301. 妖怪大戦争(1968)
懐かしいですね。劇場物では「ガメラ対○○○」と同時上映されていたはずです、たしか。この当時、漫画家の水木しげるが口火を切ったのか、子供達の間ではちょっとした妖怪ブームでした。この映画でのお気に入り妖怪は、吸血妖怪ダイモンに色仕掛けで探りを入れるものの、(たしか記憶では)返り討ちにあってしまったろくろ首のおねーさんです。やっぱり、ダイモンをやっつけた後の、日本の妖怪達が意気揚々と去って行く、幻想的な百鬼夜行のラストシーンが印象に残っています。ところでダイモンは、あの「大魔神」を演じた“目”で演技をする橋本力だったらしいですね。 7点(2003-07-05 20:44:31) |
302. 霊幻道士
大人から子供まで楽しめる、ホラー・コメディの快作! ! 香港の摩訶不思議な味付けタップリの本作は、親子共ども満足できる怖くて楽しい映画の決定版ともいえる。ところで、両手を前に突き出す「キョンシー跳び」ってやつはけっこう疲れた。 7点(2003-07-05 20:40:41) |
303. イージー・ライダー
どうも作風が合わないというか、理解しずらい映画だったのを覚えています。それもこれも、1960年代後半という特別な時代が背景にあり、アメリカと日本のお国がらの違いも感じざるを得なかったですね。それと、行き当たりばったりという感さえする、粗い演出と雑な編集が最後まで気になったのを覚えています。しかしラストの、バイクめがけてぶっ放すシーンは強烈で、今だに脳裡に焼き付いています。民主的で自由な国、アメリカというのはウソっぱちで、排他的で異質な者には容赦しないというのがこの国の現実なのかもしれない。やっぱり、アメリカ映画史上に於いて残るべく名作なんだろう。 7点(2003-07-05 20:33:09) |
304. キャリー(1976)
ずいぶん前に見ましたが、超能力による少女の復讐と悲劇を描いた、見応えのある映画だったと記憶しています。ところで、主人公のシシー・スペイセクはさておき、アメリカの高校生というのはやけに大人びているというか、老けているという印象を受けましたね。とくにJ・トラヴォルタ、N・アレンあたりなんか…。しかしまぁ、その後の活躍は皆さん大したものです。そんな思い出の青春オールスター映画に、7点。 7点(2003-06-28 20:41:57) |
305. 遊星からの物体X
前作の「遊星よりの物体X」はデカい怪人が人を襲うという、古典的な作風の怪物映画だった。本作は不気味な造形が見どころのサスペンス仕上げの映画となっており、緊張感、恐怖感ともども文句なし。エグくて、ヘンてこなモンスターが「出るわ出るわ」でサービス度は満点。マニアには垂涎の逸品でしょうね。 7点(2003-06-28 20:41:47) |
306. バウンド(1996)
濃厚なレズを絡ませたサスペンスもので、なかなか面白い。二転三転、立場が入れ替わり、ゲタを履くまで分からぬ展開 …。役者達の演技はもちろんで、アイデアと脚本、そして映像が冴えていた。小品だが、サスペンスのお手本みたいな映画でした。 7点(2003-06-14 20:39:10) |
307. 死刑台のエレベーター(1958)
二つの殺人事件を絡ませるという発想がおもしろく、じわじわとアリバイが崩れてゆく過程が見ものでした。まさに、サスペンスの醍醐味を十分味わうことが出来た本作品。ところで、フロランス(ジャンヌ.モロー)が夜のパリの街を渡り歩くシーンがあるわけですが、その当時の活気ある様子がみごとに映し出されており大変気に入っています。 7点(2003-06-07 14:51:02) |
308. トッツィー
今から20年程前、女装とかオカマが認知されていなっかったこの時期(今でも認知されていない?)、この映画のポスターを見たときにはびっくりした。もちろん、「何だ?何だ?」でしっかりと見に行きました。 映画のストーリーよりも、女優を演じているダスティン・ホフマンにあっけにとられ、気がつけば終っていたという感じでしたね。表情やしぐさ、裏声なんか今でも鮮明に覚えています。もともと芸達者なホフマンなんですが、再認識させられた一品でした。 7点(2003-05-31 13:10:30) |
309. オーメン(1976)
今でこそどうってこと無いが、この当時としてはショッキングな死に方が話題となったオカルト映画の傑作。ストーリー、演出等も伏線を張るなどして意外としっかり出来ていたし、とくに世紀末漂う陰鬱な映像と音楽は、好き嫌いの差こそあれ格調高く印象的だった。名優グレゴリー・ペックの起用ということからしても、監督リチャード・ドナーのこの作品への意気込みを感じさせ、オカルト映画の本家「エクソシスト」と人気を分け合ったのも頷ける。 7点(2003-05-31 13:10:01) |
310. ジャンヌ・ダルク(1999)
歴史スペクタクルとしては、なかなかの出来映え。本作はリュック・ベッソン流のジャンヌ・ダルク像で、救世主というよりも復讐者としての少女をドラマチックに描いている。大好きだった姉を英国兵に惨殺されるという過去を持ち、ジャンヌ(ミラ・ジョボヴィッチ)の心にあるのは愛国というよりも英国兵に対する“憎しみ”だけである。「神のおつげ」ですべてを正当化しようとするジャンヌだが、やがてそれは神への大罪であることに気付き心の葛藤と苦しみが始まる。ジャンヌの良心(D・ホフマン)との会話の中、彼女の心の奥底が明らかにされていく。そして史上有名なラストシーンへ…。やっぱり英語じゃなくて、フランス語でしゃべって欲しかったネ(-1)。 7点(2003-05-25 11:09:00)(良:1票) |
311. 救命士
救急医療の最先端で活躍する救命士たち。テーマがテーマだけに、やっぱりヘビーな映画だった。「日々、なす術もなく死んでゆくのを見届けるだけ」の言葉にもあるように、ニコラス・ケイジ演じる救命士フランクの“苦しみ”と“心の叫び”がよく表現されている。この映画、あまりにも重く明るさなどはない。しかし、見るものに強く訴えるものは充分にある。ニューヨークの殺伐とした真夜中の映像は、強烈な印象的を放つ。救命士の辛く報われない仕事は、よーく分かりました。しかしこれが、大都会で働く救命士の現状なんでしょう。 7点(2003-05-11 15:38:29) |
312. アビス(1989)
キャメロン監督の実験的な映像映画。CGの驚異的な映像が最大の売りで、前半が海底で起こる人間ドラマ、後半が寓話を絡めたファンタジー。ひとつの作品ながらも2種、楽しませてくれた。それにしても、本当に美しい映像…。ブルーを基調とした深海もの。目の付けどころは良かった。エド・ハリスのアツクサイ演技には、分かってながらも、くっ、涙が…。無機質なSFものに終らせていないのは、さすがキャメロン。分かってらっしゃる。たしかに、ラストの巨大UFOはいただけナイ。ここだけ大きく浮いていた。 7点(2003-05-11 15:37:33) |
313. 逃亡者(1993)
デビッド・ジャンセン主演、テレビ版「逃亡者」は、彼の逃亡途上の切ない人間ドラマが“売り”だった。哀愁漂う主人公リチャード・キンブルに、男女を問わず感情移入させられたものです。しかしこの映画は、ハリウッドスタイルのアクションもの。テレビ版とは方向性も作風も全く違うが、2時間少々で全面解決とは何ともあっけない。まぁキャストは豪華だし、娯楽映画としては上出来な部類でしょう。 7点(2003-05-04 13:07:09) |
314. ダイヤルMを廻せ!
ヒッチコック劇場のゴージャス版という感じで、サスペンスのお手本みたいな作品。ひねりが利いており、二転三転、最後の最後まで眼が離せない。俳優陣の手慣れた演技は、今さらどうこう言うこともないレベル。やはり紅一点のグレース・ケリーは美しく魅力的で、とくに判決を下される時の表情は印象的でした。 7点(2003-05-04 13:06:46) |
315. 裏窓(1954)
アイデアとカメラアングルが良かった。アパートの住民の人間模様が垣間見える味わい深い構図と映像。遠い記憶にある、懐かしい下町の味と色合い…。サスペンスはとくに捻りもなく、そのまんまなんだけどラブ・コメディー調なのでこれでも良いと思う。だけど、グレース・ケリーって本当に可愛いわ、美しいしわでタメ息ものですよね~。グレース・ケリーの魅力を楽しむべく作品か? 7点(2003-05-04 13:06:35) |
316. コンタクト
ラブストーリーを絡め、本格的なSFドラマを狙ったという感じ。この映画、とくに語り出しが素晴らしい。饒舌から静寂 ……そして、後の伏線となる大好きだった父親との回想 …。純粋で真面目な女性科学者エリーを、ジョディー・フォスターはきっちりと演じ切っているのはさすがで、デヴィット・モース、ジョン・ハートらも良い味出していた。実力ある俳優を中心に添え、メリハリのあるドラマを展開するという手腕は、さすがロバート・ゼメキス! ! 本当にうまい! ! また、コンタクトは実際にあったのか? なかったのか? 見る側に委ねるというエンディングもシャレていた。ただ惜しむらくは、マシュー・マコノヒーの登場するシーンは嘘っぽいラブドラマにしか見えず、この辺は何とかならなかったものか(-1)。 7点(2003-04-26 23:36:37) |
317. ザ・セル
「もし夢とか精神世界を映像で表わしたらこうなる」という前衛的な舞台美術を楽しむための映画なので、合う合わないがはっきりと出るだろう。少年のモッキーロックと馬の輪切りにはギョッとしたし、猟奇犯の世界観は当然だが分裂過ぎてエグいエグい。ジェニファー・ロペスの卑弥呼調?は、東洋的な美しさを醸し出しており一見の価値あり! ! ストーリーはと言えば心理学者とFBIが活躍するというサイコサスペンスで、彼等が猟奇殺人犯の心の中に入り事件解決を試みるという発想はおもしろいと思う。 7点(2003-04-26 23:35:35) |
318. インデペンデンス・デイ
この映画、プロットは完全に破綻しており、もうマンガ以下です。とにかくSFXを駆使した映像のみが見もので、「凄い! 凄い!」の連発です。まずUFO。こいつが信じられない位に馬鹿デカい。この馬鹿デカいUFOが都市を破壊しつくすシーンなんて、まさに超ド級の迫力。個人的には、スーツの中に宇宙人の本体が潜んでいた「うっ、臭い! !」はお気に入りのシーン。それと一瞬だが、濃い過ぎる日本の軍人が出た時はうれしかった。何から何まで出来過ぎの「アメリカ万歳! !」映画でした。映像のみ評価で、7点。 7点(2003-03-31 20:40:15)(笑:1票) |
319. エイリアン3
世紀末漂う独特の映像と、宗教的な音楽がうまく融合しており出来はまずまずと言ったところか。前作の「エイリアン2」とは一線を画したフィンチャー流の“エイリアン”ですね。武器が何も無いので知恵を出してエイリアンを追い詰めるというアイデアはおもしろいが、単調な鬼ごっこで終ってしまい恐怖感は今ひとつ。しかも、小型のエイリアンが一匹でしょ。ところどころ妙な台詞と、不自然な描写が目に付くのも気になるところ。「エイリアン2」であれだけ大小ウジャウジャ出したあとでは、分が悪いって3作目の監督は。オリジナリティ溢れる映像と雰囲気は秀逸。 7点(2003-03-31 20:40:05) |
320. 宇宙戦争(2005)
見上げるほどドデカいトライポッドが人々を襲う様は、まるで捕獲から加工までする食肉工場のようだ。リアルで迫力ある描写はさすがスピルバーグというところだし、スリリングな演出においては言うまでもないでしょう。もっとも個人的には、無駄を一切省いた斬新なデザインの戦闘マシンがスクリーンを占める、1953年版「宇宙戦争」の方がはるかに衝撃的だったし、いつまでも記憶に残る。本作は、冒頭から察するとどのような結末で終えるか、SF好きならおおよそ見当が付きます。また宇宙人による襲撃という題材からすると、過去の幾多の作品からわかるよう、ある意味決まりきった展開にならざるを得ないかもしれません。同監督による「ジュラシック・パーク」は、アイデアに見どころ共々ギッシリ詰まったファミリー向けSF映画の名作だった。(「未知との遭遇」「E.T.」もまた記録されるべきSF映画です) 監督には申し訳ないが、今作はさほど新鮮味の無いSF映画にしか映らなかった。 [DVD(字幕)] 6点(2007-07-20 18:04:05) |