1. 火口のふたり
《ネタバレ》 前から気になっていた映画なんだけど、「光る君へ」でも夫婦役を演じている二人が主演ってことで、やっと鑑賞。 単なる元恋人、ではなく、いとこ同士なのがネック。 単なる恋人だったならそのまま結婚しても良かったんだろうが、いとこ同士なのでそのハードルが高く、結局別れてしまった二人。一昔前なら全然ありえた恋愛の形だけど、現代では血縁者との結婚はなかなか難しいのかな。近代小説なら全く問題なく、むしろ縁談を進められたりするケースなんだろうけど、これも時代。 結婚を前に直子が賢ちゃんに会うシーンは、二人の会話が今後の展開を含んで張りつめていて良かった。そして、ソファーで自分の隣に座るように強引に促す直子が、観ている方も引き込まれる名演でここも良かった。 人間の欲望は食欲と睡眠欲と性欲、だったっけ。 結婚式までそれを延々と繰り返すだけの映画と言ってもいいんだけど、間に挟まれる二人の会話が心地よい。まあ話の中身はほとんど思い出話だんだけど、それが二人は結ばれてはいけない二人だったと思わせることにつながってるのかな。 ただ、最後にほんとに富士山が噴火する展開にはちょっとついていけなかった。 「火口のふたり」ってほんとに火口じゃん。 そんな環境に強制されるのではなく、自分から堕ちるところまで堕ちる二人が観たかった気がして、そこが残念。 でも、瀧内さんの覚悟には脱帽。女優だね。 [インターネット(邦画)] 7点(2024-11-20 10:33:54)《新規》 |
2. 十一人の賊軍
《ネタバレ》 私の読解力が足らないせいもあるんだが、最初が少し説明不足かな。山田君演じる「あにやん」は妹が新発田藩士に手籠めにされたことを怒ってるんだと思ってたが、途中で妻だったと説明があり、やっと理解。いや、これは説明が不足しているのか、それとも方言が強くて理解できなかったのかちょっとわかんないんだけど。 で、そんなことがあって、あにやんは終始新発田藩を憎み、藩の力にはならないことを貫くんだけど、弟分のノロをはじめとする仲間が無残に殺されることを見過ごせず、結局命を落とす。 主役級の山田君にそんなに仕事させなかったのは良かったんじゃないかな。こういう映画って誰か一人最後まで生き残るやたら強い奴がいるもんなんだけど、そうじゃない演出は、他の登場人物が生きて逆に良かった。 印象に残ったのは、紅一点のなつ。演技は正直拙かったけど、もらった小判を予言通り女郎に身を落としたあにやんの妻に渡すところなんか、仁義に厚くてぐっと来た。 そして賊軍の中でも一人異彩を放っていた爺さん。あの腕の立ち方は只者ではないと思ってたけど、長州藩の槍の指南役だったとは。ラストで種明かしする演出が憎い。だって相手は奇兵隊だもんね。「義理あって…」のシーンはちょっと鳥肌立った。長く斬られ役をやってきたエキストラ専門の人みたいだけど、まさに「侍タイムスリッパー」を地で行く感じかな。殺陣も素晴らしくキレキレでこの映画に重厚感を与えていると思う。 最期に仲野君。 彼はこういう義理に厚い実直で真っすぐな役がぴったり来る。 ラストシーンの、指を失った右手に刀を結びつけるシーンからは圧巻。怒涛。 私も彼と一緒になって、阿部サダヲに一太刀浴びせたいと手に汗握って観ていた。 結局奴に一太刀浴びせたのは、娘のさなだったのは無念。 いや、見応えのある映画だった。 最近の邦画、頑張ってるなあ。こういう映画、もっと観たいね。 [映画館(邦画)] 8点(2024-11-03 16:17:51) |
3. シュリ
《ネタバレ》 「韓流の原点」というのは、祖国統一が彼ら朝鮮民族の悲願、ということも含まれているのだろうか。ラストシーンで北の痛ましい現状が語られるシーンは、非常に重たいが彼ら工作員の動機を語る上では有効だったと思う。 照明の熱でカウントダウンが始まる仕掛けも(ちょっと雑だけど)面白かったし、手に汗握った。ずるいのは、彼女を撃った後で留守電を聞くシーン。切なかったなあ。 祖国統一と恋愛をうまく絡めた、公開当時としては珠玉の作品であったことは間違いないと思う。 [インターネット(字幕)] 6点(2024-10-22 14:10:04) |
4. キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
《ネタバレ》 これ実話なんだ。 それを知らずに今まで観るのを何となく敬遠してきたんだけど、観たらやっぱり面白かった。 だってスピルバーグにトム・ハンクスだもんね。間違いないよ、そりゃ。 この度胸満点のいかさま詐欺師が十代とは、恐れ入り谷の鬼子母神ってつい言っちゃうよね。 パイロットの詐欺師っぷりは堂にいっていたが、やはり小児科医ってのはそりゃ無理があるよね。治療なんてそもそもできないし、早々に弁護士に変わったのは卓見。 相手役のエイミー・アダムスも初々しくてキュートで良かった。彼女には本気で惚れたのかな。 まあ実際は十代の子どもなんだから、あんなにストレートに迫られたら好きになってしまうだろうな。 そこそこの所で満足せず、とことん金と地位と名声を得ようとするところはやはり子供。やりたい放題やってりゃいつかは捕まるし、だいち既にFBIに目をつけられてるんだから大人しくしてりゃいいのに、やっぱり荒稼ぎ。人をだますことに関しては超一流みたいだけど、頃合いとか潮時の見極めができないのは詐欺師としては致命的な気がするが、そこが彼の魅力だったのかもしれない。捜査官のカールも、彼のそういう子供っぽいところが実は気に入っていたんじゃないかな。 ちょっと現実味に欠けてふわふわしてるシーンもあったけど、ずっと緊張感と驚きが続いて面白い映画だった。 若き日のエイミー・アダムスに加点。 [インターネット(字幕)] 8点(2024-10-22 13:59:28) |
5. search サーチ
《ネタバレ》 パソコン画面を延々と観続けるのは少々つらかったが、アイデアとしては現代風。 ラスト近くまでいったいどうなるんだろうと思いながら観ていたのだが、ちょっと待って。 え?担当の刑事が?そんなことある? パソコンの画面に負けず劣らず、狭い世界での犯人逮捕にちょっと鼻白んでしまったよ。 [インターネット(字幕)] 5点(2024-10-12 17:06:04) |
6. 潜水艦クルスクの生存者たち
《ネタバレ》 事故当時、クルスク乗組員の生存を全世界が固唾を飲んで見守っていた記憶がある。 ニュースでも、息子が乗り組んでいるという母親が当局を相手に叫ぶ映像が流れたのではなかったか。 結末を知っているだけに、乗組員たちが助かろうと必死の努力を続ける様子が切なくてつらい映画だった。k-19でもそうだったが、潜水艦乗りの男たちの覚悟と絆は我々の想像をはるかに超えて強く、美しく、悲しい。 人命よりも重んじられる国家機密というものが、恐ろしく虚しいものだと考えさせられる映画。 [インターネット(字幕)] 8点(2024-10-12 16:26:46) |
7. 355
《ネタバレ》 正直に言ってしまうと、ジェシカ・チャスティンとダイアン・クルーガーの共演が観たくて鑑賞。典型的なアメリカンと典型的なドイツ人って感じでキャスティングとしては最高。しかも劇中なんか反目し合ってて、そこもポイント高い。 しかし、他のレビュアーの方も書いておられたが、キレキレアクション満載のスカッとする映画を期待していただけに、中盤で挟まれる人質殺戮シーンで一気に気持ちが重たくなってしまった。その後の弔い合戦(しかも重めの)的な流れも、恋人に裏切られる展開も重たさ倍増で予想外。 女性版「エクスペンダブルズ」が観たかったのだよ、私は。 まあこれは私の身勝手な希望なんだけども。 しかし、今回のようなちょっと蓮っ葉な役もできるし、王室の高貴な女性も演じられるしで、ダイアン・クルーガーでつくづく魅力的な女優だなあ。そこに加点。 [インターネット(字幕)] 6点(2024-10-12 15:53:47) |
8. ドラキュラ デメテル号最期の航海
《ネタバレ》 まずタイトルが素晴らしい。 「デメテル号最期の航海」なんて、ゴシックホラー感満載で、観たくなること請け合い。 しかも謎の積荷である木箱の存在と、そこに刻まれた紋章…とくれば、ワクワクがとまらないはずなんだけど。 まあそもそも観ている側に「ドラキュラ」とは何ぞやという予備知識があり過ぎるために、ドラキュラを未知の存在として楽しむことができない、というジレンマがあるんだわな。ただ今回の「ドラキュラ」は、吸血鬼というよりもコウモリのお化けという感じで、その点には新鮮味が感じられたのだが、やはり登場人物と同じようには「ドラキュラ」という存在に恐怖を覚えることができなかったのは残念。 トランシルヴァニアの村の住民を食い尽くし、新たな血を求めてロンドンに渡る、そのための犠牲者を積んでる、ということが徐々にわかっていく展開は、「ジェーン・ドウの解剖」と同じように恐怖が増幅していく感じがしてゾッとして良かった。 この時代にドラキュラ映画を撮る難しさを考えさせられる映画。 [インターネット(字幕)] 6点(2024-10-12 15:26:05) |
9. 市子
《ネタバレ》 呼吸器を外す。 それ以外に何ができたというのか。 市子の、狂気に満ちた、それでいて静かな、幸せになりたいと願う気持ち。 慟哭。 いや、つらい映画だった。 演じている方もつらかっただろうな。 戸籍も持たず、誰にも頼ることができず、その日その日を生きていく。 安らぎのない毎日を想像して、やるせない気持ちにさせられる映画だった。 戸籍があって、保険証もあって、住むところがあるだけで恵まれた生活なんだな。 そんなことを考えながら観た。 いや、強烈な映画。 [映画館(邦画)] 8点(2024-10-10 18:36:49) |
10. パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女
《ネタバレ》 最初のまさに「パーフェクト・ドライバー」なカーチェイスのテンションで最後まで観たかったというのが正直な感想。 でもまあ、「トランス・ポーター」でもジェイソン・ステイサムの格闘シーンで目先を変えるし、ずっとカーアクションって訳にもいかないよね。 運ぶのが子ども、っていうのがちょっとずるい感じがして、妙齢の男でも良かったのかな、とか思ったりはするね。 プロ意識の塊のヒロインにはかなり好感が持てる、なかなかの映画。 [インターネット(字幕)] 6点(2024-10-10 18:26:10) |
11. ありふれた教室
《ネタバレ》 強烈。 現代の教室というか教育界の持つ得体の知れなさは、万国共通なんだね。 正しい主張も、やり方を少しでも間違えれば逆に断罪の対象になってしまうという何とも恐ろしくも現実を捉えた映画。 先生たちも決して一枚岩ではなく、もろい関係性の上に何とか職務を遂行している、なんとも夢も希望もない教員の仕事を描いた映画で、これ観たら先生になりたいなんて思ってた若者も、躊躇するだろうな。 でも、現実。 いや、日本ではもっとひどいよ。 [映画館(字幕)] 8点(2024-10-10 18:16:11) |
12. 原爆の子
《ネタバレ》 8月6日に広島の映画館にて鑑賞。 この日は広島にとっては特別な日。広島に生まれて暮らす私にとっても特別な日。 夏のこの時期には、広島市内のミニシアター系の映画館で、原爆にまつわる映画が毎年上演されている。 「原爆の子」は、広島のその後を描いた物語だが、復興半ばの広島と、傷を抱えたまま生きていく人々の姿は、言葉にすることが難しい哀しみをたたえている。 哀しみと怒り。 その怒りを飲み込んで、過ちを二度と繰り返さぬことを願い、訴える被爆者の方々の祈りが届くことを願う。 [映画館(邦画)] 8点(2024-10-10 18:01:29)(良:2票) |
13. ツイスターズ
《ネタバレ》 まあね。前作「ツイスター」が名作だっただけに、比べられてしまうよね。 ヘレン・ハント信者の私には、今回のヒロインと比べるつもりは毛頭ないんだけど、全然悪くなかった。いや、むしろ好きだ。 しかも、「ドロシー」が出てるじゃん! 私にはそれだけでノスタルジーを刺激されて大満足な一本だったし、もちろんスペクタクル感満載の満足度の高い映画。 [映画館(字幕)] 7点(2024-10-10 17:40:08) |
14. ベルリン・天使の詩
《ネタバレ》 実はもう何年も前に「シティ・オブ・エンジェル」を観て、この映画が元になっていると知ってからも何年も経つのだけど、今回やっと観ることができた。 ほぼ上記の予備知識のみで観たので、市井の人々の心の声が延々と描かれる前半には少し辟易してしまった。名作の誉れ高き作品で、名監督、という予備知識がなかったら、途中で観るのを諦めてしまったかもしれない。しかしながら、モノクロの映像の中に一瞬入り込むカラー映像のなんと鮮やかなことか。 生きている実感のない天使たちにとって、彼らの生きている世界がいかに無味乾燥で味気ない、実感のないものかということを痛烈に感じさせる描写には、流石と唸るしかなかった。 そしてピーター・フォークの名演。 そうか、彼も堕天使の一人だったのか。しかもピーター・フォーク本人を演じさせるなんて、なんと味わい深いキャスティング。 人間界に降りてくることも悪いことじゃない。発見の喜びに満ちている、そんな希望を感じさせてくれる演出だった。 マリオンが彼をすんなり見つけるシーンも余計な演出がなくて良かった。彼女の言っていることはちょっと理解できなかったんだけどね。 このあたりまで観ると、前半の人々の心の声がなぜあんなに長々と必要だったのかが伝わって、最後まで味わい深い映画。 [インターネット(字幕)] 7点(2024-10-10 17:30:02) |
15. ドロステのはてで僕ら
《ネタバレ》 まあ2分間のタイムリープの仕組みはあんまり理解できなかったんだけども。 ヨーロッパ企画お得意のスタイルはやっぱり面白い。 演技が多少オーバーになるのも、2分前と2分後を比べるには必要な動きなんだろうし、セリフが大げさになるのもその理屈でいくと違和感はあんまり感じない。 日常の中に非日常をポンと落とし込んで、それをあんまり深く考えないでとりあえず楽しむって、現実にはほぼ考えられないシチュエーションだけど、現実にあると楽しいだろうな。 こんな風に非現実を楽しむ心の余裕と大らかさが欲しいと思わせてくれる一本。 [インターネット(邦画)] 7点(2024-10-10 10:53:10) |
16. キングダム2 遥かなる大地へ
《ネタバレ》 原作は未読。 1作目が予想外に面白かったので、2作目も。 ここでの見どころはなんと言っても、清野菜名が演じるあの超絶に強い女剣士。 ぶっきらぼうでやたらめったら腕が立つキャラクターは非常に魅力的。 剣さばきも所作も全てが美しい。ちょっと体力に不満はあるけど(笑) 大将同士の対決は、待たされた割に少々物足らなかったが、本作もエンターティメントとしてはかなり満足度が高い。 3作目以降、清野菜名がどう主人公に絡んでくるのかわくわくするなあ。 長澤まさみの登場がなかったので次回作に期待。 [インターネット(邦画)] 7点(2024-10-07 13:17:31) |
17. キングダム(2019)
《ネタバレ》 原作は読んでもおらず、非常に過小評価して今まで観てこなかったのだが、間違いだったなあ。 いや、面白い映画だったよ。 やっぱり原作読んでないっていうのが最大の武器。 登場人物も真っ白な状態なので妙な先入観もないし、まずは天下の大将軍を目指すんだなくらいしかストーリーも知らないから楽しい楽しい。 長澤まさみが出るのは知ってたけど、まさかあのいかついマスクの下に隠れてるなんて思いもしなかったから衝撃も倍増。 日本の戦国時代ではなく、中国のチャンバラを邦画で作ろうという心意気も良い。 日本映画もやるなあという一作。 [インターネット(邦画)] 7点(2024-10-03 16:38:30) |
18. 侍タイムスリッパー
《ネタバレ》 現代人が幕末にタイムスリップではなく、幕末の侍が現代にタイムスリップという設定がいい。 この幕末、というのが絶妙で、侍が刀を差すことが許されない時代にどうやって己のアイデンティティを確保するのか、ということを涙に笑いを織り交ぜながら見せてくれる映画。 しかも会津藩。 自分だけが生き残って未来に生きていることに、何か意味を見出さずにはいられない武士の魂の叫びがぐっと来た。 そして、かつて死闘を演じた仇敵との再会。これは完全に予想外で、まさに見どころの一つとなっているのだが、こういうポイントがところどころ配置してあって、観るものを飽きさせないシナリオも抜群。 そして失礼ながら。 ほぼほぼ私が知らない役者だったのが良かった。そのおかげでどっぷり映画の中に浸って、最後まで楽しんで鑑賞できた。「今はその時ではござらん」は名セリフだね。 いや、いい映画。 [映画館(邦画)] 8点(2024-09-30 12:33:51) |
19. エイリアン:ロムルス
《ネタバレ》 「…トロモ」の残骸を見せるシーンで、「エイリアン」の続編としてのっけから期待度大。 アッシュと同型のアンドロイドは出てくるし、コンピュータは今時の鮮明な画面ではないカタカタ動く旧式。これがエイリアンの世界観なんだよなあとどっぷり浸かりつつの鑑賞。 いや、それにしても。 小学校4年に映画館で観た映画の続編を、五十を超えてから観ることができるなんて、なんたる至福。そして、何年経っても色あせることのないエイリアンの造形の妙。HRギーガーのデザインのなんと素晴らしいことか。そんなエイリアンをこよなく愛する自分にとっても、この映画は非常に満足度の高い作品だったと思う。 無重力で強酸性の血液で宇宙船が傷つかないようにするなんて、ありそうでなかった発想だし、最後の最後まで期待を裏切らない危機の連続。いや、面白かった。何よりレインが新たなヒロインとして輝いていて魅力的だった。 ただ。 ただ、だよ。 あの人間とエイリアンが合体した新種の醜悪さは、ちょっと許せなかった。 あんなデザイン、子どもでもできるし、何より美しさが微塵も感じられない。ギーガーに対する冒涜ではないかとさえ思ってしまった。。 そこだけはやはり気になったというか、もの申したい。 リドリーもそこは許しちゃだめだよなあ、と思いつつ2回鑑賞。 エイリアン、もう完全にサーガだね。 [映画館(字幕)] 8点(2024-09-24 14:56:18) |
20. アビゲイル
《ネタバレ》 誘拐した少女が実はヴァンパイアだったなんて、予告編だけで観たくなること請け合いの筋立て。 しかし、誘拐犯たちを返り討ちにしたところでよくあるホラー映画になってしまうので、そこはいろいろと仕掛けが設けてあって、最後までけっこう退屈せず面白く観ることができた。そもそもホラー映画なんだから、あんまり小難しいこと言わないで、怖がらせてくれたらいいのだ。 誘拐犯たちを集めたのは実は少女自身だったり、凶悪に思える少女にも実は弱い部分があったり、予想外の展開につぐ展開だし、誰が先に殺されるのかもなかなか見えなくて興味深いし、盛大に血しぶきが上がるしで、ホラー映画としても満足の一本。 [映画館(字幕)] 7点(2024-09-24 14:27:29) |