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キリコさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 982
性別 女性

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181.  キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
実話という話自体が面白いしテンポもいいので楽しく見られる。次々繰り出される詐欺は犯罪なのにあまりに話がすごくてびっくりなのでかえって痛快。逃げるレオを追う捜査官のハンクスの人情味もいい感じ。レオが生き生きと楽しそうに見え、パイロット姿はかっこいい。60年代パンナムの人気はここでも絶大で威力を発揮。やっぱり面白かったので8点。   
8点(2004-10-08 22:26:31)
182.  らくだの涙 《ネタバレ》 
広大で美しいが厳しいモンゴルの大自然の中で暮す遊牧民一家の素朴な生活が淡々とした映像で綴られる。 ドキュメンタリーといっても物語上彼らが再現して演じているところもあるそうだが、どこにも作為も違和感も感じない。 舞台自体が珍しいが、質素でシンプルな遊牧民一家の日常や家畜との関わりなどがとても興味深く感慨深いものがある。 育児をしない母ラクダへの音楽療法はこの地に伝わるもので特別珍しいことではないらしい。 町から呼ばれた音楽家が馬頭琴を弾き、若いお母さんがやさしくラクダを撫でながら歌を歌って聞かせる。(このお母さんの歌がとっても上手)しばらくすると母ラクダは涙をポロンポロンとこぼしあんなに嫌がってた子供に乳を飲ませはじめる。 奇跡のような母ラクダの母性の目覚めに感動して涙が出てしまう。 家族の一員のように「良かった、良かった」とみんなで喜ぶ様子がとても暖かくて優しい。出産ストレスで子育てをしないラクダというのにビックリだが、こうした音楽療法がラクダに効くなら人間にも効果があるかも、、と思ったりする。 エンドクレジットがまた微笑ましくて嬉しくなってしまう。  
8点(2004-10-08 22:17:25)
183.  フォッグ・オブ・ウォー マクナマラ元米国防長官の告白
これはマクナマラが第二次大戦、ベトナム戦争、キューバ危機など20世紀の大きな戦争や事件について、当時の映像を背景にインタビューに答えているドキュメンタリー作品。 「人間は過ちを犯す。でも核兵器が存在する今過ちは許されない」と彼は言う。過去の戦争や核兵器使用の危機寸前を政治の中枢にいて体験したマクナマラが教訓として語る多くの証言はとても興味深いが、個々についてはとても書き切れない。 まぁ少しでも関心のある人は見てください、というしかない。 インタビューからは彼の人となりや人生が見えてくるが、戦争責任については「私は大統領を補佐する立場にいた(だから職務を果たしただけ)」と答えるのが肩透かしのような気もする。しかし主眼は個人的な責任問題や謝罪ではない。本当のところ私も彼の言うように戦争がなくなるとは思えない。だからよけい今の世界的な不穏状態を 危惧する。 アメリカはじめ世界を動かす立場にある人たちは過去に学び、冷静で慎重であってほしいと願わずにはいられない。 ドキュメンタリーに点数をつけるのは難しいが、(7点の)「人に勧められないこともない」というより強い「見て欲しい、見るに値する」というところで8点。   
8点(2004-10-04 18:04:35)
184.  テヘラン悪ガキ日記
死んだと聞かされてもそれを信じられず、切抜きの写真の女性を母だと思い込んでる少年の気持ちはいじらしいが、一方的に慕われる女性にすれば迷惑なことに違いない。行きがかり上世話したことも「やっぱり母さん」と喜び益々 思い込みは強くなる。でも施設なんかじゃなく優しい母さんのいる家で暮したいという少年の気持ちも痛いほど分かる。 それなのにあれほど母と慕ってた人に2度も裏切られて、とうとう切り抜きの写真を捨てて消えてしまったままのラストは切なくてならない。 冒頭でケースワーカーのこの女性が収容施設の子供達に次々「あなたは何をしたの?」「夢は何?」などと質問し、子供達が応える分部はドキュメンタリーのように見える。ここで描かれるようにいろんな事情で孤児になったりした子供達の様子はそのまま現実にあることなんだろうと思う。    
8点(2004-10-03 22:52:49)
185.  少女ヘジャル
ドラえもんさんの素晴らしいレビューに尽きるので同感、と一言でもいいのですが、、 見た時点ではトルコのクルド人関係の政治、社会状況などについて全く知識がなかったので、なぜルファトがああも頑なにクルド語を話すのを禁じるのか分からなかったが、後でトルコは1923年の建国から91年までクルド人同和政策でクルド語を禁じていたと知った。その他トルコのクルド関係の事情についていろいろなことを知ることができた。  実際両親ともクルド人の少女ディランちゃんもサキネなど他のクルド人役も全くクルド語を知らず、映画のために特訓して学んだという。ルファトは元判事でそういう法を守った体制側の人物だから、クルド語しか話さない少女にトルコ語を話させようとするが少女は押し付けに反発する。「頑固なクルド人め」とルファトがつぶやくシーンがあるがお互いに頑固なままでは理解しあえない。お互いの文化を尊重し歩み寄る姿勢なくして理解も共存も叶わないというのはこの二人やトルコとクルド人に限ったことではない。字幕のクルド語はカッコつきで示されるがある種の言葉が通じないのはユーモラスなシーンになっている。  他にも冒頭の警察の襲撃のあと生き残った少女がソロリソロリと部屋を脱出していくのはハラハラするようなスリルがあるし、やもめのルファトや彼に想いを寄せる未亡人の老後の孤独、老人と少女の心が徐々に通じていくというヒューマンな話は優しく心に響く。女性監督で脚本も書いたハンダイ・イペチクの語り口は巧みで暖かく、5歳のディランちゃんとルファトのシュクラン・ギョンギョルの自然な演技も見事だった。   
8点(2004-09-25 23:41:33)(良:2票)
186.  拝啓天皇陛下様
軍隊なんか誰だって嫌なものだろうに、そこが天国のように思えるというのはよほど生活が苦しかったということで、1年目は2年兵に苛められても我慢、2年目には立場が逆転する。2年兵の西村晃がうまい。 彼を哀れんだのか軍の中隊長は新兵の教師(藤山寛美)を教育係りにつけてくれたり除隊の時に着物をくれたりする。愛情に恵まれなかった正助は初めて暖かい情を受けて彼を父のように思う。ちょっとコミカルな中隊長の加藤嘉が絶品で思わずホロリとさせられる。 この作品には大勢の人が出入りしてそれも楽しめる所だが、最初から最後まで登場する中心人物は正助の渥美清と、彼と軍隊で知り合い長い付き合いをすることになる長門裕之の二人。ボケとツッコミでもないけどなかなかいいコンビで楽しい。渥美清が演じるので正助は一見気のいい人に見えるが、新兵に威張ってみたり卵や鶏をかっぱらってきたりする。一目見た天皇に感激し軍隊に疑念のない彼が戦場ではどうであったのかと思うと、そうそう好人物とばかり言えないかもしれない。コメディとしては十分楽しく面白い作品だが、正助や軍の描き方などにもう少し毒(パンチ)があればもっと面白くなったかもしれない。 
8点(2004-09-13 18:58:19)
187.  醜聞(1950)
キーワードは「星」。星=人間の美しい心、良心といったようなもの。 これはスキャンダルそのものがテーマではなく【水島寒月】さんが言われたように人間はこうあってほしいという理想像を描いたもので、青臭いほどの直球です。でも私は単純なのでストレート大好き。 ゴシップ記事を書いた雑誌の編集長はその対極にあるような人物として描かれる。 餌食にされた画家の青江はまっすぐで爽やかな好青年で、これを若い三船が肩の力を抜いたように自然に演じている。 特に根はいい人なのに心の弱い貧乏弁護士の志村喬が素晴らしく、この作品が好きというのもイコールこの作品の志村さんが味わい深くて好きだから。 クリスマスの夜山口淑子が歌う「きよしこの夜」、その後年越しのバーで蛭田弁護士が酔っ払いながら「今年はウジ虫だったが来年は娘に恥かしくない人間になるぞ」とクダを巻きつつ泣くのに感動し、皆で歌う「蛍の光」に胸が一杯になり思わず涙が出た。意外だったけどクリスマスにふさわしいような美しい作品だった。 登場人物もそれぞれが懐かしいやら珍しいやらだが、北林谷栄が老けてないのを始めて見たのでびっくり(蛭田の妻ね)。  
8点(2004-09-12 00:06:30)(良:2票)
188.  酔っぱらった馬の時間
母はお産で死亡、その上父が地雷で亡くなって孤児になった子供達。まだ12歳の次男が兄弟姉妹の生活を支えるため懸命に働く。 食べるだけでも精一杯なのに長男は難病で手術代も欲しいし妹は学校に通わせてやりたいと、危険で過酷な国境越えの密輸仕事をするアヨブはすでに一人前で父親代わり。 恵まれた暮らしの子供とは比べものにならないほどしっかりしてて大人っぽい。  こうした貧しい境遇にもかかわらず病気の兄をみんなが大切にし助け合って暮す優しさに心を打たれる。 【きのすけ】さんも言われてた「人生は苦労ばかり、、」という歌には、過酷な環境に 生まれ合わせた子供達の苦難の運命が見事に唄いこまれている。  これはドキュメンタリーではないけれど、緊張が続くイラン・イラクの国境地帯に暮すクルディスタンの人たちの生活は現実がこのとおりなんだろうと思う。至る所に地雷があって作物も作れず生活を脅かされ、ひいては子供達がこんな厳しい人生を強いられるのだと思うと、争いばかりしている大人ががつくづく愚かしい。 
8点(2004-09-10 19:56:44)(良:1票)
189.  華氏911
いまや「ペンは剣よりも強し」以上に「映像はペンよりも強し」。 彼の書いた本もヒットしましたが映像で見るとそれ以上のインパクトがあります。 与えられた情報や映像による大衆操作の危うさや胡散臭さについてはテレビ映りを気にする議員や、イラクで死亡した兵士の棺を放映しないなどにも描かれてます。力のある者は自分に都合の悪い映像は隠し、プラスになる映像だけを流して都合のいい流れを作ることも出来る。 真実が何かを知るためにいろんな情報を得て総合的に考えることは大切なことで、この作品で見る映像も貴重な判断材料の一つだろうと思います。 恐怖が銃社会をなくさないようにテロの恐怖を煽って戦争を正当化しようとする。 これは真実なのか意図的に作られたものなのか、壮大な破壊で利を得るのは誰なのかなど多くのことを考えさせられます。 どうであれ戦争は合法的な殺人で、一部アメリカ兵がイラクでゲームをするように高揚してる姿はおぞましい。 チャップリンの殺人狂時代のヴェルドゥ氏の最後の言葉は今一層重く響きます。 愛する母国が誤った方向へ進んでいることへの大きな危機感が監督を突き動かしているのでしょう。 愛国者法をスピーカーで読み上げ、議員にはイラクに子供を志願させたらとパンフレットを配るなど、監督の行動力と堂々と発言する勇気は相当なものです。    
8点(2004-09-02 21:02:53)(良:3票)
190.  灰とダイヤモンド
平気で人殺しをしてきた若者が一人の女性に出会い「愛がどんなものか知らずにきた。人生を変えたい、やり直したい」と、それまでテロリストとして生きてきた人生に初めて迷う。生き方を変えることもできたのに彼は暗殺を実行し、結局ゴミだめの中でのたうって死んでいく。 この頃のポーランドの歴史的背景についてよく知っていればもっと深く作品を理解でき思いも深くなるのかもしれない。しかし通り一遍の知識でもこんな生き方しかできなかった若者の青春悲劇として切なく心に響くものがあるし、廃墟の教会の逆さキリストなど印象的な映像シーンもたくさんある。 時代や国も状況も違うとはいえ、マチェクのような若者が今もイラクやチェチェンなど各地にいるのかもしれないと思うと彼の悲しい生き方もちょっと現実味を帯びてくる気もする。   
8点(2004-08-30 22:09:47)(良:1票)
191.  酔いどれ天使
強がっているが実は結核で重病のヤクザの松永、それが気になり親身になって説教し手を差し伸べる眞田は酔いどれ(アル中)ではあるが人情味ある医者、というのは後の赤ひげの原型か。彼が言う言葉は正論だがあえて難を言えばセリフが語りすぎてやや説教くさい気もする。 三船も志村さんもいいのでそれは当然見所なのだが、松永の見る棺おけの夢がシュールだったり、松永と岡田のペンキまみれの死闘、松永の死に様など映像的に印象的なシーンも多い。 その他にも小暮美千代ってこんなにバタくさい美人だったのかとか、千石規子が三船を口説いてるってのもすごいねぇとか、久我美子がなんてはつらつとしてて若いんでしょとか古い作品にはいろんな驚きや楽しみがあって面白い。
8点(2004-08-29 14:26:58)
192.  誰も知らない(2004)
柳楽くんだけじゃなく子供達みんながセリフをしゃべっている、演技しているという感じがしない。母親のYOUと子供達のやり取りでもそう。回しっぱなしの隠しカメラで日常を撮ったように自然な感じがする。 それくらい普通っぽくリアルな映像で淡々と描かれるのでとても不思議な感じのする作品になっている。  長男の明は無責任な母親にあとをまかされるとなんとか兄弟の世話をして期待にこたえようとする。この世でたった一人の頼りになる大人がいなくなったのに、子供なりに知恵を絞って生きていく様子がけなげで逞しい。 映画は母親や父親、接点のあった近所の大人たちなどをことさら非難するでもなく、子供達を哀れむようでもなく、ただ淡々と子供だけが放り出された生活を描写するが、子供達の表情や生活状況からは少ないセリフ以上のものが伝わってくるので様々な思いがわいてくる。それこそがこの映画の狙いかもしれない。  題材がそもそもインパクトが強いこともあって、面白かったとか感動したとかじゃない、一言ではいえないような複雑な、たくさんの感慨がのちのちまで尾を引いて残る。 子供達が演技してるんだか素のままなのか判断がつきかねる、、というのでは「ポネット」のビクトワールちゃんが一番近い感じかもしれないと思い出したが、こういう作品(作りも感想も)はとても珍しかった。 明以外の子供達もみんな素晴らしくてびっくりだったが、それを引き出しカメラに収めた監督が一番うまかったのかもしれないと思う。柳楽くんは子供を代表して賞をもらったという気もする。 点数は悩んで・・7.5点といったところだけど未だにインパクトが強いのでやはり8点に。 
8点(2004-08-26 21:11:57)(良:1票)
193.  マッハ!!!!!!!!
アクションものにはさほど興味がないのだが予告編は面白そうで気になってた作品、でようやく見たら、、、予想以上に面白かった! 生身のアクションだけの映画かと思ってたらさにあらず、笑いあり涙ありに加え田舎の敬虔な仏教徒たち、都会では麻薬や売春などに蝕まれている姿と新旧のタイが織り込まれて、この国ならではの独自性のある作品になっている。アクションのすご技の数々はもう皆さんの絶賛されるとおりでお見事! 彼ならオリンピック(体操、ハードルなど)でも活躍できそう。体を張ったのはトニーだけじゃなく相手役たちも同じで、こちらも大丈夫かって心配になってしまうほど危険で痛そうだった。 三輪タクシーのカーチェイスや爆発シーンなどムエタイアクション以外の派手系アクションもあってサービス一杯、大金かけても安っぽかったりするハリウッド製よりずっと楽しめた。蛇足:ムエ役女優(演技はヘタ)は藤圭子に見えた。(古いか、、)     
8点(2004-08-21 17:26:37)
194.  泥の河
昭和31年の大阪。戦後10年以上たっても戦争の記憶はまだ生々しく暮らしも貧しい。 学校にも通えず廓船で暮らす姉弟の悲しさは胸に迫るし、うどん屋のノブちゃんとの友情、のぶちゃんの父母のやさしさなどしみじみとした情感を感じる。 愛情に恵まれ貧しいながら幸せだったノブちゃん以外は皆それぞれ胸の奥に悲しみを持っている。そのノブちゃんにもいろんな出来事が起こって小さな悲しみを知ることになるが、作品にはそんなみんなを包み込むような暖かさがある。 自転車の車軸回しの遊びや着ている服、赤銅鈴ノ介のラジオ番組、出回り始めたばかりのテレビの相撲などなど、そこかしこに当時の様子が描かれていてノスタルジック。これがまたモノクロゆえに一層効果的。 子供たち(特にきっちゃんの面構えがいい)はじめ田村、藤田の夫婦などの出演者もとてもよかった。
8点(2004-08-18 21:14:41)
195.  夫婦善哉
船場のぼんぼんのダメ男は仕事もろくにせず遊んでる放蕩息子のくせに、自分が跡継ぎだとプライドだけは高く権利を主張。どこがいいのかこんな男に惚れて「私が一人前の男にして見せます!」、と尽くすしっかり者の芸者蝶子は一見献身的でけ なげな女に見えるが、彼女もまた男に愛想尽かしをしながらも別れられないダメ女。かくしてくされ縁とも依存関係にあるとも見える二人は、どんなにすったもんだしても元のさやに戻っていく。 これは女が男に尽くす人情話かと思うと実は「人間て弱くて愚かなものなのね」「男女の仲は摩訶不思議」というあたりの人間くさい話で、これを森繁久弥と淡島千景が素晴らしくうまく見せてくれる。 淡島さんはどの作品でも魅力的で大好きな女優さんだが、ここでも表情豊かにはつらつとしてて森繁さん共々惚れ惚れする。 これは演出なのか時折挿入されるクローズアップの顔が白っぽく、男の顔が卑屈で小心っぽく見えたり、美しい淡島さんでさえちょっと汚く小ずるそうに見えたりするのが意味ありげで面白い。 
8点(2004-08-18 21:07:13)
196.  黒い瞳
この調子のいいイタリア男の恋愛話はラストのオチで一層印象が深くなった。単なる浮気男のやさしさに 幸せではない結婚をしているロシア女性は涙を流す。涙で壁に描いた線、枕についた涙の跡が彼女の純真さを示す。 浮気のつもりが本気になって策を弄してはるばるロシアまで会いに行き愛を誓ったのに、身辺整理のために戻った 妻の前ではそれも言い出せずあっさり約束を破ってしまう。このいい加減さにガックリするが、 息詰めて見るような妻とのやりとりと豹変振りのシーンが印象深い。 意気投合して話を聞いている中年男はこれを聞いて自分の恋愛話を語るが、こちらは誠実を絵に描いたような 涙ぐましい話。「愛してはいないけれど貞節を尽くす」という妻でも充実して満足していると語る男に、不誠実な 男は「自分の人生には何もなかった」と後悔の涙を流す。男の置かれている立場は最後に分かるが、明暗が明らかに なる鮮やかなラストはことに印象深い。 コミカルに運ぶ話も美しい風景や音楽も上出来だが、、何といっても愛嬌のあるダメ男のマストロヤンニが素晴らしい。 現実的な女にとってやさしさも誠実さを伴わなければ「絵に描いたモチ」、(その心は)頂けません。   
8点(2004-08-09 16:41:54)
197.  桃色(ピンク)の店
リメイクはクララとクラリクの恋愛部分をうまく現代の話にしてたんですね。 こちらはそれだけじゃなく、むしろマトゥチェクという主人と店員達のやりとりなどにほのぼのしたムードがあるのが いいです。彦馬さんも言われてるように、クリスマスの夜誰も一緒に過ごす人がいなくなってしまった主人は店員達に誘いの声をかけるがみな断られ、最後に入ったばかりの少年を誘うことができた。双方共に嬉しそう、、などさりげなく暖かい。セリフもセンスがよくて味わい深いものがあります。クリスマスにぴったりのお話ですね。 
8点(2004-08-02 18:26:42)
198.  インファナル・アフェア 《ネタバレ》 
スタイリッシュってこういう映画を言うんでしょうか。細かなカットで進むのがさらに緊張感を盛り上げるような感じです。潜入したのがバレやしないかってハラハラしました。特に危ないマフィア側のトニー・レオン。主人公たちが最初の二人と違うのが分かりにくいとか他にも突っ込みどころはあるんですがぐいぐい話が進むテンポのよさや展開の面白さで納得させられてしまいます。 10年も潜入捜査官として緊張の連続の末のトニー・レオンの最後は切なすぎる、、 
8点(2004-08-02 18:22:08)
199.  フットライト・パレード
ギャング映画の印象が強いJ・ギャグニーがタップを踊ったり歌ったりします。 映画がトーキーに変わって、映画の前座のミニショーを企画・演出するのが彼の役どころ。それだけじゃなく仕事を受注するしたりプライベートでゴタゴタしたりと大忙し。そんな話も悪くないのですが、それより素晴らしいのは最後に上演する3本のショーの見事さです。 それぞれ面白いのですが、やはり2本目のプールが最高です。 これは水ものレビューで滝やプールまで作ったセットも大掛かりで巨大なもの。そこで繰り広げられる水中ショーはバズビー・バークレーお得意の万華鏡シーンが満載です。 ここだけなら10点以上つけてもいいくらいです。「百聞は一見にしかず」でこれはもう言葉を尽くしても語りきれません。 3本目は上海リリー。ギャグニーが予定外のアクシデントで舞台に立ちタップと歌を披露、マスゲームのような集団演技があります。1本目は「ハニームーン・ホテル」しゃれた演出や映像が見られます。 いずれも運動場のように広い舞台で、大勢の美女軍団がにっこりと微笑みながらショーを見せてくれます。 これが舞台で、しかも何箇所も移動公演するといういうのは無理な話だと思いますが、あくまでも映画でのお話。 30年代ミュージカルのスケールの大きさや華やかさにびっくりしますよ。 
8点(2004-08-01 18:32:34)(良:1票)
200.  エビータ(1996)
エバ・ペロンという女性の話は恵まれない境遇からのし上がったというシンデレラストーリーに加え、若くして亡くなったという悲劇性、それが実話ということで一層興味深い。 華やかで美しく語られる表の顔と、狂言まわしのバンデラスが語るその裏の一面を合わせるとこの数奇な人生を生きた女性の姿が垣間見える。がぜん本当のエバの姿への好奇心がわいた。 セリフのほとんどが歌で進行するがA・ロイド・ウエーバーの曲はメロディラインがどれも美しく心地よい。 特にDon't cry for me Argentineは歌詞を変えてたびたび歌われるが聞きほれるほどの名曲。 マドンナはスキャンダラスというイメージでしか知らなかったが、歌は声が綺麗で情感があるし、華やかでエネルギッシュなのが上昇志向のエバのイメージに重なる。 それ以上びっくりしたのが狂言回しのバンデラスの歌のうまさ。 歌がメインのミュージカルとしては申し分ないレベルです。これは舞台未見なのでこちらも見たくなりました。
8点(2004-07-29 23:28:01)(良:1票)
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