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Yuki2Invyさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1645
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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【製作年 : 2020年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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201.  グッバイ・クルエル・ワールド 《ネタバレ》 
最近は(こと新作は)ほぼ映画館の予告編のみしか事前情報を入れていかないのですケド、今作はなんか銃撃戦の派手さを強めにプッシュしてたよーな…という印象しかなかったので正直も~ちょいスカッとイカせてくれる系のクライム・アクションを期待して観に行ったのですわ。そしたらですね、意外にも終始かなり重くて暗い系統の人間ドラマの比重の方がバリ高くって、んでアクションは派手と言うよりはむしろただ悲惨・凄惨(=死人の数が無暗に多い)てなモンでして、かつソレもあくまである種の「彩り」でしかない…という感じではありましたかね。全体としても、とにかくテンポからして実に重たいのですよね…(=コトの発端から終局までの「日数」とてもそもそも結構長かったり)。コレは私のよーに「思ってたんと違う」コトになった人とか、あとそもそもキョウビの娯楽系犯罪映画に慣れてしまってる人とかだとも~ちょっとキツイかも…という気もしますですね(少なくとも、確実に好みは割れる方の作品かと)。  私自身は、まずこーいう重めのテンポの映画が決して嫌いではないコト、かつその重めのテンポ(で描く)にそぐうダケの「人生の重さ」とゆーのもそれなりにキャラ各々に備わっていたとは思えるコト、あとはそんな彼・彼女らの重い暗い辛い演技だって(どちらかと言えば)まま優れたモノの方が多かったかな…とも思えたコト、そこら辺を鑑みるとソコまで悪い作品ではなかったかな~というコトでいったんこの評価としております。若干ながらアートみとゆーか、特に宮沢氷魚&玉城ティナという現時点イチ押しの美男美女を揃えての「狂乱の美」の描き出しなんかを含めても、最近私が観たヤツだとレフンの『ドライヴ』なんかにちょっと似てるな…(=アレ私相当に好きなのですよね)とか思ったりなんかもして…ですね(この二人に関してはもう一つ『BLACK LAGOON』の双子とかにも少し似てるかな…とか思いもしましたですケドね)。  ただね………評点を迷ったとしたら(どちらかとゆーと)もう一点下げるか…というコトでもあるのでして、なんちゅーかツッコミたくなる箇所とゆーか少し完成度の低さが随所で垣間見える…と言いますか。論うと結構キリがねーのですが例えば、前述どおりアートみやらファンタジック、或いは見た目の美しさ・インパクトを少し取り込もうとした結果として、他方でややリアリティを欠く場面が所々目立ってしまっていて、ソレがこーいうごく「血肉の通った」物語とは相性が好くなくも思えたという点とか。あとは非常に具体的なポイントなのですが、登場キャラは総じて人生に行き詰まってそして「行き着く先」に行き着いてしまう…という人間で揃えられて居る、にも関わらず、何故か斎藤工ダケはそんなに人生に行き詰まってるという感じが(実は)なくって、で中盤で意外なホドにアッサリと頓死してしまって、かつ(何よりも)そんな彼が確実に前半はイの一番に目立っていた…という重大な「不揃い」とか。あとね~重いのは重いので嫌いではねーんですが、さっき挙げた『ドライヴ』はゆったりしたトコロはゆったりしてるケドその分「緩急」がハッキリしててソコにはキレも兼ね備えてた…というヤツなんすよね。しかしながら今作には正直、そーいう緩急てのがほぼ無いのですわ(その「急」たるべきアクションシーンとて、アクションとしては確実にじっくり見せる方のヤツばっかりで)。コレも正直(重ね重ね)好みは分かれるコトになってしまうだろう一つの「元凶」だとは思いますよね。  もう一つダケ、コレはオーラスなのですケド、銃声が一発だったのは(私がちょっと思案した結論としては)大森南朋はあの場で殺したケド西島秀俊はいったん生かした、というコトですよね(=カネの行き先を吐かせないといけんから)。だとしたら、このお話って結局まだアソコでも(完全には)終わってなくって、ソレってやっぱ(映画として)ちょっとイケてなくないですか?と思っちゃったりなんかして…ですね。そもそもココって、二人ともあんな重傷で片や東京・片や山梨からどーやって(多分)伊豆まで来てんの?(流石に無理でしょ?)とかも悩んでもーたりして…
[映画館(字幕)] 6点(2022-09-10 00:05:51)
202.  ブレット・トレイン 《ネタバレ》 
日本の観客からすると、まず本作における日本の描き方が総じてどれもメチャクチャ!という指摘はまァその通りだろうと思います。が、個人的にはソレは別にイケナイこととまでは言わんでも好いかな、と。こーいうのって結構「意図的」なヤツではあるんだろーな、とは(最近は特に)そー思ってたりするのでして。その他の部分のやや支離滅裂な感じを含めてもリアリティ・整合性よりは大いにツッコミ待ちのボケをふんだんに盛り込んでコメディ風に仕上げるのを重視している作品には見えていましたし。  捻りの効いた文学的な台詞回しなんかとか、また諸々と確かにタランティーノ作品を彷彿させるという感じでもあります。がコレもよりシンプルな娯楽作に大いに寄せてはつくってるかな…とも(=コレはも~最近はワリと流行りの質感…てな感じかと)。テンポも良好でアクションも手頃に派手、で全体としてはお話の中身も決して分かり難いモノではなく、気楽に楽しめる作品だと思いました。とは言え、伏線の多さとか細かい部分でややこしさ皆無…というワケでは決してねーですし、エロは抜かれてますがヴァイオレンス描写のグロ度合(血ミドロ万歳!的な)とかはそこそこ高めなのでお子様・ファミリー向けとは全く言えませんケドも。  入れ替り立ち替り色んな人(=だいたい殺し屋)が乗り込んで来てはまた様々な企てを持ち込んで来てくれるので、重ねてまずまずの密度とテンポで2時間見事に走り切った…という感じではあります。んで終盤もかなり盛り上がって終い方もスッキリ!巧くいったとも思いますし。とは言え、ラス前が少し目に見えてスローダウンしたコトに加え、若干「無駄に」複雑・或いはエピソード(or キャラの存在自体)として不要カモ?という部分も(個人的には)無くはなかったかな、とも。も~少しダケ削ぎ落して疾走感を高めてくれた方が好みだったかな…という感じでもあるのですね(このタイトルにもより適合するんではねーかと)。まあゆーて、全然面白く観終われたので不満というレベルのモノは特にナニも無いのではあるのですケドね。
[映画館(字幕)] 7点(2022-09-03 16:02:49)(笑:1票)
203.  バイオレンスアクション 《ネタバレ》 
ぐぐぐぐ…期待値を(激しく)落として観に行ったので、最初は思いのほか楽しめてた…様な気もしなくもないのですが、この終盤は流石に……  橋本環奈ちゃんが思い切り前面に出てるから、というワケではありませんが、正直キャラもの映画でしかない…とは思うのですね。結果的には大いにヤクザ・ヴァイオレンス風なアクション・コメディなのですが、お話にも大して内容はねーしアクションもごくチャッチい(特に環奈ちゃんは正直キレもねーし)のでございますから。とて、その肝心のキャラにしたって、まずは滅多矢鱈と出て来る数だけ多いし、でどいつもこいつも(⇒主役の環奈ちゃんでさえも)全くその中身=どーいう境遇の如何なる人間なのかが非常に雑にしか描かれない…ので、実に表面的な滑稽さとかしか感じ取るコトが出来ないのですよね。率直に、ナンとも薄っぺらい映画だな~と思って白けて観てましたよね。そして終盤は、コレもまずはシンプルにかな~り間延びしてますし、で結末の付け方もまた極めて雑ですし、そもそもこの辺は編集・場面の繋げ方自体とかだって(このレベルの娯楽映画としてもちょっとあまり観たコトねーくらいに)相っ当にいい加減だったよーにも感じました(⇒アレ、途中でやる気無くなっちゃった?とすら思われるレベル)。  なんか大コケしてるらしーですケド、正に然も在りなん…てな感じすね。キャストの感じ的に決してB級って雰囲気でもねーので、重ねてこのクオリティはもはや少しヤバいとすら思います。ピンク髪のハシカンちゃん自体は(少なくとも)そこそこには可愛かった…とも思うのですケドね。
[映画館(邦画)] 4点(2022-09-03 10:10:55)(良:1票)
204.  サバカン SABAKAN 《ネタバレ》 
非常にシンプルな青春もの・ファミリー映画だと思いますが、だからソレこそ誰でも共感できるという作品だと思います。大部分では実際の子役が物語を演じてゆきますが、導入・結末とナレーションで入っている草彅クンのお蔭で大人でも容易に作品に入り込んでゆける、と言いますか。私は世代的にもドンピシャで、実に心地好いノスタルジィと夏の楽しさ、そして一生ものの友情の片鱗を感じ取れて大満足でした。是非家族で観ていただけると好いなあ…という感じですね(ごく手堅くオススメできる作品ですね)。
[映画館(邦画)] 7点(2022-09-02 16:24:03)
205.  黄龍の村 《ネタバレ》 
以前、同監督の『ファミリー☆ウォーズ』とゆーのだけは観てるのですが、正直あの作品は印象が(極度に)好くなかったのですよね。為に今作もなんかそこそこ話題になっていたよーな気もしたのですが観るのはココまで遅くなりました。でコレも正直なトコロ、今作とて恐らくはコテコテのB級でごくシンプル、そしてまた結構グロい系のヴァイオレンス映画でしかねーんじゃねーかなーと思って鑑賞に臨んだのですケド、今作はソコでいちおう中盤に仕掛け的なモノが備え付けられていて前半(⇒よくある「ヤバい村」系のホラー)と後半(⇒カンフーアクションチックな)に諸々とが明確に分けられる、という作品ではありました(一種の「二度美味しい」映画というヤツかと)。  んである種また予想どおりとゆーか(監督の作風として)前半はヤバめな人達のヤバい感じが+後半はシンプルにアクションが、それぞれメインディッシュというヤツでもありますね。かつ、コレも予想どおりではありますが全体の質感としてもモロB級!という範疇からは決して全く外れてはゆきません(好くも悪くも)。とは言え、尺もコンパクトで無駄も無く(=前述のメインディッシュに色々とをごく集中して)駆け抜けてゆくという感じですし、その肝心のメイン要素の出来はどちらもそこそこ悪くなくもあるので、結論、ヘンに期待し過ぎずに観る分にはごく手堅いB級映画だ、と思ったりもします。気楽に+お手軽に(=お安く)観れるのであれば、観て損までは(まず)しなくて済むかと。
[インターネット(邦画)] 5点(2022-09-01 00:28:58)
206.  ザ・ハント(2020) 《ネタバレ》 
中々に変わった映画ですよね。まず、見た目に反して決して単純なスリラーでもない(=例えば登場人物にほぼ感情移入できない or そーいう暇も無く瞬殺されていく)という意味ではコメディ風味の方が当初からより強くも感じられるのですが、一方でアクション面にもそこそこ以上の見応えが備わってますし、そのワリに(=実は一貫性のある「中身」が大して無いのに)展開運び自体は結構に複雑で(=言い方を変えると「大仕掛け」が在るとゆーか)ソコを踏まえると確かに今作には全編を貫く「社会風刺」的な意図が在ったのだ…と解釈したくなる気持ちも分からなくはないのですよね。ただ、個人的にはやっぱりそーいう意味での「中身」とゆーのは無い作品に見えており、別にずーっと後になって(=この21世紀初頭のアメリカの「分断」の状況を知らん人でも)或いはそーいうの関係無い国の人とかでもフツーに頭空っぽにして楽しく観れる作品…だとは思いますケドね(否、そーいう楽しみ方の方が正しいとすら思います)。  重ねて、ある程度普遍的、かつ非常にシンプルなクオリティを備える娯楽作(アクション・スリラー・コメディ)だと思うのですが、且つはそのクオリティの何割かが確実に主演のベティ・ギルピンの個性的なキャラ(と演技)に在るとは言えるでしょうね。ソコでまた素晴らしいのがズバリ、結局彼女の正体てのが全く明らかにならないコトだと思うのですね。もし彼女の存在がもっと「血肉の通った」モノであったならば、どーしたって今作は比較的に一辺倒なスリラーに成らざるを得なかったでしょう。しかしソレがそーでないが故に、今作は同時にまたコメディで在り続けられるのだ、とも思うのですよ。重ね重ね、コンパクトながらストーリーとアイデアの在る、そして色々な味も楽しめる良作だったかと。暇なら是非。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-08-08 22:07:12)
207.  あのこは貴族 《ネタバレ》 
私は地方出身で、で大学に入った時に上京して以来ずっと東京住まいという人間ですが、幸か不幸かあまりこーいう「階級」を意識する様な人間関係には近付くことなく過ごしてきたのではあるのですね。ただ、ゆーて今作の門脇麦みたいな境遇の方々てのが今なお(ワリと大勢)いらっしゃるのは承知しておりますし、またその意味では今作の2人とゆーのは一見対照的に見える様で、ごく典型的で何より「古典的」という意味では大いに共通点のある女性像をそれぞれ体現してるのかもな…とも思うのです。私よりも更に若い人達だとまた、この感覚にももはや世代格差が在るのかも知れない…とも思いますが、まず私にとってはこの2人とゆーのはごく容易に共感してゆけるというキャラクターではあったのですよね(実際、まあまあ同世代と言っても好い年齢設定でもあるのですし)。  本作は物語としては、この女性2人(⇒特に門脇麦側)のある種の成長とゆーか人生の転機とゆーか、そーいったごくシンプルなモノを描いてゆくお話ではあるのですし、その実際の結末もまた比較的シンプルで分かり易いモノ(⇒何なら所謂ごく「先進的な」=「最近は特に好くある」モノ)だったと思ったりもします。そもそもこの2人って、成長とはゆーてもその元々のスペック(=彼らがそれぞれ属する階級・境遇において求められる素養)とゆーのは全く全然低くないという感じではあるので、だから何かそんな劇的な展開があるというワケでもない全体として実に緩やかなお話でもあったとは思います。率直に序盤が(その階級の存在そのもののイヤらしさを見せつけてくる感じが)結構心地好くなくもあったのですが、中盤以降は非常にまろやかにどこか温かく観てゆけたし、また爽やかに観終わることも出来たかと。個人的にはかなり好みな作品でしたね。  主演の2人、まず門脇麦さんについては、やはり序盤に「いま何やってんの?」と訊かれて「家事手伝いとゆーか…」とか答えちゃうトコロなんかにはかなりギョッとさせられもしたのですが、重ねて最後まで観るとごく共感できるキャラではありましたし、また終始決してヴィヴィッドに感情を発露するワケでもないのに実に何とも「伝わる」種々の演技とゆーのはモ~流石だったな…と思いました。他方、水原希子さんの方も、重ねて彼女の方が当初の門脇麦さんよりはやや「人間が出来ている」という感じかなとも思うのですが、そのサバサバとした自然体な魅力とゆーのはコレも自然に伝わってくる様でその意味では中々好い演技の仕事だったかと。他、この2人のそれぞれ親友役の石橋静河さんと山下リオさんの2人も(コレも流石の)芸達者!というグッドな出来だったと思います。人間ドラマとしては、演技面でもチャンとクオリティ備わってる作品かなと。
[DVD(邦画)] 7点(2022-08-07 20:06:31)(良:1票)
208.  女神の継承 《ネタバレ》 
名作タイ産ホラー『心霊写真』の監督(の片割れ)と、韓国産スリラー『哭声』の監督が(プロデューサーとして)手を組んだ二ヶ国合作のアジア・ホラー。ただ、邦題に少しだけ偽り有りとゆーか(英題は『The Medium(=霊媒)』だし)タイ辺境の土着信仰の対象たる女神の「継承」としてのストーリーの部分はややミスリードで、細かくは書きませんがホラージャンルとしては典型的な「憑き物系」かつごく大雑把に言ってタイ版『エクソシスト』てな感じの全体の構成を擁しています。しかし、ホラー的な展開・演出の個々のアイデアとしてはごくモダンなモノも種々採り込んでいるのでして、まずは序盤から所謂モキュメンタリとしての構造を採ってゆくコト、そして中盤以降のショック描写にはこれも所謂ファウンド・フッテージ or POV系のかなり強烈な演出を採用してゆくコト、更にソコに(何より)タイの伝統宗教的なエキゾチックかつ実に薄気味の悪い雰囲気やらナニやらがおっ被さってくるコトを含め、間違い無く「一味違った」という美味しさをふんだんに醸しつつも一方でシンプルにパンチもスパイスも効きまくっている、というパワフルかつオツな良作ホラーでした。総合的に言ってかなりの出来だと思いましたね(中盤の隠しカメラの辺りは私もシンプルに結構怖かったですし)。  特に、やはり前述のタイ+田舎+土着信仰というレアな雰囲気と、ソレをリアリティたっぷりにカメラに収めてゆく序盤のモキュメンタリの部分が個人的には中々に興味深く観れた部分なのですね。で、そのスロースタートな序盤から、中盤以降徐々に徐々に加速してゆくごく勿体ぶった盛上げ方にしても(コレも個人的には)かなり好みなヤツだったのですよ(⇒ホラーとしてはチョイ長めな尺ですケド、少なくともソレがほぼ気にならなかった…とゆーか)。しかし一点だけ、その意味でゆーとオーラスの爆発的な過激さ+ド級のバッドエンドぶりは、ココはちょっとエンジンぶっ飛ばし過ぎてもーたかな…と思いましたかね。少なくともこの終盤のつくりだと、序盤のモキュメンタリとしての構造と終盤のソレとは確実に整合していないと思いましたし、単純にPOVとしてだって「何故キミはこんな状況でまだカメラを回してるの?」という部分には少なからず疑問を覚えざるを得ない…かとも。まあ、POV(or ファウンド・フッテージ)だからと言ってその構造自体にドコまで整合性を求めるか…という見方もあると(最近は)思ったりもしますが、私個人としては気にならなかったと言えば嘘になる…とゆーのが正直なトコロではあるのでして。
[映画館(字幕)] 7点(2022-08-01 23:10:35)
209.  グレイマン 《ネタバレ》 
正直、ライアン・ゴズリングよりはアナ・デ・アルマスの方を目当てに観に行ったのです(なにしろ『ノー・タイム・トゥ・ダイ』が食い足りなくて)。で、結果的にはごく非常にシンプルな作品でしたが、またごく非常にシンプルに爽快で面白かったですね。確かに、この作品を家のモニターでしか観れないとゆーのは如何にも勿体無い話だと思います(もはや人類の損失かと)。上映劇場は限られているかと思いますが、皆さんも是非。  とて、お話の内容としてはごく極めてオーソドックスで、かつ具体的な展開運びに観るべきポイントとゆーのも特に全く無い(=いつもの流れ)という感じです。要は、ほぼアクションの数珠繋ぎと言うべき「片側に寄りまくった」アクション作品であって、ただしそのアクション自体の質、そしてそれ以上にその「物量」とゆーのはかなり凄まじいモノでしたね。聞いたら製作費2億ドル!はネットフリックス史上最大(『レッド・ノーティス』と並んで)というコトらしく、ただ今作に関しては「正しいカネの使い方」だったかな…と思います。キッカリ2時間の作品ですが、アクションの投入箇所が非常に多いためテンポや密度は(普通のアクションの)3割増しくらいな体感でした。重ねて、スピーディで爽快でかなり楽しめましたね(かつアルマスちゃんをはじめ役者さん達もごく手堅く頑張ってらしたので)。  ただし一点だけ、ドラマなのか映画なのかは分かりませんがごく強力に続編の製作が期待されているだろう作品ではありまして、要はこのハナシ、今作だけではしっかり終わってくれませんのですよ。その意味では、ラストだけは率直にごくボンヤリ・ヨレヨレと(ココだけ)かな~りモヤっとしたまま終わっていく…という感じでして、コレは流石に少なからず残念に思われるトコロでありました。評点にしても実は相当に迷ったりもしたのですが、単純に面白かった(楽しめた)のは確実…なので結局ここまで上げておくコトにしましたです。続編を楽しみにしてます(配信限定とかになったら泣きますね)。
[映画館(字幕)] 8点(2022-07-23 20:52:52)(良:1票)
210.  アナザーラウンド 《ネタバレ》 
「酒は毒にも薬にも為る」とは誰しも人生で一回は聞く言葉だと思いますが、真なるその「毒」とは、別途自分に本当に毒と為る(害を為す)モノや状況を覆い隠すコトかも知れない…とは思いますかね。毒にも薬にも為るのですからその薬効の方を引き出す為には、一方の毒の側面に耐えるダケの「タフネス」とゆーのは飲む側の人間には常に求められるモノかと思うのです(もちろん「下戸」か否かといった最も基本的な体質なんかも含めて)。しかし特にその「心理的」タフネスの必要性とゆーのには、実はソレそのものを失ってみないと本当には気付けないのではないか…なんて思ったりもするのでして。私はいっとき所謂メンタルヘルスを(酒も原因のひとつとして)損なったが故にその辺にはごく敏感になっているという事情もあったりするのですが、酒を日常で楽しく飲んでストレスを解消して仕事に向かう…という一見その「薬」としての側面の方が強く表れている様な状況であっても、最大限俯瞰的に自らを省みるとそもそも日常的に酒を求めるという状況そのものがメンタル的には不調の方を示している…とゆーのが最近はとみに強力な実感として在るトコロなのですよね。もっとも、そーいうある種の「ドーピング」或いは「手当て」を必要としない「健全な生活」とゆーの自体が、ただ健全なダケでそれ以上のナニモノでもない…と言えるのかも知れませんケドも。とは言え私自身は現在、酒を特に必要としない時期の方が確実に字義通りの「幸福度(少なくとも精神的な)」は上だとゆーのが厳然たる事実なのでありますね(10年前からは考えられないコトでありますが)。最近は、一人ではもうほぼ飲まないのです(だから私にとっては、私自身の弱さ故に既に酒とは単なるコミュニケーションツールに為ってしまった…と言っても好いのかと思うのですよね)。  本作はその意味では、多少奇抜にも思えるアイデアながら本質的には極めて非常に典型的な話だとゆーか(ソレもネガティブな方面に向かって)、やはり根本的な「動機」からして酒がその適切な解決策であったとは到底言えない話だとまずは思うのですよね。コレも「酒は薬理学的には麻薬と同じだ」というまたよく聞く言葉が示唆する様に、人生が上手くいかないからといって麻薬にその身を委ねたとてナンの腹の足しにもならないのと同じコトだ、とでも言いますか。だから正直、私には本作がコメディ扱いなのだってどーにも全く理解できないのでありますね(とて、英語版Wikiでも思いっ切りコメディって書いてあるのですからソコにはも~ナンも言えない=言うつもりもない、のではありますケドも)。何つーか、途中からはワリと完全に白け切って眺めているしかなかった…と言いましょーかね。  ただ一つだけ、アルコール血中濃度を0.05%(要は「ほろ酔い」)に維持する…とゆーのを実際にシミュレートしてみると、ビールで言うとコレはだいたい朝350ml缶を2本呷って、その後は2時間ごとに1本ずつ飲んでゆく…てな次第でありまして、正直なトコロ確かにコレなら意外と仕事捗るんじゃねーか?と思ってしまったのには少なからずテンション上がっちゃいましたかね。少なくとも10年前の20代の頃に本作を観たのだったら、その頃の私なら1日くらいは実際に試した可能性が大アリだな…と。
[DVD(字幕)] 5点(2022-07-23 01:53:16)
211.  ホムンクルス 《ネタバレ》 
うーん…率直にシナリオがイマイチですね。何から何までよー分かりませんです。。  トレパネーションを題材に、ソレに依って超常の力を身に付ける…というアイデアを用い、かつ実際に作中で主人公が「とある」特殊能力を得るというその実際の設定を含めてもそれなりにユニークなアイデアだとは思うのですね。ただ、一方で本作は如何にもSF系のサスペンス・スリラー、またはホラーの様な見た目をしていながら、本質的には人間ドラマ(のオムニバス)であって、登場するキャラクター各々が抱える心の闇を見い出し、そして解決してゆく…という然程テンションの高くならない話でもあるのですね。ソコでしかも、その「見い出す」はともかく「解決する」の方が正直ナニがどーなってそーなるのかがどれもしっくり来ないのですよ(何で綾野剛がソレを見える様になったダケでさも解決してやったぜ!てな感じになんの?と)。最初の内野聖陽の話はまだ何となく分かった気もするのですが、そっから先の3人は正直サッパリ訳分からんかったですね(むしろ段々訳分からない度がヒドくなってくよーな気もする⇒だから終盤に向かうにつれてどんどんつまらなくなってゆくとゆーか)。  もう一つ、設定的な部分のある種の雑さとでもゆーか、総じて成田凌の行動にしっかりとした動機の裏付けが無いので、全体の流れもまたなんかよく分からないのですね。まずは何故、綾野剛に目を付けたのか。そして終盤、岸井ゆきのにもまた目を付けた理由と、彼女にもトレパネーションを施した後の経緯・顛末(+その他諸々どこにどーいう意図があったのか)とかもサッパリ分からないのですね。原作未読でこの辺の事情をチャンと理解しているワケではねーのですが、仮にこの尺で描くのが難しかった…というコトなら、原作のエピソードに拘らずにオリジナルストーリーのオムニバスに改変した方が好かったのではないでしょーか(重ねて、設定自体はそこそこ秀逸だと思ったのでして)。
[DVD(邦画)] 4点(2022-07-20 21:59:35)
212.  元カレとツイラクだけは絶対に避けたい件 《ネタバレ》 
アッチコッチで木っ端微塵に叩かれまくってますが、私も確かにこの邦題はちょっと酷いかと思いますね。後で気が付きましたが製作総指揮にジャウマ・コレット=セラが入っている作品でして、全体としても例えば彼が監督した『ロスト・バケーション』なんかにかなり似た雰囲気とゆーか(⇒サメ映画ではありませんが)ごくマジメでシリアス一辺倒な(航空系)サバイバル・スリラーなのですよね(コメディ要素なんてほぼ無くて)。で、その手の作品としては尺自体もコンパクトでパッと盛り上がってサクッと終わる…てなヤツなので決して使い道が無いという訳ではないかと思います。発生するトラブルがごくシンプルで(サメ映画とかに比べれば)率直に多少地味なので、ソコまでスリリングでもないかな…という感じも覚えると言えばそーなのですが、であっても暇潰しには十分かと。
[DVD(字幕)] 5点(2022-07-18 22:05:16)
213.  アンテベラム 《ネタバレ》 
うーん…社会風刺的な側面を抜きにすれば、結局「オチ=2つの話をどうリンクさせるか」のクオリティに全てが掛かってくるという作品かとも思うのです。が、個人的には率直にソコの出来はイマイチ(=幾らナンでもド直球すぎるでしょ)という感じに思えましたかね。重ねて、トリック自体のクオリティと、またエデンのお話が徹頭徹尾陰惨極まりないコト、或いはヴェロニカのお話の方とて(社会風刺的なフレーバーがごく強めという意味で)終始居心地はかなり悪いモノであるコト、ソコら辺も含め、やはりちょっとシンプルすぎる(⇒その上にシンプルに終始ネガティブすぎる)という感じに思えたのですね。言い方を変えると要は、別にそんなに長くない映画なのに観ていて妙に疲れてしまった…ケド種明かしでもあんましスッキリできんかった…と。映画自体のクオリティはかなり高度につくり込まれていたとは思うのですケドね。
[DVD(字幕)] 5点(2022-07-18 01:43:42)
214.  キングダム2 遥かなる大地へ 《ネタバレ》 
続篇としては比較的大胆だな…とも思いましたが、Wikiを見る限りおおまかには原作どおりの流れ、とゆーコトの様です。前作の主役級では長澤まさみは実質出て来ず、吉沢亮と橋本環奈さえ大半で蚊帳の外…という(大沢たかおはともかく)。かつ二昼夜程度の合戦をひたすら描くという内容なのでこのコンテンツの全体の物語からしてもお話的にもほぼ進んでないんじゃね?という感じすらします。しかし、ソレでいて(=話の内容が無いワリに)見応えとゆーのは十二分でした。いや~、技術の進歩とゆーのは実に喜ばしいとゆーか、邦画の娯楽作でもやれば出来るジャン!とゆーか、ボリュームが命の歴史的戦争映画でココまでのモノが観れるなんて、モ~善い時代になった…としか言えませんね。次回作も確実に映画館で観るでしょう(少し甘めですがこの評点で)。  前作でも思いましたが、今作でも山﨑賢人は好かったですね。暑っ苦しい位にひたすらに熱い感じも私は全然好みですし、アクションシーンの動きのキレも素晴らしかったです。他、俯瞰的合戦シーンの中でも騎馬のシーンがまたボリューミーかつ壮大で、楽しくテンションアゲアゲで観れました。次回作は(打って変わって)政治的・謀略的なお話かも…とも思いますが、この感じのアクションもまた観たいトコロですね。
[映画館(邦画)] 7点(2022-07-17 16:09:24)
215.  ノー・シャーク 《ネタバレ》 
実際にはサメ映画ではなくて、言うならば奇人系のコメディですね。かつ、劇映画と言うよりは紙芝居の方に近くて、映像に合わせて抑揚の無い一人称の語り(朗読)がひたすら絶え間無く続いてゆくという相当にシュールな構造でもあります。主人公はサメを崇拝し、そして「サメに喰われて死ぬ」為にニューヨーク近郊各所のビーチを巡ってゆく…という徹頭徹尾「???」な物語でもあり、また彼女自身とてもはや自己愛性パーソナリティ障害に近いと言って好い様な強烈な自惚れ&自己中心的性向を如何無く発揮し続ける怪人物で、ある面ではも~サイコパスな…と言って好い行動までを執ってゆくという有様でもあるのですよね(オチもごく唐突なソッチ系?でして)。  しかし一方で意外にも、純粋にコメディとして笑えるか笑えないかで言えばソコは「笑える箇所も少なからず在った」とゆーのが正直なトコロなのですね。ただ他方、笑えるワケではないという箇所にも何か別の面白みが在ったかと言うとコレは決してそーでもないかな…てのがまた然りなのですよ。つまり、語り込まれるソレが文学的に何らかクオリティを帯びているというワケでもないし、その中に垣間見える種々の独善的な「理論」とゆーのにも決して何らか説得力が備わっているというワケでもない=単なる「キ○ガイの繰り言」でしかない、という状況こそが結局の落着的なトコロではあるのですよね。加えてまた決して尺が(シュール系としては不適切な迄に)短くはないコトも含め、やはり手放しで高評価!とは全くいかない作品ではあるのですが、珍品をお探しの方にならもしかしてハマるカモ…と。そーいう自覚の有る方でしたら、まずはお試し頂ければ。
[インターネット(字幕)] 4点(2022-07-17 00:02:25)
216.  いとみち 《ネタバレ》 
しかし今どき、ココまで訛ってる女子高生てのは本場青森にも居るモンなのですかね?(⇒まあコレは、内向的な性格+多分お婆ちゃん子だった、というキャラあってのモノなのでしょーケドも)で、言い方はまた非常に悪いのですケド、このレベルの訛りに加えてのこのコミュ障ぶりってのは、ちょっとマジでヤバいっすね(何しろ全編通してナ~ニを言ってんだかまるでサッパリわかんない、という…)。今作はそんな女の子の成長物語としてはまずは非常にシンプルな筋ですし、本質的な話の内容・実際の展開運びとゆーのもまたごくオーソドックスだと言って好い作品には思えるのです。が、ソレを津軽の諸々+メイド喫茶という各々ごくドメスティックな要素と、前述どおりの主人公の特殊な(やや極端な)キャラで彩った演出自体は、中々にユニークでかつ本邦独自という感じの雰囲気も十分に醸し出せていたかなとは思いました(=決して月並な青春ものには為ってなかったかな…と)。あと、彼女の仕草・口調に合わせた様なごくかなりゆったりとしたテンポとゆーのも、最後まで観ると個人的にはなんかとても心地好くも感じられましたね(好い意味で素敵に田舎な空気感が在ったかな…とゆーか)。  主演の駒井蓮さんは、流石にこの人は青森出身なのだろーな…と思ったらソコはドンピシャでした(あの訛りっぷりは一朝一夕のモノではないでしょーなと)。ただ、ラストの三味線も一年稽古して自前で演奏した…とゆーのには率直にちょっと驚きましたですね。演技諸々も含めて素晴らしい仕事だったと思いますし、その他助演の方々も総じてまずまず好い出来だったかな、と。オススメ出来るか出来ないかで言えば、前者ですかね。
[DVD(邦画)] 7点(2022-07-17 00:01:58)
217.  X エックス(2022) 《ネタバレ》 
作品の時代設定は1979年で、この年代はと言えばも~世は正に大スプラッタ時代!だったてなモンでして、コレまた本作とて本質的にはかなり典型的なスプラッタではあるのですし、見た目的にも多分に『悪魔のいけにえ』的だともまずは思いますよね(個人的にはも~チョイ古い『サイコ』にもかなり似てるな…と思いましたが)。大枠のみならず、細かい部分の設定や展開運びもごく典型的だとは思います(往年のスプラッタ宜しく今どき前半がほぼ「エロしか無い」てのも逆にもはや新鮮かも、と)。ただ、肝心のホラーモンスターに関してゆーならその時代相応?な「性質の反転」或いは種々の側面における更なるドラスティックさ・悍ましさ、という部分には多少の新規性が在ったかと思ったりします(でもコレとて、本質的なコトなのかと言われるとそーでもないかな…という気もしますケドね)。  どちらかとゆーと本作の新規性は、コレはアリ・アスター作品に代表されるA24(のホラー)の特性と言えるのかも知れませんが、本作はシンプルなスプラッタであるにも関わらず(前述のそのホラー主体の特性からしても)単純に空気が・テンポが「激重」なのですよね。前半はともかく、後半に入っても特にボルテージ上げずに実にじっくりゆっくりと「真綿で首を絞める様に」攻め込んでくる殺人鬼とゆーのが、個人的には一番面白く感じられた部分であります(まあ、ホラー的な意味ではこーいうヤツも観たコトないなんてコトは全くねーのですケド、重ねてこんなコテコテのスプラッタ(スラッシャー)でやられるとちょっとオツにも思えるな…とゆーコトでして)。往年のホラーファンからするともう一つ、コレっても~何かちょっとフルチ・ゾンビ的だったな…とも思いましたかね。  ただ重ねて、如何せん映画としては特に前半がだいぶ長いコト「重すぎて」あまり面白くないのですよね。ようやく後半(佳境)に入ったとて大してスピードアップしないのにも最初はやっぱかなりイライラしてたのですケド、途中から「こーいうコンセプトなのかな…」と思い始めて以降はそこそこ興味深く観れた…のですね。ただコレもやっぱ(オーラスはともかく)最後まで観ても爽快感とかキレってのは然程感じられなかったのも確かでして、個人的には「こーいうのも(偶には)アリかな」以上の感覚にはならなかったとゆーのが結論的なトコロすね。まあ流石のA24!的に、映画自体の質はまたかなり高かったとは思いますケドね。
[映画館(字幕)] 6点(2022-07-15 23:48:09)
218.  ソー:ラブ&サンダー 《ネタバレ》 
うーん、それでもごく暢気に頭カラッポにして観る分には時間潰しにはならなくもないかな…とは思ったのですが(尺が無駄に長かったりするコトもねーので)、終盤は実際私もかなり退屈でしたね(シーン的にはしっとりと盛り上がるハズのヤツなのに)。指摘したいのはとにかく、全編通して色濃く漂い続ける「既視感」+多少ソレを感じさせないシーンに関してのそーいった要素の「取り込み方の雑さ」ですかね。その意味では、宣伝の感じや序盤の雰囲気からしても(最後まで観ると)意外なホドにまた「真っ当な」ヒーローものに(今更)仕上げちゃった…とゆーのは端的にバッドチョイスだったかな、と。でもゆーて、マイティ・ソーてのは何から何までごく「脳筋」なキャラクターなワケですから、何か奇を衒ったコト・細やかなコト・ややこしいコトってのには総じて向かない…とゆーのも何となく分かるトコロではありますケドね(クリヘム君の演技力の観点からしても)。  ただ、復帰したナタリー・ポートマンは諸々と素晴らしく美しかったですし、今作がMCUにおける『マイティ・ソー』の物語の一応の締めくくりであるのならば(実際の今作の終わらせ方も含めて)その意味での評価として点数は高めに倒そうかとも思ったのです。が、恒例のエンドロール観る限りそーだとは言い切れなそう…でもあるのですよね(ま、今作がハネたらあわよくば…的なコトかも知れませんケド)。そーなってくると正直モ~「惰性なカネ儲け」にしか思えない…てなモンですし、だから今作も評点は一点下げておこうかなと(エンドロールの所為で一点下げた…なんて映画は意外と初めてですね私)。
[映画館(字幕)] 5点(2022-07-10 18:15:58)
219.  哭悲/THE SADNESS 《ネタバレ》 
そもそも、私はホラー映画についてはゆーて(根本的な動機としては)実はワリとごくポジティブなモノを置いて常日頃は鑑賞しているのですね。即ち、ホラー映画とは人生そのものである、と。何故なら、人生とは「恐怖に打ち克つ」ことだからだ、と。  とは言え、その中でホラー映画はまた字義通りに「ホラー」たる日常では凡そ抱き得ないスパイシーな感情を生活空間に取り込むコトの刺激・爽やかさをその目的として備えるのも且は確かだと考えていて、なのでホラーの中でも「グロ映画」とゆーのには(厳密には)その用途に限った謂わばコンセプト・ホラーとしての価値ってのを見い出しているトコロになるのですね。そして、更にその意味ではある種、その「グロ」とゆーのには実はそーいったコンセプト以上のモノは不要(否、混ぜるな危険)というコトだったのではないかと今回感じた、ソレを以下に記そうかと思います。   先に述べたコトとも絡みますが、最初に結論を申し上げると今作、私には今まで観たどの「グロ映画」よりも不快な・耐え難いモノにも感じられたのですよ(⇒この点こそ、ソレは「今」観たからなのではないか…という部分の判断がどーにも付けられなかった為に再見リストに回そうか暫く迷ったというコトでして)。何故でしょう、例えばソレは、話の端緒がウイルス・パンデミックというごくタイムリーでかつ現在の実生活に直接的にリンクして来ざるを得ない様な要素を孕んでいたコト、或いは、だから必然的に今作も大枠としてはよくあるゾンビ映画の構造を有しつつも同時に随所で(ならば本来)「約束される筈の」希望・逃げ道が存在せず、また常套の戦術なども通用しないという種々の「裏切り」をも包含するコト、更に或いはシンプルに本来のこのジャンルの映画よりもワザワザそのテンポを落として凄惨なシーンをよりネットリと陰湿に見せ付けてくるコト、なんかにもその理由は見い出せるものかとは思うのですよね。  しかし、やはり今作はもっとその本質の部分、つまり作中で描かれる「グロ」とゆーのが総じて、ソレこそもうヒトの欲望が産み落とす人間のあらゆる悪意そのものの具現化である、というコトに尽きるかと思うのですね。重ねて、世界全体がそんな悪鬼どもに満ち満ちて、そしてまた其処から逃げる術もなく実際に主人公達も絶望的なラストを迎えてゆく、ソレは正に映画が描き得る最悪の地獄の一つだ、と感じざるを得なかったというコトなのだと思います。更に恐らく、グロ描写自体の物理的なクオリティの高さ、加えて多少珍しくも高度なスプラッタと性的倒錯を大いに綯交ぜにして大盤振舞いに描くコト、また何よりその悪鬼どものヴィジュアル・喋る台詞の(コレも高度な)悍ましさ、といったモノが為せる総合的な悪夢だったのだろう…と。  重ね重ねの結論、私個人にとっての今作とは前述の私が普段観ている「グロ映画」の範疇ではなくて、例えるなら『炎628』の抽象的進化版・強化版、とでも言うべきモノだったのだと思います。そしてコレも重ね重ね、今作とてもコレをもっと(いつも通り)気楽に観る方法とゆーのは無かったのか…は心残りとしてありますが、いま現在の直の感情をとりあえず記しておくコトの意味も込めて、いったんこの評価とさせていただこうかと思います。鑑賞予定の方は多少ご注意いただけると好いかと…
[映画館(字幕)] 3点(2022-07-10 01:40:54)
220.  エルヴィス 《ネタバレ》 
まず、映像や音楽の面はかなり高度な出来だったのではないかと思うのですね。特に映像は、少し漫画チックな種々のアイデアも含めて全編に渡って相当に凝り抜いている…という印象で、取り分け前半1時間半くらいまでの目まぐるしいカット割りは「ココまでやる必要ある?」というぐらいに個人的にはワリと圧倒されました(=決して全然嫌いなヤツではないのです)。楽曲も個人的にはかなり好きなモノでしたし(流石に世代ではないので元々好きだったというワケでもないのですが)、この部分については主役のオースティン・バトラーのパフォーマンスが(率直にコレも)相当に高度だった・精密につくり込まれていた、と思います。その他も、衣装・美術やヘアメイクに至るまでヴィジュアル面のクオリティは細部まで行き届いて素晴らしいモノだったと思いますし、重ねて「見た目」や「聴いた感じ」という外見的な部分は総じて好い仕事だったと思うのですよね。  他方、お話の中身・シナリオの出来はごく平凡だったかな…とも。結論からゆーと、エルヴィスとマネージャーたる「大佐」の現実の関係性から見たとしても、この大佐とゆーのをトム・ハンクスにダブル主演的に演らせる…というアイデア自体は決して悪くない・間違いではないモノに思われるのも確かなのです。が、結局やはり彼らが実際にどーいう関係だったのかがイマイチ今作ではしっくりと頭に入ってこないのですね(「共依存」的なコトにせよ大佐から見ての「寄生」的なコトにせよ)。個人的には、エルヴィスがエルヴィス個人として既成の社会通念をブチ破っていく前半は(それでも)かなりテンションアゲアゲで観れたのですケド、一方でソコでも大佐とゆーのは(ソコに関しては)エルヴィスの「邪魔」にしかなってない様にも見える(+エルヴィスを利用してるダケにも見える)のですし、更に後半はエルヴィスが精神の安定を失ってゆく+彼と大佐の関係も破綻してゆく(=いよいよ大佐が単なる悪役にしか見えなくなってゆく)+だけど彼らの関係は最後まで(何とな~く)維持され切った、という種々の出来事がお話として全く説得力を持って繋がってこないのですよね。正直、エルヴィスが単なるおバカさんにも見えてまう…つーか。  ただ、お話の結論部分「エルヴィスを殺したのは『愛』だ」というコトについては、結局まあそーいうコトなのかな…と思ってしまったのはまた確かなのですね。ふた昔(以上)前の歌手の方って結構「魂を燃やして(命を削って)」歌う人達が居たじゃねーですか、とゆーか。そーいう人って(コレも結構)非業の死を遂げている方が多かったりするのだよな…とゆーのが実感として私の中に在るのでして、コレもやはりそーいう話なのかな…というコトについては個人的にはワリと合点はいきましたかね(まあ、ソレ自体とてまた平凡っちゃあ平凡……?てな気もしなくはねーのですケドも)。評価はかなり迷ったのですが、いったんこの点数で。
[映画館(字幕)] 6点(2022-07-09 01:03:40)
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