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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3885
性別 男性
年齢 53歳

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2081.  ビッグ・ウェンズデー
サーフィンのシーンの迫力、これはもう奇跡というか、殿堂入りというか。ただし、「たまたまうまく撮れちゃった映像を並べてみました」という感じもしますが(良くも悪くも、作りものではないホンモノ、という感じ)。まとまったストーリーらしいものは無く、ただ、波が来れば集まってくる男たち。波はまたやって来るけれど、時代は流れていく。時代の流れとともに、多くのものが変わっていくその中で、変わらないものがあることの素晴らしさ(海岸の“門”が象徴的)、という訳ですね。「乱痴気騒ぎ」以外にももう少し印象的なエピソードが準備されていてもよかったのかな、という気もしますが・・・。ジョン・ミリアス作品でありながら、受け止めようによっては厭戦的なテイストの漂う部分もあるのですが、それでもしっかりと、ヒッピーを不快感をこめて描いているあたりは、さすがかな、と。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-04-01 09:42:56)
2082.  映画ドラえもん のび太と奇跡の島 アニマル アドベンチャー
ウチの下のチビは途中で集中力を欠いてしまい(すみません、周りの方、ご迷惑をおけかしました)、親の立場としては、この時点で本作に不満な訳ですが(笑)、しかしウチの上の子も含め、大抵の子供たちは大人しく観賞していたので、これはどう考えてもウチのチビが悪い! 困ったもんだ。・・・いやいや、でもやっぱり、作品の方にも問題はあると思う。冒頭の指きりから、カブトムシ対決あたりまでは、面白く描けてて楽しく観てたんだけど。物語が動き始めるあたりから、少年時代のパパの冒険と、のび太たちの冒険とが並行して描かれ、錯綜したサスペンスの中で観ている我々の関心を引っ張っていこうという工夫を凝らしている、その努力は判るんだけど。残念ながら、その分、描写が雑になっちゃってるのでは。描写を「省略し過ぎ」なのでは。眼目であるはずの“ゴールデンヘラクレス”、登場人物たちが何ゆえそんなに有り難がっているのか、正直、関心が沸かない。関心を沸かせるような描写が、ない(もののけ姫のシシ神サマみたいなもんらしいが、明らかに貫禄負け、神秘性負け)。シーンが変わった途端にいきなり「ついに捕まえたぞ」とか言われても、はい、そうですか、と。そもそも絶滅動物たちの集まる“奇跡の島”にやってきた癖に「親って、いいよな」みたいな日常的な感傷に浸ってるのにはゲンナリする。もっとワクワクしろよ。無理に感動するな、感動させようとするな。「のび太が生まれた日の事、憶えてるかい」、はい、親なら憶えてます。子供なら、あんまし関心ないでしょうなあ、少なくとも自分が大人になって、自分の子供ができるまでは。と言う訳で、「感動しそうなキーワード」をとってつけたみたいにちりばめて見せるヒマがあったら、もっともっと、ワクワクする冒険そのものをいかに描くのか、に注力して欲しい。その先に広がる地平にこそ、我々は感動するのだから。それにしても、「パパの少年時代=30年前」が衝撃的。アレはちょっと、時代さかのぼり過ぎでは…。
[映画館(邦画)] 5点(2012-04-01 08:47:09)(良:2票)
2083.  アラバマ物語
まずは描かれる子供の世界。実にユーモラスに、実に活き活きと描かれており、この点だけをもってしても稀有の作品だと私は勝手に思い込んでいるのですけれども。この「子供の世界」が見事に描かれることによって、グレゴリー・ペック演じる父親、その存在は我々にとっての父親ともなる訳で。完璧な人間ではないかも知れないけれど、カッコいいのが父親。家族っていいよね、そういう映画。家の外には、危険もあれば(狂犬病の犬とか)、怪しさもあり(ブーとか)、そして不正義もある(人種差別とか)。父親の力をもってしても、どうにかなることもあればどうにもならないこともある。しかしそんなときこそ家族の絆……といいたいところだけど、時には隣人に、見知らぬ人に助けられることもある。そうして子供の世界は、家から社会へと少しずつ広がっていく。そういう映画。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2012-03-26 22:50:32)
2084.  ヤングガン2
第1作は「続編作るのでよろしくネ」という作品でしたが(?)、この第2作は「もう続編は作りません」という作品でして、回想で語られることで、少なくとも体裁に限っているならば、ひとつの作品としての完結感があります。だからといってそれが良いとも悪いとも限りませんが。何しろ、基本的には「前作の後日譚として何とかもう一本、作れませんかねえ」という路線、体裁は完結していても中身は前作のお釣り、何を描きたいのやら、いささか散漫。しかししかし、だからと言ってそれが良いとも悪いとも。全体を通した緊張感には欠けても、それを補うように、場面場面に工夫が凝らされて印象的に描かれていること、この点では前作を超えているでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-03-25 08:17:13)
2085.  モロッコ 《ネタバレ》 
トーキー作品ですが、サイレント映画の香りがありますね。ときにセリフが抑えられ、そういうシーンでは「仕草」が生きてくる。仕草が生きるから、敢えてそれを断ちきる「カット割り」が生きてくる。移動を表現するカット割り。カット割りが生きてくれば、敢えてそれを断ちきらない「移動カメラ」も生きてくる。さてこの映画、「ロマンス」の映画、なんですかねえ。ワタシにはどうしても、「瘦せガマン」の映画、に見えて仕方がない。あのヘンな指のポーズ、お寒いと言えばお寒いですが(笑)、あのキザさも、瘦せガマンの裏返しに思えてしまう。男と女の瘦せガマン。2人の間には常に意地の張り合いみたいなものがあって、何となくすれ違ってしまう。「ラストシーンの素晴らしい映画と言えば、戦前では『モロッコ』、戦後では『第三の男』」などと紹介されているのを目にしたことがありますが、そのラストシーン。二人がいよいよ結ばれました、という終わり方じゃない。男の後を、女がトボトボと追う。砂漠を、無謀な軽装で、本当に追い続けることができるのかも判らないまま。これぞまさに、“瘦せガマン中の瘦せガマン”というべきラストシーンじゃないでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2012-03-24 01:51:18)(良:1票)
2086.  80デイズ
パスパルトゥー役がジャッキー・チェン、ってだけでもう合格。すばらしい発想の飛躍。惜しむらくは、もう少し若い頃であったら・・・。なんでパスパルトゥーが中国人なんだよ、ヴェルヌの原作と全然違うだろ、と言われましてもですね、私からすりゃ、カンティンフラスのパスパルトゥーの方がよっぽど違和感ありまくりなんですけどね、あはは。そりゃま、あの原作の面白さ、特に大詰めの大西洋横断あたりからの盛り上がりもまた、本作には無いかも知れませんけれど(ヴェルヌの『80日間世界一周』と『気球に乗って五週間』は、どちらも本当に興奮します。ってどちらも同じような内容ですが。笑)。あるいは、飄々としたフォッグ氏と陽気なパスパルトゥー、という絶妙コンビぶりも本作には無いかも知れませんが。しかし、この作品でジャッキーは、ひたすらジャッキー節を貫いている、それが本当に素晴らしい。これはジャッキーの映画。本作のカメオな部分なんて、作品の魅力の中ではお釣りみたいなもの(と言いつつ、サモ・ハンが出てきた時にはちょっとホロリと来ましたが)。とにかくぶっ飛んだ内容、メチャクチャな展開で、ツジツマ合わせ的な説明も無く、ただジャッキーが暴れまわる。なぜ逃走した3人はマンホールから現れるのか。そんなことはどうでもよろしい。なぜ自由の女神の顔がそこにあるのか。そんなの、単に女神の鼻から足が出る場面を撮りたかったからに決まってます。全編、そんな感じ。いやホント、すがすがしいですよ。痛快、痛快。ちなみにウチの幼稚園の娘は、「このヒト、なんかジャッキー・チェンに似てる」とか言いつつ(正解です)、木製の腰掛で戦うシーンに随分喜んでましたが、これは『ヤング・マスター/師弟出馬』(のユン・ピョウ)を憶えていたかららしい。と言う訳でこれは、親子で楽しめる映画なのです(強引に断言)。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-03-17 22:33:24)(良:1票)
2087.  ボー・ジェスト(1939)
砂漠の要塞に辿り着いた援軍が見たものは、立ったまま息絶えた傭兵たちの奇妙な姿。しかも要塞に最初に乗り込んだラッパ手は、忽然と消え去ってしまう。死体が握っていた告白状の意味するものは? やがて要塞は謎の炎に包まれる・・・。という、ツカミはOKにも程がある、というくらい実に魅力的な冒頭。映画はここから15年前に遡り、ある3兄弟の運命を描きながらミステリーを解き明かしていきます。のみならず、後半において繰り広げられる戦闘シーンの末に、映画が冒頭シーンの謎へと回帰してゆくとき、そこには彼らの過去が投影されていたことが明らかになる、その物語運びの上手さ。その後の展開はいささか性急な感じもしてしまうのですが・・・。本作の多くの場面において、奥行きがよく表現されている中、反逆に加わらなかった3人を描写する場面では3人のみにフォーカスを合わせて周囲から浮いた感じを出しているのが、素朴な手法かも知れないけれど、効果的で印象に残りました。 と言う訳で、この映画、面白いのだ! アイ・プロミス・ユー!!
[CS・衛星(字幕)] 9点(2012-03-17 18:30:50)
2088.  リーサル・ウェポン3
もはやこの第3作のリッグスには、第1作の狂気も、第2作の復讐心も無く、ひたすら相方とじゃれあうばかり、すべてが“なあなあ”。なもんで、すっかりトボけた作品になっております。第2作にて『オーメン』ばりの暴力描写をやってしまって、もうやることないよね、と(じゃあ第3作なんか作らなきゃいいんだけど、大人の事情もあるので)、まあ、とにかくパッとしない。ただ、破壊シーンは破壊シーンで派手にやるとしても、肉体アクションへの嗜好も垣間見えて(高速道路からの落下シーンなんか、ちょっとジャッキー・チェンっぽい)、この流れが第4作に繋がるのかな、と。内容的にも、当然ながら捜査らしきことをやる気は全く無し、事件自体がしょーもなくて、この程度の事件に2時間もかけるかね。ま、全てはアクションシーンを描くためのストーリーですから、有って無きがごとし、ある意味、とっても洗練されている訳です。洗練され過ぎ・・・。あと、ダニー・グローヴァーへ一言。ソルジェニーツィンも『イワン・デニーソヴィチの一日』で書いてる通り、10年は3650日ではありません。うるう年があるからね、へへへ。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2012-03-16 19:28:37)
2089.  ゾンビランド 《ネタバレ》 
コメディタッチとは言え、『ショーン・オブ・ザ・デッド』みたいなヌルい作品とは違って、結構しっかりしたゾンビ映画。ただ、ゾンビに立ち向かう人間どもの方が、妙な人たちばかりなもんで、独特のオモシロさが生まれます。深刻ぶらないところがイイですね、そもそもゾンビ映画なんてものは、「ゾンビのいる日常」を描く映画なんですから(本作のラストも、そういう「日常」へと帰っていく)。時々カメラが引いて客観的になる瞬間の冷静さ、つい笑っちゃいます。しかし素朴に楽しんでいると裏をかかれる。主人公が姉妹と出会って早々、「妹がゾンビに噛まれたらしい」なーんてセリフが入ると、「つまんないな、こんな説明ゼリフ入れたら『姉の方は噛まれてないのでゾンビ化する心配なし』と保証するようなもの、サスペンス半減やんか」とつい思っちゃうところだけど、その直後、そんな感想を見透かすかのようにドンデン返しが待っている訳で。心憎い。で、クライマックスは遊園地を舞台にゾンビとの賑やかな死闘、こりゃもうお祭りですね。そういや昔(高校生の頃)、深夜放送で、遊園地でゾンビと戦う映画(多分イタリア映画)を観たけど、あれはなんていう作品だっけか。あれはヒドかった。でもあれもやっぱり楽しかった。
[DVD(字幕)] 8点(2012-03-14 23:52:09)(良:1票)
2090.  バベル 《ネタバレ》 
このオハナシは要するに、「ツタンカーメンの呪い」とか「ホープダイヤモンドの呪い」とかの一種ですね。名付けて「ライフル銃の呪い」。とあるライフル銃に関わった者たちは皆不幸に襲われる。ライフル銃の元の持ち主である日本人は、妻が自殺し、娘は色情魔に!――ライフル銃の次の持ち主であるモロッコの男性は、お巡りさんにヒドイ目に合わされ!(自業自得ですが) ――さらにその次の持ち主である少年は、所構わずライフルを乱射(?)、偶然通りがかったバスに乗っていたアメリカ人女性が撃たれる! しかもその後、銃撃戦の末に少年の兄の命が奪われ! ――さらには何と、ライフルで撃たれたアメリカ人夫婦の子供まで、メキシコ国境で何だかややこしいことに! ………と言う訳で、「呪い」なんぞと呼ばれているものが、およそコジツケばかりであることが、よくわかりますね。   あ、「呪い」がテーマの映画ではなかったんですか。  それにしても、この映画、あまりパッとしない。舞台がモロッコ、日本、メキシコと、要するに「辺境」ばかり(日本の描かれ方は、確かに都会は登場するけれども、好奇の視点でヘンテコワールドとして描かれた、明らかな「辺境」の扱い)。そりゃ複数の「辺境」を混ぜこぜに描いて、ホレ互いに通じ合わない世界だ、まさにバベルだ、と言われても、そりゃそうでしょ、としか言いようがない。バラバラなものをバラバラに描いても、ねえ(せめて「呪い」ででもいいから、繋がってりゃ)。モロッコの少年は兄を失ったが、撃った女性は九死に一生を得て、彼は殺人者の汚名を着ることからは守られた、ってか。いささか安直な“救い”ではないかな(中盤の大騒ぎに比べて)。はたまた、日本の女子高生(って言っても、バレーボールのシーンはママさんバレーにしか見えなかったが)は、男性(特に年上の)に色目使いまくりだったが、実際に彼女が求めていたのは「異性」としての男性ではなく、「父」としての男性であったのだ、最後は父に守られ、あわやというところで彼女の純潔は守られたのだ、ってか。どうでもいいやんか、そんなの(それに実際、若い男からは自分で逃げてるしね。デスパレートなように見せて、ちゃんと自分で自分を守ってる。あと、メキシコのエピソードも、最後は平凡なところに落ち着くし。この映画、社会問題みたいなことも色々取り上げているのに、何だか“安全弁”が多すぎませんか?
[CS・衛星(字幕)] 4点(2012-03-13 16:57:05)
2091.  三銃士(1993)
あの行きあたりばったりで思いつくまま書き散らしたような原作(それでも話が収まるからスゴイ)、もちろんそのまま映画化もできない訳ですが、原作をある程度下敷きにしつつも、活劇中心にうまくまとめています。まあ要するに危機また危機、アクションまたアクションで、子供も結構楽しんで観てました。死人続出の映画ではありますけれど。眼帯男にハゲ大男など、ワルモノのキャラ立ち具合も良いし、危機にはきっと仲間が助けにくる安心感も良い。という、ファミリー向けに楽しめる作品です。三銃士を演じるは80年代若手スターのチャーリーにキーファー。ん? もうひとりは、アンタ誰?
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-03-11 09:57:15)(笑:1票)
2092.  ザ・メキシカン
どうでもいい拳銃を巡るどうでもいい争奪戦がウダウダと続く、どうでもいいストーリーなんですが、内容の「どうでもよさ」に伴う浮遊感の中で、小ネタ的な演出上のアイデア、「見せ方」を楽しむ作品なのかな、と。それを楽しまねばならぬ作品なのかな、と。確かに笑える部分もあるんだけど・・・。最初の方で、バルコニーのジュリア・ロバーツと地上のブラッド・ピットが会話するシーンですでにイヤな予感。「ひとり演技」のカットを繋ぎ合わせて、離れた二人の会話を構成するのだけど、なにせスター2人の「ひとり演技」だからやたらと張り切る。しかもここが見せ場とばかり、このシーンが妙に長い。だもんでクドい。結局、この最初に感じたクドさが、この後もずっと続いていってしまう。最後に口直しとばかりにジーン・ハックマンが出てきて、「映画も終わろうかという今さらになって大物のオレ様が出てきたから、驚いただろ」みたいな顔をされてもなあ。所詮は小ネタなんですよね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-03-10 17:30:50)
2093.  アマルフィ 女神の報酬 《ネタバレ》 
まさか、織田裕二主演のフジテレビ映画でこんな感動するとは思わなんだ。いや実際私も、大抵の方と同じ感想、「うわー往年の名レスラー同士のプロレスみたいな“夢の(笑)”キャスティングやなー」とか、「織田裕二の喋り方、だんだん山本高広に似てきたな」とか、「佐藤浩市が出てくると、“どーせアナタが犯人なんでしょ”とツッコミたくなるね、冗談だけど」(←冗談で済まなかった)とか、思いつつ見てたんですけどね。結局、感動しちゃいました。クライマックスの、織田裕二と佐藤浩市が対峙する場面がとにかくシビレちゃったんですが、黒田が、少女の母から犯人に向けた「死なないで」というメッセージを伝えるシーン。この場面って、ベタな映画だったら、“伝言”じゃなくって、黒田と一緒に駆け付けた少女の母が直接、叫んじゃったりするのでは。映画冒頭、まるで不仲の夫婦のように無言でエレベーターに乗り込む二人、意思が通いあわないにも関わらず行動を共にしなければならない二人が、一連の事件を通じ、ついに気持ちを通い合わせた途端、離れ離れになり別行動となる。その最後に、交わし合う視線。結ばれた信頼によってこそ、これまでの迷いはすべてふっきれて、二人は決然と行動する、そしてその一方、信頼すべきパートナーを失ったことで復讐に走り犯罪に手を染めた犯人が、最後に見せる迷い。クライマックスの緊迫感の中、妙に寒がってみせる現地警部のいい味など、脇役陣も忘れがたい面々で、何かと嬉しい驚きのある映画でした。
[地上波(邦画)] 8点(2012-03-04 17:55:35)(良:1票)
2094.  戦場にかける橋
早川雪洲が、まさにそのまんま、いわゆるセッシュー台に乗って演説をぶっております。ってのはどうでもいいですが、私もその昔、初めて本作を観た時には雪洲演じる斎藤大佐の不甲斐なさばかりが印象に残って。というより日本軍は二流、英国軍は一流みたいな描き方が鼻について。しかしそう感じたのも遠い昔、その後何度か観ていると、作品の印象も変わってくるもの。この映画でやり玉に挙がっているのはむしろニコルスン大佐。彼は徹底した勝者として描かれている。完璧な軍人、ほとんど非人間的とも言えるほど。それに比べりゃ斎藤さんなんて、意地を張って見せても、弱さの面を充分に持っていて、非常に人間的な存在ですよね。ニコルスンはひたすら信条を貫く。部下からの信頼も厚いが、あくまで信条第一であり、部下への思いやりが如何ほどのものなのかはわからない。彼がいなければ英国軍捕虜は規律が乱れ、彼がいれば見事な働きを見せる。しかしその背景にあるのは「軍人には規律が必要」という彼個人の信条であり、「英国軍の力を見せつけたい」という彼個人の欲求であり、そのためには、一般兵はおろか、将校も傷病兵も過酷な労役に動員する。ニコルスンの言動には紳士的な面もあるけど、ことあるごとに斎藤大佐なイヤミな発言をぶつけるあたりは、到底褒められたものではありません。彼は紳士である以前に、ひたすら「勝者」なんですよね。この映画、前半の「意地の張り合い」がじっくり描かれる割に、後半、本格化する橋の建設の苦労が充分描かれないのが、不満ではあるのですが、またこの苦労をあまりこの段階で描きにくかったのかも。何しろ、橋が完成するまではニコルスンは完璧なヒーローでなければならないのだから。労役の過酷さは、連なる捕虜たちの墓でのみ暗示されている。そしていよいよ橋の完成。気が緩んだニコルスンは棒を川に落とす。彼が「敗者」へと転落する予告。彼が英国の名誉のために完成させるべきと判断した橋を、英国軍は破壊すべきと判断した、それは彼の軍人としてのアイデンティティの崩壊を意味する訳で。結局、壮大なカタストロフィとともに、表舞台の人間たちはすべてが敗者となり、傍らでそれを目撃した者は。それをただ、狂気としか表現できない。それは戦争の狂気なのか、個人の狂気なのか。観るたびに、作品の印象が前者から後者へとウェイトが移っていき、ため息も大きくなっていく次第。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2012-03-04 17:08:33)
2095.  痴漢ドワーフ
とあるオバチャンとその息子が、女性を誘拐してきてヤク漬けにし、売春宿を営んでいましたとさ、というオハナシ。と、まあそれだけなら、何と言うこともないんですが(?)、この作品がカルト化しているのはヒトエに、息子役を演じているのが、ミゼットな俳優さんだから、でして。身体的なハンディキャップを見世物にする、それもグロテスクなものとして描く。「うわーこれって、“何とかコード”に、モロにひっかかっているよね」と、白々しく驚いてみせながらついつい盛り上がっちゃう悲しさよ。言ってみりゃコレ、差別用語を思い切って叫んでみるときの罪悪感と快感に通じるものがあるのですな。しかし某レンタル店のDVDには、ジャンルが“モンスター”と書かれていて、うわー、ツ○ヤもなかなかのチャレンジャーだなあ、と(ちなみに結構な確率で貸し出し中、なかなか借りられませんでした)。正確なジャンルは“洋ピン”です。ほとんどリアリティの無い投げやりな作品ですが、エロシーンだけは妙にリアルです(そういう作品ですから)。『悪魔のしたたり』とセットでどうぞ。
[DVD(字幕)] 4点(2012-02-29 22:52:38)(良:1票)
2096.  エグゼクティブ・デシジョン
カート・ラッセルとJ・T・ウォルシュって、よく共演してるよねえ・・・。ってそれはともかく。『ダイ・ハード』を観た時、「きっと続編ができたら舞台はジャンボ機の中だな」と意味も無く確信していた私としては、『ダイ・ハード2』より本作の方がよっぽど「待ってました」な映画、なんですけれども。ただ。あんまり中身がスカスカ過ぎて。そりゃまあ確かに、この設定でいかに映画を盛り上げるか、それなりにガンバってるとは思います、セガール云々は抜きにしても、最初の30分くらいは、あれよあれよと映画が進み、楽しんでいたのですが。ただ、「さあここは緊張の場面ですよ」「ほら見て下さい危機一髪でしょ」みたいな、あまりにもワカリヤスイご親切ぶりには辟易してしまい、だんだんダレてくる。だって、ここまでご丁寧に「はいここがスリルです」と明示され、「でも大丈夫でした、ああ危なかったよね」とオチを付けられりゃ、こちらとしては「ハイハイそうですか」と言わざるを得ない。しかもその「明示点」以外は、かなりテキトーな感じ。だいたい、テロリストがアテンダントに「仕事しろ」とか言って、アテンダントの方も粛々と通常業務を行っているなんて、(いくらその後の展開に必要とは言え)あまりにも緊迫感に欠けた光景ではないですか。他の乗客の表情にも描写にも、緊迫感全く無し。ストーリーはあっても雰囲気が無い。今回久しぶりに観て、あまりに本作の記憶が欠落していたことも驚く一方、あまりに記憶に残させる要素が無い内容にも驚いた次第。気楽に楽しみ、明日には忘れましょう。そんな作品。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2012-02-26 22:58:32)
2097.  ブレードランナー/ファイナル・カット
『ブレードランナー』と『地獄の黙示録』。・どちらも有名な小説を元にしながら、小説とはかけ離れており(違いを探すより共通点を探す方が…)、・どちらも観かける度にバージョンが異なり(笑)、・どちらもあまり中身があるような気がしない作品だけど、・どちらも逆らい難い禁断の魅力がある。 と、自分の中では独特の位置を占める2作品なのですが。むかしある知り合いが、「サイバーパンクってのは“間違ったニッポンが出てくるSF”のことでしょ」と、勿論これは冗談で言ってたのですが、この元にあるのは要するに、『ブレードランナー』という映画の持つ「イメージ」とその影響力、なのですな。本当にイメージ力の強い映画だと思う。内容(物語)はむしろ、小説よりも平凡だとは思いますが。しかし、ハリソン・フォード演じる主人公デッカードのボンクラぶりと対照的に、無表情ながら悲哀と存在感を示す4人のレプリカント(この言葉を創造しただけでも本作は不滅だと思う)。ラストのルトガー・ハウアーとの死闘は、とにかく出色。およそ何も生み出さず何も解決することのない絶望的な闘いが、最後に「何か」を生み出してひっそりと終わる。全体的にはかなり“ビョーキ”な作品ですけれど、やっぱりイイなあ、と思うのです。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2012-02-26 08:50:36)
2098.  その男ヴァン・ダム
その男●●。この●●に入るべき名前が“ヴァン・ダム”で本当にいいんだろうか。ちょっとシャレになってないんじゃないだろうか。大きなお世話です。でも心配。冒頭の長廻し、普通なら肉体派の身体能力の見せどころ、それを逆に、「ああキツイ」とオチをつける。本当にキツそう。もっともこの作品、ヴァン・ダムがヴァン・ダム役で出ているとは言え、時間が行ったり来たり、視点が代わり、場合によっては顛末まで差し替わってしまう、そういう作り込んだ構成が、フィクションであることを念押ししています。しかし完全なフィクションとも言え無さそうなトホホなところが、この作品の魅力でもある訳ですが。ただ、構成を作り込んだ割に、撮り方はちょっと雑なのでは? 長廻しが、単なる「あのスター、ヴァン・ダムなんだから、うまく演技するでしょ、まかせとこ」みたいな。前半は結構笑って観てられたんですけど、後半、ズルズル行ってしまった感が。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2012-02-25 18:49:02)
2099.  コクーン 《ネタバレ》 
こどもが「イカのおすし~」という歌を歌ってる(各地で色々なバージョンがあるらしく、奈良では「イカのおすし一人前」と言います)。子供が身を守る方法の語呂合わせで、「イカ=知らない人に付いてイカない」。知らない人どころか、知らない宇宙人に、宇宙の果てまでついて行っちゃうなんて、不用心も甚だしいではないですか(しかもその宇宙人、およそ悪徳業者にしか見えぬB・デネヒーだったりするし)。ってのがこの映画。高校の頃、テレビ放送された際に、映画自体の印象よりも、授業中に教師がエラく「面白かった」と感心してことの方が(この教師の授業は、大半が雑談としか思えない話だった)印象的でした。私はこの時、正直ピンと来なかった……しかし後で思えば、この「ピンと来ない」感じこそが、あの教師が感心していた点だったのだと思えてきて。プールに忍び込んで、水泳を楽しむ老人たち、泳ぐほどに不思議と元気になる。実はそこは、かつて地球に取り残された仲間の救助のためにやってきた宇宙人のアジトで・・・宇宙人と知り合った老人たちは、彼らに誘われるまま宇宙に旅立っていっちゃう、というお話。確信犯的に強引なる叙事詩。コレってまさに「お伽話」ですよね。「昔々、爺さんと婆さんがいました」に始まり、「いつまでも幸せに暮らしましたとさ」という結末に向って突き進む。“いつまでも幸せに暮らせる訳も無かろう”なんぞという疑念も、そこには無い。また、その過程においては、“若返り”という形而上的な事件があり、「宇宙に行く」という素朴な決断があるだけで、「なぜだろう」という疑問も「どうすべきだろう」という悩みも無い。ただ、お伽話らしい残酷さは備えていて、老人たちの軽はずみな行動により、“繭”の中に眠る、無力で無垢で赤ん坊のような宇宙人の命があっさりと奪われてしまう。しかも宇宙人たちはこの顛末に怒り狂うどころか、ただ静かに涙を流すのみ、しかも「ちょうど席が空いたから」と老人たちを宇宙の旅に誘う、ってんだから、これはもう残酷なまでの“いい人”ぶり。これだけ無条件に“いい人”として描かれてしまうと、地球人である我々には逆に、何ら弁解の機会が与えられず、何とも言えぬ居心地悪さがあるんですよね。とどめをさすように、老人たちまでもが地球を去って行って、はいオシマイ。ものすごーく「取り残された」感じの残る終わり方・・・。まあ、妙な映画もあったもんです。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2012-02-22 01:38:08)
2100.  コクーン2/遥かなる地球
『コクーン』という、「はいこれでオシマイ」と先を語らずに完結させてしまってこそ価値のある作品に対して、なんとか強引に続編をデッチ上げてしまおうという、この涙ぐましさ。脚本家、エライと思うけど、それに付き合う我々も少しホメて欲しいなあ。そもそも、この宇宙人たちの時間軸は地球人とは全く違っていて、次回地球を訪れるのはまた1万年か10万年先なんだろう、と思いきや、たった5年で戻ってきちゃう、という、著しくスケール感を損なう設定。そりゃないでしょ。せめて、老人たちが宇宙で何をしてましたとかいう下世話な話は描かないとしても(ある夫婦は、今回帰還する前に一度コッソリ地球に帰って『ニューヨーク東8番街の奇跡』に出演していたらしいが)。しかし、老人たちが久しぶりに地球に帰ってウキウキと遊び倒すオハナシが延々と続くのもどうかと。前作を貫いていた確信犯的な力学がここには無く、どうも全編弛緩した印象を受けてしまう。囚われの宇宙人を救出するクライマックスも随分あっさりしていて(そりゃま、あまり唐突にドハデに盛り上げてしまっても困るんだけど)、なーんか物足りん。結局のところ、一度宇宙に旅立った老人が「今回は地球に残る」ってのが、アホらしいんだと思います。安っぽいんだと思います。テキトー過ぎるんだと思います。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-02-19 17:34:38)
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