241. 野菊の如き君なりき(1955)
「おばさん、あたしもう死んだ方がいい。」そう静かに死の床で話す民やの姿に、私は涙がとまりませんでした。 10点(2003-12-31 16:42:15) |
242. 永遠の人
《ネタバレ》 木下恵介監督作品には当たりはずれがあるように思うが、この作品は大当たり。恋人のいる小作人の娘高峰秀子に横恋慕した地主の息子仲代達也が、彼女を強引に自分の女房にしてしまう。女はそれを恨んで夫を憎み、憎みつづける。娘の元恋人佐田啓二は別の女をめとるが、かつての恋人を忘れられないのか、彼女に愛を向けることはなく、離婚してしまう。被害者的なこの元恋人2人が、それぞれ他人に残酷な仕打ちをしながらその非に気づかず、かたくなな心を捨てようとはしない。この作品はその様をじっくり描いていく。その心理描写がこの映画の魅力だろう。この映画が初出演となった田村正和も、母親の愛薄き少年のさびしさをうまく演じている。なお、映画のラストは、憎しみも解け、その後の平穏な生活を暗示する救いのあるものとなっている。 10点(2003-12-31 16:31:52)(良:1票) |
243. カサブランカ
《ネタバレ》 尊敬はしているが必ずしも愛してはいない夫と逃亡する途上で、かつての恋人リックと再会するバーグマン。その驚きと悲しみと愛情とがない混ざった微妙な表情は、見るものの心を揺さぶらずにはいられない。相手役リックを演ずるボガードは決してうまくはないが、しかし彼の持つ雰囲気、存在感がこの映画に見事にはまっていると思う。他の方も指摘されているように、この映画はメロドラマであるが、製作されてから60年以上たつのに色あせていない。 9点(2003-12-31 15:59:41) |
244. ユージュアル・サスペクツ
《ネタバレ》 どんでん返しがあるとのことで、期待して見たものの...。最初から「怪しくない」男が一人いて、「あっ、こいつね。」とストーリーが読めてしまう凡庸な映画。全体の雰囲気もB~C級の出来。 3点(2003-12-31 15:49:49) |
245. 回路
全然恐くない。ただ、だらだらと、だらだらと画面が移っていく。カタツムリがはうところを2時間観察していた方がずっと楽しい。金払ったからしかたなく我慢して最後までみた。おれの2時間を返してくれ~。 0点(2003-12-30 11:02:28) |
246. リリイ・シュシュのすべて
青少年が出会うかもしれない「いじめ」などなどの題材を散りばめた作品だが、ただそれだけで、登場人物たちの苦悩を描くことには失敗している。 3点(2003-12-30 10:57:45) |
247. スパイ・ゲーム(2001)
《ネタバレ》 定年退職の日を迎えたCIA局員が、かつての部下を救うため組織(CIA)に一杯食わせる話。それはありえないだろうというストーリーではあったが、単純なエンターテイメント作品としては許容範囲か。 6点(2003-12-30 10:51:11) |
248. ダークネス(2002)
《ネタバレ》 みなさんの評価はいまひとつですね。最初のほうで、子供部屋で男の子がひとり遊ぶシーンがありましたね。ひとりでにころがる鉛筆、ベッドの下でうごめく暗闇など、シャイニングを彷彿とさせるような出だしでこれは期待できると思いましたが、そのあとのストーリーに盛り上がりが欠け、残念な仕上がりになりました。しかし、個々のシーンではけっこう恐いところも少なくなく、私は楽しめました。 6点(2003-12-29 16:06:38) |
249. アザーズ
子供の病気のために、分厚いカーテンを閉めきって、昼でも暗いお屋敷と、「いかにも」の設定。まんなかくらいでオチも分かってしまったし、ぜんぜん怖くなかった。ところで、いつも薄ら笑いを浮かべているような表情のニコールキッドマンは恐怖ものには合わないと思う。 3点(2003-12-29 16:01:38) |
250. サイン
シックスセンスが面白かったので、この映画もと期待して見に行ったものの、大はずれ。ドラマとしても恐怖ものとしても○○としても中途半端でいいとこなし。 3点(2003-12-29 15:57:45) |
251. 座頭市(1989)
《ネタバレ》 宿屋に泊まる市を殺しに行った浪人 緒方拳が、何も気がつかぬ風の市の背後に立って刀を抜いたものの、その市の姿にどうしても切る気にはなれずにそっと刀を収める。じーんとくるシーンではありませんか。剣を振り回すところを見せず、音や天井に突き刺さる刃、刀を収めるカットなどで、剣豪による一瞬の早業を見せるシーン。子供達が無心に遊ぶシーンや群衆のさりげない表情など、監督勝新太郎でなければ撮れないカットが満載の映画である。麻薬問題などで晩年を棒に振ってしまったが、私生活はともかく、俳優、監督としては日本の中で彼にかわるものはいないと思う。 9点(2003-12-29 15:52:51) |
252. たそがれ清兵衛
果たし合い?! 上意討ちでしょう、上意討ち。たるいストーリーとたるい剣劇シーン。山田監督には時代劇は無理なのか、それともお年のせいか、いずれにせよ、もう新しいことに挑戦してはいけませんね。宮沢りえは悪くなかったが、しかし演技で観客を引き付けるというようなシナリオではなかった。 3点(2003-12-29 15:42:04) |
253. ガタカ
ストーリーは荒唐無稽です。なのに、主人公のあこがれがよく伝わってきます。 8点(2003-12-29 15:33:20) |
254. ロレンツォのオイル/命の詩
私にも同じくらいの年頃の子供がおり、ロレンツォが苦しむさまを見て、胸が切り裂かれるような思いを味わいました。子供を持つ方、必見です。 9点(2003-12-29 15:15:01) |
255. マトリックス
《ネタバレ》 最初に見たときはアクションシーンばかりに目が行き、ドラマとしてはたいして面白いとは思わなかった。しかし、この世界はコンピュータが生み出した幻想に過ぎないというコンセプトがどうにも気になって再見したとき、ネオが真実へたどり着く道程が実にスリルに溢れたものに変じた。 8点(2003-12-29 15:11:52) |
256. 浮雲(1955)
高峰秀子は本当につらそうに泣く。同情をかうためやストレス発散、感情失禁といった涙ではなく、また悲しいからでもなく、つらさのあまり崩れるようにして泣く。 10点(2003-12-27 23:19:45) |
257. ルパン三世 カリオストロの城
宮崎駿って、本当にこういう中学生くらいの少女が好きなんですね。 8点(2003-12-27 23:09:35) |
258. 太陽の王子 ホルスの大冒険
《ネタバレ》 ヒロインのヒルダがいい。悪の側の存在で、ホルス達を陥れるが、吹雪の中で子供達を救った後、雪狼の攻撃に身をまかせて果てていく姿にジーンとくる。彼女がいなければ単なる善と悪の戦いという平板なアニメになってしまっただろう。 8点(2003-12-27 23:08:05) |
259. 魔女の宅急便(1989)
退屈。何が面白いのか分からない。宮崎アニメによく出てくるタイプの少女が主人公なので、それがお好きな人はどうぞ。 3点(2003-12-27 23:03:02) |
260. となりのトトロ
昭和30年代の初めまでは、確かにこんな風景、こんな生活が東京近郊にもあったように思う。たまらなく懐かしい。 9点(2003-12-27 23:00:33) |