2681. スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス
まずコレを観たときの第一感、「これから続くエピソード1,2,3の三部作は、旧三部作ほど多くを語られることはなさそうだなあ」と。結果的に、大体当たったようです、か、ね。ずいぶん「ツマラン」という声も聞かれましたけど、この、内容の無さに関する限り、「でも“スター・ウォーズ”って、こんなもんでしょ」と言いたくなったりもします(実際、驚くほど内容が無い・・・でも旧三部作だって、どうなのよ)。映像に関しては、まさにCGの集中豪雨ともいうべき、無意味なまでのCG三昧。SF映画の代名詞、スター・ウォーズたるもの、CGで他の映画に引けを取る訳にはいかぬ、とばかりに、「おい、そのシーンのその余白、まだCGを入れる余地があるぞ。何でもいいから何か入れとけ」ってなトコでしょうかね。そういう「自信の無さ」が、また、新シリーズ第一弾らしくて、微笑ましいではないですか。正直、ウットウシイ面もありますけどね。 [ビデオ(字幕)] 7点(2008-12-02 23:21:31) |
2682. 東海道四谷怪談
実に見事。物語の展開がヤミクモに速く、それでいて場面のひとつひとつがしっかりと描かれ、そこには“妖しさ”と“怪しさ”が満開の、強烈な個性がある。しばしば現れる、格子越しの映像が、なんとも後ろめたいようなイヤ~な雰囲気を醸し出す。イエモンがお岩さん殺害をたきつけられ、「毒薬・・・」と呟いた後の、鳥の鳴き声(うるさ過ぎるんだ、これが)、背景の夕焼け空(赤過ぎるんだ、これが)。見せたいもの、聴かせたいものについては、多少大げさだろうと何だろうと、容赦なく我々にぶつけてくる。まさに態度に揺らぎが無い、がははは。あるいは、どうみてもユーレイにしか見えないお岩さんに「お元気そうなお姿を見て安心しました」などと言う理不尽さ(笑)。これが実に不気味。一方には『女優霊』のごとき、誰にも気づいてもらえないユーレイの姿も(?)。不気味さ、理不尽さ、哀愁、すなわち“妖しさ”。そして、アトラクション的お化け屋敷ムービーとしてのショック描写も充実。いや、見事でした。 [CS・衛星(邦画)] 9点(2008-12-02 22:58:57)(良:2票) |
2683. 華氏911
何でもこの映画、カンヌ映画祭に出品されて「なかなかよく調べたで賞」を受賞したらしい。正直、この映画の内容については、どう考えていいのか、あるいはどう感じていいのかすら、よくわからないところがある。いわゆる軍産複合体などのお馴染みのネタについての、ドキュメンタリーという体裁ではあるけど、その中には“破線のマリス”が充満している。そんなこんなの結果、民主党小浜氏の勝利により、問題続出のブッシュ政権は、世界恐慌というあまりにもクサい最後っ屁を残して、今、ついに終わろうとしている。では今後状況な今よりマシになるのか?それはわからない。アメリカという国の歴史は、他国を蹂躙し不平等条約を押しつけ遮二無二覇権を目指してきた歴史であろう。それは手を変え品を変え、今でも続いている(もちろん自国に有利なように働きかけるのは、どこの国でも同じだけど……それ「自体」を商売にしてしまっているのが、アメリカではないか)。そういう観点からすれば、所詮この映画で主張されてることって、我々から見れば、正義vs悪の対立でも何でもなく、ただの「対岸の国の中での、ケンカ」に過ぎない。アメリカはいつまで経ってもアメリカだ。……ただし、ただし。やっぱりこの映画、面白いんだ。これだけ見事に「ブッシュ=悪人」というテーマで映像作品を作っちゃう手腕は大したもの、ホトボリの冷めた100年後くらいにこの映画を観た人の中には、「このブッシュって人、オモシロイねえ」とブッシュ・ファンになっちゃう人も続出するのではないだろうか(笑)。そしてまた、この映画は、前半は全速力でブッシュをボロクソけなしつつも、後半は、戦争というものの持つ問題に(意図してか、意図せずにか)踏み込んでいく。だから、観てて、ツライ。本当にツライ。いや、戦争に限ったことではなく、人が人を殺めるという、人間の歴史、人間の将来、そういったものが、重くのしかかってくる。考えすぎか?そうかも知れない。でもやっぱり時々は考えざるを得ない、今この瞬間にも、誰かのもとに何らかの不幸が訪れ続けているのだ。何か手はあるのか?我々に救いはあるのか? 少なくとも、ブッシュの退陣が、その解決には、ならないだろう。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2008-11-30 16:23:42) |
2684. ニューヨーク東8番街の奇跡
空飛ぶ円盤型生命体(?)と人間の交流を描いた映画、と言えば、何だかアホらしいようだけど、丁寧な作りに好感が持てるファンタジー。UFO登場のシーンこそ何だかあっけなく、「もう少しもったいぶった演出があってもよいのでは」と思えるけど、このUFO、特殊効果の丁寧さもあって、違和感を感じさせず、物語に溶け込めます。“地上げ”といういかにも世知辛さの典型みたいなわかりやすい背景。周囲が取り壊されて一軒残ったアパート、という舞台設定も、なかなかリアルなセットによる表現で、惹きつけるものがあります。そこに住む住人が本作の主人公たち。カフェを経営する老夫婦には、実生活でも夫婦のヒューム・クローニンとジェシカ・タンディ、この二人を見るだけでも価値アリ。また、寡黙な元ボクサー(フランク・マクレイ)もユニークで、「そんなヤツおるか!?」と言いたくなるキャラだけど、UFOを治療(?)するために大好きなテレビを“黙って”壊しちゃうあたりなど実にウマい。“見せる”面白さにこだわって、よく計算された丁寧な映画、という感じがします(カフェの看板が落ちるところなんかも、芸が細かい)。……ただし。個人的な好みの問題かもしれませんけど、この映画の、「壊れたモノをUFOが何でも直してくれる」という設定、この“可逆性”が、何だかツマラナイ。一般に映画を観てて面白い(コワい、ツラい、何でもいいけど)と感じるのは、むしろ、不可逆的な変化、取り返しのつかなさ、そういったものなのだけど……・ [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-11-30 15:46:59) |
2685. 原子力潜水艦浮上せず
30分もあれば描けそうな物語を、なんとか引き延ばして一本の映画に仕立て上げたような感じがしてしまう内容。原子力潜水艦が事故により海底に沈んでしまう。そんな緊急事態にもかかわらず、原潜の乗組員たちは妙にノホホンとしており、どーにも緊張感が無い。それは、もうじき救出の手が差し伸べられるという期待からなんだけど、しかしねえ、同僚にたくさんの死傷者が出てるのに、こんな緊張感の無さで、いいのかねえ。中には、映画『ジョーズ』を観て楽しんでいる奴までいる始末(←このシーンはきっと、後で描かれる原潜からの救出劇において、サメの襲撃がある、という予告的伏線なのであろう、と私は妥当にも予想していたのだが、驚いたことに、ハズレであった。くそぅ)。そんな弛緩した空気の中、並行して海上での救出活動も描かれるのだけど、こちらの撮影はなかなか気合が入っており、ちゃんとホントに海上で撮影しているぞ(背景の海が合成映像のスタジオ撮影、などではないのだ)。しかもそこで活動する若い士官のひとり、セリフが少ない割に顔だけはやたらよく登場するのだけど、おお、あんたスーパーマンではないですか(だからと言って彼が青タイツに着替えて原潜を助けにいくわけではない)。そういうキビキビした海上に比べ、海底の救出作業は、実にモッチャリしており、なかなか盛り上がらぬ。ではパニック映画はそういう時、どうやってお話を盛り上げるかというと、ええと、大抵の場合、適当に登場人物に死んでもらうことになる(この点でなかなか基本に忠実な映画でもある)。そんなこんなで、最初はノホホンとしていた原潜内部も、危機また危機で、それなりに危機感が高まっていく、まあ、そんなオハナシ。ついに内部の照明も消え、焦燥感は高まる一方…と言いたいところだけど、おおよそ救出の目処がついた段階になってから照明が消えても「今さら、なあ」というかんじ。こういう演出をもっと早い段階で(いっそ、早すぎるのでは?と思えるほど)やっとかないと、どうも緊張感に欠ける。基本には忠実かもしれないけど、要するに、出し惜しみのし過ぎ、なんだねえ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-11-29 18:42:22) |
2686. スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃
『帝国の逆襲』もそうですけど、3部作の物語を始めなきゃいけない第1作、終わらせなきゃいけない第3作に挟まれ、第2作ってのは、自由度が高い。特に、「ファントム・メナス」の不評だった点もうまくフィードバックされており(=ジャー・ジャーの扱い方)、なかなか楽しめる作品になってます。都会の描写なんかも出てきて、「夜の未来都市」なんてのはSFの定番のシーンのような気もするのですが、スターウォーズでこれを目にすると、妙に新鮮。クライマックスにおける闘技場の場面の、その盛り上がりたるや、エピソード456を含めても、シリーズ屈指のもの。アミダラがんばれ~、とついついナタリー・ポートマンのみに入れ込んで観てしまうのでありました。 [映画館(字幕)] 8点(2008-11-24 11:20:29) |
2687. 武士の一分
ジャニーズとタカラヅカ、禁断のコラボ。ってな感じの主演二人。とくに檀れい(通称ダンちゃん)と言えば、宝塚では歌ダメ踊りダメ演技ダメの超劣等生ながら、持ち前の美貌(のみ)を武器に、月組と星組で娘役トップを張り、その間には(ナゼか)専科にも在籍したという、まあ、そういう女優さんでして、それを念頭において本作を観てしまうと、やっぱりギコチなく見えてしまうのですが、キムタクも例によっていかにもキムタクですから、まあ結構、お似合いという気もいたします。この二人、ちと軽い感じは否めませんけどね。周りを芸達者が固めている分、さらに目立っちゃう。特にキムタク、役柄のわりに「しゃべりすぎ」の印象もあり、台本にも問題があるのかもしれません。が、やはり最後の絶望的な決闘にのぞむ彼の姿には、やっぱりシビレてしまうので、これだけを観ても、彼を起用した甲斐はそれなりにあったかなあ、と。ただ、決闘の場面は、できれば嵐とか豪雨とかのもとでやって欲しかった、と思ってしまうのは、ヘンな映画に毒されすぎかな? [DVD(邦画)] 7点(2008-11-24 11:00:27) |
2688. プライベート・ライアン
うかうかしてる間に劇場に行きそびれて大後悔していたところ、とある機会にとある場所で、プロジェクタで大々的に映写して鑑賞することができたので、まあ良しとするかな、と(詳細はイエナイ)。クライマックスの、あの戦車がのしかかってくるかのようシーン、「コワいスピルバーグが帰ってきた!」と、うれしくてしょうがなかったです(『ジョーズ』で見せたコケオドシ。金属が軋む不気味な音は、まさに『激突!』だ!)。冒頭のノルマンディー上陸は、通常の演出では『地上最大の作戦』を越えられない、とばかり、戦争映画ならぬ“戦場”映画の様相。雨アラレと飛び交う弾丸・砲弾の恐怖。兵士が無力に撃ち倒され肉塊と化す光景のみならず、その横で、持ち主を失い地面に横たわる銃が、敵の銃弾で跳ね上がり不気味なダンスを踊る、その光景によってこそ、戦場の恐怖が感じさせられます。さて物語はと言いますと、『シンドラーのリスト』が、「大勢の命を金銭で買い取って救う話」だったのに対し、こちらはその対極とでもいうべき、「たった一人の兵卒を、何人もが命がけで救おうとする」お話。テーマ自体はとても我々が共感することのできない、理不尽なもの。もともと戦争は矛盾に満ちたものなのだから。同時期の『シン・レッド・ライン』があまり馴染みのない俳優(ごめん)を中心に据えた、その賢明さに対して、こちらの作品は、馴染み深いあのジャガイモ顔を中心に据えてしまったため、フィクション臭さがどうしても強くなってしまうのだけど、その分、登場人物たちのキャラを際立たせた、ヒーロー色の強い娯楽映画にもなっています。その一方では、戦争の矛盾、納得できない使命への苦悩、割り切り。これぞ、『七人の侍』と『乱』を足して、ハリウッド資本をたっぷりまぶした、まさに成金クロサワ映画。こういうのを観たかった(笑)。冒頭の戦闘シーンは、これ以上ありえないほどの激しさだったけど、クライマックスはそれを凌ぐほどの歩兵戦。その前の静かで和やかな光景が印象的(やや冗長な程、たっぷり時間をとっているのが『激突!』のレストハウスのシーンを思い出させる)。そしてついに、最初に述べた、あの壮絶な戦闘へ。観るたびに「あーえらいもん観ちゃった。でもまた観たい」と思わせる、スゴい映画です。 [ビデオ(字幕)] 10点(2008-11-24 08:55:32) |
2689. Z
政治色の強い題材ながら、緊迫感あふれるサスペンスに仕上がっており、フラッシュバックを交えた演出と、後半の追及劇のスリル、まさに第一級のミステリ映画とも言えます。多彩な登場人物のそれぞれが、個性豊かに描かれているのも見逃せません。議員「Z」と、彼を囲む面々、真実を追い求めつつもどこかチャラチャラした記者、告発オヤジ、敵か味方かつかみどころがなくハラハラさせられる予審判事。一方のいわゆる“悪役”側の面々もまた各々が個性的で、これほど多くの登場人物を印象的に、巧みに描き分けた、人物造形のうまさが、娯楽映画としても成功しているポイントですね。前半の政治劇から後半の追及劇、そして最後にその輪が閉じたときに感じるのは、ファシズムへの怒り……ではなくて、“政治”というものの不気味さ、異様さ。Zは確かに生きている、いや亡霊となり姿かたちを変えながら、未来永劫我々を苦しめ続ける。 [CS・衛星(字幕)] 10点(2008-11-24 08:10:49) |
2690. 續・姿三四郎
へなちょこボクシングや、へんてこカラテとの、異種格闘技戦の火花を散らし、ますます妖怪映画(?)への道を突き進む三四郎シリーズ。冒頭の不良外人とのやりとりなど、細かいカットによるコミカルな演出がなかなか楽しかったりします。特に、新弟子の左文字が入門後、徐々に上達していくのを表現する場面での、見事なまでの手抜き、いや違った簡潔さ、これにはつい笑ってしまいました。クライマックスの雪山での死闘、なんでわざわざこんな場所で戦うのか、と言えば、それは「クロサワ映画だから」としか答えようがないのですが、今作の場合、敵役のカラテが、できそこないのカンフーみたいにぎこちなく、観ようによっては「あー、極寒下のロケが過酷過ぎて、体がかじかんでこんなにギクシャクしてるんだなー」とも思えてしまうのですが(笑)。三四郎シリーズ、この先もっと続編が作られてたら、どこまで“壊れて”いったことか、気になりますね。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2008-11-24 07:28:15)(笑:1票) |
2691. ボディガード(1992)
どういう内容かというと、「アメリカのセレブはクソほど金を持ってる代わり、身を守るためにもクソほど金がかかるが、雇ったボディガードをツマミ食いしてみる楽しさもあるんだなこれが」、ってな感じ。ヤですねえ。でまあ、この映画、「マジメなケビン・コスナーが、マジメなボディガード役を、マジメに演じている」という、それはよくわかるんですけども、「で、だからどうなんだろうねえ」、と思ってしまう。彼のカタい表情を見せられ続けても、つまんないんだよねー。もしこの役をハリソン・フォードがやってたら、いくらマジメな役作りをしてもどこかチャラチャラしてて、「何だかウソくせーなー」と思っても、それはそれで、観てて楽しかったりする訳で。はたまたスティーブン・セガールあたりなら、顔は無愛想な代わりに、ムヤミに体のキレが良く(良過ぎ)、「そんなアホな~」と思っても、それはそれで、観てて楽しかったりする訳で。多少のリアリティはあっても、“華”がなければ、やっぱり盛り上がらないのです。この映画は、「アタシもこんなボディガードに守られたいわー」という形で感情移入できるオネーサマ方のための映画ですね。ところで、ふたりがケビン・コスナーとホイットニ・ヒューストンがイチャイチャする場面で、やたら日本刀が映されますが、これって例によって例の如く、ナニの象徴なんですかね。←安直過ぎ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-11-16 18:11:14)(笑:1票) |
2692. スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
アナキンがいよいよダース・ベイダーになるオハナシ。で、それがちゃんと描かれているのかと言うと……いわゆる5WH1のうちWhenとWhereは確かにタイトル前に早くも明らかになるけど(笑)、肝心のWhyが、例によって例のごとく、表面的かつ形式的。ご都合主義で、ふかーい事情などあるワケもなく、それを何とか、ドンドンパチパチ、チャンチャンバラバラと盛り上げて映画をつなぎ、その結果、まあ、ある意味スッキリした作品にはなってます。“スター・ウォーズ”という名に相応しい、宇宙大戦争が展開されるのも、この映画の見どころか。とは言え、これも残念なことに、描写がコマ切れすぎて意外に盛り上がらない。シリーズ中、もっともアホだという評判の(?)『ジェダイの復讐』だって、コマ切れでももっと緊張感が持続していたように思うけど……。そんなワケで、この映画の印象としては、「(一応)今作で最後(らしい)という感慨にかこつけて、ダース・ベイダー誕生をモッタイぶって描いた作品」、ってな感じ。どうせなら、映画前半は退屈でもいいからアナキンの苦悩だけをイジイジと描き、中盤あたりで早々にダース・ベイダーが誕生、あとは延々と、“ダース・ベイダーの強さ”だけを徹底的に描くような、そんな映画にはできなかったのかねえ。そうだいっそ中身が無いのなら、冒頭のタイトル後に流れるテロップで「カクカクシカジカの末、アナキンは暗黒面に転落しベイダー卿となったのである」、ってトコから映画を始めて、全編、ベイダー大活躍ってのもいいかも。私がルーカスだったら、そうするかもよ。え、そんな映画では儲からないって? いいんです、すでにたっぷり儲けたんだから! [DVD(字幕)] 6点(2008-11-15 08:11:13) |
2693. それいけ!アンパンマン ルビーの願い
不自然なまでにワガママなルビーちゃんが改心するまでを描く、ワカリやすくも説教くさい内容。もちろんアドベンチャー映画として楽しめますし(まあ、「アンパンマン」ですから…)、クライマックスではばいきんまんとの死闘が描かれます(もう一息、ばいきんまんには活躍して欲しかった気も)。最後の“ルビーちゃんの願い”には、つい「えーっ!」と言ってしまいました。それが何かは、観てのお楽しみ。ところで本作、ルビーちゃんの声を工藤静香が演ってるのですが…かなり上手い!びっくり。 [DVD(邦画)] 6点(2008-11-09 08:35:15) |
2694. デジャヴ(2006)
いやマジで面白かった! 予想外のオモシロさで、正直びっくりしました。題材的には、講談社ブルーバックスの「タイムマシンの作り方」ってな本をワクワクしながら読んだのを思い出したりして、再びワクワクしちゃったりするのですけど(こういう設定を「ありえない、絶対ムリ」と頭から馬鹿にしてはいけないのだ! まあ、ムリですけど)、それを抜きにしても、大興奮してしまいました。冒頭の平和なフェリー出港の場面と、続く突然の大惨事。正直、例によって例の如くやたらカメラを動かしまくる点が気になったのだけど、この「やたら動くカメラ」が、映画中盤の「過去を映像で見る」というシーンにおける映像描写へと、視覚効果としてもちゃんとつながっており、違和感が一気に解消。ミステリとしても魅力的、謎が“虚”の映像で示され、“実”映像で解き明かされていくのが、まさに映画ならではの面白さ。そして(無くてもストーリー上は問題ないけど、あったら嬉しい)大サービスのカーチェイス。そしてそして、白眉は何といってもクライマックス。「同じシーンが、まったく違う心理効果をもたらす」という、その効果たるや、まさに絶大。大興奮。うーん。シビれたね~。 [DVD(字幕)] 9点(2008-11-09 08:15:14)(良:1票) |
2695. ゾンゲリア
山口雅也『生ける屍の死』の先駆的作品(?)。いやーそんなスゴイ作品と比べてしまっては、我らがゾンゲリアに気の毒ってものか。そうそう、ゾンゲリアってそういう意味では、惜しいトコかすってると言えば、かすってるのよね(かすっただけですけど)。まあここでは、西澤保彦『死者は黄泉が得る』の先駆、とでもしておきますか(…それでも褒めすぎか)。このゾンゲリア、いわゆるスプラッター・タイプのホラーではなくて、ちょいちょい残酷描写を交えつつ(目を背ける人もいれば、思わず笑う人もいる)、基本テイストはミステリ、ですね。ちと安っぽい雰囲気は確かにあるのですが、舞台となっている田舎町の雰囲気ともマッチして、不安感を盛り上げるのに一役買ってます。以上をまとめれば、「オチ重視の中だるみ映画」ってところですかね、あははは。というわけで、1~2~ゾンゲリア、2~2~ゾンゲリア。それを言うならサンゲリアだろ~(じゃなくて、サンガリアだろ~)。 [DVD(字幕)] 5点(2008-11-09 07:52:23) |
2696. ベルリン陥落
キミョー奇天烈なる戦争映画。まず冒頭、アリョーシャとナターシャのラブラブな場面が描かれる(って言っても、このアリョーシャがまた冴えないオッサンなんだ、これが)。草原でラブラブな二人、と、そこに唐突に襲いかかるドイツ軍(ホントに唐突なんだ、これが)。ナターシャはドイツ軍の囚われの身に!復讐に燃えるアリョーシャ、と思いきや、彼は脇役に転落、映画はなんだか歴史ドキュメンタリみたいな様相に一変して、どっちかっつーと、途中からヒトラーが主人公になっちゃったみたいな印象(似てるんだ、これが)。変なニホンジンも登場したりして、トホホホホ。第2部ではいよいよソ連軍の猛反撃!って言っても、ソ連軍の快進撃ばかりで、派手な割にはいまいち盛り上がらない戦闘シーン。あれよあれよと言う間に、ベルリンは陥落、スターリン様ありがとう、マンセー!じゃなくてウラー!ってな映画でした(スターリンもまた、似てるんだ、これが)。スターリンが英雄視されてる、っちゅうより、もはや神格化されちゃってますね~。音楽はショスタコーヴィチ。交響曲7番なんかも挿入されたりするんだけど、はっきり言って、つまらな過ぎ。このぬる過ぎる音楽には辟易します。勿論、時代背景とショスタコの曲者ぶりを考え併せると、このヌルさをそのまま額面通り受け取るわけにもいかないのでしょうけど、「これがショスタコだと思ってほしくない」音楽であることは間違いないでしょう。というわけでまあ、変な映画には違いないんですけども、逆に、プロパガンダのためにはこんな変な映画を作っちゃうという驚き、この驚きだけは、時代を超えた普遍性を感じさせるわけで、これも映画の魔力の一種には違いありません。人に、国に、ここまでさせちゃう“映画”って、いったい何なんでしょうね。 [DVD(字幕)] 5点(2008-11-03 12:02:58) |
2697. 或る夜の出来事
どうでもいいようなヘナヘナ~なお話に、大仰なカメラ。近代映画の、素晴らしさも虚しさも、この辺りから始まったんじゃないのかね~、なんぞと思ったり。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-10-13 21:15:03) |
2698. 父親たちの星条旗
確かに、この映画を撮るならば、もう一本『硫黄島からの手紙』を撮らざるを得なかったのかも知れません、こんな“苦い”映画では、製作費を回収できない恐れがあるから。しかし、それだけに、本当に撮らなければならない映画は、コチラだったのかも知れないなあ、と。すなわち、もう一本の「よりとっつきやすい映画」とセットにして、までも。『~手紙』における、やや類型的なところのある人物像。圧倒的不利な状況で敵と戦う、明確な“絶望感”。それに比べてしまうと、こちらの作品の題材はいささかビミョー、まーはっきり言ってツマラン問題、と言う風に捉えられかねないところ。しかしその「比較されるリスク」を冒してまでも二部作の一つとして作られた本作は、時間を見事に行き来する、構成の巧みさに満ちています。テーマは、硫黄島に立てられる星条旗の写真の「捏造」問題。この有名な事件を、いまさら告発するように描くのではなく、否応なく巻き込まれた当事者の苦悩として描いています。ラストの方の断片的すぎる描写は、正直、好みではないのですが、それでも、観終わっての感想としては、「テーマだけ見ると、アンチヒーローもの。だけど、この映画で描かれる、“普通の”人たちが、“普通に”運命と戦う姿を見れば、やっぱりこれはヒーロー映画なのではないか」、と。 [DVD(字幕)] 8点(2008-10-13 17:43:34) |
2699. 悪魔のいけにえ
この映画を観てわかること、それは、チェーンソーってのはヒトを襲うのにあんまり適してないなーっちゅうことでして。何しろ、“チェーンソー”が逃した獲物を、何と“ホウキ”が仕留め、捕えてしまうという、トホホな展開。凶器として、箒にも劣るチェーンソーって、一体・・・。映画冒頭の、謎の墓アバキにあった死体と、無機質なカメラのフラッシュ。まったく主体を欠いたカメラ。この後もカメラは、短いショットを積み重ねながら、淡々と、灼熱の南部を行く若者一行の異常な体験をとらえていくのだけど…最後の「獲物」となった女性が巻き込まれる恐怖の儀式、その場面においては、カメラまでもが豹変し、客観性をかなぐり捨て、まるで儀式に参加するように、女性をいたぶり続ける。いやあ、女優生命終わりでしょう、これで(たぶん始まったばかりでしょうけど。笑)。残酷描写そのものよりも、アングラ性の方が、より強い恐怖を引き起こす、という良い例が、この映画。 [DVD(字幕)] 8点(2008-10-13 17:19:57)(笑:1票) (良:2票) |
2700. 犬の生活
《ネタバレ》 ギャグ満載、ホロリとさせられ、何と言ってもテンポが良いのが大の魅力。浮浪者に扮したチャップリン、彼の寝床である空地の塀の傍。「塀のアチラとコチラ」を場面が行ったり来たりするギャグの後には、「カメラが引いたら警官が」というオチ。この「行ったり来たり」が映画の基調になっているようで、物語は、寝床から、屋台を経て酒場へ、あるいはまた寝床へ、という「行ったり来たり」。警官の目もそこに絡んでくるスリル。そして「目を盗んで早食い」「犬の尻尾」「秘儀:二人羽織」などのギャグが、次から次へと盛り込まれる。中でも「滝のような涙」は、フライングハイの“大汗”シーンを思い出しちゃうぞ。文句無しに楽しめる作品。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2008-10-05 20:54:31) |