341. 友よ静かに死ね
ギャング映画としては少しくだけたコメディ路線をめざしているっぽいのだが、それが何とも中途半端で、機能していなくて。結果、各シーンが拡散しているだけの、まとまりのない内容になってしまいました。いろいろと無理があったようです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2011-06-18 04:27:07) |
342. ビッグ・ガン
《ネタバレ》 出る人出る人がみんなその辺のサラリーマンっぽくて、ギャングやマフィアの怖さを感じさせないのが難点。なので、復讐を重ねる場面でも、ラストへ向けての展開も、説得力がありません。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2011-06-17 03:15:31) |
343. 恍惚の人
《ネタバレ》 73年という時期に認知症を正面から採り上げた問題意識は今日でも価値を有しているし、変なひねりをいれない誠実な描写は現在でも通用すると思う。ただ、終盤はいろんな場面での「おじいちゃーん」の連呼が妙に耳についた。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-06-05 01:21:59) |
344. 高校生心中 純愛
設定から筋の運びから音楽からラストの力業の持って行き方から、何から何まで昭和40年代の懐かしドラマの香り満載。これでは低い点はつけられません。説明台詞の数々も俳優の皆様の赤面するようなくさい演技も、どうでもいいのです。「何でそこでそういう行為に出る!?」と突っ込みたくなる行動でも、登場人物は何の疑いも持たずにそれに突き進んでいる。そこがいいのです。 [DVD(邦画)] 6点(2011-05-11 01:40:11)(良:1票) |
345. 夕陽のギャングたち
《ネタバレ》 B級メキシコギャングとアイリッシュ爆弾テロリストという取り合わせが面白い。敵の大佐の、一見して明らかなほどの分かりやすい冷酷悪人顔も面白い。橋の爆破のシーンは、その前からの「じりじり感」も含め、圧巻。「そこまでせんでも」と言いたくなるほどの無駄な熱さが、作品の質を高めています。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-05-02 01:06:37) |
346. アガサ/愛の失踪事件
レッドグレーヴのアガサというのが何とも凛としてて気品があって、それを見ているだけでも気持ち良いのですが・・・肝心の筋自体が、何が言いたいのかよく分かりませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-04-30 22:45:25) |
347. ジュリア
《ネタバレ》 前半はジュリアとの過去を一枚一枚回想していき、それが後半の一本のサスペンス・ドラマとして見事に結実している。その後半は、駅に着いて汽車に乗ってからカフェで無事目的を達して別れるまで、中途半端な盛り上げは一切ない。背景の説明もほとんどないし、言われた理由が本当かどうかも分からない。そのくせ、「箱を渡して」など、一言で彼らの真剣さと用意周到さを表現しきっている。一本の鋼線のような張り詰めた緊張感、各シーンにまったく無駄なし。ベルリンのカフェでのレッドグレーヴの演技には、神々しさすら感じる。 [映画館(字幕)] 9点(2011-04-11 01:34:44) |
348. ヤング・ゼネレーション
《ネタバレ》 主役4人組は町の落ちこぼれという設定なのだが、仲間同士のやりとりがえらく牧歌的というか間が抜けていて楽しい。自転車の走行音と歓声を延々続けるクライマックスの演出もなかなか(最後の1周を上から1カットで撮っているのもびっくり)。敵キャラの設定がちょっと強引な気もするが、それも青春映画のご愛敬か。 [DVD(字幕)] 7点(2011-03-01 22:10:28) |
349. 屋根の上のバイオリン弾き
《ネタバレ》 歌やダンスのシーンはものすごい迫力なんですが・・・それ以外のところが何もないというか、娘が男とくっつきそうでどうしようというのを延々3時間見せられるだけというだけなので、長く感じました。ただ、それを保たせた主演男優の存在感は強力だったと思います。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-02-27 13:14:26) |
350. 幸福の黄色いハンカチ
《ネタバレ》 一番素晴らしいのは、現在の倍賞千恵子を最後まで見せないという演出。それと、最初は新品のファミリアが、段々と汚れていくところ(登場人物の成長を象徴している)。武田鉄矢は、演技は素人同然だが、必死さと懸命さは伝わってくる(この映画の時点で、彼は、「『母に捧げるバラード』で一発当てて即座に消えただけの一発屋兄ちゃん」にすぎず、生活はアマバン時代よりも悲惨だったのです)。桃井かおりは、前半は変に力が入っていて鬱陶しいだけ、後半は良い。あと、全体的に、方言の統一がまるでなされていないのが難点。 [DVD(邦画)] 6点(2011-02-25 01:23:26)(良:1票) |
351. ナイル殺人事件(1978)
《ネタバレ》 トリックが無茶すぎる上に、死体は3人もいらなかったんじゃないだろうか。また、密閉空間の限られた中での動きに面白みがあるのに、船と関係しない導入部が長いと思う。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-01-25 23:23:32) |
352. 戦争のはらわた
音響と映像に関するこだわりは十分に伝わってきましたが、それ以外の人間ドラマの部分については、描写があまりにもぶっきらぼうで、見るべきところがあまりありませんでした。 [DVD(字幕)] 4点(2010-12-29 01:10:07) |
353. 好奇心
《ネタバレ》 母子関係云々の部分が着目されるのは仕方ないとは思うが、それは全体の中では一部であり、本質は心の揺れをストレートに描いた優れた青春映画だと思う。兄貴2人がところどころうざすぎるのが若干マイナス。ただし、何よりも一番凄いのは、母と一夜を明かした後の、あのラストシーンである。通常とは別の意味で衝撃的。何の疑いもない全面的な自我肯定、これこそ映画。 [DVD(字幕)] 7点(2010-12-17 19:48:19) |
354. 愛のそよ風
終始趣のある雰囲気で進んでいくのに、何でのめり込めないのかと考えたら、主演がウィリアム・ホールデンというのが原因なんですね。ヒッピー少女との出会いと交流という非日常性がテーマであるのに、彼が悠然と構えていると、結局は何も破綻せずに安全な結末になるんだろうオーラが満載なのです。つまり、物語が常に逸脱しません。少しひねった台詞の応酬はなかなか見応えがあったので、そこに+1点。 [DVD(字幕)] 6点(2010-12-02 00:03:11) |
355. ハロルドとモード 少年は虹を渡る
《ネタバレ》 少年の自殺妄想描写(?)があまりにも唐突で浮いていて、中身に入り込めませんでした。霊柩車を乗り回すという使い方も、演出としてかなり乱暴なのでは・・・。ロマンスが開始する過程も、必然性があまり感じられません。 [映画館(字幕)] 5点(2010-11-04 00:22:20) |
356. 樺太1945年夏 氷雪の門
《ネタバレ》 第二次大戦中に、ソ連が条約を無視して一方的に侵攻してきたこと、日本の降伏後もさらに武力行使を続けたこと、そしてそれらの責任は現在までどこでも問われていないことという、日本の歴史上の重要事項を現在にまで伝える貴重な作品。しかも、あくまでも主人公たちの日常生活に立脚した上で、生々しさと現実性をもってその理不尽さを描写しきっているところに意味がある。とりわけ、二木てるみと藤田弓子の存在感は、作品に大きな説得力を与えている。まるで本当に郵便局内で事態の推移を見ているような迫力があるし、それによって、結末が単に衝撃的であるというにとどまらず、今日に生きる我々にも数多くの示唆と教訓を示している。 [映画館(邦画)] 8点(2010-11-04 00:17:04) |
357. もう頬づえはつかない
《ネタバレ》 結局これって、主人公のだらだらした生活と数名の行ったり来たりの会話を延々と最後まで見せられているだけのような・・・。意味があるのはラスト5分だけですね。それに至るプロセスをきちんと示してくれないと、どこにでもあるような光景を改めてそのまんま再現されても、興味を感じることはできません。 [DVD(邦画)] 5点(2010-08-19 00:38:10) |
358. サード
《ネタバレ》 脚本はいかにも狙いすぎという感じで鼻につくが、それを救っているのは、永島敏行と森下愛子の天性の存在感。特に、森下愛子は、20歳にしてこれだけあどけなさと色気が同居しているのは凄い。今頃になって見直してしまった。あと、秀逸なのは、枕元に少女の幻影が現れるシーンで、ここで一気に主人公の総括と転機を凝縮し、作品に一本の筋を通す役割を果たしている。 [DVD(邦画)] 6点(2010-08-18 00:09:13) |
359. 華麗なる一族
《ネタバレ》 冒頭、テーブルを囲む一族を1人ずつ撮っていくカットだけで、あまりの重厚さにしびれそうになる。これだけの豪華キャストの中心に立って動じない佐分利信の存在感も凄いが、それ以外も残らず巧者揃いなので、それぞれの演技を堪能するだけでも十分楽しめる(それにしても、酒井和歌子と大空真弓の若さにはびっくり)。ただし、物語の描写としては、融資をするしないの場面とか、そこから鉄平が逆襲を狙う部分とか、集中的に盛り上げられる部分はあったように感じる。210分はさすがに長く感じた。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2010-08-17 03:35:28) |
360. 金環蝕(1975)
宇野重吉の存在感がありすぎて、ほかの人たちがみんな食われてしまってますね。仲代達矢や三國連太郎でさえもあまり光っていなかったのが意外。キャストの面々はみんな巧い人たちではあるので、見ていて退屈ではなかったのですが、描写の対象が拡散していてテーマは最後まではっきりしませんでした。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2010-08-07 00:14:52) |