21. 花咲ける騎士道(2003)
《ネタバレ》 主演は美形、登場するブローチはショパール製。明るく罪のない西洋活劇。あくまで、あっけらかんと作りきることも、技ではないでしょうか。洗濯物越しに口説くシーンの光、風の動きが爽やか。女優としてはエレーヌ・ド・フジュロルの方が好きだけれど。 4点(2004-07-10 11:38:10) |
22. ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
《ネタバレ》 原作を読まずに観ました。前作のドビーほど、際だったキャラクターの魅力は感じられませんでしたが、その分、成長したハリーが大人達とかわす、対等で爽やかな友情が印象的。回廊で両親の温かい思い出話をききながら、ひっそり微笑むところとか。いやー、大人になりました! 謎解きもすっきり、わかりやすいのでは? シーンとしては開放感あふれる湖の飛翔、それから随所に散りばめたきめ細かい季節の表現がよかったです。 6点(2004-07-10 11:34:06) |
23. モナリザ・スマイル
《ネタバレ》 かたや奔放、かたや狭量。対照的な二人の女子学生の間に通う友情、そして散りばめられた50年代ファッションや家電製品が見所でしょうか。クライマックスの講義シーンで、スライドを替える切迫したリズム感は印象的。んー、なぜいま、古き良き女子大なのか、という疑問も感じたけれど、ヒラリーさんの母校となると…というのは考え過ぎでしょうか。 5点(2004-07-10 11:15:36) |
24. 誰も知らない(2004)
《ネタバレ》 ドキュメンタリーのよう。実際に画面の中の子供達も成長していく。ゴンチチのシンプルなギターを背景に、石段を上り下りしながら、物語は淡々と進みます。淡々としているからこそ、言葉にならない幼い心の波立ちや、周囲の救いようのない無関心がリアルなのではないでしょうか。柳楽優弥くんが、帰らない母を迎えに出かけ、幼い妹を温かくみつめるシーン…。なかなかの存在感です。 6点(2004-07-10 11:09:53) |
25. キル・ビル Vol.2
《ネタバレ》 埋まるところは本当に怖かったです。だから土埃あげて歩くユマ、とても笑えました。ダリル・ハンナは「?」だから、次に期待しましょう。 6点(2004-05-05 01:15:14) |
26. ペイチェック 消された記憶
《ネタバレ》 PKディックとはいえSFとしての驚きは、いまや乏しいでしょう。それよりもベン・アフレックの古風な巻き込まれぶり、そしてサービス精神たっぷりのジョン・ウー節が楽しい。やっぱり敵は、スローモーションで近づいてきます。 6点(2004-03-06 17:30:10)(笑:1票) |
27. 半落ち
《ネタバレ》 小説を読んでいたのに、泣けました。深夜ですが老若男女よく入っていて、やっぱり鼻をすする人が多かったです。 冒頭の取り調べまでの速いテンポ、次々惜しげなく出てくる渋いキャストで、引き込まれちゃいました。人物一人ひとりの背負うものが善悪一辺倒でなく、深い。確かに説明は少なく、盛り上がりもいまいちですが、「命」の意味とか大上段に語らない分、抑制のきいた一本になったのでは。特に寡黙な寺尾聰。微妙な目の演技が秀逸。 横山秀夫のカメオ出演もファンとしては楽しかったです。 7点(2004-01-25 02:16:05) |
28. OUT(2002)
《ネタバレ》 ものすごくネタばれです。小説が話題作で、情念がほとばしるような内容だったので、映像にできるのかとかなり疑問に思っていました。しかし焦点の風呂場シーンで、見事にスイッチが切り替わりました。あからさまに人形。手首も模型。そこから、この映画の面白さが始まるのではないでしょうか。閉塞の日常から外へ、OUTへ。あるようでなかった、「女優映画」の佳作だと思います。 5点(2003-11-30 16:34:47) |
29. シカゴ(2002)
「オール・ザット・ジャズ」でノックダウンです。格好いい。70年代にここまで楽しく、ここまで冷徹にスキャンダリズムを皮肉った舞台を作ったフォッシーにまず乾杯。そしてフォッシーと、エンタテインメントをこよなく愛することを隠さない、この映画のスタッフに拍手。リチャード・ギアが下着姿で踊ったときにはちょっとのけぞりましたが、それも含めて、「やる時はやる」役者たちはさすがです。 8点(2003-11-30 15:13:59) |
30. ラスト サムライ
《ネタバレ》 先行ロードショーで観て、一言でいうと「品の良さ」が心地よかったです。ニッポンといえばサブカル全盛ですが、やはりクロサワの映像、音楽は偉大ということでしょうか? 前評判通りトム・クルーズより格好いい渡辺謙、りりしい小山田シン。緻密なチャンバラ。ストーリーとしては名誉の死とか滅びの美とか、実は苦手なんですが、軍事産業や異文化否定に対する静かな反発を評価。個人的には真田広之さんの見せ場がもっとほしかったのと、最後に福本清三さんの役名を呼んでほしかったです。 7点(2003-11-24 16:03:02) |
31. マトリックス レボリューションズ
《ネタバレ》 いやー、迫力です。ガンダムか(ふるっ)、と思いつつも、映像には満腹。ミフネとナイオビのシーンには思い切り力入ったし、飛ぶスミスには笑っちゃったし。問題は、で、お話はどうなったの?ってところでしょうか… 6点(2003-11-23 01:51:21) |
32. キル・ビル Vol.1(日本版)
《ネタバレ》 シネコンのレイトショーでポップコーン食べながら、というシチュエーションがぴったりでした。玄関ベルを押す指のアップとか選曲とか、さすが。確かに88人斬りシーンは長すぎると思うけど。キーハンターの千葉真一、好きだったのを思い出しちゃいました。相変わらず演技下手で、うれしかったです。 7点(2003-11-02 01:39:41) |
33. マトリックス リローデッド
《ネタバレ》 すでに指摘がありましたが、カーチェイスのシーンで素手で車の屋根を「むく」とか、斬鉄剣とか飛翔シーンのスーパーマンポーズとか、小ネタが楽しい映画です。作り手が「僕たちこういうアニメやゲームが好きなんだ!」と叫んでる感じが伝わってきます。でも、変に理屈っぽくない1作目の方が衝撃がありました。ストーリーの意味はほとんどわからず… 6点(2003-10-27 02:02:37) |
34. キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
おしゃれな追跡劇、楽しめます。破綻のなさが、なぜか懐かしい感触。 6点(2003-09-23 15:15:39) |
35. 千と千尋の神隠し
《ネタバレ》 飛ぶ話が多い監督だと思っていましたが、今回はむしろ水。雨が降れば海にもなるさ、でしたか、このイメージの鮮やかさはさすが。 7点(2003-09-23 14:59:36) |
36. 戦場のピアニスト
《ネタバレ》 大まかな内容は、観る前から想像がつく。それでも引き込まれるのは、誰もが状況次第で、とてつもなく非情になりうるという現実の重さ故でしょうか。爆撃を受けたときのリアルな耳鳴り、そして緊張の果てのユーモアが秀逸です。 8点(2003-09-23 13:36:04) |
37. マイノリティ・リポート
《ネタバレ》 これから生体認証や個人情報管理といったテーマを論じるとき、頻繁に引用される重要な映画となるでしょう。エンタテインメントとしてはイメージ詰め込みすぎでは。…それからもう一つ、コリン・ファレルの出演歴としても重要な映画になるかしら? 7点(2003-09-23 13:24:57) |