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枕流さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 496
性別 男性
年齢 42歳
自己紹介 皆様のレビュー、いつも参考にさせていただいております。私のレビューも参考になれば幸いです。

2012年以降忙しくなったので、レビューを一言にしています(上半期分は6月末にまとめて投稿)。参考にしにくいかもしれませんが、あしからずご了承ください。採点基準は以前と同様です。

私の連絡先はこちら⇒えむいーあーる75jp[あっとまーく]yahoo.co.jp

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241.  かもめ食堂 《ネタバレ》 
日本刀を片手にかもめ食堂へ単身乗り込む俺。 「ちょっといいか!おい!そこの豚身!このオタク野郎め!お前もだ!動くんじゃねえぞ。フィンランドでとんだ世迷事を抜かしてるロハス女どもがいるっちゅうから、遥々日本から年休取って来てやったのさ。言っとくけど、お前らのせいで今年の正月は、もう休み取れなくて実家に帰れねえんだからな!そこんとこ、よろしく頼むぜ!耳かっぽじって聴いてくれ! だいたい何なんだよ、この仲良しクラブはよぉ!お前ら、商売する気あんのかよ!こんな商売やってて、絶対、客来ねぇだろ!何かラストたくさん来てたけど、あれは絶対演出だろうが! そもそもどうやって生活立ててんだよ、お前ら!もともと金持ちか(泣)!?ならいいけどさぁ・・・って、こっちゃ良くねぇんだよ!うちの純真な彼女がこの映画を観て、海外でカフェやりたいって言い出したら、どうしてくれんだよ!?夢見がちな日本人女性の心をもてあそぶのはいい加減にしてくれよ!ちゃんと、こういうビジネスモデルじゃダメでしたって展開にしてくれなきゃ困っちまうだろうが! しかもお前らわがまま過ぎんだよ!特にサチエ!『やりたくないことはやりません』みたいなこと抜かしてるじゃねぇか!おぅ、おぅ!俺だってなぁ、好きで仕事やってんじゃねぇんだよ!みんな、そうなんだよ!でもな、みんな『家族に美味い飯を食わせてやりたい!』とか『お客様の笑顔が見たい!』とかいう理由を、何とか見つけ出して、もしくはでっち上げて頑張ってんだろうが!それによって、『日本の競争力』が保たれて、お前らは金持ちなんだろうが(憶測)!フリーライドは許さねぇぞ!せめて『努力が美徳』だっていう日本の競争力維持に必要な命題くらいは肯定してくれよ!頼むよ!みんながお前らみたいに自分探しし出したら、日本はこれからどうなっちまうんだよ!そして、俺はこれから何を信じて生きてけば良いんだよぅ(号泣)。」 その後・・・。その場に泣き崩れた俺は、速やかにサチエに関節を決められ、マサコに猿轡を噛まされ、ミドリに店の裏へと引きずられて行った。そう、「かもめ食堂」は日本人観光客を誘い込む人肉饅頭工場だったのだ・・・。 この映画を好きな方、ほんとネタにしてすいません。すいませんけど、俺アこんな有閑映画、絶対認めねえぞ(笑)!
[DVD(字幕)] 1点(2010-10-11 23:22:48)(笑:1票) (良:1票)
242.  ナイト&デイ 《ネタバレ》 
やっぱりアクション映画はこうでなくちゃ!「細けぇこたぁいいんだよ!」という完全な開き直りで、ひたすら派手なアクションときれいな風景で観客を楽しませてくれる。それにしてもキャメロン・ディアスは老けたなあと感慨に浸る暇もなく、舞台は変わるわ敵は変わるわで大忙しだった。冒頭の飛行機の中のシーンやブルックリンそしてカリブ、アルプス列車での死闘、ザルツブルクからセビーリャまでリアリティを無視して世界を股にかける007ばりの嘘くささが痛快。 キャメロン・ディアスはコメディエンヌの面目躍如だし、意外とトム・クルーズの無敵の勘違い野郎ぶりも悪くなくて、2人の掛け合いに上映中笑いっぱなしだった。Without me! With me!とか名台詞もあるし。トム・クルーズ扮するロイ・ミラーの褒めて伸ばす指導により、ジューンがどんどん強くなっていくのも面白い。 それにしても、西部劇からサスペンス、ラブ・ストーリー、心理もの、そしてこういうアクションコメディまで作れるマンゴールド監督はなかなか多彩な才能を持つお方のようだ。敵はすごい勢いで死んでいくが、見に行って決して嫌な気持ちになることはない快作だ。2人の立場が逆転する爽快なラストも、お約束だが嫌いじゃない。劇場で観てよかった。
[映画館(字幕)] 8点(2010-10-10 20:18:43)(良:3票)
243.  エイリアン3
1や2と比べて、良い意味でも悪い意味でも普通のSF映画になったなあという印象。それほど癖のあるつくりにもなっていないかわり、特に面白いわけでもない。ストーリーもあいまいなままで作り始められたらしく、フィンチャー作品の割には、確かに大して新味がない。どんでん返しというほどのこともない。 でも、エイリアンのもともとの造形が秀逸すぎるので、本作の犬型エイリアンもなかなか楽しめた。通路を天井も床もなく走って追いかけてくるのは、なかなか怖くて手に汗握った。話の規模が小さくなってしまっているし、1や2の完成度を求めるマニアの人には物足りないかもしれないが、普通のSFホラーと思って観れば、悪くない作品だと思った。
[DVD(字幕)] 6点(2010-10-10 19:55:08)
244.  エイリアン2/完全版 《ネタバレ》 
前作の内容を忠実に受け継いだ設定だが、前作が「エイリアンの不気味さ」を前面に押し出したつくりになっていたのに対して、本作は「派手なアクション+強い女」というキャメロン節がモロに炸裂しているのが観ていて微笑ましい。 「母子の愛」というメインテーマがしっかり据えてあるから、安定感のあるアクション大作に仕上がっている。最終的にニュートを助けに行くのも、お約束といえばお約束だが、なかなか感動的である。ラストの「母対母」のシーンも壮絶で見応えがある。キャメロン監督の嗜好と「エイリアン」という素材がビシッとはまった気持ちの良い作品だった。
[DVD(字幕)] 7点(2010-10-09 11:36:25)
245.  生きるべきか死ぬべきか
キビキビとした展開の小気味のよい傑作コメディ。ルビッチという監督のことは知らなかったが、これからもできるだけ観ていきたい監督だ。 一昔前のコメディというと、展開が鈍かったり、パンチが弱かったりといったところが気になるものだが、この作品は十分現代でも通用すると思う。昔の作品なので、もちろん下ネタなどはないが、シチュエーションや絶妙な言葉のキャッチボールによる笑いのレベルはかなり高く、抜群の安定感を感じた。敵方であるナチスに対する風刺も下品にならない程度で心地がよい。誰が相手であれ、相手を貶めすぎるコメディはオシャレではないが、この程度なら笑えるレベルだ。一方で、笑いの中にも、愛やヒューマニズムといったホロリとさせられる要素もあり、コメディの秀作の王道を行っている。 ただし、amazonでも話題になっているが、字幕は今まで観たDVDの中で最低だった。男が女言葉になっていたり、「中尉」が「中佐」になったり「大尉」になったり。それ以外にもたくさん間違いがあるのだろうが、僕の英語力では聞き取れないので悔しい。字幕を信用しないように努力しながら観たが、最終的にはやはり字幕に頼らざるを得ない悲しさである。それにもかかわらずこの作品は面白いから、皮肉にも拙い字幕がこの作品の偉大さを証明しているとも言えるのかどうか。
[DVD(字幕)] 8点(2010-10-09 09:27:30)(良:1票)
246.  EUREKA ユリイカ 《ネタバレ》 
この映画は長年の課題だった。薦められてもう7年近く経とうか。実際に観てみると予想以上の違和感だった。 端的に言うとこの映画はテロリズム容認の映画だ。ここでいうテロリズムとは不合理と思われる理由で人が殺されたり、暴力を振るわれるのを良しとする思想だ。この視点が徹底されているのは、ある意味で筋が通っているが、明らかに間違っているし、これが認められてはかなわないと思う。 上記の問題点(?)が最も分かりやすいのは、真が直樹を警察署に連れて行くシーンと秋彦を殴り倒すシーンだろう。まず、直樹を警察署に連れて行くシーンだが、真の直樹に対する思い入れがすごい。全然彼を責めない。人質経験のあるものはかなりの確率で人殺しになるということが前提になっており、そうなっても仕方が無いかのような映し方だ。真の知り合いの圭子さんも直樹に殺されたというのに。これは最早驚異の世界である。少なくとも僕は自分の知り合いを殺した人に触れたくないし、関わりたくない。死刑になるかならないかに関わらず、早くつかまって欲しいと思う。それ相応の罰を受けて欲しいと思う。 2番目は真の秋彦に対する仕打ちだ。真は秋彦を殴り倒し、バスから降りることを強制する。真の言い分には分かるところも確かにある。しかし、話し合いも無しに、彼は秋彦を殴り倒す。この描き方に価値観はないと人は言うかもしれない。しかし、この映画は明らかに真を好意的に描いていることは誰も否定できまい。彼の間違いは映画内で否定されるべきだし、それが無いのであれば、その行為が肯定されたと見なしてもおかしくは無いだろう。直樹と秋彦のどちらが一般市民に与える害が大きいかを考えると、これは怖ろしいことだ。 要は、私が言いたいのは、この映画は結果的に「暴力」を容認しているということだ。金を取ろうとする親戚は悪いが、純粋な思いで人を殺すのはかまわない。そういう極めて短絡的な心情論が先行した映画なのである。結果ではなく過程を重視しすぎた結果がこれだ。「被害者の癒し」とか「いたわりの眼差し」とかはそんなに重要なことじゃない。人間の責任はまずは結果にあり、そこから必要であれば過程を問うべきだと僕は思う。 最終的に映画が長いとか長くないとかはどうでもよい。「面白くない」わけじゃない。「許せない」から僕は0点をつけるのだ。
[DVD(邦画)] 0点(2010-10-02 21:17:26)(良:3票)
247.  ゾディアック(2007) 《ネタバレ》 
結局、真犯人が逮捕されないことは知っていたが、それでも最後までワクワクしながら観られたのは、監督の手腕とキャストの演技力によるところだと思う。花守湖さんが書かれているように、この映画は事件そのものを見るべきなのではなく、「時の流れ」にこそ意味がある。「ゾディアック事件」に対する皆の心の動き。執念、あきらめ、忘却。それらの対比がこの映画を面白く見せているのだろう。長尺にもかかわらず退屈はしない映画だった。
[DVD(字幕)] 6点(2010-09-26 22:26:03)
248.  十三人の刺客(2010) 《ネタバレ》 
アクションが長すぎる。途中で飽きた。血みどろで凄惨なアクションを撮りたいのは分かった。でも、やっぱりその長さには限度があると思う。十三人も人がいて、それぞれの死に様を描こうとするから無理が生じている。しかも皆死に様は大して変わらない。多数に取り囲まれて、切り刻まれて、泥の中を這いずり回って死ぬだけだ。正直言って退屈である。更には、「七人の侍」の菊千代とかぶる伊勢谷友介に至っては死んだはずなのに生きていたりするから、尚更違和感が生じる。 そもそもこの映画がチャンバラの様式美を追求しているのかリアリティを追求しているのかが全くわからなかった。同じ刀で何人も切れるかと思えば、多くの刀を使いながら人を切っていく場面もある。どっちかに統一していないから、描写が中途半端になっている。 また、伊勢谷友介扮する山男が出てくる必要性もわからない。話の焦点があいまいになっただけという印象だ。劇場ではけっこう笑いが取れていたので、コメディ担当としては一定の役割を演じられていたのかもしれないが、そもそもこの映画にそれが必要だったとは思えない。「万民のため」vs「主君のため」の二元論の戦いに一石を投じるのは悪くないが、そもそもの彼のポリシーがはっきりしない(単なる陳腐な「アンチ武士」「しがらみからの自由さ」だけでは存在の必要性が弱すぎる)ので、いまいち彼に共感することができなかった。 前半は決して悪くなかった。特に役所広司が両腕両脚を切り落とされた女を前に笑うシーンなどは出色だと感じた。怒り、もしくはそこから来る何かしらの衝動に駆られて笑うという体験は僕もよくある。彼の演技が本作で最も優れていたと思う。松方弘樹の円熟した台詞回し、太刀捌きにも惚れた。しかし、総合して観ると「七人の侍」をはじめとした「従来の」時代劇の価値観から一歩も踏み出せていない本作には特に製作される意義が見つからない。個人的には、襲撃が失敗に終わり、最後に半兵衛が斉韶を斬るという筋立てが理想ではなかったかと思う。 いくらチャンバラを凄惨に描こうとも、それだけでは時代劇に新しい視座を導入したことにはならないであろう。「駅馬車」から「荒野の用心棒」、「ダンス・ウィズ・ウルブズ」更に「ブロークバック・マウンテン」に到達したアメリカ西部劇に対して日本の時代劇はこれでいいのか。むしろ昔の時代劇のほうが殺陣の迫力は伝わる。
[映画館(邦画)] 4点(2010-09-26 22:17:47)(良:6票)
249.  砂の器 《ネタバレ》 
うーん、長い。クドい。眠い。らい病差別とか親子の絆とか英良のドラマチックな人生とか、色々と言いたかった事を最後の「宿命」演奏シーンに託したんだろうが、いくらなんでも長すぎる。映画はやっぱり会話があってこそだと思うので、無言劇で振り返られても正直ピンと来ない。 また、序盤のシャツの裁断のくだりはご都合主義過ぎる。偶然、それを新聞記者が見ていて、それを刑事が読んでってあんまりだろう。しかも、記事では紙吹雪となっていたのに、それがシャツだと分かるとかはいくらなんでも・・・。そもそもあんな大事な証拠品を人目のある列車からばらまくかね、普通。その後、都合よく理恵子が流産で死ぬのも偶然過ぎて良くない。 でも、一番の違和感は殺人の動機。そりゃ確かに素性がばれたら政治家の娘との縁談はご破算になるかもしれんが、父親と会うだけ会って、素性は隠そうと思えば隠せる。三木謙一もそこは協力してくれるだろうし。恩人を殺すことに対するハードルが低すぎる。英良が性格に問題を抱えているならその説明も欲しいところ。 前半の全国各地への出張捜査のくだりは、とっても面白かっただけに最後の失速は残念でならない。「宿命」はいい曲だとは思ったけど、コンサートじゃなくて「映画」を観たかったんだよなあ。
[DVD(邦画)] 5点(2010-09-26 00:56:42)
250.  エイリアン/ディレクターズ・カット 《ネタバレ》 
ど派手なアクションや露骨なこわがらせシーンはないのだが、宇宙船の薄暗い船内が持つ恐怖感が効果的に利用されていて、見ている間中どきどきしていた。船内の大量の配管やスイッチ、噴き出す蒸気等の小道具の使い方も上手。SFもホラーも苦手なのだが、さすが名作といわれるだけあって、この映画は無事最後まで観られた。 逆に終盤にはちょっとエイリアンのことを好きになっていたり。丸くなって救命船に隠れている様は可愛かった。また「2」で会いましょう!
[DVD(字幕)] 7点(2010-09-25 22:01:23)
251.  悪人 《ネタバレ》 
原作既読だから7点だが、未読なら6点以下になる。この映画の一番の欠点は原作の「分かりにくさ」を排除しすぎた点だ。原作では祐一はもっと「分かりにくい」人間だ。自分を捨てた母親との葛藤やうまく女性との関係を築くことができない性格が原作ではもっと描かれており、それがラストにつながっていく。「俺はそんな人間じゃない」という彼の言葉が生きてくる。更に言うと、原作には最後に祐一の独白があり、それもまた誰が「悪人」なのかということを考える上で興味深い内容になっていた。 この映画では誰が「悪人」かが比較的「分かりやすく」描かれている。露骨ではないが、誘導的な部分もある。「パレード」もそうだが、吉田修一の作品の魅力は「突き放し」にあると思う。それが十分に描かれていないのは残念だ。原作のように人間の持つ善と悪を冷静に浮かび上がらせることができなかった。久石譲の抒情的な旋律も少しオーバーで、上記の視点から見ると、逆効果になっている印象を受けた。 ただし、140分という比較的長尺の作品でありながら、全く長いと感じなかったのは監督の巧みなカット割と俳優陣の熱演によるものだろう。主役二人の頑張りも清新で良いし、脇役も味が出ていた。全員の演技が良かったと言い切れる映画は珍しい。方言についても、福岡出身の僕からすれば、特に不自然ではなかったように思う。 総合すると、原作を視覚的に「補強する」映画としては素晴らしいが、果たしてそれで良いのか?という疑問も残る映画。惜しい作品だ。
[映画館(邦画)] 7点(2010-09-20 23:12:06)(良:1票)
252.  スターシップ・トゥルーパーズ
レビュワーさん方のレビューを見ればわかるとおり、色んな楽しみ方ができる映画です。僕は頭をからっぽにして観ます。気持ちがいいです。
[DVD(字幕)] 8点(2010-09-20 22:48:48)
253.  ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い
日本公開に向けて署名までしたのに、居住地域では公開の予定がなく、危うく観られないところだった。上京の際に鑑賞。鑑賞中はただもうひたすら笑っていた。署名した甲斐があった! 結婚式を翌々日に控え、バチェラー・パーティーで泥酔してしまった4人の男たちだが、翌朝気づくと新郎がいない。酔っ払って誰も昨夜の記憶をなくしている中、必死に新郎を探す3人だが、酔っている間にかなり無茶をやらかしたようで、次から次にトラブルが舞い降りてくる。 登場人物3名(新郎を除いて)のキャラがあまりにも立ちまくっている。一緒にいさせて面白い絶妙のキャラ設定と言えるだろう。モテる色男、マジメな男、ちょっと精神的にぶっ飛んだ男。なかなかすぐ仲良しにはなれそうにない3人だ。この凸凹トリオが新郎を翌朝以降必死に探すのだが、探している最中の3人のやり取りが傑作である。会話の噛み合わなさ、気持ちのすれ違いがたまらなく可笑しい。 加えて、イベントもてんこ盛りだ。僕は予告編を観てしまっていたのだが、予告編は観ずに観た方が良いだろう。まさにあっと驚く展開の連続。ラストも爽快で、シモネタが大丈夫なら(そんなに多くはないが含まれる)、絶対に観たほうがいい映画だ。最近観たコメディでは「ホット・ファズ」に次いで面白かった!
[映画館(字幕)] 8点(2010-09-20 22:39:55)(良:1票)
254.  ブルーノ
僕がサシャ・バロン・コーエンの映画を好きなのは、彼が僕の考える「笑いの極北」に到達しているからだ。だから、前作の「ボラット」も今回の「ブルーノ」も映画のつくりとしてはまずい部分があり、完全に成功してはいないネタが含まれていても、少し甘めの点数をつけている。人種・性的嗜好・宗教等、極めてデリケートな問題にも体を張って突っ込んでいく彼の意気込みは買わざるを得ない。 人は誰しも自分の拠り所にしている部分がある。例えばそれはキリスト教だったり、民族運動だったり、恋人に対する愛だったり、既存の制度(家父長制とか一夫一婦制とか)だったりする。そこに他人が干渉することを人は嫌う。特にその拠り所に疑義が差し挟まれるような体験は絶対にしたくないはずだ。それは彼らの今までの人生における一つ一つの行動や感情の正当性が突き崩されることを意味するからだ。 「同性愛では子供が生まれません。だから同性愛は神に背く行為です」という議論が通じる人もいれば通じない人もいる。子供が生まれるのが「正しい」性愛である理由は何か?そもそも神は実在するのか?と問い詰めれば、そこに具体的な証拠は何も出てこない(出せない)。最終的には生理的に受け付ける・受け付けないという話になるし、それは人によって異なり、時代とともに変わっていく。彼の映画はその深刻な議論に笑いにくるまれた一石を投じて、嫌がる僕らに現実やその矛盾を直視させるから好きなのだ。生理的な嫌悪感を感じさせるレベルにまで踏み込んで、僕らに「常識」を疑わせるのである。 現代の日本では、比較的人々の宗教心が薄いため、深刻な宗教問題は発生していないが、例えば嫌中・嫌韓感情や天皇の存在といった事柄については、人によって大きく考え方が異なり、よく爆発の火種となっている気がする。彼が日本に来たら、まず何をやらかしてくれるだろうか?そして、僕はその問題提起にアレルギーを起こさず、冷静にその問題を直視できるだろうか?見苦しい態度を取らないように、もっと自分や他人や社会を疑いながら生きていきたい。首尾一貫した考えを追求していきたい。
[DVD(字幕)] 7点(2010-09-19 14:47:56)
255.  特攻野郎Aチーム THE MOVIE 《ネタバレ》 
輸送機から戦車で湖に着水!って聞いて「ちょwww」ってならない人には向かない映画だと思う。僕はなるタイプだから結構楽しめた。序盤からご都合主義で無駄にテンションが高いハリウッドアクションが怒涛の勢いで畳み掛けてくる。大体、場所が「メキシコのどこか」っていうアバウトさからしてシビれる。なんとなくメキシコっぽいところで、敵役がスペイン語しゃべってればそれは最早メキシコなのだ。で、メキシコは汚職とバイオレンスでできてる国なのだ。こういう大雑把な考え方でも全然ついていける映画もたまには悪くない。 あとは、主役4人の魅力が最高。フェイスやBAの「成長」を裏テーマに据えているのも悪くない。個人的には成長しないマードックが大好きなのだが。 それだけに、終盤の失速が惜しい!コンテナがガンガン落ちてくるのは、それなりの迫力だが、同時にCGが丸わかりでちょっと気持ちが萎えた。リンチも馬鹿すぎるしなあ。頭を使わないもっとはじけたラストがよかったのに。
[映画館(字幕)] 6点(2010-09-06 22:52:12)(良:1票)
256.  ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女
よくあるミステリーものの範疇を出ない作品。リスベットという女性のキャラクターはそれなりに面白いのだが、全体的に演出が地味で、物足りない印象だった。ナチスだの性的虐待だの、陰影の濃い、どす黒いストーリー展開は比較的好みだが、主演二人や脇役にぐっと惹きつけられるものがないのが残念。特にラストでリスベットが普通の女っぽい格好をしていたのにはがっかりした。それじゃ全然かっこよくないじゃん。
[DVD(字幕)] 5点(2010-09-06 22:42:01)(良:1票)
257.  天井桟敷の人々 《ネタバレ》 
映画館で再映された際に鑑賞。  期待が大きかっただけに、少しがっかりした。まずは、やはりガランス役のアルレッティがそれほど美しくないこと。いや、美しいのだが、少なくとも若くはない。情熱と自由奔放さを表現しきれていない。また、恋とはそういうものかもしれないけれど、彼女の生き方にもあまり共感できない。「自由を貴ぶ」と言いながらも、第一部の終わりでは、誇らしげに伯爵の名刺をちらつかせ、案の定囲われ者になってしまっている。裁判で争ってでも身の潔白を証明すべきで、結局、彼女の主義主張もその程度かと思っちゃった。  また、どうしても尺が長すぎる。役者陣の熱演で、あまり長くは感じなかったけど、もっと登場人物を削って、言いたいことをまとめられそうな感じもした。ただし、演劇に対する役者の思いを撮りたかったのだろうから、ある程度長くなるのは仕方ないのかもしれないが。  一方で、役者陣の演技にかけるエネルギーとセットやエキストラの大がかりさにはびっくりした。特にルメートル役の俳優の演技はすごかったし、バティストのパントマイムも情感たっぷりで胸を打たれた。また、ラストシーンも忘れられない。最初のシーンと呼応しているんだろうけど、僕は漱石の小説「それから」のラストと印象がかぶった。あてもなくガランスを探しに行くという行為が、バティストのこれからの人生の不確かさを暗示していて、何ともいえない気持ちになった。そもそもナタリーと結婚したのが間違いだったわけで、個人的に「自分も妥協してはいけない。本当の愛を貫くことを追求しなければ」と思った。
[映画館(字幕)] 6点(2010-08-29 20:07:54)
258.  トイ・ストーリー3 《ネタバレ》 
すさまじい完成度のアニメ映画。子供が笑い、大人が泣くポイントをきちんと押さえていながら、カッチリ作りこんだという優等生的な嫌らしさを全く感じさせない。3にしてシリーズ最高傑作が生まれた。  本作は、テーマを「仲間の大切さと持ち主への忠誠心」の分かりやすい一点に絞り込み、それに勧善懲悪の要素を加えるという非常にシンプルな構成になっている。この明快さのおかげで、限られた時間の中で、うまく遊びの要素も取り入れることが可能になっている。個性豊かな玩具達のキャラクターが制限時間内で遺憾なく描けている。1と比べるとウッディもバズも成長したなぁ(バズは一時退行するが(笑))と感じさせるシーンも多く、成長物語としても秀逸だ。  ちなみに3Dで鑑賞。特にこのアニメは遠近感がはっきりしているシーンが多いので、3D向きだと感じる。また、吹替で観たのもよかった。せりふが多いし早口なので、字幕では追いきれなかっただろう。  同じアニメ映画でも、日本では作れないジャンルの作品だと感じた。日本のアニメは、全般的にもっと複雑で陰影の濃い世界をシリアスに写すのが得意だが、ディズニー(ピクサー)はその真逆を行く。分かりやすいテーマに、絶妙なユーモアや擬人化により笑いのスパイスを振りかけて、観た後に素直に笑える映画に仕上げてくる。僕はどちらかというとこういうアニメが好きだ。アニメはやっぱりこうじゃないと!
[映画館(吹替)] 9点(2010-08-29 19:35:38)(良:1票)
259.  カラフル(2010)
もう少し大人向けの映画かと思ったけど、かなり子供向けだった。「生き直す」というテーマは悪くないが、作品のバックボーンとなるべき死生観が軽すぎる。そもそも生きる意味なんて、あるのかどうか不明だが、そこにもっと踏み込んだ内容にして欲しかった。   ネタバレしないために簡単に言うと、よくある安易な方向に流れてしまった映画だと感じる。難しいテーマを適切に軟着陸させたとは感じるが、正直物足りない。人生をそんなに簡単にポジティブに捉えられれば苦労しない。   ただし、良い意味でも「軽い」映画なので、中学校の道徳の時間などで放映するには良い映画だと思った。人にはそれぞれいろんな事情があるということ、それはそれとして気の持ちようで楽しく生きていけるということ、不必要に悩まなくていいということ、友達は大切だということ。陳腐だがどれも大切なメッセージだと思う。真剣に死を考えている中学生がこの映画で救われるとは到底思えないが、肩の力を抜いて観れば、じんとくるものもあった。   最後に。意外にも声優としては、アッキーナがベストという衝撃。
[映画館(邦画)] 6点(2010-08-28 17:12:36)(良:1票)
260.  コララインとボタンの魔女 《ネタバレ》 
近年のティム・バートン作品には失望していただけに、この映画がよい出来だったのはなおさらうれしく思えた。「ナイトメア」や「コープスブライド」などの傑作の系譜をきっちり引き継ぎ、魅惑的な世界を構築している監督の手腕がすばらしい。 2Dで観たが、映画館で3Dで観るべきだったと後悔した。もちろん2Dで面白くないわけではないが、この世界の中に入り込むためにはやっぱり3Dがよかったな。 ストーリーは他愛も無いが、それは全然マイナスにならない。ただもうこの美しさやグロテスクさに浸れればそれでいい。「バットマン・リターンズ」と並んで、子供には是非見せたい映画だ。
[DVD(字幕)] 8点(2010-08-28 17:08:17)
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