201. シンプル・シモン
《ネタバレ》 アスペルガー症候群で四角四面なシモンに極々ナチュラルに接するイェニファーに心洗われるものがありました。愛情に計算や完璧は無い事をおぼろげながら感じ取ってゆくラストシーンが微笑ましい。ステラン・スカルスガルドの4男だという(長男・次男・五男も俳優だそう、驚驚驚驚)ビル・スカルスガルドの好演が印象的。フィンランド同様にスウェーデンインテリアの色彩感覚も見惚れます。レンタル理由が思い出せない本作は大当たりの秀作。 [DVD(字幕)] 8点(2020-06-08 09:08:51) |
202. ファイティング・ダディ 怒りの除雪車
予備知識無し。除雪車が人間を襲うホラーものかと思いきや、嬉しい的外れ。冒頭のステラン・スカルスガルドに「ラッキー」幻想的な北欧の光景(+1点)に「あぁ、行ってみたい!」魅入ります。無骨なオヤジの復讐譚は伯爵とセルビア人グループボスとの三つ巴の闘いとなり画面に釘付け。血生臭い描写での死の後の十字架がクールで印象深く、描写省略での十字架もナイスな演出。セルビア人ボスの得も言われぬ重厚感に「この人誰なんだろう」ず~っと気になっていた答をエンディングで知り「ブルーノ・ガンツ! う~ん 確かに」(+1点)出演シーンから観直し。 リーアム・ニーソン版があるそうで、勿論観ません。 [DVD(字幕)] 9点(2020-06-04 02:53:00)(良:1票) |
203. 14の夜
タカシ達の体操服姿に自身14の頃を思い返すと、アバに、ジャック・ニコルソンに、ブッチャー・シーク VS ザ・ファンクスに、山崎豊子小説に、卓球に夢中でしたね。社会の先生に憧れを抱いたものの性的な感覚は起きませんでした。息子が14の頃は反抗期の最中でまともな会話が出来ず、当時どういう思いだったのか聞いてみたいと思わされました。淡々~~とした佳作。 [DVD(邦画)] 5点(2020-05-31 11:30:18) |
204. ゲット・アウト
《ネタバレ》 予備知識ゼロ。「招かれざる客」(傑作)「スケルトン・キー」(秀作)のいいとこ取りを狙ったかのような本作。中途半端感で萎えてしまいます。脱出劇に至っては馬鹿馬鹿しくてポカーンと眺めておりました。一生懸命伏線を張り巡らしているものの、それだけでアカデミー脚本賞というのが驚きです。どことなくふてぶてしさを感じるダニエル・カルーヤ。彼が悪役として白人の体を乗っ取る筋立てのほうが盛り上がった気がします。 [DVD(字幕)] 3点(2020-05-21 00:54:33) |
205. パターソン
《ネタバレ》 ♩ 何でもないような事が幸せだったと思う ♩ を地でゆく展開。笑いどころも含めてひたすらに物静かながら、かったるさを感じる事のない不思議な味わいある作品。「この人は永瀬正敏なのか?」思わずリプレイ確認タイム「違うような気もするけど永瀬正敏やね」(正解でした)唐突過ぎると言うか嬉しいと言うか加齢が寂しいと言うか唯一の仰天シーンに+1点。 [DVD(字幕)] 7点(2020-05-17 01:42:23)(良:1票) |
206. おとなのワケあり恋愛講座
本作の衣装さんは「プリシラ」でのオスカー受賞者だそうで。ピアース・ブロスナンの見栄えが5割増しとなる衣装(特に鮮やかな青)に魅入ります。ロスの邸宅のスタイリッシュな事と言ったらもう、ため息ものであります。「狂乱の怪優」と呼ぶべきマルコム・マクダウェルに久々に接し、その目力は往年の迫力があり、ブロスナンとの共演は見応えあるものでした。脚本がいけません。登場人物全ての無分別でチャラい言動に「ありえへん」の一言です。目くじら立てる程でもない水臭い作品。 [DVD(字幕)] 5点(2020-05-15 14:47:46)(良:1票) |
207. フライト
《ネタバレ》 予備知識無し。冒頭、鼻からクスリ吸引した男が機長で当日にフライトというのに仰天「会社がチェックしないなんて絵空事な作品やなぁ」 フライト中にもこっそり飲酒しているのにも呆れ果てる「映画やからね」 墜落までの凄腕ぶりも不道徳な性根を思うと賞賛出来ず、そこからの機長の腐れ具合が、アルコール依存症の会でのスピーチにあった「嘘で固められた人生を送る」そのままの展開で息苦しさが募る一方。悪酔いにクスリが効くのは本当か、もう滅茶苦茶(呆) 公聴会でこの男なら死人に口無で乗り切るに違いない(激怒怒怒怒怒)と思った途端の展開が意外や意外で救われた感じ。件のスピーチが思い浮かぶ。 起承転結見応えがあった良作。 度々神さんが引き合いに出されてたのが印象的。監督の思いなのだろうか。 子供時分に言われた「誰にも見られて無くても神さんは見てるんやで」「感謝もせんとお願いしても聞いて貰えないで」が私的な神との関わりです。 [DVD(字幕)] 7点(2020-05-04 04:37:52)(良:1票) |
208. リヴァプール、最後の恋
「復讐は俺に任せろ」での熱演が印象深いグロリア・グレアム。4度の結婚。4番目の夫が2番目の夫の連れ子(彼が13歳の時に関係を持つ)。ハリウッド大女優らしいアグレッシブな女性晩年の恋愛模様が描かれた本作。お目当てアネット・ベニングは確かな役作りではあるものの、物語に惹かれるところがありません。時を行き来するカメラワークも今一つ。そもそも本作の元がピーターの回顧録というのが、もうね、二人の出来事を公にする神経についてゆけません。じゃあ観なければいいのに観ちゃいました。(悔) [DVD(字幕)] 5点(2020-04-27 03:41:09) |
209. 危険なメソッド
冒頭でのキーラ・ナイトレイのキャリアにプラスになるかマイナスになるか考えさせられた役者魂炸裂の演技に圧倒されます。そんな彼女とクローネンバーグ監督、ヴィゴ・モーテンセン、マイケル・ファスベンダーの組み合わせに寝落ちしないだろうか不安を持っての鑑賞。完走出来たものの、そっち方面の知識が無い身にとっては高尚ぶった下ネタ話に白けてしまいました。お目当てヴィゴ・モーテンセンは印象薄く物足りないところです。 [DVD(字幕)] 5点(2020-04-27 03:04:14) |
210. 間奏曲はパリで
どう見ても60歳には見えないイザベル・ユペールに魅入ります。一時の火遊びがバレた時の修羅場を見るのが嫌だなあ(フランス人の罵り合いは苦手)と思っていたら、使用人さんのアシストもあって洒落た結末になってホッとしました。数年前に首に謎の湿疹が出た身にとって何だか身につまされる作品でありました。死海の映像は映画でもテレビでも初めてで、へぇ、でした。 [DVD(字幕)] 7点(2020-04-27 02:45:43)(良:1票) |
211. ナイトクローラー
《ネタバレ》 「コソ泥は雇わない」と言い放たれたルーがナイトクローラーとして成功してゆく過程が描かれています。目端が利く行動力であっても最初の機材購入資金が自転車コソ泥によるもので卑しい性根は三つ子の魂百までなのでしょう。この男のサイコパスぶりの極めつけであるリックを処分するやり口がえげつない。同類であるプロデューサーと共に業界のみならずどの世界でもこういう人物が存在するのだろうと思わされるもので、片時も目が離せない傑作です。願わくばこういう輩に天が罰を下さん事を! [DVD(字幕)] 9点(2020-04-17 16:22:12) |
212. ミッシング・レポート
教授は失踪女学生を手にかけたのか否か。両ピアースのせめぎ合いに期待が膨らんだのですが。渋みがポッテリお腹にかき消されるピアース・ブロスナンと妄想癖ある言語哲学教授の不気味さを感じないガイ・ピアースに徐々に尻すぼみに。そして、刑事の台詞だけで片付けられた事件の顛末にため息。怪しさだけを漂わせる教授の過去にイライラ。彼の家庭がこの先どうなるのか、考える気にならない余韻のない作品。 [DVD(字幕)] 4点(2020-04-17 15:00:49) |
213. ハッピー・デス・デイ
瑞々しさ溢れるジェシカ・ロースが奇想天外なストーリーに映える快作。 [DVD(字幕)] 7点(2020-03-21 21:38:48) |
214. ファイナル・スコア
《ネタバレ》 フィリピン・ギリシャとのハーフであるエキゾチックな風貌と肉体美のバティスタは贔屓の選手の一人でバティスタボムには度々興奮させて貰いました(^_^) 俳優としてロック様ほどスタイリッシュでなく無双ではないものの、愚直な男振りはなかなかのもの。 MIPであったヒャッハー感溢れるアレクサンドラ・ディヌに手こずるところは見応え充分。 コメディリリーフとしての存在感が光ったアミット・シャー、「アーセナルにしとけばよかった」「アラーは偉大なり!」に大笑い。 バイクでの大ジャンプは迫力満点。解体予定のウエストハムのスタジアムでスタッフが寝泊まりしての撮影だったそう。 「ダイ・ハード」への敬意を感じる力作だっただけに、お目当てピアース・ブロスナンがモッサリしているだけでウイスキーをあおるシーンも無く見せ場も無かったのに地団駄踏む思い。 [DVD(字幕)] 7点(2020-03-21 21:09:21) |
215. スパイ・レジェンド
邦題が不適切。元CIAピーター・デヴェローの復讐譚に色んな要素を積み上げて身動きとれなくなってしまったツッコミどころが多い物語。お目当てピアース・ブロスナンはお約束かのようなウイスキーをあおる姿をはじめスタイリッシュ。オルガ・キュリレンコは嬉しい共演であったものの、何となく正体が分かってしまったのは仕方ないところか。女暗殺者の雑な退場のさせかたにずっこける。不発の打ち上げ花火のような歯痒い作品。 [DVD(字幕)] 6点(2020-03-12 16:25:47) |
216. サイバー・リベンジャー
今作のピアース・ブロスナン。ツッコミどころ満載のお粗末に過ぎる脚本がスタイリッシュな雰囲気をかき消しています。製作総指揮も兼ねているので全編を覆う空回り感が痛い作品です。 [DVD(字幕)] 4点(2020-03-08 20:40:37) |
217. 悪党に粛清を
マッツ・ミケルセン主演西部劇でこの邦題。想像した通りであった捻り無き展開、こぢんまりしたアクションシーン、ウェットな映像美、爽快感に乏しい結末。怨恨オーラを放ちまくり持ち味全開ミケルセンは熱演ですが、観ていて肩が凝ってしまいました。彼のファンの方なら楽しめると思われる作品。 [DVD(字幕)] 4点(2020-02-23 01:34:10) |
218. サバイバー(2015)
ピアース・ブロスナン目当ての鑑賞。ストーリーを「考えず」に彼を「感じる」のであればまずまずの出来映え。ミラ・ジョヴォヴィッチとの対決は1回乃至2回でよかったかと。 [DVD(字幕)] 6点(2020-02-19 16:53:09) |
219. ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
ディカプリオ、ブラピ共演、ブラピオスカー受賞以外の知識無く鑑賞。タランティーノ監督というのにレンタルを後悔。パチーノの気色悪い・・・もとい、珍妙な出で立ちに絶句。1969年に於いて隣家がポランスキー夫妻という設定でシャロン・テートの天真爛漫な描写に、あの惨殺事件をこの監督が描くのかと思うと鑑賞リタイアするだろうとゲンナリ。ディカプリオから時代の変化に適応してハリウッドで生き残る事のとてつもない難しさを観たものの、ブラピからは何も感じられず、ダラダラした展開にウトウトしそうに。ラストの暴力描写は監督の持ち味が出ており何時もなら舌打ちするのですが、妊娠8ヶ月(男児・この子だけは助けてと哀願する)の母子もろとも切り裂いた、ど腐れ外道糞鬼畜犯を思うと「こうしてやりたい」と思った人は居るのだろうとしんみりさせられました。ビックリが満載の作品。 [DVD(字幕)] 3点(2020-02-19 16:39:47) |
220. タイム・トゥ・ラン
《ネタバレ》 お目当てデ・ニーロはカジノを仕切る絶対君主ぶりの迫力と娘に「家族を引き裂いたカジノなど燃やして灰にして」と拒絶されるやりきれなさをきっちり表現する別格の存在感に大満足です。期日までに娘の手術費用30万㌦を届ける為に飼い主の金を強奪したヴォーンの逃走劇は結構手に汗握るもので、アッと驚く展開にビックリです「ええっ?」「これは一本とられましたな」結末に於けるデ・ニーロに「それなら、最初から貸してあげればよかったんじゃないんですか」と思ったのですが、それを言っちゃあおしまいなのでやめておきます。狂犬コックスがバティスタに似ているなぁと観ていたらその人だったというところに追加の1点。 [DVD(字幕)] 8点(2020-02-08 22:10:37) |