3601. ドリームガールズ(2006)
《ネタバレ》 よくできた楽曲が惜しげもなく連打されていて、最後まで楽しく見ることはできた。俳優の演技力や脚本よりも楽曲や演奏の魅力によりかかっていて、映画というより巨大なビデオクリップという気もしないでもないが、こういうのは楽しければいいのだ。ただし、ジェニファー・ハドソンは、作中の彼女の役同様、油断するとすぐに前に出てきて、おまけに唱法も一本調子なので、聴いていて疲れる(ステージパフォーマンス能力ももう少しつけてほしい)。曲の中で一番面白かったのは、みんなでわがままエフィを責める"It's All Over"なのだが、ここは振り付けもきちんと決めてほしかった。それと、ラストシーンは、まるでキャンディーズの解散コンサートのようで、ちょっとほろりときました。 [映画館(字幕)] 6点(2007-02-18 22:17:29) |
3602. 28DAYS
《ネタバレ》 更生の過程を地道に追っているのはいいが、あまりにも起伏がなく淡々としすぎで、主人公に共鳴するところまではいき難い。姉の二度にわたる訪問の場面など、感情が衝突すべき最も重要な場面なのだから、もっとじっくり掘り下げて描くことはできたはず。そういったところを飛ばして、なおかつ主人公の立ち直りの苦痛も言葉でしか表現されていないので、何となく空疎な印象を受ける。 [DVD(字幕)] 5点(2007-02-16 01:10:50) |
3603. バースデイ・ガール
《ネタバレ》 ロシア語の部分以外に目新しい要素は何もないが、あっけらかんとしたハッピーエンドで見た後の印象は悪くはない。ただし、2002年にもなってニコール・キッドマンが何でこんなB級作品をわざわざ選んだのかは謎。 [DVD(字幕)] 4点(2007-02-15 02:37:24) |
3604. 罠の女(1993)
あらすじからすべて想像できるとおりのしょぼすぎる内容です。映画にするほどのものではまったくありません。エロの出し方も中途半端。 [地上波(吹替)] 2点(2007-02-14 21:58:12) |
3605. スカーレットレター(2004)
《ネタバレ》 殺人事件と刑事の私生活とが、それぞれ謎を秘めながらじわじわ進んでいく雰囲気はなかなか良かったが、いつまで経っても両者が絡んでこないのは参った。トランクのシーンも必要性もなく引っ張りすぎで、ただ単にインパクトを与えたいだけの演出だったのではないかという印象が拭えない。イ・ウンジュの"Only When I Sleep"に+1点。本来、コアーズが可愛らしく歌うよりも、こういう気怠い歌い方の方が合う曲だったんですね。 [DVD(字幕)] 6点(2007-02-13 01:28:17) |
3606. レイジング・ブル
日常の退廃した会話と細切れのボクシングシーンが延々と交互に映されるだけで、内容的な面白みはあまりありません。デニーロについても、体型変化のインパクトだけでオスカー獲っちゃったような感じ(これよりも優れた演技はほかでいくらでもしている)。むしろ、ジョー・ペシの堅実な存在感の方が印象的だった。 [DVD(字幕)] 5点(2007-02-09 02:22:23) |
3607. 背信の行方
戯曲用の台詞をきちんと映画としてアレンジできていない脚本がまず問題(したがって、聞いていてやたらまわりくどく感じる)。話が進むほどにどんどん間延びしてスリルが薄れていくのにも参った。ニック・ノルティとジェフ・ブリッジズも、終盤はほとんどキャラが重複してなかったか? [地上波(字幕)] 3点(2007-02-06 04:01:16) |
3608. 雨に唄えば
《ネタバレ》 ダンスは上手いのかもしれないが、2~3曲を除いては本筋と全然関係のない表現内容であり、勝手に踊っているだけにしか見えないので、「いつまでやってるの?」としか思わない。逆に、試写失敗時の落ち込みとか、吹き替え作業中の高揚した状態とか、作業終了時もしくは上映成功時の喜びなどを表現した歌/ダンスがないのが不思議だし、リナの方にも悲しみや苛立ちを表現した曲を1曲ぐらいは歌わせるべきだったと思うが。 [DVD(字幕)] 5点(2007-02-05 00:35:18) |
3609. マトリックス レボリューションズ
前2作は目新しさと雰囲気で何とか楽しめてきたものの、3作目もほとんど同じことの繰り返しで追加要素なしということになると、さすがに飽きます。点滅のチカチカをやたら多用しているのも、かなり手抜きなような気が・・・。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2007-02-04 21:09:05) |
3610. スリーパーズ
《ネタバレ》 直接的な描写は殺人事件と法廷だけにしといて、「実は単なる衝動殺人と思われた裏にはこんな過去が・・・」「そして実は検事も・・・」という形にした方がまだよかったんじゃない?あの少年院時代は、映画的には回想で済む話です。変にスタンド・バイ・ミーばりの青春色でまとめようとしているため、かえって全体がばらばらになっています。ナレーションがしつこいのも、完全に逆効果。それにしても、前年に看守にさんざん虐待される囚人役をやっておいて、よく今度はこんな役ができるな、ベーコン君。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2007-02-04 02:03:03) |
3611. 千と千尋の神隠し
《ネタバレ》 最初に見たときは、適当なキャラが都合良くあれこれ騒いでいるだけとしか思わなかったが、再見したら、何と案外悪くなかった。一番良かったのは、解決手段が、銭婆のところに「とりあえず行く(しかも電車で)」「返す」「謝る」という超シンプル行動であるところ。それとやっぱり、あの水面を貫く線路の幻想性。 [ブルーレイ(邦画)] 5点(2007-02-03 23:47:27) |
3612. アパートの鍵貸します
「当時としては」先鋭的でオシャレなラブコメだったと思いますが、今見るとやはり野暮ったい部分は多いですね。特に、前置きの部分がやたら長いのが難点です。フランへの恋慕と、部下としての立場の二面性がもたらすギャップの部分をもっと見たかった。ラスト10分も、ずるずる終わらない割には展開が急すぎです。 [DVD(字幕)] 6点(2007-02-02 03:26:17) |
3613. 刑事ベルモア/共謀者
びっくりするほど何の工夫もない内容でした。撃ち合いとカーチェイス以外、なーんにもないです。 [地上波(吹替)] 2点(2007-01-31 22:44:40) |
3614. アンジェラの灰
人物描写や映像はしっかりしていると思いましたが、希望もなければ意志もない貧窮生活を、これでもかというくらいひたすら延々と見せつけられても・・・。制作者は一体何が表現したかったのでしょうか。エミリー・ワトソンの堅実な演技に免じて6点。 [DVD(字幕)] 6点(2007-01-29 02:43:03) |
3615. ミッション・トゥ・マーズ
《ネタバレ》 行って助けるだけだったら面白くも何ともないストーリーだと思いながら見ていたのですが、あそこまでやっておいてシニーズが地球に「帰らない」というところが無茶すぎて良い。あれで多少救われた感じです。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2007-01-28 03:52:18) |
3616. スターマン/愛・宇宙はるかに
《ネタバレ》 ラブロマンスにまったく合わない暗すぎる音楽に笑いました。しかし、交通規制とかトイレの男女別も調べずにやってきたのに、「君の星の生殖の方法は知っている」だなんて、この宇宙人相当エロくないか? [DVD(字幕)] 6点(2007-01-28 03:34:24) |
3617. 火星のカノン
ストーリーが平坦なのはまだいいとしても、会話が全部ボソボソ喋りで非常に聞き取りづらかったのは苦痛でした。ほとんど動かない中距離カメラ(もちろん、演技者の表情や仕草など撮り切れていない)がもたらす貧乏くささも何とかしてほしかったです。 [地上波(邦画)] 4点(2007-01-27 02:45:15) |
3618. パトリオット・ゲーム
ストーリーとしても単に「ワルをやっつけました」というだけで面白みも何もないのだが、そこに変にいろんな登場人物を入れてやりとりを盛り込もうとしているため、かえってスピード感が削がれていっそうつまらなくなっている。危険を前にした真剣みがまったく伝わってきません。点数はアン・アーチャーの分。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2007-01-25 01:29:54) |
3619. シュウシュウの季節
《ネタバレ》 荒削りながらも一直線な演出のおかげで作品としてのインパクトは強いし、社会の大きな動きの中での個々の弱者に注目した姿勢についても評価したい。しかし、一番凄いのは、最初にもっともらしく登場した男の子が、最後の申し訳程度のナレーション以外まったく登場しないという点。あれだけ視点を確保していたら、後の方でも何かやるのが定跡なのだが、その手法をあえて無視することによって、主人公が巻き込まれた「容赦なさ」を表現することに成功している。 [DVD(字幕)] 7点(2007-01-23 02:13:26) |
3620. クリムゾン・タイド
《ネタバレ》 そういえば、潜水艦ものってあまり面白いと思った記憶がないなあ・・・。大抵は狭い艦内で右往左往しながら大騒ぎしているだけであって、危険が全部言葉で説明されているし、映像的な面白みも少ないというように感じてしまいます。この作品もそれに含まれはするのですが、中盤手前の敵の魚雷攻撃への対応など、その前の訓練のシークエンスが見事に伏線として決まっている上に、無線と専門用語のやりとりを延々と続ける演出に力が入っていて、ここはかなりスリリングでした。ところが、その後のハックマンとデンゼルの分かりやすい対立によって、一気に底が浅くなってしまいました。あそこはやっぱり、対立を抱えながらも任務遂行との狭間で揺れる心理の綾を続けてくれないと。双方が武装して核兵器があるすぐ横で主導権の取り合いなんて、ほとんどギャグの領域です。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-01-19 09:23:28) |