Menu
 > レビュワー
 > 枕流 さんの口コミ一覧。15ページ目
枕流さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 496
性別 男性
年齢 42歳
自己紹介 皆様のレビュー、いつも参考にさせていただいております。私のレビューも参考になれば幸いです。

2012年以降忙しくなったので、レビューを一言にしています(上半期分は6月末にまとめて投稿)。参考にしにくいかもしれませんが、あしからずご了承ください。採点基準は以前と同様です。

私の連絡先はこちら⇒えむいーあーる75jp[あっとまーく]yahoo.co.jp

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425
>> カレンダー表示
>> 通常表示
281.  ミュンヘン 《ネタバレ》 
もっとヒューマン系の作品かと勝手に思っていたら、全然そうじゃなかったのですごく新鮮な気持ちで観られた。僕が知っている限りでは、スピルバーグの作品ではこういうタイプのスパイものやサスペンスものは他に無いような気がするが、こういうあまり撮っていない分野でも実際にやるとうまいなと感じた。さすが巨匠と呼ばれるだけのことはある。  ストーリー自体が長いので、暗殺部隊の中のキャラがイマイチ立っていなかったのが残念だが、ドキドキ感やスリル感は十分味わえたし、ユダヤ人としての監督の主張もほぼ理解できたと思う。次第に暗殺に取り付かれていく彼らの姿を通じて、それとなくイスラエル体制批判をするあたり、かなり政治的である。  でも、結局ラストでしれっと貿易センタービルを映すところが憎いなと感じた(もし間違ってたら誰か教えてください)。これじゃ、アラブ側は分が悪い。
[DVD(字幕)] 7点(2010-06-27 17:38:03)
282.  アバター(2009) 《ネタバレ》 
初めて3Dの映画を鑑賞。メガネのかけ心地はイマイチだったが、圧倒的な映像美は溜息が出るほど素晴らしかった。絶対に映画館(それも充実した設備の)で観るべき作品だ。  ストーリーは、相互理解を売り物にする戦後の西部劇のようで、特に新鮮味はないのだが、異形のクリーチャーやマシン達が躍動する世界はとても魅力的だった。現在のファイナルファンタジーのムービーを極限までリアルに近づけたという印象で、まさにその世界に取り込まれてしまうような不思議な感覚を覚えた。映像が美しすぎて、端っこにある字幕を読むのを忘れてしまうこともたびたびあった。ありふれたストーリーだが、生身のジェイクとナヴィのネイティリが邂逅する終盤のシーンはなかなか感動的でもある。  エンドクレジットに並ぶ膨大な人名を見て、製作者の苦労を思った。これだけのものを作れれば、その苦労は見事に結実したと言えるだろう。
[映画館(字幕)] 7点(2010-06-27 17:37:10)
283.  プレシャス 《ネタバレ》 
訴えたいことが定まっていないせいか、特に衝撃的な何かが起こるわけでもなく、ストーリーは淡々と進んでいくので、確かに退屈な部分はある。主人公のプレシャスと周囲の人間の関わりを描いているのだが、どうも脇役の性格描写が十分に行き届いていない印象を受けた。特に個性豊かなクラスメイトたちは、もっと前に出てきても良い。ミセス・ワイスやナース・ジョンの必要性もよく分かりにくい。 そんな中で、新人ガボレイ・シディベ(プレシャス)とモニーク(メアリー)の力演が目を惹いた。むっつりとした不機嫌そうな顔のプレシャスが、自分の妄想の中では表情豊かで魅力的な女性に見事に変貌しているのはシディベの演技力の確かさを証明している。更に素晴らしかったのはモニークで、この怪演は観ていて本当に怖ろしくなるほどだった。ラスト付近の告白シーンは人間の悲惨とエゴをこれでもかと見せ付けられるようで、何とも薄ら寒い気持ちにさせられた。アカデミー賞受賞も納得できる。 リアルに自分を見据えて、新しく歩き出すプレシャスのラストシーンは感動的。彼女が最後に鏡の中に見たのは本当の自分だったことが、彼女が一人の少女から女性になったことを象徴している。
[映画館(字幕)] 6点(2010-06-27 17:34:47)
284.  息もできない 《ネタバレ》 
ここでの高評価を見て、私の住む街での公開を心待ちにしていましたが、実際に観てみるまでは分からないものですね。最近の韓国映画は軒並み好きな私ですが、この作品については最後まで面白さがよく分かりませんでした。登場人物、脚本、撮り方全てに違和感を感じました。  まず、登場人物ですが、サンフンに感情移入できないのが最もつらい点でした。それはもう凄まじく暴力的な上に不愉快な男で、早く死ねばいいのにとしか思えませんでした。実際に虐待を受けた方なら共感できる点があるのかもしれませんが、父親はぶん殴るわ、取り立て先を半殺しにするわで最後に死んでよかったとしか感じられず。そもそも、自分の妹を殺し、母親を死に追いやった父親を非難してはボコボコにするくせに、自分は仕事上、散々人を半殺しにしているんだから始末が悪い。「家庭内暴力を受けたものは暴力を振るう」とはよく言われていますが、彼に対して全く同情心が湧かないのが正直なところです。あと、「父親を殺す!」と息巻きながら帰宅し、父親が死にかけているのを発見するや、急に彼を背負って病院へ走るなど、行動の一貫性も皆無。ヨニの弟ヨンジェのラストの豹変っぷりとともに理解不能でした。 続いて脚本ですが、もっと登場人物の関係性を効果的に使う余地があったと思います。例えば、サンフンの姉は異母姉ですが、映画の進行上、特に必要は無い設定ですし、ヨニの父親の状態についても説明不足で(流石に包丁を持って襲われたら病院に入れるのでは?)、何で同居しているのか分かりませんでした。 また、撮り方についても、この作品で手振れの激しい手持ちカメラを使う必要は全く無かったと感じます。臨場感が必要なアクション映画では真価を発揮すると思いますが、本作ではただ観難いだけという印象でした。また、サンフンとヨニのデートシーンを音声なしの音楽と映像だけで表現していたのも、彼らのコミュニケーションが分かりにくく、あまり得策ではない気がしました。  サンフンやヨニの家族と比較して、僕は恵まれた環境で育ったんだなあとあらためて両親に感謝できたことが、この映画を観て一番大きい収穫だったかもしれません。キャストの熱演に4点。
[映画館(字幕)] 4点(2010-06-20 21:23:58)
285.  ウォッチメン
ユニークかつおどろおどろしい設定に惹かれて、劇場公開時から気になっていたのだが、このたびようやくDVDで鑑賞した。面白かったので、鑑賞後に原作の日本語訳も買って読んだが、その微に入り細を穿った構成や背景ゆえに、まずは原作を読んでから映画を観るべきだったかもしれないと思った。もう一度、映画も観てみようと思う。  さて、映画は、さすがは映像で売るザック・スナイダーだけあって、ビジュアル面がものすごい。ドクター・マンハッタンの圧倒的な存在感やラスト付近の描写は凄まじい。ダイジェスト版としても良くできているが、いかんせん初めて本作を見る人は、正直何が何やらというところだろう。少なくとも一定レベルの現代アメリカ史は押さえておきたい。個人的には面白かったので7点をつけるが、少なくとも日本では万人ウケしそうにはない。観る人を選ぶ作品だと言えよう。  エンディングの「Desolation Row」がその歌詞と相俟って痛快。しばらくこの曲ばかり聞いていた。   <再鑑賞後>評価は変えないが、やはり原作を読んでから見たほうがよいと思う。やはり映画だけだと細部の理解が難しい。結末の表現方法が原作と映画で異なるが、映画のほうが意外にすっきりとまとまっていて良いかもしれない。
[DVD(字幕)] 7点(2010-06-20 20:48:09)
286.  シークレット・サンシャイン 《ネタバレ》 
人を許すことの難しさを正面から捉えた真面目な作品であるが、テーマが十分重いので、もう少しテンポ良く話を展開させてほしかったと感じる。子供の誘拐→犯人逮捕までの流れは良いのだが、教会での説教や歌のシーンが長すぎて、中だるみした印象がある。囚人との面会シーンは出色だが、その後、少しずつヒロインのこころの歯車が狂っていく過程を描くシーンも冗長な箇所が多い。ヒロインの思いと行動の因果関係はよく分かるのだが、陰鬱な内容だけにもっとさらりと描いてほしかった(これは純粋に好みの問題だが)。密陽と絡めたラストシーンには文句なしだが、このようにあまり複雑でない筋立てであれば、2時間以内に収めることも可能だったのではないか。  キリスト教における愛や許しというアジア映画では取り上げにくい題材をあえて選択した視点は画期的であり、チョン・ドヨンとソン・ガンホの好演があるだけに惜しい。
[DVD(字幕)] 6点(2010-06-20 20:40:18)(良:1票)
287.  百万円と苦虫女 《ネタバレ》 
いや、ねえ、途中まではいいんですよ。よく何を言いたいか分からない撮り方は少し鼻につきますが、他人を信用せず、誰にも心を開かない鈴子の自己開示が少しずつ進んでいく、と。分かります。もっとエキセントリックなキャラクターだったり、過剰な演出が入るのかと思っていたけれど、それは良い意味で裏切られました。 でも、最後で全てが台無しになっちゃった。まさに「とってつけたような」展開でがっかり。中島君の心情が全くもって理解できない。鈴子が来た時に、「君がいなくなっちゃうのが嫌だった」と一言言えばいいだけじゃないですか。ましてや鈴子は超がつくほど倹約家なんだから、あんなに金をせびられれば、愛想尽かすのも当たり前じゃないですか。いくら、物静かで奥ゆかしい人だとしても、どういう経緯で、そういう作戦を取るに至ったのかが一切説明されていない状況下では、全く中島君に共感できません。「走り出すぞ、走り出すぞ、ほら、走り出した」。ホームセンターのシーンにはちょっと笑っちゃいました。 蒼井優の魅力を引き出すことには十分すぎるほど成功していますが、この脚本にはがっかりです。いや、ほんとに。乳時雨さんのレビューに激しく同意いたします。
[映画館(邦画)] 4点(2010-06-20 20:14:04)
288.  アイリス(米英合作映画) 《ネタバレ》 
失敗作。狙いは分からないでもないが、あまりにも二人の間の差が大きすぎる。つきあい出した当初から差があって、この二人が結婚するのはちょっと不健全な感じがした。アイリスが夫のどこに魅力を感じたのかが理解できない。「いい人」と結婚するようなタマじゃないと思うんだが。話の展開や役者の演技、現在と過去が交錯する映し方も悪くないが、根本的な話の設定自体がイマイチなのは、映画としては致命的。
[DVD(字幕)] 3点(2010-06-19 18:40:46)
289.  ゾディアック(2005) 《ネタバレ》 
ああ、遂にやっちゃった!人生において初の借り間違い。しかも観終わるまで気づかず。いや、たいていは題名をちょっとは変えるじゃないですか!「ゾディアック・キラー」とかね(追記:こういう名前の映画は既にありましたw)。でもこれは原題も「The Zodiac」だから文句も言えない。ちゃんとフィンチャー監督っていうのを覚えて行くべきだった。そこで見分けるべきだったのに!いっぱい食わされたぜ!ジェネオンめ!そして、紛らわしいところに置いたツタヤめ!  映画の出来?酷いもんですよ。何も起こらないまま終わります。
[DVD(字幕)] 2点(2010-06-19 18:40:08)
290.  ザ・マジックアワー 《ネタバレ》 
笑わなかったと言えば嘘になります。確かに、皆さんおっしゃるとおり、佐藤浩市のナイフ舐めのシーンはかなり笑いました。西田敏行の演技はさすがでした。テシオ商会とか武道館とかの小ネタもよかったです。でも、全体の印象としては「退屈」。これに尽きます。 観終わった直後は「何で楽しめなかったんだろう?」とかなり悩みました。キャストの力不足?確かに深津絵里の歌うシーンは退屈のきわみでした。彼女のコケティッシュな魅力もあの歌唱力では色褪せてしまいます。妻夫木の過剰なドタバタぶりも一生懸命さが伝わってきて、ちょっと観ていてしんどかった。 でも、やはり一番良くないのは脚本なんでしょう。この映画が映画に対する愛に溢れた作品であることは、十分伝わってきました。でも、僕はこの映画を観て、本気でないコメディのつまらなさを痛感しました。この映画はある程度洒脱にして軽妙です。でも、その裏にあるべき(と僕は思う)「本気」が見えてこないんです。人間の本質が抉られていないんです。エド・ウッドじゃないですが、僕は映画愛の先走りを感じました。 終盤には、観客皆に映画愛を理解させようとするあまり、老俳優の高瀬に映画愛を過剰に語らせてしまいます。この映画で一番嫌いなシーンです。彼が語ることは、監督が僕たちに一番伝えたかったことでしょう。しかし、それはあえて語られない中で感じるべきことです。彼が年老いても、軽く扱われても楽しそうに演技をしている。そのシーンを挟むだけで十分だったのではないでしょうか。不言実行が胸を打つのです。 邦画のコメディなんてろくなもんじゃない。この僕の思いを打ち砕いてくれたのが、「ラヂオの時間」でした。あの頃の三谷映画には「本気」がありました。鈴木京香は本気で怒り、悲しみ、喜んでいました。この映画は全てが作り物です。街のセットだけではなく、人間の感情も模型の中に封じ込められてしまったかのようです。残念としか言いようがありません。これでは、本当の意味では笑えないんです。
[映画館(邦画)] 3点(2010-06-19 18:39:46)
291.  エリザベス:ゴールデン・エイジ
もっと濃密なドラマを期待したが、それほどでもなかった。アルマダ海戦のくだりはCGの出来がひどく、特にやる価値はないと思う。もっと人々の心の動きに焦点を当てて欲しかった。
[DVD(字幕)] 4点(2010-06-19 18:39:21)
292.  キサラギ
うまいこと作ったなとは思うが、それ以上のものが残らない映画。ドタバタ演技も和製コメディにありがちなオーバーアクト気味で、そこまで笑えなかった。香川照之以外の俳優の演技が弱い。脚本がしっかりしているのは良いが、この手の作品は最近邦画に多く(「運命じゃない人」等)、それ以外の部分が凡庸ではちょっと厳しめの評価を付けざるを得ない。  皆さんがおっしゃっているように特にラストシーンは酷い。何がやりたいのか意味不明だ。というか台無しだ。
[DVD(邦画)] 3点(2010-06-19 18:38:55)
293.  スルース(2007) 《ネタバレ》 
ケインもロウも好きだが、さすがに二人芝居を2時間見せられるとしんどい。変装には全く気づかなかくて、そこで「おっ!」と思ったが、その後また眠くなった。ロウは試合に勝って勝負に負けたんだろうが、あれほど試合にこだわる奴ならそれもまた本望か。
[DVD(字幕)] 4点(2010-06-19 18:38:41)
294.  エド・ウッド
史上最低の映画監督を面白く撮ろうなんてほうが土台無理な話。確かに変人たちがむちゃくちゃやってんのは面白いんだけど、少しだれるのも事実。でも、ベラ・ルゴシ役のマーティン・ランドーはすごくよかった。そして、彼の遺作をぐちゃぐちゃにしてしまうエド・ウッド。ほんとサイテーだ。愛があれば許されるのか?きっと、バートン監督はそう思ってる。エド・ウッドは幸せだ。
[DVD(字幕)] 5点(2010-06-19 18:38:00)
295.  生きる 《ネタバレ》 
黒澤映画はどうも自分にとってはムラがあるようだ。この映画のストーリーは嫌いではないのだが、全体的に退屈だった。なるほど、愚鈍になりきった志村喬の演技は素晴らしいのかもしれないが、愚鈍な人を見ているといらいらしてしまう僕にとっては、逆にこのうまさが苦痛だった。ボソボソしゃべるし、目はいつも下を向いている。彼がその鈍重さを生かしたまま、公園事業を貫徹する様はすごいことなのだろうが、どうも気持ちが乗り切れなかった。死ぬと決まる前から、もっと早くから仕事やれよ。としか感じられない。数十年間給料泥棒をしてきた人が最期だけ働いてもあまり感動を覚えないのである。  役所に入った友達の話を聞くと、今でも仕事をしない老人は職場に数多くいると言うことで、きっとこんな感じなんだろうなと同情してしまった。僕なら小田切さんみたいにさっさと辞めてしまうだろう。
[DVD(邦画)] 5点(2010-06-19 18:37:40)
296.  スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師 《ネタバレ》 
評価するのに物凄く迷った作品。たいていは見た直後にレビューするのだが、この映画はその決心をするまでに1週間近くかかった。 結論からすると、バートン作品の中ではどちらかというと凡作の部類に入るのではないかと考えるため、この点数となった。映像美はもちろんすごい。でも、一方でこの監督の作る作品はたいてい美しすぎるくらい美しいから、標準程度の出来ということもできる。ただし、ここまでの流血描写には今までお目にかからなかっただけに正直驚いたし、これはこれで独特の美しさがあるとも感じた。特にラストシーンは美しすぎて思わず涙が出た。陰惨な地下室に流れ出す暗赤色の血液。出だしのタイトルロールとシンクロしていて心を打たれた。 しかし、やはりどう考えても流血シーン(もしくは噴血シーン)はグロテスクすぎる。ホラー好きでないと耐えられないレベルだろう。ユーモラスなのは「誰の肉がどんな味か」を歌うシーンと剃刀を手に道行く人に理髪を勧めるシーンくらい。でも、笑っているとすぐグロシーンにつながるので、ホラーの苦手な僕には、余裕を持って観られなかった。いつも手に汗握っていた。 この映画で、監督のやりたかったことはよく分かったし、確実に成功している。でも僕には合わない。次は違うことをやってみたいと思うように祈るしかない。願わくば、バートン監督が血の道に迷い込まざらんことを。そうなったら、僕にはかなり痛い打撃です。
[映画館(字幕)] 5点(2010-06-19 18:37:26)
297.  もしも昨日が選べたら 《ネタバレ》 
無茶苦茶出来が良いわけではないが、気楽に見る映画ではおもしろい部類に入る。これは主役のアダム・サンドラーの力に負うところが大きい。何と言うか安定感がある。ケイト・ベッキンセールも圧倒的な美しさで、観ていて幸せになる。ただ、あまりにも美しすぎてストーリーの流れを不自然にしてしまっている嫌いはある。 ストーリーでは、まず日常生活で嫌な部分を飛ばすリモコンというアイディアが秀逸だ。確かにいつも気持ちのいい思いばかりしていたいというのが人間の性で、こんなリモコンがあったら誰でも欲しくなるだろう。こんな便利なものがあれば、自殺率は劇的に低減すると思われる。 邦題に関しては、議論があるようだが、個人的には間違ってはいないと感じる。このリモコンは決して「未来」を選べるわけではない。それどころかとんでもない未来に操作者を連れて行ってしまう。リモコンを使って選べるのは、一見すると未来だが、実は過去だ。つまり、「昨日」するはずだったこと、「昨日」感じるはずだった感情を飛ばしたり、増幅したりすることが出来るこのリモコンは過去しか選べておらず、この邦題はそこのアイロニーも踏まえるとなかなかセンスのあるものだと思う。 最終的には陳腐な方向へ話の流れが展開してしまうのが残念だが、笑って泣いてほろりとさせてくれる映画としては悪くない。下ネタが多いので、お子様には不向きだが。
[DVD(字幕)] 5点(2010-06-19 18:37:02)
298.  二十四の瞳(1954) 《ネタバレ》 
確かに、風景は本当にきれいでいつまでも観ていたいほど…。なんですが、いくらなんでもここまで風景を観せられ、唱歌を聞かされだと退屈なのも事実。何回か観るのをやめようかと思いましたが、何とか最後まで観ました。結局は「ああ、観てよかったなあ」と思えましたが。  教師よりも「せんせい」という呼び方がぴったりくる大石先生は、映画の後半以降ほとんど泣きっぱなしなのですが、確かに泣かないとやっとられんだろうなあと心底思いました。僕も泣きました。結局12人の教え子のうち、3名戦死、1名病死なんですから。安易な反戦映画は眉に唾して観るようにしている僕ですが、これは「実際こういうことってあったんだろうなあ」と大石先生の心境に共感できました。自分の教え子が貧困や徴兵によって次々と失われていく先生としての気持ち、病気で母を亡くし、戦争で夫を亡くし、事故で娘を亡くした一人の女性としての気持ちがとても良く伝わってきました。  映画としては6点以上はつけられませんが、小さな島を舞台にここまで「反戦」というテーマを色濃く浮かびあがらせることができたこの映画は素晴らしいと思います。特に、先生を職業にしている方には是非観ていただきたいですね。貴い職業だと思います。
[DVD(邦画)] 5点(2010-06-19 18:36:45)
299.  愛のむきだし 《ネタバレ》 
すごい映画なんだけど、とびぬけて面白くはない。青春ラブバイオレンスとでも言えばよいのか。でも、4時間あればクロスオーバーなものになるのは当たり前かも。長すぎて、評価するのが難しい。ゆら帝聴きながら、4時間観てると脳も溶ける。  まず良くない点としては長すぎること。この映画は長さに関して完全に開き直っているから、言うのは野暮かもしれないけど、あえて「長い」と言わせていただく。だって4時間ってすごいよ。最初の1時間は本っ当に退屈で、この映画を勧めてくれた友人に電話して、続きを観るべきか一旦確認しようと感じたくらいだった。主役3人の生い立ちはもうちょっとうまくまとめられると思うんだけど、監督は全くまとめる気がないからなあ。あとは中盤~終盤のユウがAV業界で働くシーンとか全部カットしても良いと思う。コイケが介入してくる中盤は面白いが、終盤の宗教関連の部分は陳腐でだらける。ラストの展開も甘い。  次に悪いところはB級なとこ。サソリの喧嘩シーンとか見ててこっちが恥ずかしくなる。それにコメディシーンはわざとらしいし(邦画全般に言えることだが)、下手なドタバタに堕しているし、同じネタの繰り返しだし。やたら勃起シーンと流血シーンが多いのだが、血の色も酷い。勃起で笑えるほど子供でもなし。  次はパンチラの盗撮について。この映画は最後まで盗撮を否定しないし、映画の中では結構重要なテーマなんだけど、本当にそれでいいんだっけとずっと感じていた。個人的に全くパンティに興味がないせいもあると思うんだけど、嫌がる女性がほとんどなんだからやらないほうがいいんじゃないかなあと思いながら観ていた。何と言うか、盗撮に対してあんまりテンションが上がらなかった。  要は、この映画の悪いところは確信犯的にやってるというのは分かるんだけど、ちゃんとした「映画」を作ることができる監督なのかが分からないのがもどかしい。タランティーノは傑作をいっぱい撮った後で、「今はこんなのが好きで、こんなのがやりたいんだよ」って「グラインドハウス」とかで表明していると思うんだけど、園監督にはそこまでのことができるのか正直分からない。「あえて」感はたまに出すから面白いんだと思う。  紙幅も限られているので、最後に一つだけ良い点。ヨーコ役の満島ひかりが良かった。めっちゃかわいかったし、演技も良かった。最後まで観られたのは彼女のおかげだ。
[DVD(邦画)] 4点(2010-06-19 18:36:15)
300.  バンテージ・ポイント 《ネタバレ》 
これはもう完全にアイディアだけの映画ですね。リアリティ重視の近年のサスペンスの流れの中で、これほどご都合主義的にストーリーが展開するのは、ちょっと衝撃的でした。何のために大統領を誘拐(暗殺ではなく)しなければいけないのかも分からないし、組織の裏側がきちんと描かれていないのも気になる点ではあります。そもそもテロリストどもが強すぎる。シークレットサービスにまでテロリストがいるなんて、ちょっと設定としてやりすぎな気がします。それにそれならそれで、こんなにドンパチやらなくても、もっとうまく誘拐できるんじゃないかと。 とまあ、ここまで批判しましたが、冒頭の巻き戻しのアイディアや流れるようなアクションの連続には興奮しました。「12:00まで巻き戻し」⇒「再生」⇒「12:00まで巻き戻し」⇒「前回より少し先まで再生」という見せ方は、先が気になる観客の心理をうまく煽っていて、ちょっとくどいですがグッドアイディアです。話もそれなりに複雑ですが、復習に復習を重ねてくれますから、ついていけない人は少ないでしょう。カーアクションは少し長いし、クエイドの超人ぶりがちょっと笑えますが、迫力はあり、問題ないレベルです。やってることは斬新ですが、いい意味でも悪い意味でも無難な映画だと思います。
[DVD(字幕)] 5点(2010-06-19 18:35:32)(良:1票)
010.20%
130.60%
230.60%
3102.02%
4224.44%
55210.48%
611923.99%
713928.02%
89418.95%
9408.06%
10132.62%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS