441. ある日、突然。
冴えない女の子が、レスビアンのカップルとめぐり会って、いきなり脅迫同然に同行を要求されて、そのまま旅に出る、という奇想天外で大いに興味を引く出だしなのだが、その後は淡々と旅の風景と目的地での行動が続くだけで、特段の盛り上がりは存在しない。全体的に、撮り方や美術関係も含めて、かなりの自主制作っぽさ、素人っぽさが漂っている。 [DVD(字幕)] 5点(2016-10-29 00:22:47) |
442. 踊るマハラジャ★NYへ行く
《ネタバレ》 マリサ・トメイのノリノリのボリウッドダンスが見られるというだけで、すでに大いなる意義のある作品。ヘザーちゃんの潔いポルノ女優っぷりも楽しい。コメディの部分は、設定上のギャップを押していけば、もっと笑いがとれたのではないか?という気はしますが。せっかくのオチの部分が割とあっさり過ぎている箇所も多く、ちょっともったいない。 [DVD(字幕)] 6点(2016-10-13 02:39:56) |
443. 母べえ
《ネタバレ》 ステレオタイプな底の浅い人物造形と、筋を追うだけの機能しかない説明台詞(ナレーション含む)を最初から最後まで並べただけの作品。脚本で奥行きを感じたのは、鶴瓶の「その後」をそっけない一言で済ませていた箇所のみ。役者陣で唯一光っていたのは、父の後妻役の左時枝。わずかな出番ながら、違和感なく場面にすっとはまり込んでいる。さすが。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2016-09-04 11:11:29) |
444. 木曜組曲
この設定とこのキャスティングで、どうしてここまでつまらないのか不思議になるほどの内容。すべての会話の台詞がただ「言わされているだけ」であって、サスペンスもなければミステリーもなく、ファミレスか居酒屋で隣の集団の雑談を聞いているだけのような気にしかならない。 [DVD(邦画)] 2点(2016-09-02 03:08:27) |
445. ダレン・シャン
冒険感もなければ危機感もなく、チマチマと同じようなところで同じようなことをしているだけ。そうすると、一気に作り物感が押し寄せてきて、視覚効果面で何を頑張っても、やればやるほど逆効果になるのです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-08-31 01:45:53) |
446. ミリオンダラー・ベイビー
筋立て自体は特段目新しいものではなく、むしろ古典的な部類に属するが、それを作品として忘れがたいものにしているのは、卓越した演出のセンスと、主演3人の陰影をたたえた濃密な演技、そして絶妙な音楽と照明。内容の各論を逐一突っ込む以前に、「映画」として非常に心地よいし、だからそこを評価したい。 [映画館(字幕)] 8点(2016-08-27 01:29:46) |
447. ミッション・トゥ・マーズ
《ネタバレ》 行って助けるだけだったら面白くも何ともないストーリーだと思いながら見ていたのですが、あそこまでやっておいてシニーズが地球に「帰らない」というところが無茶すぎて良い。あれで多少救われた感じです。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2016-08-25 01:26:30) |
448. 彼女が消えた浜辺
《ネタバレ》 海辺での仲間内旅行から1人が消えました、というたった一つの謎だけでここまで引っ張れる構築力に驚きます。しかもそれが、ちょっとした情報量や共有度の差が徐々に積み重なって、解決するつもりがかえって底なし沼にはまっている、とでもいうような緩やかな迷走を、必然性をもって紡いでいるのです。こういう丁寧な脚本だったら、俳優陣も演じていてやり甲斐があるんだろうな。ただし、最後の確認のシーンは不要で、あそこは謎は謎のまま余韻をもって置いてほしいところでした。それと、キャスティングにおいて、年齢層が合ってなさそうな夫婦が2組ほどいるのが気になりました(入れ替えるとちょうどよさそうな気がしたのですが)。 [DVD(字幕)] 7点(2016-08-24 02:13:21) |
449. 耳に残るは君の歌声
最初の少女の頃のシーンの暗めの迫力はなかなかだったが、成長して、話が進むにつれて、どんどん中身がしょぼくなってしまった。最後のアメリカの部分など、映像的にもそれまでとまったく違っていて浮いているし、全部いらなかったと思う。しかし、そんな中でも、ケイト・ブランシェットのロシア訛り英語台詞は凄まじい。「アビエイター」でのボストン訛りも凄かったが、この人はどういう練習をしているんだろうか。 [DVD(字幕)] 5点(2016-08-20 11:31:31) |
450. パイレーツ・ロック
《ネタバレ》 リチャード・カーティスらしい、明快爽快一直線の作品。敵方らしい設定も出てきながら、何かするたびにあっさり蹴散らして、深刻な危機には陥らない、というのもこの人ならでは。終盤ではあろうことか「タイタニック」のパロディまで展開してしまって、ニヤニヤが止まらない。まあ、135分は長すぎだと思うし、このエピソードはカットした方が良かったんじゃないかという箇所もあちこちに・・・。●一番違和感があったのは、66年のイギリスといいながらビートルズがまったく登場しなかったことなんですけど、何か理由があったんでしょうか。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2016-08-16 00:46:09) |
451. 紙屋悦子の青春
《ネタバレ》 設定からして、観念的・感傷的・情緒的に流れるだけの内容になることを危惧していたのだが、意外に良い出来なので驚いた。流れを逸脱せず、かといってストレートに中心だけを目指すこともなく、一つ一つ丁寧に積み上げられる会話の数々。それを辛抱強く息を潜めて追い続けるカメラ。各役者の、感情を安易に露出させない忍耐の演技。それだけで十分です。それから、この作品の中心テーマは反戦ではないです(要素の一部ではあるとしても)。肝は現代の老夫婦にあって、いろんなことを乗り越えてきた二人だからこそ、あんな何でもない会話を、息の合った状態で繰り広げられる。私はそこが一番の見所だと思いました。あと、残念だったのは、衣装や小道具がえらく新品っぽくて、日常的に使い込まれた生活感が表されていなかったこと。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2016-08-13 01:29:38) |
452. 16ブロック
《ネタバレ》 極力シンプルにまとめた基本的な作りは良いと思うんですよ。見ている間は一気に見られましたし。ただ、もっと面白くできたのではないかという点が何点か・・・。●一番もったいないのは、情報戦の側面をあちこちで捨てていること。エディがするりと逃亡して、これはジャック・エディ・警察の3点勝負か?と期待させておきながら、携帯を通じてあっさり自分がエディと離れていることが敵にばれている。バスの乗客の人数水増しも、エディの乗客紛れ作戦も、そんな美味しいネタをまいておきながら、何も起こさずにさっさと潰している。この辺はもっと引っ張ってほしかったのですが。●16ブロックという狭い範囲の限定も、その中で居所を探す技術と、そこからさらに逃げる知恵がぎりぎり対決するのかと思っていたら、基本はただの追いかけっこでした。途中の地下室の対決も、最後の対決の妙味を削いでしまっているので、いらなかったんじゃない? [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-08-08 02:04:59)(良:1票) |
453. ハンコック
《ネタバレ》 みんなから嫌われているヒーローという設定なのであれば、もっとチープでダサダサなスタートになっていなくてはならないはずなのに、最初からそこそこ格好良くて成果も上げたりしているので、前提がすでに破綻しています。ヒーローもののくせに、性能や動きの細部が詰められておらず、映像面が適当感満載なのも問題です。まあ、ウィル・スミスとかシャーリーズ・セロンとかの重すぎるキャストを持ってきた時点で失敗でしたね。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-08-01 02:00:53) |
454. デュプリシティ ~スパイは、スパイに嘘をつく~
《ネタバレ》 「フィクサー」もそうだったんですが、まあこの監督、見せ方なり整理が下手すぎです。誰がどの方向に行っているのかというベクトルがあまりにもごちゃごちゃしているので、それが裏返ったときの爽快感も半減するというもの。それに、こういう振り回し・振り回され系の役に、オーウェンはまだしも、ジュリア・ロバーツは明らかに不適切なのでは?彼女にはもっと年相応の役というのがあるはずですよ。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2016-08-01 01:51:44) |
455. デイ・アフター・トゥモロー
結局、ディープインパクト+バーティカルリミットのアイディアの使い回しですね・・・。変なスーパーヒーローが出てこないところは好感を持ちましたが、着地部分の工夫のなさにはがっかり、というかびっくり。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2016-07-19 01:33:01) |
456. フィッシュストーリー
《ネタバレ》 あーもうこういうの大好き。時空を超えたつながり、時系列操作、描写を途中で止めてのミスリード、何十年も前のバンドが偶然的に録音した1曲が誰も知らないうちに地球を救うという馬鹿馬鹿しさ(しかもそれ自体がフィッシュストーリーであるという二重構造)。録音のところをフルで撮っているなど、ポイントの部分にこだわっているところに、制作者の対象に対する愛情を感じます。●バンドの4人はちゃんとキャラクターができているし、レコード会社の人やプロデューサーもいかにも本当にいそうな感じだし、多部未華子ちゃんもいい存在感だし、正義の味方は正義の味方としかいいようがないしで、各登場人物の造形にも、きちんと配慮されています。●難点は、映像が全般的に綺麗すぎで、その年代だと意識して見ないとその年代に見えないこと。それと、ビートルズの解散からパンクの勃興まではそこそこ間があるので(というか、むしろその間の部分こそが重要なので)、一緒くたに語るのは変ですよ。●原作も読みましたが、映画に比べると本当に骨子のみという感じ。いろいろなパロディやお遊びの部分もあるとはいえ、よくぞここまでイマジネーションを膨らませたものだと思う。ハイジャックをシージャックに変更したのも正解。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2016-07-13 02:05:21)(良:1票) |
457. クライマーズ・ハイ (2005)<TVM>
《ネタバレ》 導入部は説明台詞とステレオタイプな描写が目立ち、これは映画版と変わらない程度のつまんない内容かと思っていたのです。しかし、前半終了間際の焼肉屋での対決は十分スリリングでしたし、後半は前半とは別作品のようなシャープで引き締まった出来。よく見たら、前半と後半で演出が別の人やん!クライマックスの記事差し替え中止のプロセス、望月の従姉妹の登場によるテーマの深まりなど、映画版よりも優れた内容を提示しています。というわけで、返す返すも前半の凡庸な描写が残念。 [DVD(邦画)] 5点(2016-07-12 02:43:43) |
458. ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS
特撮、美術、撮影などは、結構頑張っていたと思います。途中から延々と東京に集中した戦いを引っ張る構成も良い。ラストもなかなか簡潔に引き締めています。ただ・・・主演3人の演技があまりにも駄目すぎて・・・結果、人間側のパートの意味が無に等しく、映像と音響頼みになってしまっています。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2016-07-11 03:09:01)(良:1票) |
459. 変身(2005)
やる気のない演出、中学生の部活以下のレベルの脚本、意図的かと思ってしまうくらい酷い音楽と、三位一体に揃ってしまった凄い作品。こんなものにつき合わさせられてしまった優ちゃんが何よりも不憫。 [CS・衛星(邦画)] 1点(2016-07-09 02:12:31) |
460. アクシデンタル・スパイ
《ネタバレ》 ストーリーはどうでもよくって、ただひたすら体を張ってサービス精神全開なのが、やはりジャッキー。今回は病室器具アクションにサウナアクションですか。体を張るだけではなくて見せ方を真剣に考えているのが、やはりこの人は違います。ただ、終盤のスピードもどきは余計で、最後はもちろん、カンフーのできる敵ボスとの肉弾戦一騎打ちであるべきでしょ。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-06-05 03:39:09) |