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1.  マイケル・ジャクソン/THIS IS IT
 この作品のすごい点は、マイケルジャクソンという男のアイデンティティを、再び確立したことだと思う。  彼のファンではない多くの人々は、いわゆるゴシップ的情報によって彼を「変人」「奇人」というレッテルでしか見ていなかった。むろん、自分もそうであった。  しかし、フィルムの中に映し出された男は、まぎれもない歌手でありエンターテイナーであった。そしてそれこそが最も大切な事実だったということに気づかされた。この作品を鑑賞することで、「マイケル・ジャクソン」が本当は何者であったのかを、我々は知ったのだ。  一方、熱心なファンには、「マイケルの本当のライブはこんなレベルじゃない」「中途半端な状態のものを見たくなかった」という感想を持つ人もいるようだ。それはおそらく正しいであろう。  しかし、誤ったマイケル像を抱いていたファン以外の人々が、彼の本当の姿に目を向けたことを喜んでほしいと思う。  一本の映画が、一人の男のアイデンティティを取り戻した。しかもそれは、さまざまな演出を加えたものではなく、彼の歌う姿=彼の本質をひたすら提示したフィルムであった。舞台を共にしていた、ケニー・オルテガの製作姿勢も素晴らしいと思う。
[映画館(字幕)] 10点(2010-01-09 12:23:12)(良:1票)
2.  サウンド・オブ・ミュージック 《ネタバレ》 
 見るたびに、ドレミの歌とエーデルワイス合唱のシーンで涙が出てきてしまいます。この二つのシーンは、映画としてものすごいカタルシスを感じるのですが、その理由を考えると、次のようなことが言えると思います。  インターミッションの存在で、前半・後半と分けてとらえがちですが、実は3部+エンディングという構成になっているということです。  第1部は、冒頭からドレミの歌までで、子供たちが本来の生き方を取り戻し、マリアが自分に合った生き方を見つける物語。  第2部は、大佐の帰宅からマリアとの結婚式までで、マリアが大佐への想いを、大佐は見失っていた愛を取り戻す物語。  第3部は、ナチス・ドイツの侵攻から、音楽祭のエーデルワイスの合唱までで、オーストリアの人たちが声を合わせ、故国への想いを取り戻す物語。  エンディングは、トラップ一家が無事に脱出し、観客に安堵感を与えています。  いずれの物語も、根底にあるテーマは、自己を取り戻すというアイデンティティーの確立だと言えるのではないでしょうか。そして、各々のクライマックスは、ドレミの歌・マリアの歌・エーデルワイスと、それぞれの合唱で、観客の心を揺さぶるので、ここに激しいカタルシスを感じるのだと思います。人は、どんな境遇にあっても、努力やきっかけ次第で自分を取り戻すことができる、そんな可能性を観るものに訴えている気がします。  また、難しく考えずとも、映画ならではの雄大なロケーションや場面転換などを生かした本作は、映画の楽しさ、素晴らしさをこれ以上無く教えてくれる作品だと思います。  いささか冗長なシーンもありますが、欠点を認めてさえもなお、10点をつけることをためらわない最高傑作の映画だと、私は考えます。
[映画館(字幕)] 10点(2007-02-18 22:28:05)(良:1票)
3.  墨攻 《ネタバレ》 
 原作は未読ですが、1エピソード・1つの城の攻防戦にしぼったドラマ作りは、成功していると思います。スペクタクルを堪能できる良作だと感じました。  迫力を支えているのは、やはり、体を張ったスタントの人員たちで、また演出も人間同士が戦うことの「痛み」を感じさせるものであり、力強い作品に結びついていると思います。特に「痛み」は、攻防戦で死んでゆく人々の悲鳴や、処刑の残酷さなどを描くことで、観客に戦いの負の面を訴えていたのではないでしょうか。  ヒロインの結末は、賛否あるようですが、私は決して無駄な死ではなかったと思います。エンディングの、主人公が戦いの虚しさを悟り、平和を訴えてゆくという、より大きく困難な目標への旅立ちは、希望を感じさせる物語であり、主人公をそこへ導いたのはヒロインの死であったからです。  攻防ののち、王が主人公を邪魔に思い始め…というストーリー展開はありきたりですが、とっつきにくい題材において、ストーリーが単純でわかりやすいのは良い方向に働いていると思いました。多くの観客を意識した、エンターテイメント作品としての製作姿勢がうかがえるのではないでしょうか。  アンディ・ラウの抑えた演技も作品に合っていて、バランスのとれた一本だと思います。そして、アジア発のスペクタクル歴史娯楽作、という作品であることを嬉しく感じました。
[映画館(字幕)] 9点(2007-04-17 23:47:38)
4.  明日の記憶 《ネタバレ》 
予備知識なしで見ましたが、プロデュースも兼ねた渡辺謙の真剣さが伝わる力作だったと思います。何人かの方が指摘されているように、実際の病気や介護にたずさわった方から見れば、綺麗ごと過ぎるのかも知れません。私が思うに、この作品はアルツハイマー病のことをよく知らない人と、実際に病気にかかって苦しんでいる人やそれを支えている人たちの間に、位置しているのではないでしょうか。病気のことを知ってもらい、少しでも苦しんでいる人たちの助けになって欲しい、そんなメッセージが込められていると思います。 渡辺謙や製作者たちは、「映画」というやり方で、そのメッセージをなるべく多くの人に伝えるために、内容をある程度ソフトに(美化)し、またドラマティックな演出にしたのではないでしょうか。現実をそのままフィルムに収めて、ドキュメンタリー映画として上映しても、興味を持っている人たちしか見に来ない、というのが現状だと思いますから。本作は、この病気について興味を持ってない人たちに関心を持ってもらう、という役割の一端を充分担ったと思います。 映画の内容としては、やはり渡辺謙の熱演が見所だと思います。それに呼応するかのような樋口可南子の演技も力を感じるものであり、見事に夫婦として劇中に存在していたと思います。渡辺謙が奥さんに「毎日、迷惑掛けてごめん」と泣き叫ぶシーンが印象的で、心に残りました。病気になった人の苦しみを、自分なりに感じられたシーンです。 近年流行の、安直な製作姿勢で作られた「病気+恋愛+感動」ものの映画やテレビドラマの、稚拙さを浮き彫りにしたといえる一作ではないでしょうか。
[DVD(邦画)] 9点(2006-12-31 22:56:53)
5.  ブラック・レイン 《ネタバレ》 
マイケル・ダグラスの魅力が最も輝いている一本だと思います。汚職や暴力的な性格といった、人間臭い刑事の役どころは、当時のマイケル・ダグラスにぴったりで、存在感充分です。対するキャラクターとしては、高倉健演じる警部補で、この二人が対立を経てお互い理解しあうというストーリーの軸は、よくあるハリウッド刑事映画の基本パターンではあります。ですが、そこにアメリカと日本という要素を加えることによって、一段上の作品に仕上がっていると思います。 この作品が持つテーマとは、違う国の文化、習慣、考え方に対しての「敬意」ではないでしょうか。監督のリドリー・スコットや製作者は、日本を舞台にしながら、それまでによく見受けられた、忍者・芸者・腹切りなどといった見世物的要素を排し、日本人の「考え方」に眼を向けています。高倉健の役は、規則に縛られて上司の目を気にする警部補で、ケイト・キャプショーは「何年住んでも、日本人からみれば私も“ガイジン”」とセリフで語り、形見分けの習慣も劇中で使われるなど、「日本人とはどのような人間なのか」という探求心を、製作者側が持っていたことが感じられるのです。 アメリカ人と日本人が始めはぶつかり合うが、悪を倒すための捜査という行動を経て、お互いに敬意を払うようになる、という人間の可能性を描いた、単純ですが品位の高いストーリーだと思います。異なる宗教や民族の集まるアメリカが抱える問題に対し、一つの回答を提示した作品、と言ってしまうと過大評価になってしまうのでしょうか? 
[DVD(字幕)] 9点(2006-12-31 21:38:08)(良:2票)
6.  ライトスタッフ
おそらくアメリカにとって一番派手なエピソードである、アポロの月面着陸を扱っていないことが、まず面白いと思いました。  航空宇宙史という形で映画は進みますが、事象よりも飛行士たち人間のキャラクターの方に、目が向けられていることが徐々に判ります。  科学的好奇心よりもソ連との競争が行動原理になっていたり、人命よりもポッドのデータを優先する、飛行士にはトラブルの詳細を知らせない、など随所で現れる政府の非人間的な部分に対し、飛行士たちは人間の意地やプライドを貫こうとしています。その根底にあるのは、アメリカ人の「開拓者精神(フロンティア・スピリット)」ではないでしょうか。  この映画は、空と宇宙という未開の地に挑んだ男たちの、開拓者精神を描いたものであるからこそ、アポロよりもNASAに至るまでの、マーキュリー計画を題材にしたのだと思います。  この映画が作られた頃、スペースシャトルの時代が始まり、アメリカは宇宙開発をリードする立場を確立しましたが、それはマーキュリー計画の飛行士たちの開拓者精神の上に築かれたものである、ということを忘れないために作られたのが、この映画なのかもしれません。そんな、アメリカ人の、先人に対する崇敬の念が存分に伝わってきました。私が思うに、「開拓者精神」を日本語に意訳すると、「サムライ」という言葉になるのではないでしょうか。
[DVD(字幕)] 8点(2007-01-19 18:18:22)(良:2票)
7.  X-MEN:ファイナル ディシジョン 《ネタバレ》 
1、2から監督が変わった不安要素を、スピーディーかつパワフルな演出で吹き飛ばす快作だと思います。むしろ、1や2に不満を感じてしまう程で、ここまで面白くなったパート3映画はかなり珍しいのではないでしょうか。 印象的だったのは、マグニートーが移動監獄のトレーラーを襲撃するシーン。道路に立ちふさがり、超能力でパトカーをいとも軽くつぶして放り投げる姿は、彼の底知れぬパワーを描ききっていたと思います。ミュータント達が、敵味方にぎやかに登場するのも映画を盛り上げ、「これがX-MENだ!」と見る者にX-MENワールドを強力に提示し続けた104分と言えるのではないでしょうか。私も、原作のアメコミはまったく読んでおらず、映画のみのファンでしたが、見ている間ずっと「これがX-MENか!!」と眼からウロコが落ちるような感覚を感じていました。 世界観の説明や、キャラクターの紹介等の省略が出来るという、パート3映画の有利な点をフルに生かして見せ場を凝縮させたことと、監督の(パンフレットによると大のX-MEN原作ファン)意気込みとこだわりから生まれたセンスがうまくマッチした傑作SFアクションになったと思います。1、2の存在が不可欠なのでマイナス2点にはなりますが。 
[映画館(字幕)] 8点(2006-12-27 01:10:24)(良:2票)
8.  野性の証明 《ネタバレ》 
 実物の戦車や、広大なロケーションが効果を上げたダイナミックな作品であるが、佳作と呼ぶにはいささかためらってしまう作品だと思います。  まず、大量殺人事件に自衛隊の暗部、地方都市の腐敗や予知能力を持つ少女、といった刺激的な題材を盛り込んだにもかかわらず、それぞれの関係性が薄く、ストーリーの芯をなかなかつかめないと感じました。  例えば、村の惨殺は農作物の病気が原因でしたが、三國連太郎の系列会社が流した工業廃棄物が原因だったとか、予知能力を持つ少年少女を自衛隊の研究班が人体実験のために誘拐している、などの相互関係がおり込まれていれば、主人公・高倉健の闘う意味がより大きく、力強くなったと思われます。  また、アクションシーンのぎこちなさ、出来の悪さは、かなりのマイナス点となってしまいます。同時期(翌年)製作の「戦国自衛隊」では、千葉真一がアクション監督をつとめ、素晴らしいアクションシーンを作り上げているのと、どうしても比べてしまいます。  厳しい言い方をすれば、派手な作りと高倉健という俳優に寄り掛かった内容の薄い作品という事になるでしょう。しかし、この作品には、映画の持つ大きな魅力の一つである「高揚感」があると思います。ポスターや紹介記事などをみて、ワクワクする気持ち、これこそ大作映画に欠かせないものであり、そういった意味では成功作と言えるのではないでしょうか。  追記として、最近原作を読んでみたのですが、ストーリーとしてはおおむね同じでしたが、大きく違っていた部分がありました。実は原作では、自衛隊はほとんどストーリーに登場していなかったのです(サバイバル訓練と特殊部隊出身という設定のみ登場)。上記の感想から改め、本作の脚本は、原作を決して壊さずに、映画向けのシークエンスを混ぜ込み、膨らみあがった要素をまとめあげた力作と感じました。
[DVD(邦画)] 7点(2007-02-24 23:03:08)(良:3票)
9.  マインドハンター 《ネタバレ》 
 いかにも80年代のホラーブームを思い起こさせる作りで、懐かしい感じで楽しめました。  若者のグループ、生き残るヒロイン、一人づつ殺されるギミック、終盤で突如明かされる犯人の行動理由など、当時の典型的なB・C級の「殺人鬼もの」の要素がこれでもかと詰まっています。レニー・ハーリン監督が趣味と思い入れたっぷりに、楽しんで作り上げた印象が画面全体から伝わってくるようです。  冒頭からのスピーディーな展開や、全体的にダレが無いのが見やすい反面、各々のキャラクターが弱く、個性が感じられないのが欠点だと思います。また、「MIND HUNTERS」というタイトルや、FBI分析官の訓練生という題材を用いているにもかかわらず、心理・知能戦の色合いが薄く、ただの味付けに終わってしまっている点も、評価が分かれる所だと思います。  肩の凝らないB級娯楽作品と見るか、物足りないサスペンス・アクションと見るかは、人によるのではないでしょうか。  私は前者に当たるので、いささか点が甘くなります。 
[DVD(字幕)] 7点(2007-02-18 22:36:09)
10.  狼たちの街 《ネタバレ》 
見る前は、「アンタッチャブル」に似たようなイメージを抱いていたので、正直肩透かしを食らわされたような感じを受けました。特捜班の捜査に立ちふさがるFBIと軍、という大がかりな事件を扱ったわりに、女性関係というプライベートな要素がストーリーの主軸になっていて、どこかちぐはぐな印象を持ってしまいました。 ですが、この作品の魅力の中心は、やはりニック・ノルティ演じる主人公の人間像にあると思います。彼は、仕事に精力を注ぎ、家庭を守ろうとし、時には行動を間違える、古き時代のアメリカの男で、こういった人物はニック・ノルティのはまり役だと思います。彼が演じることによって、真面目で、無骨で、いささか小心的な主人公が、愛すべき人物に見えるのではないでしょうか。女性の視点から見れば、彼の浮気は許しがたい行為であり、ラストでメラニー・グリフィスは去って行きますが、男性はそれに対しどうすることも出来ないニック・ノルティの、不器用な男の悲しき姿を自分に重ねるのではないでしょうか。日本映画で言うところの、高倉健が演じてきたキャラクターと同じ線上に位置すると思います。 真面目に、懸命に働き、時には道を間違え、大切なものを失ってしまう。ニック・ノルティこそ、そんな男たちの象徴なのかも知れません。 
[DVD(字幕)] 7点(2007-01-02 11:51:26)
11.  ホット・ファズ/俺たちスーパーポリスメン! 《ネタバレ》 
楽しめたが、もう少し時間を短くしてコメディ色が強くてもいいと思う。邦題と広告、パッケージでコンビものと誤解していたので、前半はだいぶ違和感を感じてしまった。 ラストの一大バトルはカタルシス充分だが、最近の傾向の細かすぎるカット割りで見づらいのが残念。
[DVD(字幕)] 6点(2009-02-25 21:47:27)
12.  チョコレート・ファイター 《ネタバレ》 
映画としての作りが甘いので、序盤は退屈。陰惨な展開や、暴力描写も気になる。 中盤からはアクションのボルテージが上がるが、カット割りが多く若干の不満を感じる。しかし、ラストの外壁バトルは凄まじい迫力で、マイナス点を帳消しにするだけの見所にはなっている。 人が死にすぎるのと、エンドに流れるNG集が痛すぎるので、後味は苦い。
[映画館(字幕)] 5点(2009-06-08 02:02:13)
13.  007/カジノ・ロワイヤル(2006) 《ネタバレ》 
 高い評判だったので、期待しすぎたかもしれません。面白かったのは飛行場のシーンまでで、以降は不満にみちた長い時間となってしまいました。  まず、敵の強大さ、悪党ぶりが消えます。「計画が阻止されて、金を失ったからギャンブルで増やす」「金の取立てに来た数人のテロリストになすすべもなくボコボコにされる」…こんな頭も悪く、強くもない奴をジェームス・ボンドが倒す必要があるのか?取り立てを倒したボンドの方があきらかに強く見えるので、対決の構図にまったく緊迫感がないと感じてしまいました。  そして、見せ場となるカードの勝負も、「顔が引きつったらブラフ」という超低レベルの心理戦からスタートしているのも、信じ難いものでした。しかもそれ以上に発展しない…。ボンドガールとの初対面時のシーンで、「ギャンブルは心理戦がすべて」と、戦いの見せ場が高度な心理戦になることを予感させておいて、いつのまにか「俺は必ず勝つ!」みたいな根性論にすりかわり、最終的にこれまでの007映画のお約束=「ボンドだから勝つ」という結末では、盛り上がるわけがないと思うのですが。  ラストでは、ボンドガールの女が、「恋人を助けるために裏切ったけど、ボンドにも惚れてしまった」ような感じになりますが、あまりすっきりしない展開だと思います。ボンドと愛し合っていたとしても、じゃあ恋人は何だったの?と思ってしまいますから…。恋人よりも家族を人質に取られたほうがまとまった気がします。  冒頭のトイレのバイオレンス系格闘と、OP後の「マッハ!」的なアクション、空港での派手なチェイスはそれぞれ見所がありましたが、統一感が感じられないのが残念でした。  ダニエル・グレイグの存在感と、以後のシリーズに向けての期待で、5点といったところでしょうか。
[DVD(字幕)] 5点(2007-09-09 22:31:43)(良:3票)
14.  恐怖のメロディ 《ネタバレ》 
 さすがに今見ると、色あせたストーリーに感じられてしまうが、当時としては中々ショッキングであったと思われます。全体的にヒッチコック調でありますが、イーストウッドの演技は見もので、ストーカーに戸惑う男を印象的に演じており、また、ストーカー役の女性も、嫌悪感を感じさせるぐらいの迫真の演技を見せていると感じました。俳優のもつ力が、今日でも観賞に耐え得る作品のクオリティを生み出している、と言えるのではないでしょうか。  逮捕後にダレるシーンが続くのと、ラストでストーカーの女性に、パンチを浴びせて転落死させる展開に、いささか評価が下がります。主人公が直接女性に暴力を振るって死に至らしめる展開は、倫理的に好ましいと思えないので。 
[DVD(字幕)] 5点(2007-02-18 22:33:04)
15.  容疑者(2002) 《ネタバレ》 
デニーロが、いつものデニーロだったりするのは気にならないが、息子のキャラクターに共感しづらいのが難点と感じる。ヤク中で空き巣のろくでなしだが、一点だけでも「こいつは立ち直れるかも」と思わせる人間性を見せて欲しかった。これが全く描かれないため、デニーロがいかに奔走しようが、他人事に感じてしまう。脚本の致命的欠点と思える。 また、デニーロの父も「営利誘拐はしたが、子供は殺していない」という中途半端な冤罪で、観客を戸惑わせる。 子供と父親、この二人の人物像が、見る側のスタンス、そしてデニーロの立ち位置をぼんやりしたものにしていると感じる。 また、『容疑者』という邦題に始まり、予告編やDVDパッケージのあらすじ等、意図的に内容を誤解させる作りになっている点に、悪質さを感じる。配給側の姿勢に問題あり。
[DVD(吹替)] 4点(2010-07-22 00:42:12)
16.  ペイチェック 消された記憶
 「ディック原作」・「ベン・アフレック」・「ジョン・ウーのSF」…そりゃ期待値は低いでしょう(笑)でも、期待しない分だいぶ面白く感じてしまった。意外に、原作の持ち味を損ねていない出来でもある。  本作では、記憶消去や未来透視などのリアリティを構築するためのテクノロジーの説明が省かれているので、SFとしてはかなり弱い印象を受ける。しかし、その分娯楽作品の方へ振り切っているので、B級SFアクション作品としては充分楽しめる出来となっていると思う。バイクのアクションシーンは、見せ場としては良かった。  やはりディック原作『マイノリティ・リポート』の中途半端な出来に比べると、潔い印象を受ける。鳩は余計だけど。
[DVD(吹替)] 4点(2010-05-30 13:05:54)
17.  消されたヘッドライン 《ネタバレ》 
自分が思ったのは、いくつかの点をもっと煮詰めれば、かなり面白くなった作品だということ。やはり、先のレビュワーの方たちが指摘されている通り、  ①主人公が社会正義と友情の、どちらのために戦っているのか、あるいは両方で揺れ動いているのかがはっきりしない。見ている間、今ひとつ乗り切れないのは明らかにこのせいで、これを明確に描けばだいぶ感情移入しやすくなったと思う。  ②ラストの展開だが、社会悪→個人への帰結で拍子抜けする展開でも、議員が「なぜそこまでして軍事企業を倒そうとするのか」あるいは「自分の人間性を捨ててまで軍事企業を阻止しようとする意義」といった人間の執念や狂気性などを描くことも出来たはず。そこまで踏み込めば、決してショボイ印象はなかったはず。強大な社会悪の前に人間性を歪められていく人間の姿を描けたかもしれない。  終盤までは、スリリングに見られたので、惜しい気がする。
[DVD(字幕)] 4点(2010-02-06 13:22:55)(良:1票)
18.  デス・レース(2008)
 ほぼ予想通りの面白さ具合で、意外性は無し。『デス・レース2000年』よりも『ニューヨーク1997』に近い気が…(笑)支持層はカブってるから問題なさそうですが。  現代版リメイクということもあり、設定や話は毒を抜かれてやたらソフトになっている。ここが物足りないのはオールドB級映画マニアだが、一般層には丁度いい出来かも。舞台が固定されて、スケールが極端に縮小してしまったのは残念な点だが。
[DVD(吹替)] 4点(2009-06-29 22:44:14)
19.  落下の王国
プロモーション・フィルムではなく「映画」である以上、映像・ストーリー・音響と音楽・俳優、それぞれの魅力が引き出された作品であることが自分としては理想です。 本作においては、映像は見事な出来栄えにもかかわらず、ストーリーの部分で大きく興味をそがれてしまった。特に、「面白い物語で子供を引き付ける」展開なのに、肝心の語られる物語はあまりにも幼稚で馬鹿馬鹿しく、全く先が気にならない出来。子供の「続きを聞かせて」というセリフが虚しく響いて聞こえました。 映画自体のストーリーの枠組みは面白いだけに残念。
[DVD(吹替)] 4点(2009-04-19 01:49:57)
20.  告発のとき 《ネタバレ》 
テーマや姿勢が真面目で、「いい映画」を目指しているのは好感が持てる。しかし、映画の出来としては今ひとつで、そのため心に残るはずの訴えが、うまく伝わってない感じを受けた。 特に、「戦争が引き起こす兵士たちの狂気化」を描くなら、戦場に出る以前(から変わった点)も描くべきであったと思う。主人公が元軍警察なのだから、その点には詳しいはず。 同様に息子の変化も、戦争前にどんな人間だったかを、父がもっと語るべきだったと思う。例えば「犬をよけて車を電柱にぶつけた」などの思い出話があれば、だいぶ印象が違うと思う。 また、地元の警察との確執があるが、「一般犯罪者」と「戦場(帰り)の狂気」の違いも描けたはずだと思う。それによって問題の大きさ、深さをもっと分かりやすく浮き彫りにすることもできたのではないか。 そして、「なぜ兵士が狂気化するのか?」という問題にまで踏み込んで欲しかった気もする。この作品なりの切り口が見たかった。 色々考えると、もっと面白く、心に残る作品に出来たと思うのでいささか残念。 
[DVD(字幕)] 4点(2009-03-27 01:26:14)(良:1票)
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