201. ストーカー(2002)
よく言えば正義と悪が混在していているグレーな感じは中々よかったし、それなりの緊迫感もあって楽しめるのだが、悪く言えば中途半端で少々盛り上がりに欠ける。ロビンが主役だと悪役にはなり切れずこうなってしまうのは仕方がないのかもしれないが。 [地上波(吹替)] 6点(2022-09-25 16:38:30) |
202. フランティック
ハリソンフォードの魅力がよく出ていてそれなりに楽しめるが、オチの付け方がちょっと不満。そんなにシリアスにしなくとも娯楽系サスペンスとして気持ち良い終わらせ方があったのではないのかと。 [地上波(吹替)] 6点(2022-09-25 16:24:45) |
203. アデライン、100年目の恋
「老いない」というと一般的には幸福のように思われるが、政府の標本にされるので逃亡し続けなければならないから不幸というという設定。不老の苦悩はそれなりに描かれてはいるが、展開がかなりご都合主義だし恋愛にフォーカスしてしまったので設定を上手く活かしきれなかった印象。とは言え、他者と共に老いて生きるとは何かを考えさせられる。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2022-09-24 17:52:59) |
204. ビューティー・インサイド
外見(顔)というのは、自己のアイデンティティーに関わる問題だが、男?の方はどうやらそれを克服している。他方で、顔は他者のためにあるとも言えるわけで、相方である女の方に精神的な問題が出てくるのは当然ではある。という意味では顔とは本人よりも他者にとって重要だと言えるのかもしれない。とはいえ、事故や病気や老い等々で外見は変化するし、時間と共に中身も変化することもある。そういった変化が伴う中で自己をどう保ち、他者とどう関わっていくべきなのか。年齢・性別・民族等々をどう乗り越えるのか。ファンタジーという設定を使いながら単なる恋愛映画に留まらず非常に普遍的で哲学的なテーマを扱っている。韓国映画のパワーを痛感させられた。 [CS・衛星(字幕)] 10点(2022-09-24 09:36:56) |
205. スパイの妻《劇場版》
もうちょっとマジメな社会派系の作品かと思っていたが、結構エンタメ度が高かった。正義に生きる夫と振り回される妻の話ではあるが、設定に少々無理があるし、演技も仰々しく芝居がかっていて、この時代に生きる人々としては違和感もある。オチもなんだかスッキリせず、ちょっとバカにされたような印象。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2022-09-20 12:05:58) |
206. 39 刑法第三十九条
精神鑑定は主観によるものであり、それによって無罪となってしまうことを問題視した作品ではあるが、これには業界からの反論もあるだろう。ただし、精神鑑定の科学性や客観性・妥当性といった問題と、刑法適用や司法判断の問題については深く考えた事はなかったので、興味深く視聴できた。難点はややサスペンス色が強くなってしまって、両者の問題点をガッツリと描ききれなかったことだが、それは映画ではなく学問の役割なのかもしれない。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2022-09-20 10:14:47) |
207. 木曜組曲
サスペンスとしてはオチが弱く、謎解き要素もあるようでないような作品。トキコ・ナオミと登場人物と役者名が被るのでそれが気になったり、長回し効果を狙ってなのかハンディカメラの手振れ感も見ていて落ち着かない等々、作品以外の部分で気になる点があり物語に集中できないのも難点。これまで鈴木京香をいいと思ったことはなかったのだが、本作で初めてよさがわかったような気がしたのは収穫。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2022-09-16 11:54:28) |
208. 柘榴坂の仇討
良く言えば、維新後も古き良き侍スピリッツを持ち続けた人々の美しい人々、悪く言えば、時代の変化についていけない古臭い不器用な人々の物語といった印象で、浅田次郎らしい?作品ではある。桜田門外の変という史実をベースとした全くの創作モノでオチも予想通りではあるんだが、仇討テイストはちょっと任侠映画風でもあるし、幕末・維新に興味がある人にとってはそれなりに楽しめるのではないかのと。中井貴一は相変わらずだが、阿部寛はこういう役もできるんだなあと感心。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2022-09-15 21:56:46) |
209. ザ・ドライバー
現代的な価値観から見ればサスペンスとしてはテンポが悪いし、カーアクションもそれほどでもない。そもそもライアン・オニールがカッコよくもないし魅力もない。イザベル・アジャーニは存在感があって悪くはないんだが。評価が高いので期待し過ぎたか。 [CS・衛星(吹替)] 4点(2022-09-15 21:42:32) |
210. ハンナ
全体的な雰囲気は悪くはないんだが、ムダにスタイリッシュ?にしてしまったために緊張感が欠如し、サスペンスとしてちょっとズレてしまい、なんだか惜しいなあという印象。 [地上波(吹替)] 5点(2022-09-13 22:44:02) |
211. 絶体×絶命
息子のためには違法行為もするし、犯人は殺せないから生きて捕まえる必要があるという制約の中での追っかけモノで、テンポのよさもあり緊張感が持続する。難点は犯人と子供との交流がドライな感じだったので、もうちょっとウェットな会話で面白味を出してもよかったのではないかと。 [地上波(吹替)] 7点(2022-09-13 22:37:31) |
212. 他人の顔
包帯巻いてる前半が顔とアイデンティティーとの関係を中心とする内面的な問題を扱い、包帯取れて他人の顔になってからは自己と他者との関係を中心とする外面的問題を扱うという2段構えの構成で、かなり哲学的なテーマに取り組んている印象ではあるが、映像化するとどうしても説明が多くなって冗長になってしまうという難点はある。これをきっかけに「顔の哲学」に興味関心が沸くようなら、原作やレヴィナスを読んでみて、自分なりに考察を深めていけばよいのかと。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2022-09-12 14:47:58) |
213. 女系家族
21年ドラマ版(4時間)を見ていたせいか、尺的な少々物足りなさはあるし、演技はこっちの方が抑制的。時代を経るに従い演技はオーバーで仰々しくなっていくものなのかもしれないが。でも、昔の女優には現代の女優にはないよさがあるし、愛人役は宮沢りえよりも若尾文子の方がしっくりくるかな。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2022-09-12 14:33:01) |
214. ペンギン・ハイウェイ
『夜は短し歩けよ乙女』は京大理系院卒原作者の屈折したインテリ感が受け付けなかったが、これは主人公が少年ということもあって「研究者あるある」感が素直に出ていて、その「タマゴ」の成長物語として評価できる内容になっている。凡庸なのび太系でもなくあえて出来杉君タイプを主人公にするのはヤンキー文化が主流の日本ではある意味チャレンジではあるようにも思えるが、アニメならオタク系として受け入れやすくもあり、ある層にはマッチしやすのかもしれない。難点はお姉さんのキャラと声が合ってない、西島秀俊は棒読み、ウチダ君の声が少女過ぎた等々、声優陣のミスマッチかな。 [地上波(邦画)] 8点(2022-09-12 01:31:17) |
215. 千と千尋の神隠し
少女≒正義とはいえ、あまりにも主人公に都合よく物語が展開しすぎだし、理屈で映画を見る自分にとっては意味不明な部分が多々ありで中々世界に入り込めず。貪欲さや金銭欲等々社会批判的な部分は少々説教クサイし、労働による他者承認という労働の美徳を賛美しているように思える点にも疑問が残る。映像的には工夫が感じられるものの、やはり基本的にジブリ作品は合わないことを痛感。 [DVD(邦画)] 3点(2022-09-09 00:27:34) |
216. レイクビュー・テラス 危険な隣人
保守(共和党支持)とリベラル(民主党支持)との対立、黒人女性と白人男性の格差婚や人種問題等々が複雑に絡み合った隣人トラブルだが、ここまでエスカレートすることは稀だとしても、昨今はコロナによる在宅で隣人トラブルも増えているようで、それなりのリアリティーをもって見ることができる。賃貸ならスグに引っ越せばよいのだろうが、買うとそう簡単でもないだろうし、持ち家リスクについても考えさせられる。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2022-09-07 11:36:20) |
217. 10日間で男を上手にフル方法
ずいぶん中身の濃い10日間だなあ。脚本は中々よく出来ていると思うが、ヒロインがカワイイとは思えなかったのが難点。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2022-09-03 17:26:15) |
218. クーデター
政治ネタかと思ったらパニックものだった。が、緊張感が継続するのでそれなりに楽しめる。子供はカワイイんだが、イライラもして定番のスパイスに。ピアーズブロスナンは何かウラがあるだろうとは思ったが、こういうことだったとは。でもこれは今や中国が一体一路でやっていることであり、それはそれで結構リアル。という意味ではあながち荒唐無稽でもなく、暗に中国批判になっているようにも思える。 [地上波(吹替)] 6点(2022-09-02 11:40:38) |
219. オンリー・ザ・ブレイブ
30程度カットされたものを鑑賞。実話がベースだから仕方ないが、盛り上がりに欠けやや退屈。ノーカットだとさらに退屈したのかも。が、この話は知らなかったので参考程度にはなる。結局、この結末は不可避だったのか否か。その検証がなされていないので、安易な英雄視もどうなのかと思う。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2022-09-01 11:54:44) |
220. マラヴィータ
ベッソン&スコセッシだとこうなってしまうんだなという印象。結構ブラックだしクライムコメディとして楽しめるのかと言えば微妙。アクションとしてもイマイチでいろんな意味で中途半端だが、デニーロパワー?で最後まで飽きずにみられるから不思議。トミー・リー・ジョーンズがもうちょっと活躍するのかと思ったがオマケみたいな扱いなのは残念。 [地上波(吹替)] 5点(2022-08-31 12:12:26) |