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タケノコさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 574
性別 男性
年齢 50歳
自己紹介 管理人さま、レビュアーのみなさま、いつもお世話になっております。

タケノコと申します。

みなさまのレビューをとても楽しみにしています。
( まるで映画のように、感動し、笑い、ときに泣きます )

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401.  あん 《ネタバレ》 
木々を揺らす風、踏切の音、鳥の囀り、耳元で囁く声。そして、"あん" が煮立つ音。その音はどれも心地よく、目をとじていても、すぅっと心の中に入ってきます。これはとても "音" にこだわった映画だと感じました。まるで目の不自由な方でもその情景が浮かぶほどに。樹木希林さん演じる徳江を店から追い払ったどら春のオーナーは、はっきり言ってこの映画の悪役です。確かに、誰にでも自分の人生と守るべき生活はある。なのになぜこれほど嫌悪感を感じるのか? それは彼女に "罪の意識" がないからです。どら息子 (甥っ子だったか?) を店にひっぱり込んで千太郎の真心を踏みにじるあたり、彼女に罪の意識というものは微塵も存在しません。千太郎には "罪の意識" がありました。何かに苦しむ人を救えなかったり、保身の為に見て見ぬふりをしたことに、罪の意識や自責の念が強い人ほど彼の涙に共感して泣けるでしょう。僕らが差別や偏見をもってきた人たちは、おいしいものや人の笑顔を好む、豊かな感性をもった普通の人々でした。救えなかったことが悲劇ではなく、それを忘却の彼方へと葬り去ることが本当の悲劇。我々は伝えていくことでしか償うことができないのだ。
[映画館(邦画)] 8点(2015-06-09 23:38:30)(良:2票)
402.  WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~ 《ネタバレ》 
同監督の「ウォーターボーイズ」や「スウィングガールズ」を、素材に対する愛情やリスペクトがまるで感じられないとかつては酷評したが、この変貌ぶりは何だろう。 実際、「林業」ってこういうものでは? というのが素人目にも伝わるし、そこに携わる人たちやその土地古来からの習慣に対する尊敬の念を強く感じる映画でした。 また、一言で言うなら、本作はとても「セクシー」な映画。第一次産業で働く日本の男たちの姿、、それはとても力強く、そして色気がありました。 「がんばっていきまっしょい」や「少年時代」など、邦画の名作の数々のオマージュもよかった。(たぶん、探せばまだありそう) 出演者たちも総じてよかったですが、意外と脇役が光っていて、特に伊藤英明さんは海猿よりはよっぽどはまり役だし、(まさに山猿!!笑) 光石さんはキャリアの中でもベストと言えるほどカッコイイ役だったと思う。そして、自衛隊クンと "愛羅武勇" のタオルをくれたお兄チャン、なぜだか、私はこの二人がとても忘れ難い。杣人祭では、しっかりとこの二人がピックアップされているという、実に抜け目のない脚本に拍手。(GOOD JOB!笑)
[DVD(邦画)] 8点(2015-06-08 22:35:05)
403.  デューン/砂の惑星(1984)
やはりリンチ映画はアメリカの片田舎でなければ。
[DVD(字幕)] 6点(2015-05-24 00:52:33)
404.  インランド・エンパイア
当レビューサイトにデヴィッド・リンチというジャンルを追加いただきたい。
[DVD(字幕)] 5点(2015-05-24 00:49:59)
405.  ALWAYS 三丁目の夕日 《ネタバレ》 
吉岡秀隆、堤真一は明らかに過剰演技で、映画というよりは舞台の演技に近い。音楽はそれに拍車をかけるように過剰で、毎回さぁここで泣けと言わんばかりだ。小雪の指輪や堀北真希の里心にはそれなりに感動するが、真摯な愛や故郷を想う愛は昭和時代に限らずいつの時代も永久不変です。この精神が昭和のあの時代にだけは存在した、などとは絶対に思わないでほしい。建設中の東京タワーのたもとで力強く生きる人々の物語に、なぜ建設に従事する人間が誰ひとりとして登場しないのでしょう?メインキャストとは言わなくとも、飲み屋の片隅で建設作業員が苦労を語っていたり、建材を運んで走る車などを映せばさらに面白そうなのだが。。天の邪鬼なコメントばかりでしたが、VFXといった特殊効果をアクションではなく、古き良き日本の風景の再現に執着した着眼点は素晴らしいと思います。大作ありきではない特殊効果のこの使い方は邦画の可能性を一つ広げたように感じました。
[映画館(邦画)] 5点(2015-05-19 01:55:44)
406.  大阪ハムレット 《ネタバレ》 
人それぞれの、外見と内面の不一致、それを面白おかしく、切なく、時には人情的に描いた、大阪ハムレット。 テーマはズバリ、「人は見かけによらぬもの」と書いて、その心は、人と違って何が悪い!? (逆ギレぎみに) 三男の彼は性同一性障害で、これは最もわかりやすい。しかし、本作はLGBTの問題を議論する映画ではないので、あくまでテーマの一貫として。 二男くん。見た目はDQNだけど、愛読書はちょっと知的にシェイクスピアの「ハムレット」。 長男くん。パッとしないし、人一倍おとなしそうだけど、やる時はやるゼ、恋には情熱的なラテン系男子、でした。 次、大人たち。おじさん (岸部一徳) は何考えているのかわからんし、不気味。だけど、絶対にいい人だ。(と思う) 反対に要注意人物はお母さん (松坂慶子) かも。美人で人当たりよさそうだけど、突然妊娠したりして、男関係は絶対にハデだと思う (笑) あなたは、外見の印象だけで人を判断していませんか? 目の前にいる人のこと、本当に理解していますか? そういう映画なんだと思えます。 ん、肝心のハムレットのコメントがないな。ごめん、読んだことないからさ~。
[映画館(邦画)] 6点(2015-05-12 23:12:06)
407.  フォーガットン 《ネタバレ》 
人がまるでドラゴンボールの実写版のように空の彼方へ飛んで行く。このたった1カットでサスペンス映画が一瞬にしてSF映画に変貌します。本に例えるなら、たった一行で今までの世界が全てひっくり返る話。本作はたった1カットで期待が失望に全てひっくり返る話。
[映画館(字幕)] 3点(2015-05-06 22:17:14)
408.  ザ・ダイバー 《ネタバレ》 
局面局面においてカールの力強い眼差しを正面から捕らえたショットの数々にこの監督の強い執着を感じた。彼が逆境において不屈の信念で立ち向かう場面、潜水服のガラス越しに見るその先には必ずビリーの姿があった。思えば、初めから最後までビリーもカールの目を見据えて対峙していた。これは二人の強い信頼関係の表れのようにも思えるし、職位を抜きにしたら白人とか黒人とか関係なく二人を対等の存在として描いていたように思える。人種差別を打破した黒人と言えば、かの野球選手ジャッキー・ロビンソンが真っ先に思い浮かぶ。他にも様々な分野においてその歴史はあるだろうが、やはり黒人として海に挑んだ先駆者としてカール・ブラシアの勇気とその存在意義は大きい。それにしてもNAVYを描いた映画のクライマックスが法廷で潜水服、とはアメリカらしく何とも滑稽である。
[DVD(字幕)] 7点(2015-05-06 11:37:24)
409.  洋菓子店コアンドル 《ネタバレ》 
スイーツ好きにはたまらない映画。出来上がった完成品はもちろんだが、洋菓子を作成する過程、特に手首より先を意識したショットの数々はよかったと思います。完成品ばかり映すなら、お店の陳列で本物を眺めた方がいいからね。 キャストでは、蒼井優はキャラがわかりやすくてよかったのですが、江口洋介演じる十村の人物描写が浅かったのが残念。現場を捨てた理由は痛いほど伝わりました。しかし、現場復帰の決断に至る心境はよく伝わってこなかった。彼の部屋で、表彰楯などパティシエの賞や、輝かしい過去の写真などがさりげなく飾ってあるショットを入れたらよかったと思います。現場への未練が言葉なくともよく伝わるし、なつめはきっかけを待っていた彼の背中をポンと押しただけ、で違和感なく繋がりそう。それにね、やはり本音として彼の手腕をもっと観たかった。だって、せっかくの「伝説のパティシエ」の技、もっと映さなきゃダメでしょ。
[ブルーレイ(邦画)] 5点(2015-05-02 22:54:00)(良:1票)
410.  みんなのいえ 《ネタバレ》 
家を建てる。ただこれだけのことを仰々しく映画にする着想と、この題材を娯楽映画に仕上げた脚本はお見事。個人的には、伊丹十三監督の"お葬式"あたりがヒントになったのかな、と感じました。冠婚葬祭にまつわる云々など、知っているようで実はよく知らない日本のしきたりを、ほどよいさじ加減で茶化して人情喜劇にするのは日本映画のお家芸。このへんは米映画にはない味わいがあります。登場人物では、横文字連呼で何を言ってるのかさっぱりわからない唐沢寿明のデザイナーが秀逸。彼に代表されるように人物の風刺を楽しむべき映画ですが、実は一番喜劇的な役回りはある意味で田中直樹と八木亜希子夫婦なのかも。お客様であるべき二人が一番物腰が低くて周りには振り回されてばかり。これは人が好すぎて損をする我が日本人の愛すべき気質を、非常にユーモラスに描いていると思います。良くも悪くも日本らしい映画、正月に家族揃って気軽に鑑賞するのがおすすめです。
[DVD(邦画)] 6点(2015-04-30 21:31:52)(良:1票)
411.  マジック・イン・ムーンライト 《ネタバレ》 
「波動が、、波動がきてるわ、、」ってインチキ臭いセリフとともにご登場のエマ・ストーン。はい、どこからどう見ても詐欺師かペテン師かインチキ霊能者にしか見えません (笑) その登場からかなり笑えました。映画のモチーフとして使われているお月様の姿と物語の展開から「ギター弾きの恋」が一瞬頭をよぎったが、何とも幸せな結末で一安心。二人が演じたのは種も証もありません、恋という名のマジックでした。名作ミッドナイト・イン・パリ、切れ味抜群のブルージャスミン、この年齢にして今まさに絶好調アレン監督。近年はその出来栄えで、本気の作品か息抜きの作品かハッキリとわかりますが、本作は後者かな。今回はおそらく南仏観光気分、仕事もそこそこにワインでも飲むお姿が浮かびます。
[映画館(字幕)] 6点(2015-04-16 23:21:26)(良:1票)
412.  バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
バットマン あるいは(顛落がもたらす予期せぬ脚光)
[映画館(字幕)] 8点(2015-04-14 20:18:02)
413.  君が生きた証 《ネタバレ》 
個性派俳優の印象が強いウィリアム.H.メイシーの初監督作品ですね。その面白い顔と、彼が演じてきた情けない役柄の数々からは想像もつかない、力強い映画でした。そして何より驚くべき展開、息子がこっち側ではなく、まさかあっち側だったとは・・。物語は何から何まで歌の力によって進む。突然息子を失ったサムと父親の愛情が足りなかったクエンティン。歌は、お互いを必要とするこの二人の出会いの架け橋になり、二人が心を通わせていく助力になり、二人を引き裂く地雷になり、そして最後にはサムの勇気ある告白を力強く後押しする。何だか、伝えたい想いや言葉を全て"歌の力"に頼っている感じです。で、監督本人はと言えばBARのマスターとしてひっそりと進境を見守るような役。私は確信したが、ウィリアム.H.メイシー監督は絶対にシャイな方だと思うのだ。
[映画館(字幕)] 7点(2015-04-06 00:35:53)
414.  はじまりのうた 《ネタバレ》 
"once ダブリンの街角で"のヒットも記憶に新しいジョン・カーニー監督の新作。今回も音楽の魅力が満載。音楽とシチュエーションが強力にタッグを組んで、この力が1+1が2ではなく、3にも4にも、、無限大にも広がる映画。そのタッグの中でも、明るく前向きな"Tell Me If You Wanna Go Home"と、演奏する仲間の輪にバイオレットが加わる屋上の場面がお気に入り。やはり音楽は才能ありきではなく、愛する者全てに門戸は開かれていると思いたい、願いたい。皆様はどの場面がお気に入りでしたか?ただ歌うことが好きなグレタとその歌で有名になりたいデイヴ、音楽を真に愛するダンと売上至上主義のソール。歌が売れれば否が応でも付きまとう金としがらみ、音楽とビジネスの切っても切れない関係を二組の生き方を描いて切り込むことにより、音楽とはあなたにとってなんぞや?と問いかけているようにも思えます。本作のもう一つの主役、ニューヨークのロケーションも大いに楽しめましたが、私はそれよりもキーラ・ナイトレイの着こなしが可愛くて登場カットごとに心躍りました(笑)。
[映画館(字幕)] 8点(2015-04-05 23:05:44)(良:1票)
415.  アメリカン・スナイパー 《ネタバレ》 
巨匠の映画らしく戦争の恐怖を伝える演出はやはり余念がない。ドリルで貫かれる少年の姿。男だけではなく子供や女まで、ありとあらゆる"標的"がスコープの中を彷徨い、次の瞬間にはその体を無残に銃弾が貫く。戦場というよりは、これはまるで地獄だ。構成としては、クリス・カイルが米軍史上最強の狙撃手として生成される過程、特に前半における彼の決意や心境の描写が足りないと感じた。そのクリス・カイルはアメリカでは英雄と呼ばれたらしい。しかし160人射殺して英雄とは本当に馬鹿げている。殺戮者を英雄と崇めるこの道義のないヒロイズムこそが戦争の狂気であり、多くの人間を戦争に駆り立て、多くの命を奪った悪しき根源なのだ。これからも"愛国心"を煽り文句に殺人マシーンを育成し、"英雄"という名の人参で多くの人間を戦場に送り出す。私は、ヒアアフターで描かれた天国に涙した。あの時は途方もない幸福感に胸が震えた。クリント・イーストウッドがまたしても地獄を描いたのは本当に残念だが、この年齢にしてまだ戦争を伝えようとするその信念だけは強く心に突き刺さった。
[映画館(字幕)] 3点(2015-03-21 16:33:43)
416.  くちびるに歌を 《ネタバレ》 
まず、舞台である五島列島の美しさに、否応なしに惹き込まれました。海に港に坂道に教会・・。どこもかしこも、実に映画映えするロケーションばかりでございました。 そして、女王様のようにお高くとまってるガッキーには、むしろいつもよりドキドキしたし (笑) 、道徳の教科書のように正しく、カルピスのCMにでも出てきそうな爽やかな生徒たちも、皆よかった。 もちろん、本作のテーマでもある、彼らの歌も素晴らしかった。序盤の「マイバラード」からして、すでに心をつかまれたというか、、それがまた最後に待ち構えていて、その大合唱の圧巻に私も心燃えました、、。 柏木先生の言葉、「ここにソプラノがいるね。アルトもいて。例のやつ、するしかないね」←これ、なんか好きでした。 「冷蔵庫にジャガイモがいるね。たまねぎもいて。にんじんもいて。カレーライス、するしかないね」←私はいつもこう (笑) ラストは見ての通り、「船出」ですね。それは生徒一人一人、そして柏木ユリにとっての、新たな人生の旅立ちも意味します。 もちろん、新たな旅立ちを戸惑うあなたの背中を力強く押してくれる映画でもある。 3月~4月あたりの、別れと出会いの季節にまた観たくなる映画です。
[映画館(邦画)] 9点(2015-03-14 19:08:28)(良:1票)
417.  HICK ルリ13歳の旅 《ネタバレ》 
何と言ってもクロエのヴィジュアルに尽きます。子供でも大人でもないこの年齢ならではの色気と言いますか、とにかく本作で彼女が放つフォトジェニックな存在感は素晴らしい。もちろん、コスチュームもキャメラもクロエファンへのサービスが満載。でも残念ながら見どころはそれだけでした。ロードムービーは退屈にする方が難しいと思うが、本作はちょっと退屈だったかな。物語の構図は、都会に憧れる田舎娘の話と言うよりは、"大人の世界"に憧れる田舎娘の話でした。でも、ルリが想像していた以上に大人の世界は怖かったはずです。子供は背伸びをせずに子供の世界を生きればいいと思います。どうせいつかは嫌でも大人になるのだから。
[DVD(字幕)] 6点(2015-02-17 19:38:13)
418.  TRICK トリック 劇場版 ラストステージ 《ネタバレ》 
特別なファンだという強い意識も持たずに軽い気持ちでこのシリーズを観てきたが、本作のラストで懐かしい名曲"月光"を聴き、過去の名場面の数々に二人の歴史を思い出し、最後に二人が再会する場面でとうとう涙腺が・・。自分自身、いつの間にか二人のキャラクターに愛着が湧いていたことを最後の最後で気が付きました。「まだ続編を企画していることなど、全部まるっとお見通しだ!」と高らかに叫びたいところですが、残念ながらこのラストは真剣に終幕でしょう。だって二人がくっつきそうでくっつかないこの距離感こそが、このシリーズの醍醐味だったのですから。"天才巨乳美人マジシャン"の山田。"どんと来い、超常現象"の上田。二人のキャラが大好きでした。仲間由紀恵 さん、阿部寛さん、長い間本当にお疲れ様でした。
[ブルーレイ(邦画)] 8点(2015-02-14 23:44:17)
419.  ビッグ・アイズ 《ネタバレ》 
題名でもある有名な絵画"ビッグ・アイズ"の魅力よりも、作者マーガレットの魅力よりも、その夫ウォルターの存在感で話をぐいぐい引っ張ります。彼を形成する特徴を簡単にいくつか述べましょう。罪悪感の欠如、名声欲のかたまり、それと政治家顔負けの口八丁。はい、絶対に友達になりたくありません(笑)。でも不思議、彼は間違いなく悪人だけど、なぜか憎めない求心力のあるキャラクター。監督ご自身も親しみを持って彼を描いていることは明らかです。たぶん、彼の人間性・手段はさて置き、一貫してブレない絵を売ることへの"信念"から、夢を売るエンターテイナーとしての哲学を少なからず感じたのではあるまいか。映像は全体を通してほどよく明るい色使い。この映画の内容(というよりは彼のキャラ)にはよく似合う能天気な色彩でしたが、やはり本作はティム・バートン監督の映画。いつものようなダークな世界観を期待していたので、点数は低めで。
[映画館(字幕)] 5点(2015-02-03 23:42:44)
420.  夜のピクニック 《ネタバレ》 
"歩行祭"をまるまる物語にするという着眼点が斬新で面白いと思いました。そして主人公二人、貴子と融が異母兄妹であるという事実、これこそが本作の肝であり、ただの同級生同士が一晩イチャイチャ歩きながら惚れた腫れたという話であったら、全く深みがなく物語として成立しないでしょう。恩田陸さんの原作を先に読みましたが、当然ロケーションに劇的な変化はない上に、一晩歩くだけの話を退屈させないために人物の感情が多く描かれています。映画はまさか2時間延々と歩く場面だけを映すわけにもいきません。歩くだけでは感情の機微を描写するのも難しい。従って必要以上に回想場面を入れたり、梨香の妄想をインサートしたりと、あれこれと間を持たせる手段に苦慮していたように思います。印象として、やはりこの題材は元々小説向きで、あまり映画向きではないように思えました。残念ながら、私の母校では歩行祭のような学校行事はありませんでした。あったのは修学旅行、文化祭、体育祭といった"ど定番"の3点セットだけです。生徒が学校行事に期待するもの。それは、思い出作りだと思います。もう一つ、非日常である解放感、高揚感が普段はできない思い切った行動を後押ししてくれる"シチュエーション"だと思います。歩行祭は、これに"達成感"も加わると思います。それも、ただ歩き通した達成感だけではなく、みんなが一晩歩きながら達成したそれぞれの熱い思いです。ゴールのシーンは清々しく、その熱い思いが充分に伝わりました。この映画が唯一原作を超えた瞬間だと思います。
[DVD(邦画)] 7点(2015-01-31 20:03:56)(良:1票)
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