21. プライベート・ライアン
《ネタバレ》 理不尽な任務設定で反戦を謳い、その任務を全うすることが唯一の誇りだと戦った揚げ句に再び仲間を失ってしまうことでその行為すらも馬鹿げたことだったと悔やむ、という流れなのかと思ったら、どうにもそんな処理ではなく、どこに落ち着けたいのかよくみえないラスト(だから、冒頭の老人は生き残ったミラー大尉なのだろうと思っていたのですが・・・)。 結局主人公であるミラーは途上での仲間の死、そして最後の戦闘で何も学ばずに死んじゃったみたいに映る。これでは「ドラマはどこにある?」という代物に。惨たらしい戦争描写での反戦映画でしかなくなってしまうのが残念。 映像はさすがに見応えありました。 [DVD(字幕)] 2点(2008-01-01 22:32:22) |
22. ザ・プレイヤー
《ネタバレ》 カチンコからの始まりやハリウッドの内幕ものという設定、一向に進まないストーリー、妙な展開(殺した奴の恋人とくっつく)や描写(警察署での刑事たち)、といった要因から変な結末を予想していると、意外にもちょっとした皮肉へ着地。 数々の思わせぶりがあのラストで肩透かしをくらった感じは意図的な気がする。 玄人好み、というか玄人しか楽しめない内容では? 評価に困るので、とり合えず中間点。 [DVD(字幕)] 5点(2007-12-30 00:59:49) |
23. パッチ・アダムス
《ネタバレ》 先ず彼の一方的アプローチが常に好意的に受け入れられるのが腑に落ちない。後に恋人の死を招く挫折が挿入されるものの、スルリとかわしてしまいますし。 そして、彼の努力の描写が全くないのは如何なものか。彼が優秀な成績であるのは解決の一要因になるので重要。 多くの人を救いたい、人間味を欠く医者の態度が気に入らないなど彼の言い分は理解できるが、勝手に診療所を建てて無免許で診察することを肯定するような内容は問題あるのでは? 勿論問題があるからこそ作品になるし、テーマとなり得るのだが、どうも作品の焦点はそこへは向いていない。 医学の知識を持った社会性を欠く人物が医学界に問題提起するような行動をとった話という括りなのでしょうが、パッチ自身の問題には肉迫しない変な話。 [地上波(吹替)] 3点(2007-12-29 22:49:00)(良:1票) |
24. デッドマン・ウォーキング
最終的にキリスト教布教映画になっている感じが気持ち悪いですが、多くの葛藤が盛り込まれていて飽きることなく鑑賞できた。 [DVD(吹替)] 5点(2007-12-28 23:42:33) |
25. 日の名残り
《ネタバレ》 結局失恋もすんなりと受け入れ、執事の職へと戻っていく顛末故に難解と捉えられてしまうのかもしれない。 劇的なドラマを期待しても現実では早々そんなものは起こらないし、自らそういう行動をとるのも難しい。 彼にとってはかつての同僚に声を掛けるのが精一杯。彼女の幸せを省みずにドラマを求めるなんて彼にとっては堪えられない愚行。 現実はどんな感情も後悔も飲み込みながら、続く。 [DVD(字幕)] 8点(2007-12-27 16:57:23)(良:1票) |
26. となかいロビー 炎のランナー
《ネタバレ》 何だか、よくわからない内容。 親に言われてソリ引きの団体にやって来たトナカイが自分の存在のせいで別の誰かを辞めさせなければならないし、自分がなったのでは業務に支障が出るので、自ら辞退。 それなのに大会で活躍すれば団体に戻れると知って頑張る。 つまり、誰かを辞めさせなければならないという問題は無視。 親に言われてやってきただけの立場からそんな心境に変化したドラマはナシ(挫折を知ったからというのがあるものの、何故ソリ引きに戻る方向に向くんだ?)。 終いには、とんでもない大差をつけさせておきながら、あっさり僅差の争いにさせてしまう理不尽。 [地上波(吹替)] 0点(2007-12-24 20:20:06) |
27. パラダイスの逃亡者
《ネタバレ》 「ミッドナイト・ラン」の脚本家であるジョージ・ギロ監督、脚本作だけあって前々から観たかったのですが、DVD化もされてなければレンタルでも見当たらなかったので地上波放送をかなり楽しみにしていました。 「ミッドナイト・ラン」と同様に物語の構造上の役割を各々別個のベクトルでまかない収束させる手腕はさすが。 ただ、長男が銀行強盗しようと思い立つ動機が不明(それ以前の描写ではそんな奴ではなかった)、サラは何で強盗だと見抜いていながら見逃すのか(そもそも何故見抜けたのか)、サラとのロマンスは一目惚れでしかないので軽薄、と欠点は多数。 地上波放送用にカットされた部分にそれらを補完する内容があることを祈って、甘めの採点。 [地上波(吹替)] 7点(2007-12-18 21:50:36) |
28. シンプル・プラン
自分もあの境遇で、あの状況で、あの仲間がいれば同じ展開になりかねないという設定の匠に感嘆しましたし、恐怖を覚えました。 止めようと諭していた側が状態の変化でコロッと立場を逆転させてしまう描写など素晴らしい。 その他にも脚本上の技巧は多彩で、惚れ惚れさせられました・・・美しい。 [ビデオ(字幕)] 10点(2007-12-17 13:21:50) |
29. アナライズ・ミー
《ネタバレ》 もっていきたい方向は充分にわかるのですが、医師とのエピソードが強引ですし、彼の人物設定が曖昧。 マフィアの父の死の真相を知って捜査協力を放棄する理由がないし、会合での堂々とした立ち振る舞いへの豹変など。 医師の内的変化を要する流れなのだから、ドラマが施されていなければ腑に落ちない代物になるでしょう。 [DVD(吹替)] 4点(2007-12-17 13:14:18) |
30. あなたが寝てる間に・・・
《ネタバレ》 基本的に少々強引なシチュエーション。 だからこそどうケリをつけるのかと思っているとすぐに方向性が見えてきて納得。 それ故に納得して以降の展開は妙に予定調和の中から飛び出すこともできないままに終わる(結婚式までずるずるいっちゃうのもどうかと・・・)。 アイデアが優秀だっただけに勿体ない作品。 [DVD(吹替)] 5点(2007-12-16 23:49:34) |
31. 不機嫌な赤いバラ
《ネタバレ》 単純に夫人とSPの関係を見ている分には愉快ですし、心地よいのですが、構成としては・・・。 誘拐の前に二人の関係性は柔和しちゃいますし、誘拐の展開も唐突(ワンシーンぐらい伏線入れときましょうよ)。 誘拐はドラマの駄目押し的役割でしかない。 しかも、SPが夫人の安否を慮るのは愛情と責任感からなのでしょうが、愛情に至る部分は用意されたエピソードだけでは弱い。 [DVD(吹替)] 3点(2007-12-16 20:14:58)(良:1票) |
32. ラブ・ポーションNo.9
自分の調べた限りではデイル・ローナー初監督作品であるらしく、その出来もそれを起因としているような失敗に満ちている。 先ず、テンポが最悪。 そして、構成の転換部がどれも唐突。 脚本的には、そこそこ芸がみられるだけに残念な出来。 [ビデオ(字幕)] 4点(2007-12-16 19:55:11) |
33. 恋するための3つのルール
《ネタバレ》 茶番に憤って、あの場で娘を殺すように部下へ命じるなんて展開は理解に苦しむ(直情径行のマフィアという設定でも「あの場で」ではただの馬鹿です)。 解決をいかに扱うかが何よりの芸当ですからね・・・評価は下がる。 [地上波(吹替)] 3点(2007-12-13 15:46:22) |
34. エドtv
出てくる奴出ている奴どの人物も魅力を欠くが、しっかりと構成されていて、評価せざるを得ない。 「トゥルーマン・ショー」がジム・キャリーであった必要性を実感したし、向こうは番組自体も演出として製作者の意図との攻防という志向がある分面白そうなのだが、こちらはただ対象の生活を追うだけで魅力を欠く。 [地上波(吹替)] 7点(2007-12-11 18:29:56) |
35. チェーン・リアクション(1996)
先ず、語り口がへったくそ。 方向性を提示しないままの漠然としてた逃走劇がかなり続くし、黒幕の出し方に何の配慮もない。解決への流れはかなり強引なものが目立つ。 とにかく、構成するという意識は薄い。 まあ、盛り上がりようがない題材になってしまった代物をどうにかしようともがいた痕跡が見受けられるのでそれなりに印象はいいのですが・・・。 [地上波(吹替)] 3点(2007-12-10 15:36:00) |
36. 未来は今
《ネタバレ》 成り行きを見守る内容に終始。終いにはファンタジーで救われてしまうなんて・・・。 [DVD(吹替)] 2点(2007-12-10 06:24:37) |
37. ラウンダーズ
《ネタバレ》 堅実に生きるか、刺激を求めるか、という葛藤を扱うのに結局どちらもギャンブルに舞い戻るなんて・・・社会性を考えると負けるしか選択肢はないのに、どうするんだろうと興味津々で鑑賞。 そして、結局勝っちゃうんですね。 刺激を求め、夢を追うのを大いに肯定して終わる内容。大衆に迎合しているような説教臭い作品が横行する中で、こういうのはある意味快感です。 しかし、以前負けた相手に勝ってしまう理屈(技術の向上)はなく、作家の都合に過ぎないのでこれぐらいの点数で。 [地上波(字幕)] 4点(2007-12-08 08:17:45) |
38. プリティ・リーグ
これが実話だというので興味は引かれるものの、ドラマは単純なので魅力を欠く。 まあ、非常に安心して観れる作品ですね。 [地上波(吹替)] 5点(2007-12-08 07:01:53) |
39. グリーンマイル
このお伽話で何を評価していいのかわからない。 冤罪・死刑の糾弾? [地上波(吹替)] 2点(2007-12-08 06:50:31) |
40. カラー・オブ・ハート
映像ならではの内容で単純に興味はひかれるものの、それ以外は単純な反応のみな印象ですし、あまり馴染もなく突飛過ぎる世界観故に現実にフィードバックして考えるところまでいかない。意外と企画を通すのも難しいそうな内容でしょうから希少価値がありますね。 [地上波(字幕)] 5点(2007-12-06 23:09:04) |