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アンドレ・タカシさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2127
性別 男性
自己紹介 2022/3/26に以下のような自己紹介文をアップしました。
ロシアのウクライナ侵攻が始まってひと月経過。
映画は観ていますが、侵略戦争のせいでレビューする気になれません。
私の映画レビューと戦争は直接関係しませんが、
楽しく文章を考える気分じゃない、ってことですね。
ロシアが撤退するか、プーチンがいなくなったら再開します。


そして、
侵略戦争が膠着状態に入り、
いつ終わるか識者にも判断できない状況になりました。
まぁ正直、痺れを切らしたので、レビューを再開します。
ウクライナ、頑張れ!

2024年3月17日更新

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381.  2012(2009) 《ネタバレ》 
劇中に「プレートがもたない」と云う台詞の字幕を見て、これは「日本沈没」ならぬ「世界沈没」の話であると気がついた。その後の噴火や津波のダイナミックな表現を見るにつけ、邦画「日本沈没」の描写はなんと稚拙であったことか、などと他の映画と比べてCGの凄さに感心していたんだけど…。でも、底の浅いヒューマニズムや家族の絆みたいなもので最後のヤマを作った時点でこの映画の株は暴落し、国土を失った民族の行く末に言及していた73年版「日本沈没」の方が格段に芯があったと思った次第。まぁ邦画との比較じゃなくとも、脚本はお粗末です。崩壊のその日まで国民に事実を秘匿し続けて、金持ちだけ避難するってどんなザル計画なんだよ、と。そのご都合を米大統領が残ることで相殺したようだけど、それこそご都合主義。そんなザル計画でも、自分の財力ではとても乗船できなかったことが腹立たしく、最後まで不快なしこりが残った。ゲートが閉まらず箱舟が危機に陥る原因がホントにしょぼくて、せっかくの一大スペクタクル映像と釣り合っていない。自分たちの船が危機を脱出したことより、あの親父が生きていたことで喝采が湧く描写にリアリティはありません。何より、アフリカ大陸がほぼ元のカタチで残っていたことを考えると、あんな船を作って金持ちだけで逃げるより、早めに警告してアフリカのどこかに避難施設を作った方が多くの人が助かったんじゃねーのか。田所博士ならきっとそう叫びますね。全体として見れば、ほぼ全人類を殺しても楽観的に終わる、いつものエメリッヒ節でした。ストーリーだけなら1~2点の内容。残りは全部映像の点数。そこはさすがでしたよ。
[映画館(字幕)] 5点(2009-12-18 02:51:53)(良:1票)
382.  UDON
強いメッセージがある訳では無く、反対に散漫な印象を与えるような構成ですが、私は楽しく付き合いました。登場人物がそれぞれの人生をさほど無理せずに、でもそれなりに考えて、周囲との関係性を保ちながら歩んでいる感じが好きです。悪人が出てこないところも好きです。これは青春映画ではなく、青年映画というジャンルですね。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-12-16 01:17:13)
383.  交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい 《ネタバレ》 
テレビシリーズは近年のアニメの中では出色の出来映えだと思います。しっかり全部観ました。その登場人物たちを総動員して、役回りを全て変えてあるところは、オリジナルを知っている者にとっては新鮮で、ストーリーの変更と共にどこに行き着くのだろうと期待感が高まっただけに残念な結果でした。後半は明らかに概念肥大で、言葉遊びが繰り返されている印象。声優さんたちの熱演だけが空回りしていました。オリジナルを知っている自分でさえテーマが見い出せないような展開は、初めて観る人にはチンプンカンプンに映ったと思います。それと、中盤から明らかに作画のレベルが落ちました。テレビシリーズの方が良く描けていたと思える程に。これはどうしたことなんだろう?
[CS・衛星(邦画)] 3点(2009-12-15 23:55:11)
384.  蛇にピアス 《ネタバレ》 
えっ、やっぱりあの舌ピアスはホンモノなのですか。リアルではあるが、まさかね…と思っていたんだけど。う~ん。確かに↓【no_the_war】さんの仰ること分かります。「デビルマン」に出演するからといってデーモンと合体する必要は無い訳で、ちょっと体当たりの意味を履き違えている。原作は出版された直後に読みましたが、自分たちの体を傷つける行為には共感できず、イタイ描写が四肢の先端を縮こまらせただけで素通りして行った作品でした。映画になったらもう少し理解できるのかと思っていたんだけど結果は同じでしたね。一緒に住んでいても互いの本名すら知らないというのは、今の若者たちの間に本当にある関係性なのでしょうか? そこに実感がない限り、中年には理解できない映画なのかな…。吉高由里子は映画デビューから注目していた女優で、その初主演作として期待していたんだけど、自分の理解が及ばないことが残念でした。役者根性が据わっていることはよ~く分かったので、今後も期待します。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2009-12-11 22:48:11)
385.  ユナイテッド93 《ネタバレ》 
恐ろしい映画だった。自分が乗った飛行機が墜落することを想像したことはある。どうしようもなくなった最後の瞬間に自分は何を思うのだろう、というような…。この映画は9.11でハイジャックされた機体の中で、唯一目的地へ到達しなかった93便の機内状況の再現として、その最後の瞬間を見せた。墜落の瞬間のブラックアウトが脳裏から離れない。最悪の結果が変わらないことは最初から分かっていたけれど、あの反抗が成功しないかと無言の声援を送っている自分がいた。だからこそ感じてしまう墜落後の虚しさと無力感は、同時多発テロに対するそれと同じだ。ここで描かれていた乗客たちは、国家間のテロに抗ったのでは無く、自分の命を守ろうとしただけだ。テロリストたちも乗客たちと同じくパーソナルなスタンスで描写される。焦りや苛立ちや緊張が、彼らも同じ人間であることを意識させる。映画は演出されるものだから、その見え方も当然この監督の演出なのだけど、出来る限り政治色を出さずに現場を描こうとしていることに好感を持った。この映画からは、平坦な視線で物事を見ることが、今現在に出来る最も大切なことであるという積極的な意思を感じます。他人に薦める類いの映画ではないけれど、多くの人に観てほしい映画ではあります。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-12-10 23:28:00)(良:1票)
386.  ガチ☆ボーイ 《ネタバレ》 
毎朝、日記を読んで我が身に起こっていることを知る。もし自分が同じ立場になったら、その事象を受け入れるだけで1日が終わる。そうなったら、翌日も同じことを繰り返すはず。時間は止まる。彼がプロレスに対する愛着から一歩を踏み出したとしたらそれは凄いことだけど、ゼロの記憶力を日記の記述で補うには限界があるはず。こんな病気が本当にあるかどうかは知らないが、どうもこの映画は障害の本質を曖昧に流しながら都合よくストーリーを作っている気がしてならない。観賞後に彼の毎日と将来をかなり真剣に考えたんだけど、明るい要素が見つからなかった。映画自体の口当たりは悪くないけど、これには感動なんて出来ない。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2009-12-10 21:46:10)(良:2票)
387.  インクレディブル・ハルク(2008) 《ネタバレ》 
2003年版の続編かと思っていたら、これはひとつの独立した“ハルク”なんですね。つまり、リメイク。細かい辻褄は良く考えてあったと思います。突っ込みどころは「ハルク・スマッシュ!」くらいで…。でも、軍に追いかけられて、逃げて、怪物になった軍人をやっつけて、というありきたりで良心的なストーリーにはげんなりします。意外性が皆無なところが痛い。一番見応えがあったのは、冒頭でエドワード・ノートンが隠れていたブラジルの街並みかなw。あの縦方向に積み上げられた家並みは観光地なんだろうか。ヒクソン・グレイシーにも驚きましたよ。もうCG技術だけでは5点以上付けられない。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-12-09 23:27:55)
388.  ウォーリー 《ネタバレ》 
ディズニーは昔から動物を擬人化したお話を得意にして来ましたが、そのゴミ回収ロボット版ですね。映画が始まると、あっという間に感情移入してしまった。これはウォーリーの仕草に尽きます。ほとんど喋らないけど、ボディパーツを全て駆使した文字通りのボディランゲージが素晴らしい。脅威を覚えたら亀のように丸く、じゃなかった四角くなるのも愛嬌たっぷり。終盤で一瞬、自我を無くしたロボットになりますが、その無機質ないでたちが本来の見え方であることを考えると、無機物に命を吹き込む魔法を見せられた気分でした。廃棄物の山の高さや住み家にある収集品が、ウォーリーの長時間の孤独を間接的に物語る。初対面のイヴァがやたら破壊光線を撃ちまくるアブナイ奴だったのに、隙を見ては接近して手を握ろうとするウォーリーの愚直さがもうダメ押しでしたね。こんなに純情な奴には滅多にお目にかかれない。個人的には、このあたりまでが最も面白く、宇宙に行ってからのお話は展開に少し雑音が入った気がしています。ツァラトゥストラや赤目のコンピュータから類推する「2001年…」の人類進化をギュッと小ぶりにした人類奮起(?)を、ウォーリーとイヴァが促すことはひとつのテーマだが、前半部でウォーリーの純情を見事に抽出していただけに、ややトーンダウンした印象でした。常々アニメーション表現の長所はピュアなものの抽出であると思っていますが、今作のウォーリーの感情表現はその特性を活かしきっています。ピクサーのテクニックは流石でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-12-09 22:36:08)(良:2票)
389.  4ヶ月、3週と2日 《ネタバレ》 
1987年という年号から始まるのは、チャウシェスク政権の崩壊直前という意味以外の何物でもない。自分の知識は、女子体操のコマネチさんがチャウシェスクの息子に囲われていたと云うゴシップレベルで無知に近い状態。この映画を見た後に少し調べましたが、↓【シュウ】さんのレビューに完全に補完していただき助かりました。この映画は友情とか同情とか、そういう心模様を綴った作品では無いのでしょう。背景の街並みの廃れ方や台詞の断片に、当時のルーマニアの社会情勢が細かく散りばめられています。知識を得た後になって言えることですが、とても良く練られた脚本です。今更、無くなった政権の批判をしても仕方のないことだけど、労働力を増やしたいがための中絶&避妊禁止って政策に絶句です。理不尽は当然としても、論理のレベルが低過ぎる。だけどそれが「独裁」って意味であり、「独裁者」は人を野良犬並みに扱っていたことが良く分かる。そんな状況の中では、誰もが自分本位に物事を考えるのでしょう。その代表例があのヤミ医者。「責任を取れないことはするな」などと偉そうなことを言いながら、女性が妊娠に至る行為を金銭の代償に求める矛盾。何本もネジが緩んだルームメイトの馬鹿さ加減も、主人公の苛立ちを際立たせるための演出ではなく、社会制度がもたらした自分本位の退行現象とも捉えられると思います。主人公の聖人のような面倒見の良さは、思いやりと云うより、体制に抗う製作者の意思と解釈しました。一種の記録映像という位置づけが出来る内容ですが、映画というメディアの持つ力を再認識させてくれる作品でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-12-09 04:50:06)
390.  スクラップ・ヘブン
メインキャストの3人は絶望感を抱えているが、ストーリーの展開に従いそれぞれの絶望にもグラデーションが見えてくる。栗山千明の絶望は身体的欠損への憤怒を外界へ投影した、世の中を破壊したい絶望。オダジョーの絶望は、自分の父親さえ救えなかったことに起因する無力感。自分を消したい絶望。そして加瀬亮の絶望は…となった時に言葉に窮した。彼の場合は絶望と云うより、自分の周りにある不条理に対抗できない不満の蓄積で、いいところ閉塞感だろう。誰もが持つものかも知れない。彼はオダジョーと出会い、感化され、「想像力」という言葉に光明を見た思いで、それまでに出来そうに無かったことに一歩を踏み出す。これは、行為の良し悪しは別にしても大きな進歩だと思う。「想像力」とは自分の殻を破ることだ。でも、栗山千明やオダジョーほど大きな絶望を抱いている訳では無いので、それ以上の世界へは行けない。それは想像力の欠如では無く、加瀬亮が小市民だということだ。内的動機の限界とも言える。表現がグロいのでゲテモノに見られる映画かも知れないけれど、一般人が想像力を発揮して、自分を取り巻く世界を変えるという意味で啓蒙的な作品であり、同時にその限界をちゃんと見せている良心的な作品とも言える。裏テーマは「タクシードライバー」や「太陽を盗んだ男」などの映画を観た側を主人公にしたらどうなるかってこと、かな…。大半の人は加瀬亮と同じ種類の小市民である。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-12-07 01:02:26)
391.  たとえ世界が終わっても 《ネタバレ》 
出来すぎのお話だと思うので手放しで褒めるのもなんですが、いい映画でした。死に囚われている心は何によって解放されるのか。その答えは死にたい深度によって様々だ。ラーメンを食ってボーリングをするだけで思い留まる人もいた。ちょっと安直に映ったが、実際にはそんなものじゃないか、とも思う。主人公の芦名星はもっと重症だった。彼女に対しては、今作のように誰かと一緒に生きて行くというのが手っ取り早くて分かりやすい模範回答でしょう。でもその論法だけなら、一緒にいる人が失われた時点で振り出しに戻る。今作で芦名星が自殺を止めたのは、安田顕に魅かれたからだけど、彼が失われても死のうとしなかったのは、彼女の中に生への動機が芽生えたからだ。他者の動機に便乗するのでは無く、自分の中に動機を持っている人は死にたいと思いません。この映画は丁寧にそこまで導いてくれる。その案内役が大森南朋が演じる妙田。「妙(な奴)だ」って意味だと思いますが、ホントにミョーダった。心地よい映画だったので、彼の正体はこの際どうでもよいでしょう。芦名星は「シルク」のミステリアスな少女役以降、注目している女優です。こういう暗い芝居で存在感を失わないところが彼女の良さでしょう。今後に期待大です。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-12-02 22:01:11)
392.  コドモのコドモ 《ネタバレ》 
もし本当に子供たちが無邪気に遊んでいるうちに妊娠してしまったのなら、それは責められない。言い出せなかった理由も分かる。子供たちだけで無事に出産ができたことは結果論であって、無謀な行為以外の何ものでもない。そう考えると、やはり周囲の大人たちの対応がこの映画のテーマだと思うが、その部分の突っ込みは不十分。妊娠に気付かなかったこと自体は事故性が高いけれど、事前と事後の対応に関して、家族、学校、PTAの誰にも決着を付けていない。でも、そんなことは抜きにしても自分が高得点を付けるのは、麻生久美子が演じる担任の描写に感心したからだ。若い女性教師(ここはあえて女性と言い切ります)に有りがちな見識の狭さや度量の小ささがよく描かれている。典型的な空回りタイプ。小学5年生に対して、SEXはコミュニケーションなどと言って理解されるはずがない。彼女がコミュニケーションの意味を最も理解していない。教員資格を与える段階でもっと資質を精査できないものかと思ってしまう。結局、子供たちだけで妊娠を秘匿したのはあの担任に対する反撥が主な理由で、今件に関する彼女の責任は重い。妊娠云々は別にしても、あの微妙な分からず屋加減を上手く演じた麻生久美子は良かったです。いますよ、ああいう先生。自分の遠い小学校時代を思い出し、劇中の教師批判に思わず熱が入ってしまったが、あの担任と子供たちの距離感は中年の自分にもリアルに映りました。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-12-01 01:05:11)(良:1票)
393.  ダニー・ザ・ドッグ 《ネタバレ》 
この人が主演なのでアクションシーンは必須だけど、体を使わない芝居でも頑張っていたと思います。そういう意味で、モーガン・フリーマンはさすが一流のバイプレイヤー。強い主人公には強い敵役が必要ですが、不死身のおっさんには笑ってしまった。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-12-01 00:35:56)
394.  ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー
う~ん、自分は主人公に人間に敵対する側に加担して欲しかったな。エルフの王子が人間に戦いを仕掛けたのは、自分たちの棲家としてきた領分を侵されたから。それは充分に宣戦の動機になるんだけど、それ以上に掘り下げられないままに終わってしまうのが残念だった。主人公がエルフ側に付けば、嫌でもその部分が強調されるよね。テーマが掘り下げられるだけでなく、ストーリーもダイナミックに展開するはず。有りがちなヒーローものに一石を投じた作品になったと思うんだけど…。 この監督が表現するクリーチャーたちの世界観には独特のダークな見応えがあるけれど、それを活かす為にも、もうひと捻り欲しかったという印象です。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-11-30 23:58:36)
395.  そのときは彼によろしく
自分に置き換えられる部分が何ひとつ無いので、こういう映画はレビューの視点が定まらない。いろんな意味で設定が都合よく作られすぎていて、ストーリーが拡がらない。内容だけを考えると、とても辛口の点数になるはずが、なぜか最後まで普通に観られた。主演の二人のおかげかな。有名モデルになるような幼なじみが欲しかったけど既に中年。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2009-11-30 00:17:46)
396.  天国はまだ遠く 《ネタバレ》 
基本的に童顔でタレ目気味の加藤ローサがいくら難しい顔をしても、死にたいほどに思い詰めているように見受けられない。それが致命的。自殺に思い至った動機表現が揺らぐと、テーマの輪郭がぼやける。自分は途中から、浅薄な女の軽挙に付きあっている面倒見の良い男の映画に見えました。加藤ローサが悪い訳ではない。明らかにキャスティングで失敗しています。もっと翳りに魅力を持った女優を選ぶべきでしたね。ほぼ同タイミングで「たとえ世界が終わっても」という似たような映画を観たので、尚更そんなことを感じたんだと思います。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2009-11-29 02:45:12)
397.  マイケル・ジャクソン/THIS IS IT 《ネタバレ》 
先週、観て来ました。昨日、近くのシネコンは最終日だったんだけど、ネットで調べたら最終の2回は満席で予約不可でした。最近、こういう観られ方をした映画は記憶にない。有名な俳優が亡くなると、追悼番組として代表作がテレビに掛かることは間々あるけれど、ミュージシャンのMJの追悼が劇場でドキュメンタリーとして上映されること自体がとても異質なことだ。それは反対に、彼の存在の異質さを象徴している。ドライな見方をするなら、故人になっていなければこんなに感じ入ることは無かったと思う。追悼の意味を帯びた映像は特殊なパワーを持って観る者に浸潤する。でも、長期の沈黙を経たMJのパフォーマンスには、追悼という意味を抜きにしても刮目させられたのは事実だ。皆さんご指摘のように、その体のキレはとても50歳とは思えないし、日頃から鍛錬していなければあんな動きは出来ないだろう。昔から耳に馴染んだナンバーに、時間が経つことを忘れて聴き入った。マスコミが流すゴシップの真偽に興味は無いが、ミュージシャンとしての彼は真摯に自らの音楽と向き合っていたことを感じさせるには、充分な証拠映像だった。同時に、彼がゴシップネタにされる所以も垣間見えた気がする。スタッフが彼に対して、相当に気を遣っているのが分かった。誰も逆らえないカリスマ性を持ち合わせているが故に、反感を買うこともあったのだろう。リハーサルでもほとんどサングラスをしたままで素顔を見せず、発する言葉もどこが浮世離れした感がある。このドキュメンタリーフィルムからミュージシャンとしてのMJの素顔は見えたけど、人間としてのMJの素顔は見えなかった。彼はやはり食事もしなければトイレにも入らない別世界の人間という印象。そんなことも含めて、彼らしさなのだろう。自分の中では時間と共に風化しかけていたMJだったが、このフィルムによって劇的にエッジを効かせて記憶に刻み込まれた。観て良かったです。最後に、あのスタッフの創作のエネルギーに舞台が与えられなかったことがとても残念です。
[映画館(字幕)] 8点(2009-11-28 01:38:18)(良:1票)
398.  GSワンダーランド 《ネタバレ》 
栗山千明の男装が強烈な凛々しさを放っています。ナイスキャスティングです。そう、あの頃はファンが自らの熱狂で失神してたんだよね。今では信じられん話だ。自分はかろうじて記憶にある年代なので、モノクロの芸能ニュースもツボでした。芸能ビジネスの都合と自らの夢の実現の間に、おそらく現代よりずっとギャップがあった時代で、その象徴が栗山千明の男装。彼女を始めとした関係者たちの奮闘と葛藤がコメディタッチで描かれるけど、真っ当な青春映画です。楽しく観させていただきました。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-11-28 00:06:18)
399.  イーグル・アイ 《ネタバレ》 
国家安全保障を機械的でプレーンな視線で判断した結果が行政トップの皆殺し。なぜか主人公は身を呈して阻止しましたが、止める必要はあったのか? ラストに出て来た某大統領のソックリさんを見て尚更そんなことを思った次第。あのコンピュータは暗殺のプロですね。キラとか名乗って、世の中を清浄にして欲しい。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-11-25 02:54:49)
400.  幸福な食卓 《ネタバレ》 
逆説的だけど、自ら「父親を辞める」と宣言するところがこの父親の思慮と優しさで、無言で破綻してゆく家庭よりはよほどマシだと思う。母親も同様で、家を出て暮らしているけれど、家族のことは常に気遣っていました。この映画が希望を醸し出しているのは、主人公の精神がとても健康的だからでしょう。恋人の死は少女の中に消えることのない傷を残したと思うけれど、彼女の心には折れない芯がある。その健全な強さは、身近な絆によって育まれたのだと感じました。今作の家族形態はそのことを際立たせるための演出とも思う。北乃きいは良いですね。美人過ぎず、一見とても平凡に見えるところがこの映画のテーマにジャストフィットしていました。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-11-25 01:49:52)(良:1票)
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