201. スウィッチ/素敵な彼女?
古今東西よく作品化されている男女入れ替わりものだが、B・エドワーズのしゃれた演出もあり、気軽に楽しめる一本に仕上がっている。生まれ変わった姿が男顔のE・バーキンというのも説得力があるキャスティング。笑わせつつもちょっと考えさせられる展開も絶妙。 7点(2003-11-30 19:49:38) |
202. 水曜日に抱かれる女
なんかなぁ、何にも記憶に残ってないんだよな・・・M・アメックの裸体以外は。演技的には決して上手くないアメックだが、本当にキレイで出てくるだけでドキドキしてしまう女優だ。というわけで、観た時には大したことないって印象だけだったと思うが、アメックの美貌に免じて6点。 6点(2003-11-30 19:44:48) |
203. 推定無罪
《ネタバレ》 原作との比較は3&4さんのレビューに尽きる。1人称小説に映画がどう立ち向かうのか。この焦点に対して、制作者側がストーリーをなぞるだけに留まっているのが残念。それにしても、ベデリアも不幸だった。夫がハリソンでなくウィリスだったならば・・・法廷を吹っ飛ばしてもっと簡単に帳消しにしてくれただらのに。 4点(2003-11-30 19:40:03) |
204. シンプル・プラン
原作にあった張りつめた緊張感が今一つ感じられなかったのは残念。サム・ライミがとても上手くなったのはわかるが、やや抑えすぎた感を否めない。ラストに至るサスペンスの盛り上げをもう少しがんばってくれていたら、もっと高得点となるところだが。それにしてもB・B・ソーントンは素晴らしい役者だな。他の作品と同じ人物とは写真を見比べても全く思えない。彼が犯罪者ならば、モンタージュぐらいでは絶対に捕まらないだろう。 7点(2003-11-30 18:41:59) |
205. シンドラーのリスト
《ネタバレ》 シンドラーを美化しすぎているように思えて物足りない。彼の中にもっと心理的葛藤があったのではないか? そこを描かないから薄く、偽善的との印象を与える。そもそも実話の映画化は説得力を持つ反面、人物の表層しか描けないというジレンマをも併せ持つ。遺族などもいるから美化せざるをえないためだ。あくまでシンドラーをモデルとして、架空の主人公を創造することが創作者の本来の姿勢ではないだろうか? 4点(2003-11-30 18:31:42)(良:1票) |
206. 死んでもいい(1992)
《ネタバレ》 石井隆監督の艶のある映像はいつ観てもいい。ただし、本作ラストの浴室での室田日出男の殺害シーンは少々間延びしていた。全体的に間をたっぷりとった演出をしていたのはわかるが、クライマックスはもう少し緩急をつけて緊張感を漂わせてほしかった。大竹、室田と熱演だったが、永瀬には少し物足りなさを感じた。 6点(2003-11-30 18:23:52) |
207. 新宿純愛物語
みんな2点か・・・優しいね(笑)。深夜テレビで観て大爆笑。あの二人の演技はすごいね。特にヒロインの女の子は。当時人気のあったアイドルなのかどうかも知らないが、その後演技をする機会はもらえたのだろうか? ラストの格闘シーンもあまりの緊張感のなさと仲村トオルの大仰で棒読みの芝居に大笑い。本サイトの規定通り、「面白無さ過ぎて大笑いしそうな映画」なので1点。 1点(2003-11-30 18:19:28) |
208. 真実の行方
《ネタバレ》 思えば本作から俺のG・ホブリットへの愛情が芽生えた。『白と黒のナイフ』を引き合いに出すまでもなく、これまでにも頻繁に使われているオチなのだが、解離性同一性障害という病理を題材とし、犯人を無垢な風貌の青年に設定することで、見事に観客を騙していく。それにしても、いい役者を見つけてきたものだ。今後少なくとも20年は第一線で活躍するであろうE・ノートンの出世作というだけでも価値のある作品。 8点(2003-11-30 18:06:57) |
209. ジングル・オール・ザ・ウェイ
シュワのコメディの中では好きなほうかな。でも、まだまだプロットにひねりが足りない。もっと様々な突飛な困難を主人公に突きつけてくれないと。とはいえ、ラストはシュワちゃんらしさが活かされていて、ほのぼのとして楽しめることは確か。 6点(2003-11-30 17:58:25) |
210. 新幹線大爆破(1975)
映像技術に関しては、今観るとしょぼく見えてしまうのは致し方がないところ。それでも、昨年ビデオで再鑑賞した際、心地よい緊張感を得られた。なんといっても脚本の出来がよく、この上ないほど犯人と警察の攻防戦を楽しませてくれる。もちろん、役者陣も素晴らしい。未見だが、心理描写を刈り込んだという噂のフランス版の方が今の若い人にも受け入れてもらえるのかもしれないが、よさが消されていそうで不安もある。 9点(2003-11-30 17:55:30) |
211. 新 居酒屋ゆうれい
萩原健一が山口智子をしつこく口説き、現場の空気が悪くなったとの報道があった。そんな舞台裏はよそに見事ヒットした以上、続編企画が持ち上がるのも納得はいく。しかし、前作のキャストはもう出てくれない。そこで、キャスト一刷し、より理想の映画に近づけようとしたのかもしれないが、観客としてはもう知っているお話で、しかも前作のイメージが強く残ってしまっている。プロットに新機軸を持ち込まなかったのが最大の敗因。 2点(2003-11-30 17:46:55)(良:1票) |
212. 白と黒のナイフ
《ネタバレ》 今思えば、悪名高き脚本家・エスターハスの奇跡的な傑作。観客の思考を巧みにミスリードする手腕は素晴らしい。小道具のタイプライターの使い方も含め、とても緻密なサスペンスに仕上がっている。もちろん、クローズ、ブリッジスの名演も文句のつけようがない。同じエスターハス脚本の『氷の微笑』が気に入った人も、しっくりこなかった人もこちらをどうぞ。というか、男女入れ替えただけなんだけどね、『氷の微笑』は・・・。 この成功から、エスターハスの暴走が始まったってことか。罪な作品だ。 9点(2003-11-30 17:35:58) |
213. 私立探偵・濱マイク/我が人生最悪の時
林海象の映像美がノスタルジックなムードを上手く作っていて、世界に浸れるのがいい。個人的にはあまり永瀬正敏の芝居がしっくりこないが、濱マイクはなかなかのキャラクターかな。妹・茜を演じる大嶺美香さんとはたまたま5年程前にお知り合いになれて感動したものだ。女優をやめた彼女の今後に激励の意も込めて7点。 7点(2003-11-30 17:26:12) |
214. 知りすぎていた男
『北北西に進路を取れ』と並んで、ヒッチコックらしいとぼけた味が加味されたサスペンス。観客を楽しませようというサービス精神に満ちあふれていて、今観ても充分楽しめる。有名なシンバルのシーンの緊張感もなかなかのもので、現代の映画制作者には見本にしてほしい。 7点(2003-11-30 17:18:12) |
215. ジョニー・ハンサム
ハンサムって何なんだろう? この概念はいつも俺を悩ませる。女性みんなが惚れてしまうようないい男ってありえないしなぁ。中でも、作品タイトルにハンサムがつくと厄介である。観客の異論など受け付けず、彼はハンサムなのだから。本作のローク然り、ドラマ『ハンサムマン』のV6長野然り・・・。俺もHNを「ハンサム恭人」にするべきか検討中である。 6点(2003-11-30 16:43:57)(笑:2票) |
216. 処刑人
《ネタバレ》 全体的に正義の定義が一貫していなかったのが気になる。映画なのだから、主役コンビを絶対的正義と扱ってもいいし、本作のように迷いを表すのならば、ラストで真の正義にたどりついてほしい。話題のデフォーはやりすぎ。好きな役者だが、本作では全体の流れを乱しており、主役を喰うのではなく只のスタンドプレイと感じた。新鋭の監督には難しい注文だが、デフォークラスの役者もしっかりコントロールしなければいけない。 6点(2003-11-30 16:33:38)(良:1票) |
217. ジョー、満月の島へ行く
《ネタバレ》 結局本作では何がしたかったのだろう。「余命半年と宣告された男の悲哀をコメディタッチで描く」と聞けば、まぁ興味は持てる題材なのだが、プロットといい、着地点といい最後まで制作側の意図がわからなかった。このジャンルでは当時最高ともいえるキャスト2人がまったく活かされていないのも残念。ハンクスのユーモアすら感じられないのだから・・・。 2点(2003-11-30 16:22:35) |
218. 将軍の娘/エリザベス・キャンベル
《ネタバレ》 宣伝にある「レイプより酷いこと」とは何だろうという視点で観客は映画を観ている。そうなると真相が透けてしまい、謎が謎でなくなっている。これは宣伝のミスでもあるのだが、やはりミステリーの形式をとるのならば、情報の出し入れに注意し、巧みに観客をミスリードしてくれないと困る。それにしても、ウエストは中途半端。次回作では、全体のビジョンを持って撮影してほしい。 4点(2003-11-30 16:16:12) |
219. ショーガール
《ネタバレ》 卒業旅行で行ったラスベガスの街並みが映り、スフィンクス型のルクソールホテルが浮かび上がった時には、社会人として疲れを感じていた頃だったのでなんか涙が出そうになった。よくないことだが、あの頃に戻りたいなと・・・。えっ!? そんなことより内容だって? いや・・・たくさんの裸とガーション&バークレーの醜く過剰ないがみあいしか記憶にないんだよな。とにかくプロットがひどすぎたね、これは。 3点(2003-11-30 04:04:07) |
220. 女王陛下の007
《ネタバレ》 内容的には文句なく面白い。ストーリー面では、新機軸としてボンドが本気で女性を愛した。一方、ニューボンドには風貌的にはコネリーの面影のあるレーゼンビーを抜擢した。しかし、風貌よりも演技面を重視すべきだったのかもしれない。とはいえ、コネリーの後では誰がやっても批判があるのは当然で、ムーアもレーゼンビーというクッションがあったからこそ受け入れてもらえたのだろう。そう考えれば意義ある一作である。 8点(2003-11-30 03:54:35)(良:1票) |