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たきたてさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2289
性別 男性
年齢 47歳
自己紹介 好きなジャンル【 SF、アクション、サスペンス、ホラー、ミステリー 】
見たあと面白かったと思える映画は、ドラマ系、実話系、裁判ものが多いかもしれません。
サクセスストーリーが一番好きです。
見た後元気になれるし、夢があるから。

みんシネで面白そうな映画をチェック⇒映画を見る⇒レビューを見る⇒自分のレビューを書く
だいたいこんな感じで映画ライフを楽しませてもらっています。

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21.  U.M.A レイク・プラシッド
 ものすごく面白いわけでもなければ、とりたててつまらないわけでもない。  これぞ暇つぶし映画の最高峰。  ストーリーがわかりやすくて短いのが、こーゆー映画の最大の長所。  そしてしっかりちょいドッキリを差し挟み、エンタメ作品としてのクオリティを保っているので、なかなかの良作だと思います。  まあ強いていうなれば、邦題による過剰なあおりが不必要ですね。もし原題の『レイク・プラシッド』=『静かな湖畔』のままで、DVD のパッケージなんかも見ずに、この作品を見ることができたとしたら、より面白く鑑賞できる可能性はあります。  タイトルって凄い大事ですね。  それにしても動物の映像凄くないですか?どこまでが本物でどこからがCGや特撮なのかがさっぱりわからないくらい自然な映像です。  このレベルであれば、映像見るだけでも面白いです。
[DVD(字幕)] 6点(2015-10-04 05:01:01)(良:2票)
22.  BATS 蝙蝠地獄 《ネタバレ》 
 いやー、面白いです。これくらいの年代の映画になりますと、無名の作品でもなかなかのレベルに仕上がっているものが多くなってきますね。  そしてストーリーがいたってシンプル。しかもこの作品、さすがB級だけあってとにかく展開が速い。冒頭でバカップルが犠牲になったかと思いきや、わずか10分足らずでもう対策チームが出来上がっています。このノリ、このテンポ。自分がファストフードということをよく理解している。  そう、大作映画が時間をかける高級懐石料理なら、この映画はまさに今すぐおいしいものを手軽に食べたいひとのためのマ○クなわけです。  しかもパニック映画として前半だけなら、個人的に8点あげられるくらいのクオリティ。町人が非難してからは、主人公たちだけになってしまうのがちょっと物足りなく、少しばかりの中だるみを感じてしまったわけですが、それでも最後まで楽しく鑑賞することができました。  ラストのオチも、普通であれば『ちゃんと生き残りがいますよー。悲劇は繰り返されるのですよー。』ってな感じで終わるところですが、コメディなオチでしめくくる工夫が好きですね。  そこまでの期待はしていなかったというのもありますが、大変良かったです。
[DVD(字幕)] 7点(2015-09-21 14:03:58)
23.  うちへ帰ろう 《ネタバレ》 
 泣いたー。久しぶりに映画見て泣きました。  これこそ隠れた名作でしょう。  この作品には、笑い、感動、人生において大切なすべてがつまっている気がします。  そして何より出演者のみなさんの迫真の演技が凄い。  特に終盤。母親の前で泣き崩れるダニー。デボラに父親の真相を話すドナ。父親に思いのたけをぶつけるデボラ。  誰もかれもが重要な役どころを完璧に演じきっています。  何故この父親と母親が離婚するまでに至ったのか、その真相は劇中では明かされませんでしたが、離婚っていうのは実際はそういう言葉にできない小さな積み重ねに因るところが大きいのかもしれませんね。  正直、若い人にはピンとこない映画かもしれません。  推奨年齢20代後半~40歳くらい。もしくは結婚を間近に控えている方。  そういった方は、きっと感動すること間違いなし。  心のデトックスされます。家族を大事にしたくなります。そんな映画です。
[DVD(字幕)] 10点(2015-09-21 00:23:39)(良:1票)
24.  レジェンド・オブ・エジプト 《ネタバレ》 
 はじめてクレオパトラにまつわる物語を見ました。何しろ世界史にはてんで疎いもので、シーザーだの、オクタヴィアヌスだの、知っている名前がクレオパトラと絡むのを見て、変に感動しちゃいました。クレオパトラって、もっと神話的な人物かと勝手に思っていましたので、何とも打算的で人間臭いところが、新鮮で面白かったです。  140分の長い映画ではあるんですが、全く長さを感じさせない面白さ。むしろ、駆け足に感じてしまうくらい、ストーリーが次々と展開します。  ストーリー的には『シーザーとクレオパトラの第一部』、『アントニーとクレオパトラの第二部』となりそうですね。  タイトルも邦題より、原題の『クレオパトラ』のほうがしっくりきます。何しろ、エジプトに限定した話ではもちろんなく、ローマ主体のストーリーになっているからです。  ただ、面白い作品ではあるんですが、好みの面で尋ねられると、やはり悲劇の物語ですからね。後半につれて、どんどん状況が悪くなるってのは、見ていて気が滅入るし疲れますね。なーんかむかつくオクタヴィアヌスが、後半は我が物顔で活躍するわけですから、そりゃあ楽しい気分で鑑賞するのは無理ってもんです。  したがいまして、今回の採点はかなり自分の好みが入っていますが、歴史ものにしてはそんなにお難くなっていませんので、エンタメ作品としてのクオリティはなかなか高いと思いますよ。
[DVD(字幕)] 7点(2015-09-20 17:29:05)
25.  8mm 《ネタバレ》 
 傑作に成り得たのに、傑作になることを自ら放棄したような惜しい作品。含みのあるサスペンスにしている一方で、ストーリーには何のひねりもありません。ミステリーめいたサスペンスには、必ずあるはずの『サプライズ』がこの作品には無いのです。  悪い人は最後まで悪い人だし、味方は最後まで味方だし、奥さんは最後までただの奥さんだし、依頼者は最後まで依頼者です。  ホラー的な雰囲気や、何かを予感させるようなドキドキ感は楽しいのですが、結果、そんなたいした事は起こらないっていう感じです。  ただ私は、あのハゲちゃびんが好きで、彼が出ているだけでたいていの映画は面白く感じてしまうので困ったものです。なんか応援したくなるハゲなんですよね。  ラストの決着のつけ方は、動機の面で考えれば、ちょっと強引でしたね。  確かに、もう証拠も残ってないわけだし、暴力をもって悪を成敗するという結論を非難する気はありません。ただそれをニコラス・ケイジがやるってことには違和感を感じます。すでに依頼者からは報酬をもらっているわけですし、愛する家族がいるにも関わらず命の危険を犯してまで復讐を肩代わりすることの説得力が、このストーリーからは感じられないのです。  これだとまるで、映画のため、お客さんのために無理矢理決着をつけちゃったみたいです。そこはもう少し、ストーリーや脚本に説得力をもたせてほしかったです。
[DVD(字幕)] 6点(2015-07-22 15:06:34)(良:2票)
26.  クルーエル・インテンションズ 《ネタバレ》 
 サラ・ミシェル・ゲラーの美しさといったら、他の女優さんが霞んでしまいますね。セルマ・ブレアは頭の悪い役がぴったり。リース・ウィザー・スプーンもはまり役。ってゆーか、いつもこーゆー優等生タイプしかやっていないイメージがあるんですが気のせいですかね?  とゆーわけで、配役が大変良いという印象なんですけど、個人的にはサラとリースが逆だったらもっと良かったかも。  ちなみに、セバスチャン(ライアン)とキャスリン(サラ)がグラサンかけて並んで立っているところはマジでかっこいいっす。  さて、肝心のストーリーは、性格の捻じ曲がった義姉弟が、どちらがより性格が捻じ曲がっているかを競い合う物語。あれ?違ったっけ?  残念なのは、どれだけ素晴らしいナンパテクを見せてくれるのかと思いきや、あまりに普通すぎたということ。  どちらかと言えば、技は技でも『力技』。しかも結構なりふり構わない感じが多いです。本当にプレイボーイなんでしょうか?  前半に、その華麗な技をこれでもかってくらい見せてくれたら、きっと後半の純愛モードでより感情移入しやすかったとはおもうんでうけどね。  娯楽作品を見る気持ちでしたので、中身なんかなくても全然良かったのです。ただそのぶん、前半はもっと痛快極悪おしゃれ映画でかっこよくいってほしかったですね。
[DVD(字幕)] 5点(2015-07-11 05:33:46)
27.  ディープ・ブルー(1999) 《ネタバレ》 
 海洋モンスターパニックもの、『ジョーズ』や『ピラニア』といったジャンルは大好きです。そういう人にとっては理屈抜きに楽しめる映画でしょう。リアルな世界で味わいたくとも味わうことができない緊張感、スリルの疑似体験ができるのがたまんないっす。  ただ、こーゆーパニックものでは、個人的に『不特定多数が襲われる』というシチュエーションが好きなので、研究所限定というのが少し残念です。言ってしまえば、利権がからむ実験の代償に、関係者のみが襲われていくわけですから、因果関係がはっきりしすぎちゃっているわけです。正直自業自得的な側面もあるので、襲われていく皆様には申し訳ないんですが、純粋な犠牲者って感じがちょっと弱いかなと。  ですが本作のストーリーならではの感慨があるのもまた事実。研究所のみなさんや出資者のラッセル(サミュエル・L・ジャクソン)にとって、ただの被検体であり金の鳴る木に過ぎなかったサメが、突然脅威に変わるというシチュエーション。長い年月『被検体と、それを取り扱う人間様』っていう構図だったはずなのに、人間とサメの立場が一瞬にして逆転するっていうのが、空恐ろしいですね。  また、多くの方がご指摘されているように、今までのホラーの慣習を覆しちゃう試みが新鮮。  従来のホラーであれば確実に死んでいたであろう死亡フラグたちまくりの黒人コックが最後まで生き残っちゃう展開。  逆に、死亡フラグが立っていない人を、瞬殺しちゃうノリ。今ままでであれば、間一髪助けられた人って死亡フラグが消えるパターンが多いんですが、そんなことはサメには関係ないと言わんばかりにあっさりスーザン博士(サフロン・バロウズ)が殺されちゃうラストに、ホラーも日々進化しているのだと嬉しくなっちゃいましたね。  
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2015-07-07 07:06:41)(良:1票)
28.  ウィング・コマンダー 《ネタバレ》 
 安っぽいB級作品と思って鑑賞したのですが、意外に結構な掘り出し物。  前半は少々退屈な部分もありますが、中盤以降は戦闘シーンがぐんと増え、俄然盛り上がります。  今作は元ネタとなったゲーム用語が多数登場。ですがそんなに複雑なストーリーや設定でもありませんので、映画を見ていれば何となくわかります。  と・く・に、この作品、元ネタを知らなかったとしても、ある人種にはきっと楽しんでもらえると思えます。  それは『ガンダム好き』の方々。かく云う私もガンダム好き。ストーリー、設定、キャラクター、世界観、かなり似ています。ガンダム好きな方々は、この世界は結構浸れちゃうと思いますよ。(※モビルスーツは出てきません。)  なんせ一人一人が自分の役割をきちっと果たしていく後半のストーリー展開は好きなんですよねー。ですが難を言うならば、演出の拙さなのかなんなのか、もっと盛り上げてほしいシーンでの盛り上がりに欠ける気はします。そのため、肝心なところで、緊迫感、爽快感が、ぐっと引き出せずじまいで次の展開へ、ってのが多いような・・・。この割り切り方、淡白な仕上がりもガンダムに似ているかもしれませんね。  宇宙での数多くの戦闘シーンの美しさと迫力は一見の価値ありです。  個人的には、好き。個人的には、オススメ。  でも、好きな人が限定されるのは間違いない作品。
[DVD(字幕)] 7点(2015-07-01 04:58:09)
29.  処刑人 《ネタバレ》 
 丁寧に作られた前半に比べると、後半はだいぶ何でもアリになっちゃいましたね。後半になるほど現実感は薄れ、化け物ドゥーチェや女装警官ポール・スメッカー(ウィレム・デフォー)など、キャラ押しの感が強くなります。  最初の殺人は成り行きでしたが、不起訴になった後、今度は自分達の意思で悪人を狩っていくというストーリーが、いたって単純明快で面白いです。ただ、『悪人』の定義が本人達の中でも全然定まっていないせいで、こーゆー作品ではぜひ欲しいカタルシスが最後まで見ても得られないのが残念。  また、個人的にはロッコが不要。彼が仲間として二人を手伝うようになったせいで、ただでさえブレ気味なテーマがよけいブレブレになってしまった感があります。その上で、三人に味方しようとするデフォーは、悪い意味でご都合主義的であり、説得力がありません。  極めつけは悪役が悪役に徹し切れていない、悪役の華の無さにあります。不遜、不快、恐怖、非道といった悪の要素をこれでもかと盛り込んじゃうからこそ、『処刑』の爽快感が増すわけです。今作は、贔屓目に見ても足りません。悪には悪の、華が欲しい。  ラストの街頭インタビューしながらのエンドロールはかなり好きです。正直フィクションばりばりの本編から急にドキュメンタリータッチでしめくくるので、いきなり何事かと思いましたが、このアンバランスな感じは新鮮で悪くないです。  あれ?なんか批判的なコメントが多くなりましたが、映画としては全然面白いです(笑)
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-06-20 04:03:24)(良:2票)
30.  ジェネックス・コップ 《ネタバレ》 
 行き当たりばったりの出たとこ勝負的な展開ばかりなので、ストーリー重視、プロットを大切にする人には絶対向かない作品。  一人一人のキャラは個性があって良かったのですが、全員が個性がありすぎると、逆に無個性になるもんですね。  アクションは結構良かったのですが、ジャッキーやリー・リンチェイを見慣れていると、物足りないと思います。  最初から最後まで退屈はしませんが、裏を返せばただそれだけの映画です。  チェン刑事の死に様については最早ギャグ。  もうちょっとだけ丁寧に作りこんでくれたら、娯楽大作になったかもしれないのに。ちょっと残念な出来ですね。  吹き替えで見ることをオススメします。
[DVD(吹替)] 5点(2015-06-12 15:11:24)
31.  ダークシティ 《ネタバレ》 
 SFがすぎるSF。これは好みが分かれそうな作品ですね。  タイトルが『ダークシティ』なのだから、暗くて当然なんですけど、それにしても暗い。そして閉塞感が凄い。  このタイプの映画にしては、説明があまりに大雑把。ちょっと不親切ではないでしょーか。そのうえで、あまりにとりとめのない話が続くので、流石に途中ちょっとダレます。  はっきり言って導入から序盤は、ホラーテイストだし、ミステリーだし、なんか不思議空間だし、それはもう興味津々で見れたんですけど、中盤くらいになって、『もしかしてこれって何でもアリ的な展開になるんじゃね?』って思ったら、まさにそうなっちゃいました。  『チューン』とやらの力で、海と太陽まで作っちゃうとは・・・。本当に何でもアリ。  それでいて超能力合戦の締めくくりはナイフとばして、跳ね返して、ブスッて・・。何でもできるのに超地味な決着。このバランス感覚が何とも・・。  いや、それを言うなら、最早この世界を作っていらっしゃる方々なのに、ジョン・マードックの行方を追う方法は地道な聞き込みって。  この作品は確かに『マトリックス』系列ですし、舞台設定は『トゥルーマンショー』にそっくりです。ただ世界感は『未来世紀ブラジル』を思いだします。リアリティと共存するSFは凄い盛り上がれるのですけど、はじめからすべてがかりそめの舞台設定では、何をされても盛り上がることができません。残念です。
[ブルーレイ(字幕)] 4点(2015-06-12 04:02:55)(良:1票)
32.  暗戦/デッドエンド 《ネタバレ》 
 余命僅かの犯罪者アンディ・ラウと、敏腕刑事(交渉人)ラウ・チンワンとの頭脳バトル+友情物語。  『アンディ・ラウは何故ラウ・チンワンを選んだのか?』といった詳細には一切手をつけず、ストーリー展開のみで見る人をぐいぐい巻き込んじゃうなかなかの娯楽作です。  アンディ・ラウの裏をかきつづけるアイデア満載のストーリーは大変よく出来ていて見ごたえがあります。また、末期癌のためやたら吐血しまくる割には、それほど悲壮感を感じさせない割り切った演出もグッド。逆に、余命いくばくもないからこそ、開き直った人間の潔さや尊厳といったものが感じられます。ラストにいたっては、自分の病気すらも相手を騙しちゃう小道具にするわけですから、もはや爽快ですらあります。  バスの女性とのエピソードまでしっかりと収拾をつけるあたりも、絶妙な余韻が残って良い感じです。『このプレゼントをもらった日が、彼に会った最後です。』の台詞からもわかるように、おそらくこの世にはもういないのでしょうが、彼が死ぬシーンを映像化せず、安易なお涙頂戴でしめくくらない作成者側の姿勢には、感動すら覚えます。  なかなかの掘り出し物でした。  これでもうちょっとだけ映像がきれいだったら良かったんですけどね。それは、まあ仕方ないか。
[DVD(吹替)] 7点(2015-05-25 03:56:16)
33.  マーシャル・ロー(1998) 《ネタバレ》 
 デンゼル・ワシントンとブルース・ウィリスの共演というだけでテンションが上がりますね。  ブルース・ウィリスには批判的な意見も多いようですが、個人的には二人の演技は完璧で、それぞれの立場、肩書きにおけるカリスマ性というものを十二分に発揮していたと思います。  映像・演出も凄いです。『バス爆破テロのシーン』のインパクトは強烈。このシーンがあることにより、結果のみを映した『劇場テロ』『FBI本部テロ』の惨劇までもがイメージできるわけです。惨劇をイメージさせる演出や、何かを予感させる演出は見事という他ないんです。『劇場テロで一瞬だけ映される片腕をなくした女性』『会議のときに一人、二人、・・・そして一斉に鳴り出すポケベルと携帯』『バーで飲んでいるときに地震のようにバーが揺れる演出』などは、どれも鳥肌もの。  ストーリーにおいても、市民にとっての脅威が、いつの間にか『テロ』から『軍』に移行していて、本質のすり替えがあまりに見事。  ハブ(デンゼル・ワシントン)が、『この国を混乱させることが目的だったとしたら?軍を出動させ、国民を不安に陥れ、やがて法と憲法の精神が破られたら?それこそが彼らの勝利だとするなら、彼らは既に勝っている。』と、デブロー将軍(ブルース・ウィリス)に言い放つ、これこそがこの作品のテーマなのかもしれません。  テロの危険因子を育てたのがアメリカなら、今回のテロの原因を作ったのもアメリカ。そんな映画をアメリカが作っちゃったってんだから、こりゃあなんか凄い迫力というか、警告めいたもんを感じます。  惜しむらくはこの作品、ものすごく頭の良い人や状況判断が早い人にとっては、格別の味わいを見せるのでしょうが、私のような中途半端な頭の出来では、状況や人間関係を理解するのに全力を尽くさないといけないので、途中でやや疲れてしまうのが難点と言えば難点か。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-05-24 16:45:26)
34.  アウト・オブ・サイト 《ネタバレ》 
 メインのストーリーがこれといって面白くないので、これじゃあどう頑張っても面白くなりませんよねー。  サスペンスは薄味。ラブストーリーのほうも、これと言って引き込まれるものはありません。  一時停止をしてみたり、時間軸をずらしてみたり、演出上での工夫が見られますが、今作に限ってはそんなに効果があったとは思えません。  『階段で転んで頭を撃ち抜く男』は、インパクトがあります。伏線もあります。ですが、実際にそれをやられたら、悲惨なうえにグロくてまるで笑えないのが正直な感想です。  今作の一番の見所は、『結局落とし所はどこになるんだろう?』という人の興味をひきつけるところにあると思います。『続きが気になる』というのは、個人的に映画を見る上で大事な要素です。その一点でのみ、この作品を高く評価しています。  落としどころは結局無難なものでがっかりですが、ラストのオチは大変よかった。  カレン(ジェニファー・ロペス)がヒジュラ(サミュエル・L・ジャクソン)の護送の日をずらし、フォーリーに脱獄のプロをあてがうところなんかは、これからの展開を予感させて面白い。このラストが一番洒落ています。  まあ、それだったら最初から捕まえてやるなよ、とも思いましたけどね。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2015-05-17 14:16:16)
35.  楽園をください 《ネタバレ》 
 『戦争』という大きな枠組みの中で、どちらかと言えば『個人』の戦いやドラマを丁寧に描いた作品ですね。  それほど派手さはないものの、記憶に残るシーンや台詞が多いです。  いえ、むしろ多すぎたかもしれません。大事な場面や台詞が多すぎて、焦点がぼやけてしまっている印象です。結局一番言いたかったことやテーマのようなものって、なんだったんでしょうか。  それに、はじめのうちは誰が誰やらわからなくて、困ります。ジェイク、ジャック、ブラック・ジョン、ピット、ジョージ・・・。覚えられない。誰がメインかもわからない。  結局最後に残ったのはジェイクとホルト。中心人物たちの中で、もっとも中立に近い存在。ジェイクはドイツ系で、本来ならば父親と同じ北側でしょう。ホルトは元黒人奴隷なわけですから、奴隷解放を訴える北軍と戦うのは違和感を感じます。この二人は、戦争そのものを俯瞰して見ることができる、私達鑑賞者のレンズになっているような気がします。  だから、時折みせるジェイクの表情、それは猜疑心に満ちているようにも感じるし、迷っているようにも感じるし、鑑賞者の気持ちを代弁しているかのようにも感じます。  『自分達ゲリラは、結局私怨をはらすため、人によっては私欲を満たすために、戦争を利用しているだけではないのか。』と。  そこに大義はない、ということに、きっとジェイクたち劇中で気付いています。ですがそれに気付いても、最早一度上がった舞台からは誰も降りられないのが戦争なのでしょう。そう考えると、『Ride with the Devil』という原題は、見事に核心をついています。  その一方で、『楽園をください』という邦題もまた的を得ているようにも思えますけどね。  戦渦の中に身を置いた誰もが、最後にはそれぞれの楽園を望んでいたわけですから。
[DVD(字幕)] 6点(2015-05-07 01:52:59)(良:1票)
36.  トゥルー・クライム(1999) 《ネタバレ》 
 ちょっと軸がぶれているストーリー構成は賛否両論ありそうですが、はっきり言って面白いです。ともすれば重くなりそうなテーマを、ここまでエンターテイメント風味、いや、イーストウッド風味に仕上げてしまう手腕はさすがです。  エベレットのプライベートな問題に関する掘り下げ・描写に割いたウェイトが、大きすぎですね。ビーチャム親子とエベレット親子の対比を映し出したかったのかもしれませんが、今作においてはそれが上手く機能しているとは思えません。唯一のマイナスポイントと言えばそこくらいでしょうか。  ふたつの家族関係がうまく対比・リンクさせきれなかったため、『冤罪を晴らすストーリー』と『エベレット記者のプライベートなドラマ』の二本の軸ができてしまっています。プライベートパートも結構な力の入れ具合。そのため、ますます本筋のストーリーの邪魔に感じてしまうのかもしれません。いっそ添え物的に、もっとライトにポップに扱っても良かったんじゃないでしょーか。  ビーチャムとその家族の描写はパーフェクト!娘や奥さんに別れを言うシーンは、涙が止まらないです。個人的にはこの作品の一番の見所です。『涙活』です。奥さんの泣きの演技は終始胸を打ってしょうがないです。『涙活』です(笑)  この家族のシーンがエベレットの捜査と交互に映し出されるため、観ている私達は、完全にビーチャム親子の味方です。だからこそ、そこからの死刑執行シーン、そして、薬が減っていくときの映像・演出が、尋常ではない緊張感を生み出しているのでしょう。やはり冤罪を晴らすストーリー一本でいってほしかったなあ。  ハラハラドキドキ、それでいて涙をさそい、編集者とのかけ合いトークでは笑いもさそう、、、ラストは完璧。上質のエンタメムービーです。
[DVD(字幕)] 8点(2015-05-03 20:18:50)(良:1票)
37.  ソルジャー(1998) 《ネタバレ》 
 今作の評価が全体的に低いのは、鑑賞前の期待値の高さにあると思います。名の知れた俳優、スタッフ、監督、脚本、それに多額の制作費の知識が事前にあれば、否応なしに期待も高まるというものです。だとすれば、今作を観たときにがっかりしちゃう人の気持ちもわからんでもないです。  私は何も知らずに観ました。知っていたのはカートラッセルだけ。何も知らずに観ると、純粋にクオリティ高めのB級作品として楽しめます。それに今作の映像、世界観が何と言っても好きです。好きなものは好きだからしょうがない。理屈じゃないんです。  砂嵐が来る瞬間の映像は迫力満点で◎。廃棄船がごみを投棄する映像もスケールの大きさを感じさせて◎。その割りに本筋のストーリーに関する映像は、意外と安っぽくこじんまりとしすぎちゃったのは、もったいなかったかもしれません。これは『インディペンデンスデイ』のときにも感じた感想です。そもそも舞台を最初から狭い範囲に限定し過ぎちゃったのが、一番の原因かもしれないですね。  否定的な意見の多いパワーバランス、強さのインフレについては、個人的にはアリです。訓練ではニュータイプが圧倒していたのに、実戦ではベテランのトッドが巧みな戦術でニュータイプを一網打尽にしていくのは、はっきり言って気分爽快です。これぐらい強すぎちゃって全然OKです。本物のソルジャーの真価は、訓練ではなく実戦でこそ発揮されるのだ(笑)
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-05-03 07:45:46)
38.  シュリ 《ネタバレ》 
 テーマやアイデア、ストーリー性と人物相関がすごい良かっただけに、演出の雑さは結構残念。  イ・ジュンウォンとその同僚、イ・バンヒとその上司(隊長?)、その4人を初めとして、中心人物たちの存在感が半端じゃないです。  また、自爆する女性工作員など、妙に生々しく容赦のない映像は、まさにアジア映画の特色のように感じます。これはハリウッド映画ではなかなか感じることができない感覚です。。それでいて、甘酸っぱくぬるめの、ともすれば蛇足になりそうなラブストーリーを絡ませる、日常と非日常の融合のさせ方が凄いです。この衝撃を伴うギャップが、多くの人がこの作品に魅了されるひとつの要因かもしれませんね。  ですが、血生臭いアクションパート、ドラマパート、ひとつひとつの出来はそれほどまでに高いレベルに達しているとは思えません。特にドラマパートの作りこみ、人物描写は甘いと思います。  そしてアクションパートにいたっては、中盤、映画館での攻防がかなり雑にまとめられています。人質を取ってからいつの間にかシーンが切り替わって、包囲網を潜り抜けたことになっています。いったいどうやったの?イ・バンヒがいつの間にか電車に乗って帰路についているのは最早笑います。親友が死んじゃうシーンも、本当は感動的なシーンのはずなのに、『見せかた』が足りないのか、いまいち泣けません。  その一方で、イ・バンヒを撃っちゃうシーン、崩れ落ちるシーン、留守録を聞くシーンなんかは、ぐっとくるものがあります。  冒頭の訓練シーンの映像と、本編の映像との落差も問題かもしれないですね。実際後半一番ドキドキしたのは、研究所内でCTXの説明聞きながら、実際にCTXを火にかけて光を当てているシーンだったりします。『爆発しちゃうんじゃないの?』って、気が気じゃなかったです。そう言えば、あれだけ機密事項とか言っていたのに、気軽に普通の理科室みたいなところでアルコールランプ使って実験していたのはいったい・・?  最後に、本編とは全然関係ないんですけど、『東洋人の顔は皆同じに見える』と言う西欧の方々の気持ちが、この作品観るとわかっちゃう自分が悲しい。
[DVD(吹替)] 7点(2015-05-01 05:33:56)(良:1票)
39.  ボイスレター 《ネタバレ》 
 小粒な人生を送る、小粒な自分にとって、小粒なサスペンスこそ最良の友。この作品はスマッシュヒット。これぐらいの規模だからこそ、逆にハラハラできるし、臨場感を味わえちゃうんですね。  ミスリードさせてやろうという空気、なかなか好きですよ。もちろん『ミスリードされるかー。』って思うんですが、それ以前に、これだけ怪しい人たちがたくさんいると、そもそも誰が犯人かなんてわかりません。結局は消去法で、ラスト二人になったときにはじめて誰が犯人かピンときます。それまではもう全然わかんないですよ。それに、展開がわりと速いので、考える間もないです。  こーゆー小粒ながらもしっかりとストーリーを練ってあり、緊迫感もスピード感もあるサスペンスは良質です。意外にも指を切っちゃう視覚的に痛いシーンなんかもちゃんと用意してあります。特に、あの人の指が切られるときが、結構な迫力です。  欲を言うならば、4人から2人に減らすのがちょっと早すぎちゃった気もしますね。ジュディ(でしたっけ?)なんか、もう少し泳がせても面白かったかもしれません。  まあ何にせよ、ラストまでノンストップで盛り上がれるオススメのサスペンスです。
[DVD(字幕)] 8点(2015-04-30 20:01:19)
40.  追跡者(1998) 《ネタバレ》 
 トミー・リー・ジョーンズ主演の追跡者。今回はてっきり本当に悪いやつを追いかけるのかと思いきや、またもや冤罪。つまり、主役は前作同様二人いることになります。これでは他のレビュワーの方も指摘されているように、『逃亡者2』ですね。  今作のストーリーは『逃亡者』以上に複雑で、中盤以降にあっちこっちで鬼ごっこが始まる展開は嫌いじゃないです。ですが、ストーリーをひねりすぎると逆に単調に感じてしまう不思議。似たようなノリが続くためか、次第に頭がボーっとしてきます。あんまり複雑にしすぎると、頭が理解するのをやめてしまうのかもしません。娯楽作品を気軽に観るつもりで鑑賞したので、その割りにはちょっとストーリーがごちゃごちゃしすぎていたのかもしれないです。  飛行機が墜落するシーンや、仲間が撃たれるシーンなど、目を見張るシーンがありますし、ボートでの追跡シーンは映像がやたら綺麗で臨場感があって個人的に好きなシーンです。一つ一つの画を切り取ると素晴らしい作品なんですけどね。なんか見ていて今回は疲れちゃった。ラストあたりがきっちり盛り上がったから、ま、いいんですけどね。仲間が一人殺されちゃったのは、ちょっと悲しかったかな。あれでメリハリは確かについたし、復讐へのカタルシスを感じ取ることができるわけですが、それでも助かってほしかったです。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2015-04-26 15:41:09)
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