221. 機動戦士ガンダム
ガンダム初体験は最初の(再放送でなく)テレビ放映のときでした。従来のアニメと違い、戦闘描写の動きがスピーディなところが新鮮で、すぐにのめり込みました。しかし、ドラマ部分はお寒い限りというのが率直な感想です。部下をどなりつけるだけの艦長は女に甘く、育ちのいいはずのお嬢様のセイラ姫は他人を平手打ちにしたりする。戦争に対する疑問を誰か口にするとアムロ君が「そういうことを言っている場合じゃない」と疑問を封じ込める。なんか、見てて腹がたってきそうでした。で、この映画なんですが、テレビのダイジェスト版としては、非常によくまとまっていて感心します。今となっては古くさい映画ですし、肝心の戦闘シーンにも物足りなさを感じますが、まとまりの良さに+1点。 5点(2004-01-17 11:58:47) |
222. 火垂るの墓(1988)
冒頭から泣けてしまう。この映画を見た当時まだ幼かった私の息子と節子とが重なり合い、胸に切り込まれるような強烈なものが心に残った。「うさぎ」さんがおっしゃっているように、節子の声が秀逸で、それがまた「かわいそうさ」を誘う。最後まで節子とお兄ちゃんがこれでもか、これでもかとばかりに執拗にかわいそうな目に合うので、見続けるのはかなりつらかった。しかし、この映画は、戦争なら何でも反対という類の政治的メッセージを込めたものではない。戦争のように社会が大混乱となるとき、弱い者たちが悲惨な目にあうことになるのが世の常だったこと、そしてそうした悲惨な境遇を背景にして、何よりも兄の妹への強く深い思いを描いたものといえよう。野坂昭如氏が亡き妹を思う悲しみの深さはいかばかりかと思う。 8点(2004-01-17 11:42:54)(良:1票) |
223. 天国から来たチャンピオン
《ネタバレ》 とりわけ、ラストが好きです。違う人間の肉体をまとって再生する代償として主人公は記憶を失ってしまいますが、再生前に恋人だった女性と出会ったとき、互いに心の底でひかれあうものを感じる。たとえ過去を失ってしまっても、二人の絆が断たれるることはないのでしょう。 8点(2004-01-15 22:56:26) |
224. 仄暗い水の底から
ちょっと ひっぱりすぎなんですよね。怖くなるのを通り過ぎて欠伸がでちゃう。ラストの展開もちょっといただけませんね。霊のような神秘的な存在は、神秘的なままにしておいた方がよいです。のこのこ現れて、べらべらとおしゃべりしたりしては、怖さも何もあったもんじゃありません。 2点(2004-01-14 23:26:54) |
225. シックス・センス
なんか変だな、でもまあハリウッド映画なんてこんなもんだろうと思いながら見ていたので、すっかり騙されちゃいました。ラストには本当にびっくり。幽霊が出てくる場面もけっこう怖くて、夜一人では見られませんでした。 8点(2004-01-14 23:23:42) |
226. 恋の闇 愛の光
ビデオのケースの写真にメグが大きくアップになっていたので、彼女の主演かと思っていた。でも、なんだ端役じゃん。それにこの役は彼女に合っていないぞ。ぷんぷん。 3点(2004-01-14 23:16:12) |
227. 恋人たちの予感
この男優、どうしても好きになれないな。映画のなかで長い年月が経過していくわけだが、それが結果的に物語りの流れをぶつ切りにしているようで、なかなか入り込めなかった。ノーラ・エフロンだから期待していたのに残念。 4点(2004-01-14 23:13:24) |
228. 雪国(1957)
寒い日に燗酒を一杯やっていると、なぜかこの映画を見たくなる。駒子が今かたわらにいて、お酌をしてくれているような気分にひたりながら、ゆっくりと杯を口に運ぶ。あ~、最高! でも物語の後半は暗くて見ているのがつらくなる。島村は駒子に対して何のアクションも起こさず、しかし、駒子を訪なうのをやめはしない。こんな男って、ひどすぎはしないか。 7点(2004-01-14 23:08:35) |
229. ユー・ガット・メール
「めぐり逢えたら」に比べると落ちるが、ノーラ・エフロンの脚本にメグ・ライアンとトム・ハンクスのコンビはいい。二人とも肩の力が抜けて、映画全体にどこかコミカルな雰囲気が漂う。今回も古いポピュラーソングがそこかしこに効果的に使われる。ベッドシーンなどまったくない恋愛映画だが、それだけに心も和む。 8点(2004-01-13 23:53:38) |
230. ゴジラ(1954)
この映画を最初に見たのは小学生のときだった。怪獣が暴れ回るシーンに釘付けとなり、他の部分に目が行かなかった。人間のドラマを理解するには幼すぎたのだ。そう、この映画は単なるSFX、アクション系の映画ではなく、人間達の苦しみや自己犠牲などが描かれているのですよ。ラストも印象深いが、短いシーンでこんなのがあった。ゴジラに破壊されていく東京の街で、逃げ遅れた母親が子供を抱きしめて「もうすぐ、おとうさんのところへ行けるからね。」と語りかける場面が忘れられない。 7点(2004-01-13 23:46:56) |
231. ハイランダー/悪魔の戦士
不死であるがゆえに、人々から恐れられ、愛する者には先立たれてしまうという孤独が描かれたB級娯楽映画。主演のクリストファーランバートには知性が感じられず、ミスキャストだったかも。しかし、イギリス・ハイランド地方の荒涼とした景色や現代と過去の記憶とが交錯する描写が、この映画を単純なアクション映画に終わらせず主人公の五百年の孤独感というムードを良く出していると思う。私のお気に入りのひとつです。 8点(2004-01-13 23:41:12) |
232. めぐり逢えたら
メグ・ライアンの映画はずいぶん見たが、この映画が最高だと思う。昔のヒットソングや映画「めぐり逢い」が効果的に使われ、トム・ハンクスが相手役であることも相まって、全体に何となく楽しくなるようなユーモアあふれたつくりになっている。登場する女性の誰もが「めぐり逢い」に涙し、それを呆れて見ている男達が戦争映画の話で泣くなんていうところも、男女の差をうまくとらえていて、笑ってしまった。 8点(2004-01-13 23:40:40) |
233. クロウ/飛翔伝説
オープニングはB級映画の傑作かと思わせる出来。放火の炎があちこちで燃え上がる都市の光景に少女の淡々としたナレーションがかぶり、主人公の惨殺されるカットへと続いていく。なんだかいつも雨が降っているような暗いムードが画面を埋め尽くす。これだけでも良い点をあげたくなる。しかしなあ、セリフが多すぎる。警部に独り言で状況説明をさせたり、神秘的な力を持つクロウがべらべらしゃべっちゃ、せっかくの雰囲気がぶちこわし。 8点(2004-01-12 19:09:59) |
234. 月光の夏
《ネタバレ》 「月光」が、こんなにも悲しい曲であるとは、この映画を見て初めて知った。登場する特攻隊員たちは、本当に特攻隊員らしかった。あどけないような若い隊員たちが、明日は出撃という日にも明るく振る舞おうとする姿をみると、彼らの運命を思い、悲しみが胸を浸していく。ラストで仲代達也の演じる生き残りの特攻隊員が「月光」第二楽章を弾き始めると、やがて画面には敵艦めがけてダイブする隊員たちの無音の映像が浮かんでくる。一人の隊員の口が「おかあさん」と動いたとき、私は流れる涙を止めることができなかった。 8点(2004-01-12 18:42:28)(良:1票) |
235. 黒い瞳
金持ちの娘と結婚して、毎日遊んで暮らしている男。それが温泉地でみかけた人妻を誘惑しようとする。思い切った大胆な行動をとっていく男だが、はたして彼女を本当に好きになったからなのか、それとも遊びの延長に過ぎなかったのか。ラスト近くの男とその妻との短いやりとりが、何か深く重いものを心に残す。ただ快いことのみ求めて、物事に真剣になれなくなっている我々現代人の心を写し出しているかのようだ。 9点(2004-01-12 18:31:31) |
236. 太陽に灼かれて
恋愛映画だとばかり思って見始めたが、最後の展開に愕然とし、胸が悪くなった。実際にこのようなことがあったということは分かるし、前半と後半のコントラストの大きさが見る者の胸を打つというのも分かるが、しかし予備知識なしで見ると、後味の悪さのみが残る。 6点(2004-01-10 11:28:32) |
237. エイリアン4
《ネタバレ》 クローンて、記憶まで再生されるの?ちょっとやりすぎじゃないかしら。結末も陳腐だし。もう続編作るのはやめてね。猿の惑星じゃあるまいし、「最後のエイリアン」なんて作られたら洒落にならない。 3点(2004-01-03 22:48:06) |
238. エイリアン3
《ネタバレ》 「2」ではあの4人は助かったんですよ。それが「2」でした。しかし、この作品ではそれを否定してしまった。全体に漂う「暗さ」はそれなりにグッドでしたが、私の大好きな「2」に対する仕打ちは許せません。 4点(2004-01-03 22:45:11) |
239. エイリアン2
《ネタバレ》 いゃー、おもしろかった。実は1にはがっかりしたんですが、これはおもしろい。迫り来るエイリアンへの恐怖がよりリアルに表現されていました。でも、リプリーは好きになれない。捕らわれた海兵隊員の救助は猛反対しながら、少女が1人捕らわれたときには仲間全員を平然と危険にさらしながら救助に向かうなんて。 8点(2004-01-03 22:40:49) |
240. エイリアン
《ネタバレ》 得体の知れない生物が閉ざされた宇宙船内に潜んでいる恐怖。それを期待していたんですが、エイリアンの突然の出現にびっくりさせられることはあっても、「恐怖」を味わうことはできませんでした。しかし、リプリーというキャラクターは好きになれなかった。最後に脱出しようというときに、仲間を危険にさらしながら、猫を探し回っているというのは、いったいどういう人なんだろう。 5点(2004-01-03 22:36:16)(良:1票) |