241. 必殺仕掛人 梅安蟻地獄
《ネタバレ》 緒形拳は、こういう適当でええ加減な役も意外にいいですね。佐藤慶は、やっぱり悪役のときの方が楽しそうである。梅安の針の駆使をもう少し見たかったのと、全般に殺陣の迫力が今ひとつなのが難点。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-02-09 13:36:34) |
242. 神様のくれた赤ん坊
《ネタバレ》 筋立ては単調なのだが、桃井かおりの珍しく誇張のない演技と、意外にこういうええ加減な役が似合っている渡瀬恒彦の巧い立ち回りによって、展開力をつなぐことに成功している。このラストに持っていくのだったら、道中での子供とのやりとりはもう少し欲しかったところだが。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-02-05 02:52:51) |
243. 衝動殺人 息子よ
《ネタバレ》 この主人公の目的は、「国による犯罪被害者補償制度を実現すること」である。国は、国民に対して安全な生活を提供する義務があることの一環として、犯罪の発生を阻止・抑止する義務がある(その反面として、刑罰権や捜査権を有している)。したがって、発生してしまった犯罪は国家の保護不十分の結果であるとはいえるから、その延長として、国に対して補償制度を求めることは、ロジックとしては正しい。かつ、金銭的側面とはいえ、当該被害者に現実的な回復をもたらすこともできる。ところが、その後の犯罪被害者保護運動は、刑事手続そのものに関与することを要求し始め、さらには、公的手続内で被告人と直接接することをも要求してしまった。彼らは、被害者保護運動をどこに対して向けていこうとしているのだろうか?裁判手続への関与や、それに基づく刑の執行によって、被害者の何が、どのように回復したのかということについて、どこかで検証はなされているのだろうか?●映画的には、情緒的描写に流れている部分が多々見受けられ、逆に主人公の被害者訪問部分はあっさり流されているのが残念。あれだけのキャストを用意したのだったら、そここそ、個々の被害者の受け取り方はどのように違っていて、どのような人たちが存在するのか、ということを明確にすべきだった。ただし、高峰秀子の存在と演技は、作品を冷静の領域にとどめることに貢献している。彼女にとっては、女優引退作でもある。 [DVD(邦画)] 5点(2013-01-06 03:20:01) |
244. 八甲田山
《ネタバレ》 ただでさえとんでもない作戦なのですから、どこでどういう考えがあってそれに挑んだのか、その状勢的背景はどのようなものであったのか、当事者たちはそれに臨むにあたってどのような思考や葛藤があったのか、というところを十分に下地として築いていないと説得力がなくなるのですが、何と、将校の一言であっさりと実施が決定し、登場人物もさしたる逡巡もなくあっという間に決行に至っています。それが第一の難点。また、せっかくの豪華キャストを投入していながら、演技や表情がほとんど見えません(脚本自体、表現でどうなるものでもありませんが)。それが第二の難点。手間がかかったであろう撮影の苦労がもったいない。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-12-19 23:02:12) |
245. 砂丘
このサイケデリックな開放感とダラダラ感が、いかにも70年。全体のバランスなどまったく考えていない構成がよろしい。 [DVD(字幕)] 5点(2012-10-28 23:03:44) |
246. ラ・ヴァレ
《ネタバレ》 設定と雰囲気からは、もっとぶっ飛ぶ展開になるのかと思っていたのですが、意外に大人しく、適度にダラダラしたまま終わってしまいました。そういえば、肝心のフロイドの音楽も、ほとんど使われていなかったなあ。 [DVD(字幕)] 5点(2012-10-28 20:52:44) |
247. ロッキー2
演出の方向性は1に酷似しており、新鮮味はあまりないのだが、後日譚として1に続いても違和感のない出来には仕上がっている。主人公をあくまでもぱっとしないゴロツキの延長から大きく外していないのが良い。3以降はただのヒーローになっちゃったもんな。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-08-15 19:54:54) |
248. 狼よ落日を斬れ
これだけ魅力的なキャスティングでありながら、どうも生かされてないんだよなあ。各登場人物がエピソードごとにその立場にはめ込まれているだけで、どういう思考や発想でその行動をとっているのか、というところまでのつくり込みがないのです。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-04-27 23:42:42) |
249. ナッシュビル
《ネタバレ》 そもそも話をまとめようという意図が感じられないのだが、その適度な拡散感あるいはダラダラ感(ほめ言葉)、さらには全部を何としても入れ込もうという情熱と執念が、製作時代の空気とも相まって逆にいいところなのかも。 [DVD(字幕)] 5点(2012-04-07 01:07:49) |
250. 宮本武蔵(1973)
全体の作りがえらく適当で大味で、武蔵の武芸者としての凄味も伝わってこなければ、かといって人間的に新たな何かを掘り出して描写しているわけでもないんだなあ。脇役の人たちも、その場その場で使い回されれているだけで、筋書の中で効果的に機能しているとは言い難いです。田宮二郎の存在感にかなり救われていると思います。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-03-05 01:53:32) |
251. ビッグ・ウェンズデー
サーフィンとベトナム戦争に寄りかかって、肝心の青春描写ができていなかったような気がします。各人のたどる軌跡が浅すぎます。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-11-28 00:19:07) |
252. ひとごろし
主人公が武士のくせして陰湿で卑怯な方法を延々と繰り返すというのは新鮮味があったが、結局はそれの繰り返しというか、アイディア一発で終わってしまった気がする。そういうアホな設定だからこそ、周辺人物の背景はきちんと作り込んでほしかったと思うのだが。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2011-10-16 03:48:50) |
253. ロンゲスト・ヤード(1974)
せっかく刑務所でのフットボールという設定なのだから、囚人組の方にもっと癖のあるキャラを揃えてほしかったんだけどな。その辺がはっきりしないので、ほかのスポ根ものと同じような感じになってしまっています。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-09-10 01:55:45) |
254. 絶唱(1975)
《ネタバレ》 ベタな作品はそれはそれで好きなのだが、この場合は、ベタ以外の要素があまりにもなさすぎるのが痛い。なので、途中で友和が分かりやすく姿を消すところとか、百恵が倒れてから延々引っ張るところとか、どうもネタ切れに見えてしまうのです。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2011-06-23 04:12:10) |
255. アガサ/愛の失踪事件
レッドグレーヴのアガサというのが何とも凛としてて気品があって、それを見ているだけでも気持ち良いのですが・・・肝心の筋自体が、何が言いたいのかよく分かりませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-04-30 22:45:25) |
256. ナイル殺人事件(1978)
《ネタバレ》 トリックが無茶すぎる上に、死体は3人もいらなかったんじゃないだろうか。また、密閉空間の限られた中での動きに面白みがあるのに、船と関係しない導入部が長いと思う。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-01-25 23:23:32) |
257. ハロルドとモード 少年は虹を渡る
《ネタバレ》 少年の自殺妄想描写(?)があまりにも唐突で浮いていて、中身に入り込めませんでした。霊柩車を乗り回すという使い方も、演出としてかなり乱暴なのでは・・・。ロマンスが開始する過程も、必然性があまり感じられません。 [映画館(字幕)] 5点(2010-11-04 00:21:33) |
258. もう頬づえはつかない
《ネタバレ》 結局これって、主人公のだらだらした生活と数名の行ったり来たりの会話を延々と最後まで見せられているだけのような・・・。意味があるのはラスト5分だけですね。それに至るプロセスをきちんと示してくれないと、どこにでもあるような光景を改めてそのまんま再現されても、興味を感じることはできません。 [DVD(邦画)] 5点(2010-08-19 00:38:10) |
259. 金環蝕(1975)
宇野重吉の存在感がありすぎて、ほかの人たちがみんな食われてしまってますね。仲代達矢や三國連太郎でさえもあまり光っていなかったのが意外。キャストの面々はみんな巧い人たちではあるので、見ていて退屈ではなかったのですが、描写の対象が拡散していてテーマは最後まではっきりしませんでした。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2010-08-07 00:14:52) |
260. 十八歳、海へ
《ネタバレ》 まさしく、主人公2人が思いつきだけの発言と行動で最後まで全部行ってしまうというだけの作品。しかし、そのコンセプトだけで最後まで押し通してしまった監督の執念は逆に凄い。しかし、永島敏行も森下愛子も、小林薫でさえ、この頃は揃って演技が上手くないのにはびっくり。辛うじて見られるのは島村佳江。 [DVD(邦画)] 5点(2010-07-05 00:53:31) |