKで放送されたテレビ絵本も見ていたので、本作はそのストーリーを丁寧に映像化していてこんな話だったなあと懐かしさがありながら、うる覚えの部分がかなり多かったので新鮮な気持ちで見ることができた。間違って岐阜から東京にやってきたルドルフがイッパイアッテナやブッチーと出会うことによって広い世界を知っていく過程がよく描かれていて、ルドルフの成長物語としてはもちろんのこと、イッパイアッテナとの師弟関係も見ごたえのあるものになっていて、原作の良さは出ていると思う。イッパイアッテナがルドルフにかける言葉はどれも重みがあって深く、考えさせられるものがあるし、ルドルフとイッパイアッテナのそれぞれの飼い主への思いもしっかりと描かれ、それがきちんとドラマになっているのも良かった。ルドルフがたった一人(一匹)で岐阜を目指し、飼い主の家にたどり着いてからの展開は予想がついてしまうものの、やはり切なくついルドルフに感情移入してしまった。でも、そこから一人(一匹)で生きていくことを決意して東京に戻るルドルフの姿には勇気づけられた気がした。欲を言えばルドルフが東京から岐阜に帰るヒッチハイクの部分をもう少し見たかった気がしたくらい(この部分をロードムービー的に描いても面白いかもしれない。)であとは特に大きな不満はなく、最後まで楽しく見ることができたので、見て良かったと思う。そうそう、ヒッチハイク中のルドルフを乗せるトラック運転手の声をNHKのテレビ絵本で語りを担当していた毒蝮三太夫が演じていたのがなんだか嬉しかった。また機会があれば原作を読んでみたいなあ。
[DVD(邦画)] 7点(2017-08-24 01:11:48)
8.  ルパン三世 イタリアン・ゲーム<TVM> 《ネタバレ》 
テレビ第4シリーズ放送中に放送されたテレビスペシャル。第4シリーズをすべて見終わって3か月ほど経った今になってようやく録画しておいたものを見たのだが、第4シリーズに新作カットを加えた総集編という感じで、完全に第4シリーズを見たことがない人に向けた紹介作品のような印象。第4シリーズは地上波では地域ごとに放送時間帯がバラバラだったためにこういうのもアリだとは思う(ちなみにわが地域では本作放送後すぐに放送が始まった。)が、やはり見終わってから本作を見ると、いつものテレビスペシャルよりもさらにつまらなく感じるし、制作陣の手抜き感も感じてしまうのが本当のところ。また、つながりが悪く感じる部分もあり、第4シリーズを見ていない人には分かりにくい部分もあったと思う。新作カット部分もいつもどおりのテレビスペシャルの域を出ていない。第4シリーズは深夜枠ということもあってか、雰囲気も少し渋めで思ったよりは面白かったのだが、やはりゴールデンタイムに放送されるものにそれと同じものを期待してはいけないということだな。(といって、ほとんど本作には期待してなかったのだが。)ルパンのジャケットといえば赤というイメージが強いのだが、4つあるテレビシリーズでは毎回それ毎にジャケットの色が違っているというのが凝っていてけっこう好きだったりする。
[地上波(邦画)] 3点(2016-09-18 10:34:17)
9.  LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標 《ネタバレ》 
「峰不二子という女」に続く「ルパン三世」のスピンオフシリーズ第2弾。前作を未見なため、このシリーズは初めて見るが、ファーストシリーズを意識したようなおちゃらけ感0のひたすらハードボイルドに徹した作品で、テレビスペシャルのようなぬるさもなく最初から最後まで楽しめた。ルパンを演じるクリカンの声も低くシリアスで、今までと違う感じが出てて良かったし、渋みのある作風もいかにも大人向けのアニメという感じで、こういうのが本来の「ルパン三世」の魅力なのだろうとあらためて思う。次元を主軸に置いたストーリーで彼と殺し屋・ヤエル奥崎との対決がみどころになるが、このヤエル奥崎のキャラクターも手を抜かず作り込んでいて印象的で、だからこそこの二人の対決が盛り上がる。レギュラーの五右衛門が終盤写真でしか登場しないなど、登場人物たちが絞られていて、これが作品をよりテンポのいいものにしているのも良い。でも、後編のエンドロール後の銭形とマモー(西村晃が既に亡くなっているので、声優は違うはずだが、まったく違和感がなかったのは良かった。)の登場シーンは必要だったのかどうか。
[DVD(邦画)] 7点(2016-01-09 13:38:42)
10.  ルパン三世 バイバイ・リバティー・危機一発!<TVM> 《ネタバレ》 
「ルパン三世」テレビスペシャルの第1作。後の作品のように特定のレギュラーキャラを主役に据えた作品ではなく、それぞれの見せ場がそこそこあるような作風は1作目ならではか。でも、出来としては既に微妙な感じでどこか散漫な印象。ゲストキャラの小生意気な少年がいい味を出している。この少年と母親の再会がドラマとして描かれているが、その母親が色仕掛けを使う敵組織の幹部というのはいただけなかった。そのため、親子の再会シーンは何か急にお涙ちょうだいな雰囲気になってしまったのは見ている側としてはすごく冷めてしまい、もっとこの母親を違う設定で描いていればもうちょっとは良かった気がする。それと五右衛門は既に女に利用されるだけされるというヘタレキャラで、テレビシリーズの頃から徐々にそうなっていったとは思うけど、本当にこのテレビスペシャルではこんなんばっかな気がする。少年の声を田中真弓が演じているが、彼女はクリカンが初めてテレビスペシャルでルパンの声を担当した作品にも出ていたことを思い出した。
[DVD(邦画)] 5点(2015-12-19 11:18:22)
11.  ルパン三世 ルパン暗殺指令<TVM> 《ネタバレ》 
ファーストシリーズの初期の監督だったおおすみ正秋監督を迎えたテレビスペシャル第5作。さすがにファーストシリーズのような渋さはないが、いつものテレビスペシャルに比べればある程度はハードボイルドを感じさせる作風で、作画もきっちり丁寧に作り込んでいるあたりにおおすみ監督のこだわりのようなものを感じられるし、テレビスペシャル最終回の予定で企画された作品でのおおすみ監督の起用にも最後に原点回帰を狙おうという製作側の意図が感じられる。しかし、次元とゲストヒロインの過去の因縁が描かれているのだが、その話にもう少し深みが欲しかったところでそこが物足りないし、そもそも「ルパン暗殺指令」というタイトルなのに次元が話の主軸になっているのはなんとなく違和感があるのも本当のところ。敵であるジョン・クローズを演じる野沢那智はこの間見た「生きていた魔術師」では役者の無駄遣いに感じてしまったが、本作ではハマっていてこの人らしい悪役演技が楽しい。(まったく関係ないが本作放送の翌日に劇場公開された「クレヨンしんちゃん」の劇場版第1作「アクション仮面VSハイグレ魔王」の悪役であるハイグレ魔王の声も野沢那智だ。)それにルパンが山田康雄なのでこの二人の共演を見ているとクリント・イーストウッドやマシリトの新旧対決に見えるという少しマニアックな楽しみ方もできる。冒頭のルパン専任捜査を解任された銭形がルパン、次元としんみり酒を飲むシーンは妙な味があって良いし、印象にも残る。ルパンも銭形も声が弱々しく、そのうえ、ルパンと次元が序盤で「老後の計画」とか「年を取った」とか言うので演じる声優たちのことをリアルに考えてしまった。とくに山田康雄に関しては既に最晩年に近く、(この翌年に放送された「燃えよ斬鉄剣」が遺作。)この頃から体調が良くなかったんだろうなと考えるとこの序盤は見ていてつらいものがあった。
[DVD(邦画)] 6点(2015-07-02 23:08:45)
12.  ルパン三世 生きていた魔術師<OVA>
今現在再放送でまさにファーストシリーズを見ていて「魔術師と呼ばれた男」もついこの間見たばかりなのだが、かなり面白く、劇場映画にも負けないようなクオリティの高い傑作だと思った。さて、本作はその「魔術師と呼ばれた男」に登場する敵であるパイカルがルパンの敵として再登場する作品ということで取りあえず見たのだが、OVAだからというのもあるのか、なんかこう、印象としては最近のテレビスペシャルのノリのまま無理やりファーストシリーズを意識している感じで痛々しく感じるし、「魔術師と呼ばれた男」がさっきも書いたように傑作だっただけにどうしてこのような作品を作ってしまったのか大いに疑問に感じる。やり方がとにかく中途半端で、どうせファーストシリーズを意識するならもっと徹底的にやってほしかった(例えば音楽はいつものように大野雄二が担当しているが、オープニングは仕方ないにしてもほかの劇中音楽をファーストシリーズのスコア(山下毅雄)にするとか。)し、こんなんで本当に「魔術師と呼ばれた男」を超えられるともしスタッフが思っていたとすればそれは「ルパン三世」という作品をバカにしすぎだし、いい加減にしろと言いたい。あともう一つ、「魔術師と呼ばれた男」に登場していない五右衛門と銭形の扱いに差がありすぎるのも気になる。とにかく見終わった後「魔術師と呼ばれた男」をもう一回見返したくなったのは確か。
[DVD(邦画)] 1点(2015-06-16 01:29:41)
13.  ルパン三世 ロシアより愛をこめて<TVM> 《ネタバレ》 
テレビスペシャル第4作。まずまずといったところだが、90年代の作品なのに絵柄がテレビ第2シリーズよりも古めかしく見えてしまったのはちょっと残念。五右衛門はテレビスペシャルだとあまりいいところがないという印象が強いのだが、この作品では最初からなぜかラスプートンの元にいて、斬鉄剣を竹光とすり替えられてしまい、あげく終盤でヒロインに惚れて最後にはルパンたちを裏切るとかほとんどいいところがなく、テレビスペシャルでは昔からこういう扱いだったのねと妙に納得してしまった。銭形もあまりストーリーに絡んでおらず、せめて中盤のルパンたちが銀行に立てこもるシーンで登場するのはあの保安官ではなく、銭形であってほしかった。悪役である不気味な教祖はインパクトがあるし、二人組の男もいい味を出している。銀行の頭取 デュークを納谷六朗が演じているが、兄である納谷悟朗が演じる銭形と一緒のシーンがないのは少々もったいない気がするし、こういうキャスティングならば繰り返しになるがよけいに銀行を包囲する役回りは銭形のほうが良かったのではないかと感じる。五朗、六朗の二人ともわずか一年半ほどの間に亡くなってしまったのは本当に惜しかった。
[DVD(邦画)] 5点(2015-05-02 12:24:15)
14.  ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE 《ネタバレ》 
「ルパン三世」と「名探偵コナン」のコラボ第2作となる劇場アニメ。前作のテレビスペシャルを見ていたため、取りあえず本作も見た。前作は「ルパン三世」の世界観をベースにしながらも「名探偵コナン」にルパン一行がゲスト出演したような印象の作品だったのだが、本作は「名探偵コナン」の世界観をベースに作られていて、米花町が舞台となっている。なので前作にも増してコナンにルパンがゲスト出演という感が強くなり、コナン側のレギュラー陣の登場も多く、普通にコナンの劇場版を見ているような感じ。ストーリーもけっこうゴチャゴチャしている上、前作ともつながりを持たせているので、よく分からない部分も多く、まったく期待してなかったのだがやっぱりあまり面白くない。せめて登場人物をもっと整理して(とくにカズが声を担当しているキングが登場するシーンは明らかに無くてもいい。)前作の話は絡めずに完全に独立したストーリーにしていれば印象はまだ違っていたかもしれない。ただ、冒頭でルパン側の登場人物の紹介をコナンがしているが、そのあとに流れるコナンシリーズの概要の解説(コナンの劇場版では冒頭に毎回流れる。)をルパンの視点からしているのはかなり新鮮だった。双方とも前作から何人かレギュラー声優が交代しているが、前作と続けて見たらさすがに違和感がありそう。それにしても次元の声、老けたなあ。
[DVD(邦画)] 5点(2015-03-19 18:12:04)
15.  ルパン三世 EPISODE:0 ファーストコンタクト<TVM> 《ネタバレ》 
ルパンたちレギュラー5人の初めての出会いを描くテレビスペシャル第14作。放送当時は内容にネタ切れ感があり、あまり興味なく見逃していたが、今現在再放送で第2シリーズを見ていることもあり、5人のなれ初めを描くという部分に興味を持って見た。実際見てみるとハードボイルドタッチの作品に仕上がっていてなかなか面白かった。最初に敵同士として出会うルパンと次元の撃ち合いは見ごたえあるし、いつもテレビスペシャルではあまりいいところのない五右衛門もちゃんと見せ場があり、カッコよく描かれている。ルパンと次元や五右衛門との本当に敵同士としての対決というのはあまり見たことがないので新鮮に感じられたし、レギュラーメンバーそれぞれの出会いが興味深く描かれていたのも良かった。今までのシリーズ作品と設定が違う部分も多いみたいなんだが、狐につままれたようなラストにすることでうまくはぐらかしていると思うし、個人的には全然気にならない。(ただこのラストは賛否分かれるのも分かる気がする。)不満と言えば仕方のないことだが、過去の話というのに不二子や銭形の声に勢いや張りがないのに違和感がある程度で、微妙な作品が多いテレビスペシャルのシリーズの中ではかなりの上出来な作品になっていると思う。
[DVD(邦画)] 7点(2015-01-15 15:59:01)
16.  ルパン三世 princess of the breeze 〜隠された空中都市〜<TVM>
ルパンが敵に撃たれるシーンや、空から予告状をばら撒くシーンなど「カリオストロの城」を意識した展開やシーンが多く、主題歌までもが「炎のたからもの」の英訳という徹底ぶりだが、印象としてはいつもと変わらないレベルで可もなく不可もなくという感じ。今回は「名探偵コナン」とのコラボ劇場版があったためか、いつもとキャラクターデザインが大幅に違い、そこがちょっと違和感があるし、また、CGの多用もアニメの絵とあまり馴染んでおらず、カーチェイスのシーンもCGで描かれているが、手描きのほうがもう少し迫力を出せたんじゃねーのというほどへぼい。CGの多用が悪いというわけではないが、それによってスタッフの手抜きが感じられた。今回の悪役キャラであるシオンはイケメン王子風のデザインでいかにも今時のアニメという感じだが、もう少しこのキャラに貫ろくが欲しかった。ルパンと旧知のガンマンを演じている千葉繁のハイテンションな演技はやはりいつ見ても強烈な印象を残す。
[地上波(邦画)] 5点(2014-04-20 15:29:42)
17.  ルパン三世 東方見聞録 ~アナザーページ~<TVM> 《ネタバレ》 
レギュラー声優の一部交代から2作目となるテレビスペシャル。合間にハードなつくりだったらしい新作のテレビシリーズをはさんでいるが、僕の住んでいる地域では未放送だったらしく、未見。いつものようにとくに期待して見たわけではないし、実際いつもどおりのテレビスペシャルという感じ。しかし、今回は「名探偵コナン」のスタッフで固められており、そのせいか作画にかなりの違和感があったし、ストーリー展開も最初に殺人事件が起き、ルパンが犯人と疑われたりする。なにより冒頭で描かれるその殺人事件の犯人が黒く塗りつぶされていたり、その直後、ルパンがコナンのような特殊なメガネを使うシーンがあったりとコナン的な描写が多々あり、作画はまあしょうがないかと思うものの、いくらアニメの製作会社とスタッフが同じでもこれはちょっとやりすぎ感がすごい。「ルパン三世」(とくにテレビスペシャル)はあまり思い入れのないシリーズではあるが、さすがになんとかしてほしかった。
[地上波(邦画)] 5点(2012-11-29 11:14:56)
18.  ルパン三世 血の刻印~永遠のmermaid~<TVM> 《ネタバレ》 
レギュラーに新声優を迎えて作画も新しくなった今年のテレビスペシャル。元々ルパンを初めて見たのが山田康雄からクリカンに代わった頃だったのだが、それから10年以上このシリーズを見ている(映画とテレビスペシャルが主だが。)のでいくら思い入れの少ないシリーズとはいえ、多少の不安はあった。それでも思ったほど違和感はなく、新キャストの三人はキャラのイメージを崩さずによく演じている。「スター・ウォーズ」新三部作のアナキンや、「ロード・オブ・ザ・リング」のフロドの吹き替え役で頼りないイメージが強かっただけに浪川大輔が五右衛門をやるのは今回の新声優陣の中で一番不安を感じたが、違和感は全くなかったのが驚き。沢城みゆきは実は初めて出演作を見たのだが、そのせいもあってか、不二子の声がかなり新鮮に感じた。山寺宏一は三人の中でもいちばん先代の納谷悟朗を意識して演じており、彼の声優としての技術力の高さを改めて感じさせてくれる。今回は脚本もいつもより頑張っている印象ではあるが、話にルパン一世を絡めてきたのがなんか強引に感じるし、敵役の男が怪物に変身するという展開は過去にもあったような気がしてこれはさすがにちょっとと思った。しかし、敵にさらわれたヒロインを「盗む」というのは「カリオストロの城」を明らかに意識しており、そう考えるとルパン一世の話も過去のシリーズに対するオマージュなのかと思えてきて、ネタ切れ感も少ない。(ただやっぱり最後の怪物男はさすがにネタ切れ感があったが。)最初に書いたように新声優三人に大きな違和感はなく最後まで見れたのだが、このシリーズは「ドラえもん」のように週一放送ではなく、年一回の放送なので、今回新しくなった声優陣がどこまで視聴者に浸透するかはちょっと気になるなあ。今はまだ大丈夫そうなんだけど今回変更のなかった次元役の小林清志もそのうち代わるかもしれない。
[地上波(邦画)] 6点(2011-12-14 02:17:57)
19.  ルパン三世 the Last Job<TVM> 《ネタバレ》 
今回もなんとなく見てしまった「ルパン三世」のテレビスペシャル。今回は銭形の死が大きく放送前に言われてたけど、どうせ納谷悟朗を長時間出さないためのハッタリだろうと思っていたらまさにその通りで、全体的に見てもいつもと変わらず、「まあ、こんなもんだろう。」という感想しか出てこないのだが、やはり津嘉山正種の悪役は渋くていいなあ。ところで、今回、サブタイトルに「ラスト」って入ってるけど、とくにこのシリーズに思い入れはないのだが、クリカン以外のレギュラーメンバーの年齢を考えたらもう本当に「釣りバカ日誌」シリーズのように潔くおわったほうがいいかもしれないと少し思う。まあ、また新作が出れば惰性で見てしまうだろうけど。
[地上波(邦画)] 5点(2010-02-26 03:16:59)
20.  ルパン三世VS名探偵コナン<TVM> 《ネタバレ》 
「名探偵コナン」を2000年代になってから見ていないのだが、ルパンよりコナンのほうに比重が置かれたストーリーもあまり気にならなかったし、目暮警部の友人として銭形警部が出てくるというコラボ作品ならではの設定や、コナンの麻酔が効かない銭形というのも面白い。ただ、「名探偵コナン」にルパン一行がゲストキャラクターとして登場したような感じになっているため、これを「ルパン三世」の1本として見てしまうとかなりの物足りなさがあるのも確かで、特に五右衛門の出番が異様に少なく、扱いも今まで見た中でいちばん酷く感じるのがちょっと不満だったりもする(彼だけコナンとの絡みがないに等しい。)が、この作品自体はなーんも期待してなかったせいか思ったよりは楽しめた。そういえば、ラストのルパンとコナンが桜の木の下にいるシーンで流れるルパンの回想が「カリオストロの城」のラストシーンを思わせていたけど、もし、「ルパン三世VS未来少年コナン」(←ってどんなんや。)なる企画が出たら、監督は宮崎駿しかいないだろうなあ。
[地上波(邦画)] 5点(2009-04-05 13:46:40)
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