321. ダントン
《ネタバレ》 豪華な色彩は見ていて楽しいのだが、ほとんどの演技が、舞台演劇のように大声出しっぱなしなので、そのうち疲れてくる。終盤の裁判から処刑に至るシーンは、これぞヨーロッパというような粘着質な描き方で、ここでインパクトを稼いでいるような気がする。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-11-14 02:28:19) |
322. ライトスタッフ
ところどころに演出や映像に気合の入ったパートは見られるが、全体としてはあまりにも未整理、長すぎ。どこに照準を合わせた作品なのかよく分からなかった。 [映画館(字幕)] 5点(2011-10-16 22:24:31) |
323. プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角
80's青春ロマンス大好きな私でも、この作品にはそんなにそそられませんでした。ひねりがなさすぎというか、雰囲気だけで作ってしまったというか、誰をどうしたいのかが分からないというか。いろいろと安直な部分が多いですね。 [DVD(字幕)] 5点(2011-10-05 00:30:54) |
324. 利休
《ネタバレ》 意外に、美術とか衣装関係は妙に安っぽい感じがするし、俳優陣の演技も、台詞をそのまま読んでいる部分が多く、本領発揮には全然至っていない。また、茶人を主人公としながら、茶道がもたらす効果や機能を撮り切れておらず、普通の時代劇みたいに撮ってしまったのが敗因でしょう。なので、何で利休が政治面でも重宝されたのかというところについての説得力が出ません。最後、秀吉がちょっとカッとなったくらいでさしたる理由もなくあっという間に死罪まで行ってしまう容赦なさが、何とか作品を引き締めています。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2011-09-19 01:54:22) |
325. ネバー・クライ・ウルフ
存分に映し出される氷原の風景は何とも美しいのですが・・・筋立てが何とも平坦で単調で、「ただ後を追っているだけ」にしか見えず、その方向からの面白みはありませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-07-17 02:31:42) |
326. フラッシュダンス
ダンスと挿入曲以外の中身が見事にないんだよなあ。80's青春ものには甘い私でも、これでは点数を絞らざるをえない。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-03-07 00:01:17) |
327. クリスタル殺人事件
最大の弱点は、肝心のミス・マープルに気品や高貴さがあまり感じられないこと。これではその辺にいるお婆ちゃんとあまり変わりません。ただし、名探偵が叡智で事件を解決する本格ミステリーをきちんと映画化しようとした心意気は買いたいので、この点数。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-01-20 16:35:13) |
328. プロジェクトA2/史上最大の標的
《ネタバレ》 何かもう作る側の気合が異様で、思いつくことは全部詰め込みましたという執念を感じる。序盤でラスボスっぽく出てくる悪の首領も、結局は逮捕されたっきりで、あれを導入の前座に使ってしまうという発想が凄い。あと、マギー・チャンの出番が多くて、しかもパーティードレスルックやスカート引き裂きアクションまで見せてくれるのは、実に嬉しい(しかも若い!)。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-12-06 02:01:03) |
329. 九龍の眼/クーロンズ・アイ
序盤からいきなりマギー・チャンの出番が増えているのが嬉しい。ただし、ストーリーは途中から収拾がつかなくなってしまった感じ。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-11-26 03:17:53) |
330. 家族ゲーム
《ネタバレ》 これは残念ながら、テレビ連ドラ版の圧勝。松田優作ではもともと何か有能に見えてしまい、長渕剛が発散していた「三流大学落ちこぼれ三留生がやりたい放題やっていたらなぜかそれが劣等生を改善してしまう」という設定の面白味が出せない。伊丹十三も妙に上品で、伊東四朗ならではの、何も考えてないガンコ親父の風情がない。由紀さおりには、白川由美が的確に表現していたうわべだけの上品さが醸出できていない。兄貴役の彼も、もともと優秀なお坊ちゃんに見えないので、後で立場が逆転したときの虚無感や切なさや逆の解放感が出てこない。テレビ版は直接的で単純で世俗的な描写ではあったが、それだけに、作品に原始的でストレートなパワーがあった。ここでは、演出がテクニックに走ってしまっているので、その分、家族間の生々しいドラマの部分を削いでしまっている。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2010-09-21 19:33:31) |
331. ジェラシー(1980)
終始陰鬱間漂う作品世界はなかなか心地よくはあるのだが、各シーンの細かい切り方や順序の入れ替えなど、最初から最後までほとんど同じような構成で進められると、途中からはかえって単調になってしまう。作品としての存在感はあるが、中身は印象に残らない。 [DVD(字幕)] 5点(2010-08-10 23:04:12) |
332. すてきな片想い
《ネタバレ》 笑わせようとしている箇所がすべってばかりで、本筋と関係ないシーンも多く、見ているときはマイナスイメージばかりだったのですが、強引なハッピーエンドぶりに、終わってみたら何となく許せてしまいます。内容を的確に象徴させた原題がいい感じですね。ただし、ジャスティン・ヘンリー君があんなになっちゃってたのは、見なかったことにするべきなんでしょうか・・・。 [DVD(字幕)] 5点(2010-05-11 02:50:13) |
333. 二百三高地
せっかくこれだけの時間を遣っていながら、攻撃シーンは同じような画面の繰り返し(エキストラのいい加減な使い方も目障りだった)、司令官側も仲代と丹波を除いてはこだわった人物造形がなされておらず、結局はこの2人+あおい輝彦に寄りかかった内容となってしまった。もっと個々の登場人物を大切にしないと、結局は全体像も出来上がってこないと思うんだけどな・・・。それと、日露戦争の発生原因や旅順の戦略的位置づけについても、もっとそれが分かる描写が必要でしょう。主題歌に5点。 [DVD(邦画)] 5点(2010-04-12 01:05:07) |
334. カクテル
《ネタバレ》 80's青春モノには甘めの私であっても、この作品はなかなか辛い。この展開なら、最後は当然、みんなが目標にしている一大バーテン大会(何それ)で主人公が元マスターを破って優勝する、というのが王道なはずなんですが、それはさておき、まさかあんないい加減な締め方になるとは思いませんでした。トムのバーテン技術が後半はほとんど見られないのも残念です(あれをばんばん見せ尽くしてこその作品でしょ)。スターシップの"Wild Again"に5点。"Kokomo"、"Don't Worry, Be Happy"、"Hippy Hippy Shake"、"Rave On"も楽しみにしていたんですが、どれも一瞬だけでしたね。 [DVD(字幕)] 5点(2010-03-22 23:44:37) |
335. 遊星からの物体X
《ネタバレ》 最初から最後まで、ずっと同じことをしているようにしか見えなかったのですが・・・ただ、ラストで明確な結論を出さずにあえて突き放し、しかも敵をやっつけてハッピーエンドでも何でもないという妙な雰囲気が、作品としてのインパクトを保っています。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2010-02-07 16:51:18) |
336. ビルマの竪琴(1985)
《ネタバレ》 一番意外であり、かつ問題だとも思うのは、中井側と石坂・川谷側を並行して描いていること。中井が何をしているのかみんな分かっているわけだから、途中のすれ違いや最後の対面の場面でも、ドラマチックさもスリリングさも発生しない。原作がどうあれ、あくまでも視点は本隊側からに徹すべきだった(それでこそ、中井との再会のドラマが生まれる)。しかも最後に手紙という切り札があるんだから、中井の行動の秘密はここで回想シーンを入れれば解決できるでしょ。この作品ではクライマックスのこの部分も「ただ読まれているだけ」です。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2010-01-07 00:15:12) |
337. 道頓堀川
視点がやたら不安定なのが見ていてすぐに目につくが、これは、主人公(=真田広之)の背景や日常生活を各場面にきちんと落とし込まなかった制作者側の責任だと思う。山崎努にしても佐藤浩市にしてもカルーセル麻紀にしても、ここぞというところで主演級に力が入っており、それによって主人公の影がどんどん薄くなっているのである。輪をかけて、慣れない関西弁がフィルターとなって各俳優も本領発揮とはいかず、したがって作品自体のイメージはそれほどよくない。ただ、徹底して道頓堀界隈を撮り切った映像の力で、何とか一本の存在感を通している。 [DVD(邦画)] 5点(2009-12-29 02:08:52) |
338. TOMORROW 明日
これ、同じ頃にテレビの2時間ドラマで大竹しのぶ主演で同じ原作の映像化作品がありませんでしたっけ?あっちの方がずっと良かった気がします。こちらの弱点は、台詞の組み立てにしろ場面の切り口にしろ、対象の描写自体が平々凡々であること。なので、最後の一瞬に至っても、すべてが破壊される「容赦なさ」を感じ取ることができません。また、九州弁(脚本自体に怪しいところが多数あるが)を覚えるので精一杯だったのか、各俳優の演技にも切れがありません。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2009-08-19 03:26:25) |
339. さらば愛しき大地
どってことない郊外の、退廃した希望のない雰囲気の描写はなかなかそそられるのですが・・・肝心の、誰が何をしたいのかという部分が不明確で、逆に雰囲気に流されてしまったような感じ。俳優陣も、渋いキャスティングで揃えていながら、本来の持ち味を出していたのは蟹江敬三くらいかな。作品全体に共通する、風景的な画面の美しさに5点。 [DVD(邦画)] 5点(2009-04-21 03:47:50) |
340. パンチライン
前半の2人のステージを目指す行動があんまりにも切実すぎて、その割に2人の相互理解の部分はなかなか進まないので、見ていてとても重たいのです。また、特にヒロインの側は、地味で平凡な主婦だったのが途中から何か変わってくるのかと思っていたら、最後まであまり変わりませんでした。内容と描写の方向性があまり合ってなかったのではないでしょうか。尺も必要以上に長いです。 [DVD(字幕)] 5点(2009-03-12 01:34:27) |