1. ゴーストバスターズ/フローズン・サマー
《ネタバレ》 「アフターライフ」ではフィービーの魅力が際立っていたが、今回の「フローズン・サマー」では、フィービーがすっかり女性として成長を遂げてしまい、少女というにはちょっと無理がある女っぷりだったのが返す返すも残念。 そして世界を危機に陥れたのも、そもそもの原因はフィービーというなんとも後味の悪い展開。 解決してもすっきりできないんだよね。 オールスターキャストなのはオールドファンには嬉しいかぎりだし、相変わらずテーマ曲が流れるとなんでも許してしまうのは何なんだろうね。 [インターネット(字幕)] 6点(2025-03-22 12:15:42) |
2. ディープ・コンタクト
《ネタバレ》 他のレビュワーの方も書いておられたが、まさかの展開で全くの予想外。 まさか地底人とは。 そしてその地底人を地底に閉じ込めておく設備のなんとお粗末な。 加えて世間には公表せず意味もなく孤軍奮闘する村人たち。 いや、B級映画の極み。 ウィル・パットンが映画の品格を上げることに貢献しているものの、それだけではかなり苦しい展開。地上からその存在を消された炭鉱町なんて、題材として魅力的なのに、ちょっと、いやかなり惜しい映画。 [インターネット(字幕)] 4点(2025-03-22 12:08:57) |
3. コーヒーが冷めないうちに
《ネタバレ》 SF映画なのかドラマなのかわからない映画なんだけど。 タイムスリップする以上、そこに何らかのリアリティがやはり必要ではないかと思うのだが、石田ゆり子様が席を離れた時だけタイムスリップが可能とは、ちょっと設定が適当過ぎるのではないかと。 現実にそこに彼女は存在していて、触れると危険とか、そんな感じではこの時代どう考えても話題になって、テレビからなにからあらゆる媒体が取材に来るだろうに。それが知る人ぞ知る…ではあまりに荒唐無稽。 そういうことがあるかもしれないという噂の…という程度がいい気がするのだが、その喫茶店で時間を守護する一族がいるとかいう設定にしてるからこうなってしまうんだろうね。 吉田羊のエピソードはぐっときたし、いつも無表情なゆり子様がタイムスリップ先では情感豊かな表情を見せるシーンは映画として充分な見ごたえ。 泣かせる宣言より、じんわり涙が出るくらいの方が見るハードルが下がる気がするなあ。 [インターネット(邦画)] 5点(2025-03-22 12:02:43) |
4. REC/レック2
《ネタバレ》 SWATも行くんならもっと大人数で行かないと。 しかもちょっと弱い。 科学者っぽい神父は、意外と強くてしかも強気で絶対引かないところが好印象。 途中で間抜けに侵入してしまう若者にはいい薬だが、ちょっと無理な設定感は否めない印象。 でも新しい人物を登場させないと感染が広がらないもんね。 アンヘラがちゃんと生き残って再登場したのはファンにはうれしい限り。 悪霊が感染するという「リング」っぽい設定は受け入れてしまえば気にならないのでまあよしかと。しかも感染どころか人間間を移動するという離れ技。いや気持ち悪い。 [インターネット(字幕)] 7点(2025-03-22 08:17:18) |
5. ●REC/レック(2007)
《ネタバレ》 二度目の鑑賞。 やっぱり面白い。 ゾンビのように人肉を食らうわけではなく、「28時間後」のようにただただ凶暴になる、という設定は案外現実に起こりそうで興味深い。 舞台をアパートの中に限定したのも効果的。閉塞感と不条理感が映画にスピード感を与えている。手持ちのカメラという縛りがあるのも緊迫感が増すし、時々「え?どうなったの?」というもどかしさも加わって、映画として非常に楽しめる。 ラストで悪霊が原因と匂わせるのは、理由付けとしては無理がありそうだが、原因不明よりはすっきりして良いかも。 なにせ主人公のマニュエラが魅力的なので、それだけでも観る価値ありの映画。 [インターネット(字幕)] 8点(2025-03-22 08:05:06) |
6. ポルノグラフィックな関係
《ネタバレ》 ナタリー・パイが見たくて鑑賞したんだけど、インタビュー時の黒く染めた?髪より、ブロンドの方がナチュラルできれいだったな。 こういう恋愛ものって、だいたい男の方が未練がましく昔の女を忘れられずにいるんだけど、この映画ではもう吹っ切れている感じで、むしろ女性の方が昔の記憶に囚われている感じ。 相手を本当に愛しているのか、それとも行為自体が魅力的なのか、ちょっと判別がつかないし、そもそも境界線なんかないのかもしれない。 行為から始まる愛があってもいいような気がするし、女性もそれを肯定していたけど、男の方はそんなことあるはずないって勝手に諦めてた感じかな。車で送ろうとするのを何度も断られてたら、二人の間にはちゃんと線が引かれているんだって私なら思うだろうな。 男女のそれぞれの性に対する固定観念が大人の恋の邪魔をする、そんな映画に思えた。 [インターネット(字幕)] 7点(2025-02-17 16:10:17) |
7. ラン・ハイド・ファイト
《ネタバレ》 父親からサバイバルの手ほどきを受けた少女がトラブルに巻き込まれる、という予備知識だけで鑑賞したもんだから、事件が始まるあたりでちょっと驚いた。まさかそういう展開とは。 他のレビュワーの方も書いておられるが、想起するのはやはり「ダイ・ハード」。 犯人たちの用意周到さも相まって、ハイスクール版ダイハードとなるのだが、これが意外に良かった。父親と狩猟に行って鹿を撃つ程度の女の子が武器を持った犯人グループとまともにやりあえるはずないんだから、最初の怯えた演技も納得。友人たちを無残に殺された怒りをぶつけるシーンも悪くない。 そしてマクレーンをビルの外から援護した警官役を担うのは、父親役のトーマス・ジェーン。そりゃ強いはずだよね(笑)。しかも幽霊役の母親はラダ・ミッチェルって、両親が揃って武闘派なんだから、娘が弱いはずない。しかも保安官は「ザ・グリード」船長のトリート・ウィリアムズって、脇役が強すぎる(笑) 突っ込みどころはあるものの、それ以上の面白さがある映画。おススメです。 [インターネット(字幕)] 7点(2025-02-17 12:31:30) |
8. ルームロンダリング
《ネタバレ》 予告編を見てからの鑑賞。ちょっとコメディに寄せている感じがあったので結構期待。 主演の池田エライザは非常に魅力的。陰キャを自称しながら真っ赤なコートを着るあたり、矛盾してそうで意外に違和感がないのはちょっと不思議な効果。 霊が出てくるときに必ずアヒルが光るのもわかりやすくて良い。 社交的でなく、しかも霊に耐性がある彼女には、「ルームロンダリング」はまさに天職なのだが、霊との交流を通して少しずつ自分自身と向き合っていく、というまあ成長物語かな。 パンクな男もコスプレイヤーの女も、いい塩梅のキャラクター設定で、観ていて無理がない。 一つ難点を挙げるとすれば、実は殺人鬼だった警察官はちょっと演技過剰で浮いていた印象。カニ少年の方がよっぽど映画にはまってた。 池田エライザもはまり役でよかったのだが、やはりこの映画はオダギリ・ジョー。 こういう飄々とした役をやらせたら天下一品で存在感抜群。 ぶっきらぼうだけど、ちゃんと優しい。べたな設定でも嫌味なし。上手いなあ。 ルームロンダリングを仕事にしてる人はほんとにいそうだけど、こんな甘くはないんだろうね。映画としてはかなり楽しめた一本。 [インターネット(邦画)] 6点(2025-02-17 12:19:51) |
9. フォールガイ
《ネタバレ》 こういうね、ちょっと影のある男をやらせたら当代随一な感じがするライアン・ゴズリンク。 はまるね。 筋書きはいたって単純で、過ってスタントマンを殺してしまった売れっ子俳優を守るために、身代わりとして自殺に見せかけて殺される、という話。それを敢えて行方不明になった俳優を身代わりスタントマンに捜索させる、という小難しい話にしたからちょっとややこしい。 まあおかげでドタバタ感が出て、コメディ要素が強くなっているから、観ている方も飽きずに最後まで楽しめた。 なにせね。相手役のエ,ミリー・ブラントがキュートなのよ。 そもそもファンだから余計にそう思うんだろうけど、この映画のエミリー様は乙女心丸出しで、時折見せる表情も抜群。そこに加点加点加点。 [インターネット(字幕)] 7点(2025-02-14 11:38:09) |
10. マルホランド・ドライブ
《ネタバレ》 デヴィッド・リンチ監督追悼、ということで初鑑賞。 いや、難解。 まあなんとなくは理解できるんだけど、そういう理解をリンチ監督が求めているのかも不明。 そもそもナオミ・ワッツがご贔屓だから、彼女が初めて登場するシーンからその美しさにくぎ付けになるわけだが、青い箱を開けてからのナオミ・ワッツのあばずれ感たるや、相当のもの。 メイクとか衣装の力もあるんだろうけど、しぐさや表情で同じ人物を全く違うキャラクターに見せてしまうナオミ・ワッツの演技に感服。 私はあんまり考えずにじんわり良かったなあと思える映画が好きかなとあらためて思ったしだい。 [インターネット(字幕)] 6点(2025-02-06 14:07:00) |
11. バトル・インフェルノ
《ネタバレ》 これは予想以上の面白さ。 ライブ配信で悪魔祓いをするなんて、誰も本気にしそうにないんだけど、けっこうな視聴者がいて、今どきの時代を感じさせる。世の中にはごまんと映画があふれているんだから、ホラー映画もアップデートしないと観てもらえないよね。一方で敬虔なクリスチャンって増えてるのか減ってるのかわからないが、徐々に減っているイメージ。憑りつこうにも信者がいないんじゃ、奪う魂の絶対量が減る。じゃあライブ配信に乗っかって、ごっそりいただこうぜ、みたいな乗りかな。でも決して軽くならずに、それなりの重厚感を持たせる演出は素晴らしい。次から次へと新しい事実を盛り込んで、観るものを飽きさせない筋立てもなかなかで、悪霊の正体が実は悪魔自身だったと明らかになる脱皮シーンも秀逸。一挙に魂を奪うといえば「ゴーストシップ」を連想するが、あれよりは気楽に楽しめる映画。そもそも自業自得だし。 しかし、レビュワーの方も言っておられたが、確かに邦題が単なるそれ系の単語の羅列になっているだけでちっとも内容を反映していないので、せっかく面白いのに観ようと思われないだろうね。その点が惜しい。 [インターネット(字幕)] 7点(2025-02-06 13:53:05) |
12. PERFECT DAYS
《ネタバレ》 自分自身の日常を、ああ、これでいいんだと思わせてくれる映画。 毎日の繰り返しの中に心の平穏や幸せを感じられる。そしてそこには親しい他者は入ってこないから、その日常が脅かされることはない。 相棒の若い奴が急に辞めてから、その生活のリズムが一日、わずか一日狂うだけで、平常心ではいられなくなってしまう平山。わかるなあ。 あんな暮らしをしてる人は、大抵何か背負ってるんだよ。それを全部見せないのも良かった。 スナックのママとはどうなるのかな。深い仲になってしまったら、もう今までの平穏は失われてしまうけど、彼はどちらを選ぶのかな。そんな悲しいことを考えてしまったが、何にも起こらないのに、2時間という長さを全く感じさせない映画だった。 ただね。 日本人は妹を抱きしめてハグなんてしないんだよ。 そこはちょっと物申したい所だったかな。 でも、いい映画だったな。 [インターネット(邦画)] 8点(2025-02-04 13:55:57)(良:1票) |
13. ハクソー・リッジ
《ネタバレ》 非常に満足度の高い作品。 衛生兵として圧倒的な信頼を得たあと、あれだけデズモンドを邪魔もの扱いしていた上官が、「彼なしには戦えない」と、デズモンドの祈りが終わるまで待つシーンは何か崇高ですらあった。 味方であろうと敵であろうと救える命はすべて救いたいという迷いのなさが観る者の心を打つし、日本人としても救われる思いがした。 戦闘シーンも目を背けたくなるほど完成度が高く、「プライベート・ライアン」にも引けを取らない迫真性があり、出兵に至るまでのドラマも長すぎず、バランスが取れている。 メル・ギブソンは名監督の評判が高いが、本作は引くところは引いて、ゴリ押しせずにまとめられていると感じた。いや、いい映画。 [DVD(字幕)] 7点(2025-01-16 10:27:11) |
14. バッド・バディ!私とカレの暗殺デート
《ネタバレ》 予告編を観てこれは面白そう!と思って鑑賞。 まあそもそもアナ・ケンドリックが嫌いじゃない上に、「ジョジョラビット」でサム・ロックウェルにも好感を抱いているので、配役は申し分なし。 殺し屋稼業も改心して依頼主を抹殺、という負のスパイラルを止めようとする設定はかなり無理があるものの、ラブコメなんだから許せる範囲。そして味方なんだか敵なんだかよくわからないティム・ロスもいて安定感も加味。ラスト近くからアナがその殺し屋としての適性を存分に発揮するのも面白い。ラストも爽快。 [インターネット(字幕)] 6点(2025-01-14 14:42:20) |
15. ラザロ・エフェクト
《ネタバレ》 ラザロ血清を注入すれば、ゾンビ化せずに生き返るという夢のような発明。 狭い研究室の中に舞台を限定したのはわかりやすい。予算の関係でそうなったんだろうけど、血清の注入器がそれほんとに大丈夫?って感じだったけど、残りの計器類はそれなりにそれっぽく見えていたかな。 生き返った女性が生前持っていたトラウマが、実は自分が原因だったというのはなかなサスペンスフルで良かったんだけど、それならその設定をラストで結実させて欲しかった。 ハッピーエンドはないとしても、ラザロ復活者を量産してその後どうなる?ということにあんまり興味は湧かない。 しかしながら、最初に死亡するかと思われたエヴァがラストまで生き残ったのは嬉しい誤算。 彼女のキュートさに加点。 [インターネット(字幕)] 6点(2025-01-14 14:00:05) |
16. マッド・ハイジ
《ネタバレ》 いや、「マッド」が足りてないよ。 もっとハチャメチャなハイジを予想していたんだけど、ちょっと暴れっぷりが足りない。 予告編観て期待しすぎた私の責任かもしれないが、もっとマッドに敵をなぎ倒すのかと思ったら、意外に正統派。妙な師匠に弟子入りしちゃったりしたもんだから、少し矛先が鈍った感が否めない。もっと勢いで突っ走る映画を期待していただけに、その点は少し残念。 しかしながら、「アルプスの少女ハイジ」とほぼ同じキャストの登場は、我々世代には間違いなくヒット。ペーターは不憫だけど。 映画館で観ようかどうしようか迷ったんだけど、映画館で観たらまた違った印象だったのかも。 [インターネット(字幕)] 6点(2025-01-06 15:32:54) |
17. アナログ
《ネタバレ》 映画を観るときに私が重視しているのは、その映画の空気感と言うか、全体に漂う匂いみたいなものじゃないかと思う。 この映画は舞台設定もキャストもあんまり癖がなくて、デジタルなものとは違う、明確な線引きのない柔らかな匂いが非常に心地よかった。抑えて抑えて演じている感じ、かな。 悲しくもあるけど、いくらか希望も見えるラストもちょうどいい温度だったと思う。 波留さんもいいんだけど、二宮君、やっぱりいいなあ。好きな役者だな。 そしてエンドロールでちょっと驚いたのは、原作ビートたけしだって。そうかあ。いい本書くなあ。 [インターネット(邦画)] 7点(2025-01-06 15:23:33) |
18. ハプニング
《ネタバレ》 「シックスセンス」を撮った監督だからって、同じような展開や結末を求めてしまうのは、観る側のエゴだとは思うが、当の監督本人が同じテイストで作ろうとしているんだから、それはもう自業自得かと。 ミツバチの失踪と植物による人間淘汰は全くの別物で、そこに新味は感じられなかった。観ている者を驚かせようとする仕掛けが大掛かりになり過ぎて、収拾がつかなくなった感じかな。そもそも植物に攻撃されのかされないのかの線引きが曖昧過ぎて、緊迫感が逆になくなってしまった のはかなり残念なポイントで、広げた風呂敷の責任はちゃんと取ってもらいたかった。 なんでもありじゃあやっぱり駄目なんだよ。それなりに納得感がないと。 そんな映画の中でも光り輝くズーイー・デシャネルに加点。 [インターネット(字幕)] 5点(2025-01-06 15:07:16) |
19. シビル・ウォー アメリカ最後の日
《ネタバレ》 アメリカの内戦かどうかはさておき、問題なのは、この映画のような状況が現在起こってもさほど不思議ではない情勢に世界が傾いている、ということじゃないかな。 極右にしろ極左にしろ、自国第一主義の政党が民衆の支持を得ているのをニュースで見ることが増えた気がする。味方なのか敵なのか、どちらかを選ぶことを強いられる世界。 世界の有り様の分岐点にさしかかった現代にふさわしい映画かもしれない。 [インターネット(字幕)] 5点(2025-01-05 11:54:51) |
20. 悪魔と夜ふかし
《ネタバレ》 まあ普通に撮ってもつまんないから、ドキュメンタリー風(あくまで風に)に撮ってみよっか、って感じの本作。 視聴率を狙って危ういところを綱渡りするのは日本でも同じで、時々稲川淳二氏の「生き人形」を扱ったテレビ番組のYouTubeとか検索しちゃうもんなあ。でも、一番観たい部分がなくて結局がっかりするんだよね。 だからこの映画のプロットはとても魅力的。面白いもの撮ろうと思ったら本物が出てきちゃった的なね。出演者の煽り方も上手いし、問題のシーンを巻き戻して確認するところなんてゾクゾクが止まらない感じ。ラストはポルターガイストとスキャナーズを混ぜたようなクラッシックな映像で大満足。 [映画館(字幕)] 7点(2025-01-05 11:45:06) |